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路上、電車、学校、オフィス、トイレなど、日本の公共空間にはびこる〈マチズモ=男性優位主義〉の実態をライターが徹底調査! ジェンダーギャップ指数、先進国でぶっちぎりの最下位――「関係ない」はもうありえない。夜道を歩くことの恐怖、通学・通勤中の痴漢被害、発言権を奪われる不条理……最も身近な日常の場面から、変わらないこの国の「体質」をあぶり出す!! 「大凡(おおよそ)日本に住む全(すべ)ての人に呼んでもらいたい一冊だ」(金原ひとみ)
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Posted by ブクログ
現代社会に蔓延るマチズモに糾弾した本著。 私自身、男性として生を受け男性として生きてきたが、ホモソーシャルを内心では嫌っているのに、ホモソーシャルに馴染もうとした過去があった。今は当時の言動や行動を反省しており、自分を客観視して内省を繰り返している次第だが、まだまだ私の見識の浅さや視野の狭さに気づか...続きを読むされる本だった。 七章の「会話に参加させろ」における会話の主導権を男性が握り、女性がそれに従わざるを得ない問題や、十章の「寿司は男のもの?」における寿司屋での、こちらも男性が主導権を握るような立ち居振る舞いの問題は、私自身気づかなかった視点だったので、勉強になった。 ほか、部活における女子マネージャーの役割の必要性については、長らく疑問を抱いたので著者の考えに同感だったし、電車内や歩行中のときの男性のアクションについての記述も、頷くことばかり。 何より著者の武田砂鉄氏が、編集者のKさんの疑問に真摯に向き合っている。時には2人で結婚式場や寿司屋に出向いて、世に広まったマチズモを調べ、問題点を分析していた。その姿勢が素晴らしい。 やや一文が長く主語が分かりにくいと感じた箇所もチラホラあったが、日常に横たわるマチズモがテーマなので興味深く読めた。特に男性に手に取っていただいたい一冊。
P.10 母 福を呼ぶ ハンター的な感じ?福がないとは言えないような。 父 福を逃さない →守護者、家を守る的な価値観が見て取れるような。 P.22 犯行理由を探索することと、 その免罪をすることは全く別。 P.39 不均衡なテコの上で中立に立つと、不均衡なまま。 P.53 鉄道会社の痴漢防止...続きを読むへの取り組まない問題。 P.69 下駄を履かされ続ける男たち P.71 慣例、便宜で続けられる格差 P.80両論併記による無効化、優位性の維持。歴史修正などと同じだな。 P.88AI技術が進んでより加速されるジェンダーバイアスの強化 P104立小便は男のプライド?そうなのか? P126性的同意について。密室。有害男性の基準がゆるゆる過ぎる。 P135結婚が女にとって極めて不利な権利義務の規定である P141女性にとって家を借りることの大変さ。 P148結婚の強要。高島さんの言葉を思い出す。 P163とても受動的かつ祝いを強要されている、マチズモに溢れていても流されてしまい、感動してしまう。 P174 男性ぽい面白いことを女性らしく言う? P226 体育会系。理不尽、しごき、犠牲。必要か?社会組織や企業がそれを求めているから必要というよりは、むしろその元である体育会系を無くしていけば、社会もそれが必要ないものになっていくのではないか。そうすることには、体育会系への順応以上の力が必要なのかもしれないが。 P244極端な体育会系出身者が指導者となり構造を再生産させる。 P252 女に下駄を履かせると、、と文句を垂れる、下駄を履かせてもらった男たち。 P278 男性の幼稚性、幼児性、男児化。それを許す社会。 P302 人事と、男社会が守られたドラマ、半沢直樹
著者が男であるためか意図的かわからないが、フェミニズムと強調されておらず、男性優位社会ってよくないよねと繰り返し語る本になっている ジェンダーに関することは専門的な本が多いと感じていて、文庫本として手に取れるものは珍しいと思うので気軽さもある 難しくしすぎないことも寄り添う姿勢を感じていいなと思った...続きを読む 野球部のマネージャーってなにが楽しくてやってんねんと思っている人は一読すべきものかもしれない
面白かった。如何にに男性が優位な社会であるか?を痛感させられた。常に対等とは?を考える習慣を持ちたいと思う。この構造は簡単には変えられないと思うので、自分で感じること、気づくことに対して、一つ一つ削り取るしかないなと思う。
とても面白かった。大袈裟に言えば今まで当たり前と思って見てた世界が違って見えるかも、な一冊。この本を読んだからと俺の行動が具体的に何か変わるかと言えばそうではないけど、俺たち男が心地いい状態に疑問を持つ事はしていこうと強く思った。娘もいる身なので女性がそれだけで不利益を被る社会が望ましいとはとても思...続きを読むえない。確かに自分も男性として扱われてではなくただ人間として生きていきたいと思う。我々が当たり前と疑問すら抱かなくなってる事にも問題提起していてフェアな目線で書かれてると思う。ただこの武田砂鉄氏はなんというか考え方もニュートラルだし無害だし、いわゆるPC的に優れた人なので、この人じゃないとこんな本書けないよなあとも思ったし、彼の意見全てに賛同するわけでもない。それを考慮しても大変学びのある本だった。しかしマチズモを語るのであれば女性が活躍することを殊更喜ぶのもそれはマチズモの裏返しではないか?うん当たり前だね、が平等なのではないか?当たり前になったことを喜ぶのはどうなのか?などと自分でも面倒な考えにおちいるな。
私も嫌悪する男を笠に着た言動をあげつらい非難している。挙がっているのはどれも男の嫌な言動としてうなずける。それなのに何やら座りの悪さを感じながら最後まで読み進むことになったのはなぜだろう。 いろいろ考えた。武田さんが同性を非難しているからかなとかも考えてみたんだけど、あまりにも正論だからなのかなとい...続きを読むう一応の結論に行き着いた。自分も遵法精神旺盛に車の来ない信号で押しボタンを押したり、社会のマナー遵守の精神旺盛にゴミ捨て場に放置された物があれば貼り紙をしたりしているけど、そういうときにこじれている自分を思うのと似ている気がする。本当は正しいことしているのだから胸を張ってすればいいのに、座りの悪い気持ちを抱いてしまうのってまことによろしくない。それと、こうやって正しいことをしても、この本で取り上げているような言動に走る男どもには響かないであろう、反論を呼ぶばかりであろう徒労感もあるかも。 担当編集者のKさんが男どもの不快な言動を話題提供するスタイルは、受け身っぽくてちょっとずるい気もする。武田さん自身がテーマ設定していいのでは。
解決策があるわけじゃないけど毎回テーマがめちゃ面白かった。 いろんな人に読んでほしい。 そうそう!ってなりながら怒りが湧く本だった笑 しょうもないハラスメント研修やるくらいならこれ一冊読んだほうがいい。 「考えすぎないから、いまだにこんな感じなんだと思う。」 「慣例や便宜のなかにこそ、差別の根が埋...続きを読むまっているかもしれない」 「経団連幹部にも2割を目安に女性をいれると決めてはどうでしょう」と提言すると、「規定から入るのはおかしい。シンボリックに女性を登用すると、その人たちも相当苦労します」 女性をシンボリックに仕立てあげているのは男性だらけの社会なのに、相当な苦労は女性が背負うのである。
マッチョを重んじる姿勢、体育会の理不尽経験を共通言語にして同類で群れ遊ぶ野郎どもが、世の中の進歩と調和を妨げている、という主張かな。
自分は女性だが、フェミニストに共感する気持ちと過剰なフェミニストを嫌悪する気持ちと両方あるため、章によっては共感し(痴漢、女子マネージャー、寿司屋)、章によっては編集者のKさん気にしすぎでは?と思った(新幹線の便座問題など)。 この本では若干やりすぎなくらい現代の男性優位社会に切り込んでいく。著者が...続きを読む女性だったらフェミニストがまた何か言ってる、で終わらせられたかもしれないけど、著者が男性で、自身も気づかなかったりこれまで見て見ぬふりをしてきた性差別について細かく調査していくという構図が面白い。 時にフェミニストが気にしすぎなんじゃない?と思う自分は、社会の性差別にいちいち怒ったり傷ついていたら生きづらくなると無意識で思っているのかも。そういう意味ではマチズモに加担していたのかもしれない、とこの本を読んで気づいた。 本当は性差別に限らず、差別って、被害者でない人たちは一度その差別について細かく精査してみないとそこにある問題に気付けないのかもしれない(その上で、このくらいは見逃そう、とかは個人の判断になっていくと思うのだけど) 個人的には著者のユーモアのセンスとステレオタイプなオジサンを皮肉る描写が大好きなので、寿司屋の大将とそこに集う客たちの描写が最高だった。 あとあとがきがとても良かった。あとがきから読んでも良いかも。
砂鉄さんのことはラジオ番組で知って、おもしろいとファンになりました。今回初めて本を読みましたが、ラジオの方がいいかもしれない(笑)編集者のセンスに私が合わないだけの気もしますが。同世代男性の意見として共感できることがうれしいし、別の本も読みたいと思いますが
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マチズモを削り取れ
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武田砂鉄
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