「いきり」の構造

「いきり」の構造

1,799円 (税込)

8pt

どうしてあんなに、自信満々なのか――。「迷惑」を忌避する社会で際立とうとして、「いきり」が幅を利かせ、暴走する。「わからないのはバカ」「別に迷惑かかってないし」「政治家になってから言えよ!」「切り取りだろ!」……。「従順」か「居丈高」か。世の中に蔓延(はびこ)る、この二択から逃れ、ちゃんと深く息を吸うために、この疲弊した社会の問題点を掴まえる。社会、"私"という個人、日本人論のトライアングルの中に「いきり」を浮かび上がらせることを試みた一冊。

【目次】
1 そういうことになってるから
2 オマエに権利があるのか?
3 批判なんてしません
4 やかましい街で
5 幸せの設定
6 落ち着いてください
7 不機嫌
8 善意
9 視覚化から資格化へ
10 不安なくせに
11 上から目線
12 気のせい
13 確信歩き
14 切り取りだ
15 すべてを見る
16 逆ギレw
17 ヤニる!
18 承認
19 届ける
20 NEW&SPEED
21 言語化
22 物を言う
23 自分で考える

【著者略歴】たけだ・さてつ
1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年からフリーライターに。著書に『紋切型社会』(朝日出版社、2015年、第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞、19年に新潮社で文庫化)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋、2017年、21年に文庫化)、『わかりやすさの罪』(小社、2020年、24年に文庫化)、『偉い人ほどすぐ逃げる』(文藝春秋、2021年)、『マチズモを削り取れ』(集英社、2021年、24年に文庫化)、『べつに怒ってない』(筑摩書房、2022年)、『今日拾った言葉たち』(暮しの手帖社、2022年)、『父ではありませんが 第三者として考える』(集英社、2023年)、『なんかいやな感じ』(講談社、2023年)、『テレビ磁石』(光文社、2024年)など多数。新聞への寄稿や、週刊誌、文芸誌、ファッション誌など幅広いメディアで連載を多数執筆するほか、ラジオ番組のパーソナリティとしても活躍している。

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「いきり」の構造 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    もやっとしてばかりいた
    それぞれの場面
    石丸って人がやたら支持されていたり
    上川さんのたとえが非難されたり

    後めちゃ個人的な話し
    小学生がひろゆき氏の言葉言い続けていたりした時
    の全てにスッキリして
    多分砂鉄さんてそばにいるといささか面倒くさい人かなぁとは思うけど
    話しは聞きたいし
    本も読みたいと

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    仕事で毎日忙しく、また会社の中での不満や組織体制に対する疑念を抱く生活をしていると、広く政治や世論のおかしさを面倒がって完全にスルーしてきた1、2年だった。忙しさや周りへの不満は個人的な理由でしかなく、たぶん政治にも何ら期待は持てておらず、興味もやはりなく見向きもしていなかった自分の態度の悪さからく

    0
    2025年11月03日

    Posted by ブクログ

    待ってましたの武田本。定期的に刊行されることに感謝。ちょっと各界のトップを眺めただけでも明らかなように、”いきり”ってあまりにあちこちにありふれている。いろんな形の暴力の代表的な表現型だと思うけど、やっぱり暴力が大嫌い。幸い自分の小さな生活環境ではそこまで感じないことを喜んでみるんだけど、ひょっとし

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

     まさに本書で指摘されているとおりだ。

     端的に教育の敗北を感じる。 “自分らしく” 育てられた結果、自我が肥大し自分の能力を相対化できなく全能感を抱えたまま実社会に出る。実社会に出ると下位層からスタートするため、それが自身で受け入れがたく、『いきって』しまう。努力不要で自身が含まれるカテゴリーで

    0
    2025年11月23日

    Posted by ブクログ

    個人が思考する隙をあたえない、情報爆発時代。
    わかりやすさと力強さに極振りして言い切られる「いきった言説」には、疑いのまなざしをもって情報を吟味すべきなのだろうが、処理すべき情報が多すぎていちいち考えていられない。情報処理の欲望を満たそうとすれば、可処分時間も可処分精神も、人間のキャパはとうに超えて

    0
    2025年11月04日

    Posted by ブクログ

    あっちでもこっちでもみんな揚げ足取ったりいきり立っている、言語化することが困難な時代。ジャニーズの会見時のあの拍手は私も気味悪いと思った一人なので、著者が言語化してくれて腑に落ちた。石丸さんの件も納得だし(書いていなかったけどひろゆきやホリエモンも同じ部類の「いきり」だと思う)海外のバンドが日本でラ

    0
    2025年10月21日

    Posted by ブクログ

    スピード感やイノベーションという言葉は、タイパやコスパと同様訝しんでしまう私には、武田砂鉄の神妙でしつこい思考のあり方に納得する。ここに登場するのは新しさと速さ、そして発信する力。そこに情報というとても魅力ある危うさが潜んでいる。匙加減を誤ると命の尊厳を容易く毀損する。発信する側は言動の責任を背負う

    0
    2025年10月19日

    Posted by ブクログ

    面白いし、考え続けることになる本。
    最初にあった「?」より「!」の時代だ、という一文に惹き付けられその通りだと思い読み始めた。

    0
    2025年10月13日

    Posted by ブクログ

    ・情報化社会において、効率よく情報や思想を取捨することがよしとされている。
    ・「いきる」人、すなわち分かりやすく断言することで場をコントロールしようとする人が社会で存在感を示す。問いより答えを示す人がもてはやされる。彼らは、人々が「何も考えない状態、何も言わない状態」を好む。
    ・同時に、「そう簡単に

    0
    2025年10月06日

    Posted by ブクログ

    全てにスピード感とそれっぽさを求められる忙しい仕事に就いてから、みんな質問を嫌がるし色んなことをきっぱり言い切るな〜と思っていたけどめちゃくちゃいきっているだけだと気づけてひじょ〜に納得した

    いきりの方向にがんばらないようにしたいよと思う反面、いきるしかない場面ばかり思い浮かび末端社会人は涙を飲む

    0
    2025年09月17日

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