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  • すみれ飴 花暦 居酒屋ぜんや
    3.6
    「それは、そのうちね」そう、お妙がにっこり笑う。お花が 「料理を教えて」というと、お妙はきまってそう有耶無耶に してしまうのだ。養い子のお花は、引き取ってくれた只次郎 とお妙の役に立ちたいだけなのに――。一方、かつてお妙と 只次郎の世話になった薬問屋「俵屋」の小僧・熊吉は十八歳 になり、手代へと昇進していた。出世頭には違いないが、小 僧とは距離ができ、年嵩には疎まれ、心労が半端ない……。 蕗の薹の芥子和え、タラの芽の天麩羅、ホクホク枸杞飯、そ してふわふわの鰻づくし! 彩り豊かな料理と共に、若い二 人の成長を瑞々しく描く傑作人情時代小説、新装開店です!
  • 読楽2025年10月号
    続巻入荷
    -
    【警察小説特集】 伊岡 瞬 消えた凶行 前篇 櫛木理宇 いなか、の、じけん 松嶋智左 メイリンの闇 前篇 第9回 大藪春彦新人賞候補作発表 【連載小説 警察&ミステリー】 中山七里 正義の銃弾 赤川次郎 盗みと恋の手ほどきは 小路幸也 HOTEL NIGHTHAWKS 【連載小説 社会派サスペンス】 城山真一 溶かし屋 【連載小説 歴史&時代】 篠 綾子 誰が袖 後篇 あさのあつこ おもみいたします 参 門田泰明 汝 戟とせば 拵屋銀次郎半畳記 【連載小説 妖異幻怪】 恩田 陸 群青の王国 夢枕 獏 闇狩り師 摩多羅神 【特別読み切り】 武川 佑 下曾根三鬼、東国で戦さを診る 【連載小説 風味絶佳】 吉田篤弘 月とコーヒー 【マンガ】 サメマチオ 追読人間臨終図巻
  • ほろよい読書
    3.9
    今日も一日よく頑張った自分に、ごほうびの一杯を。酒好きな伯母の秘密をさぐる姪っ子、自宅での果実酒作りにはまる四十路のキャリアウーマン、実家の酒蔵を継ぐことに悩む一人娘、酒が原因で夫に出て行かれた妻、保育園の保護者達からオンライン飲み会に呼ばれたバーテンダー……。今をときめく5名の作家が「お酒」にまつわる人間ドラマを描いた、心うるおす短編小説集。
  • 大江戸ぐるまん 鰻番付
    3.7
    結納品問屋の娘で食べることが大好きな19歳のお富美は、「飯を食べ過ぎる」と姑に嫌われ婚家から離縁されてしまう。ある日、彼女は知り合いのご隠居の勧めで一軒の鰻屋を訪れ、その美味しさに感激するが、流行りの見立番付にその店は掲載されていなかった。驚いて版元を突き止め番付を作った男を問い詰めるが、彼は食に興味がなく、番付も大金を払った順に掲載しただけだと開き直った。怒りを覚えたお富美は本当に美味しい店だけを集めた忖度なしの鰻番付作りを決意するが……。心温まる江戸ミシュラン物語、開幕!
  • 女ともだち
    3.9
    敵か味方か? 怖くて温かくて切ない人気女性作家短編小説集 人気女性作家が競作した豪華短編集。衝撃のラスト、細やかな心理描写……名手が繰り出す短編小説の醍醐味をぜひご堪能ください。 目次 COPY 村山由佳 ト・モ・ダ・チ 坂井希久子 卵の殻 千早茜 水底の星 大崎梢 こっちを向いて 額賀澪 ブータンの歌 阿川佐和子 ラインのふたり 嶋津輝 獣の夜 森絵都
  • 注文の多い料理小説集
    3.9
    小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ とびきり美味しいアンソロジー。 うまいものは、本気で作ってあるものだよ―― 最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス…… おやつに金平糖はいかがですか? 物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。 「エルゴと不倫鮨」柚木麻子 「夏も近づく」伊吹有喜 「好好軒の犬」井上荒野 「色にいでにけり」坂井希久子 「味のわからない男」中村航 「福神漬」深緑野分 「どっしりふわふわ」柴田よしき 【本書登場の逸品たち】 塩むすびと冷たい緑茶 ハルピンのイチゴ水 全粒粉のカンパーニュに具を挟んだサンドイッチ きときとの富山の海の幸・ゲンゲ汁 生クリームと栗の甘煮のパンとアイスコーヒー 食堂のカレーライスと福神漬 星屑のような白い金平糖
  • 市松師匠幕末ろまん 黒髪
    4.2
    駕籠屋「瓢屋」の三女であるおりんには三味線で身を立てるという密かな夢があった。そのために師事する市松師匠は腕前はもちろん、その名の通り人形のように白く整った顔をした絶世の美女で、おりんの憧れの的。だが、ある日の稽古帰り、忘れ物を取りに稽古場へ戻ったおりんは想像だにしない事態を目にする......。謎が謎を呼ぶシリーズ第一弾!!
  • ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや
    完結
    3.6
    家禄を継げない武家の次男坊・林只次郎は、鶯が美声を放つよう飼育するのが得意で、それを生業とし家計を大きく支えている。ある日、上客の鶯がいなくなり途方に暮れていたときに暖簾をくぐった居酒屋で、美人女将・お妙の笑顔と素朴な絶品料理に一目惚れ。青菜のおひたし、里芋の煮ころばし、鯖の一夜干し……只次郎はお妙と料理に癒されながらも、一方で鶯を失くした罪責の念に悶々とするばかり。もはや、明日をも知れぬ身と嘆く只次郎が瀕した大厄災の意外な真相とは。美味しい料理と癒しに満ちた連作時代小説、新シリーズ開幕。
  • 尼の二本修行
    -
    1巻110円 (税込)
    鹿之助は土蔵破りのお頭だったが、仲間の裏切りに遭って失敗。以来、人嫌いとなり、世捨て人のように、偽坊主として廃寺で孤独に暮らしている。いつしか時代も慶応から明治に変わった。鹿之助が55歳になった時、雑木林の中で倒れた尼を見つける。寺に運び入れて寝かせると、夜になって正気を取り戻した。妙華と名乗るその女性は諏訪の尼寺への旅の途中だったらしい。28歳の妙華は切れ長な眼で、瞳は濡れたように黒い。女にしては眉は少々濃く、睫毛も長く濃密で、目元に翳りを作っている。出家した身とは思えぬ色香があった。長く伸びた髪を剃髪してやると、妙華はすがるように潤んだ眼差しを向けてくる。我慢できずに抱きついてしまう鹿之助。最初は嫌がっていた妙華は豹変し……。
  • 雪の跡
    -
    1巻110円 (税込)
    松原椿は25歳のデザイナー。人間関係が苦手でこの歳になるまで処女だった。京都をひとりで旅していると、高校時代の恩師・三木原と再会する。彼一回り年上で、高校3年生の時の担任だった。椿の悩みを聞いてくれた三木原に処女であることを告白するが、「昔から綺麗な子だなと思ってたから、意外だ」と普通に受け止めてくれる。2人は自然とその日の夜に結ばれた。彼は「肌が白くて美しい。柔らかくて抱き心地がいい、男にとっては最高の女だ」と褒めてくれた。それから15年――。椿は40歳になった。三木原には同級生の妻と大学生の娘がいるが、椿はずっと愛人のまま。彼以外の男を知らない。フェラチオも教え込まれた。女の喜びを知り、乳房が大きくなった。人間関係への苦手意識も薄れた。それでも別れを決意した椿は最後に……。

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  • 愛と追憶の泥濘
    3.5
    婚活真っ最中の柿谷莉歩にできた彼氏、宮田博之は大手企業のイケメン敏腕営業マン。その頼もしい仕事ぶりと、どこまでも優しい人柄に莉歩はベタ惚れだったが、博之には「勃起障害」という深刻な悩みがあった……。博之の病いを治そうと奔走する莉歩。やがて彼女は最愛の人がひた隠しにしていた衝撃の事実を探り当てる。二人の恋路の行方やいかに?
  • アイノイトナミ
    -
    1巻110円 (税込)
    堀江美佳は32歳。結婚して4年目だが、子供はいない。夫婦の間にはすきま風が吹きつつあって、夫の健一に求められても、まったく性欲が湧かない。あれは付き合いだして半年ぐらいの頃だっただろうか。まだ若かった美佳は健一と浴衣を着て、花火を観に行った。しかし、性欲が旺盛だった当時の美佳はすぐにやりたくなってしまった。そのまま公園のベンチで野外セックス。オジサンに覗き見されても、余計に興奮してイキまくった。かつてはそんなこともあったのだ。気持ちは落ち込むばかり。しかし、近所のラブホテルから顔見知りの女性が出てくるのを見かけたことで、美佳の気持ちが動き始める。彼女は美佳の働く会社に出入りしている女性配達員の佐田だった。佐田は赤の他人じゃなければその気にならないらしい。いつも別の相手と逢瀬を重ねている佐田の誘いを一旦は拒絶した美佳。だが、夫とケンカしてしまい、自暴自棄になると、勢いに任せて佐田の誘いに乗ることにする。そして、見知らぬ男2人と佐田とラブホテルへ。佐田とのレズプレイでその気になった美佳は……。
  • 愛ノ才能
    -
    1巻110円 (税込)
    25歳の地味なOLである“私”。胸も無けりゃ華も無い。昔から目立たず、何かと貧乏クジを引く人生だった。今の会社でもそう。密かに憧れているイケメンの速水課長は、同期の麗美に寝取られ、私は冴えないセクハラ部長・伊勢田の相手をするしかなかった。そんな人生に嫌気がさした私は、インターネットの掲示板に麗美の悪口を書いてしまう。しかしそれが会社内で大問題となり、さらには伊勢田部長に知られて脅迫を受ける。仕方なく私は、彼の不潔なチ●ポを咥えて……。
  • あいみての
    5.0
    1巻110円 (税込)
    板野は50歳のバツイチサラリーマン。出張で京都に来ている。サポート役として同行したのは45歳の野坂由貴子。人付き合いをしない女性で、長い髪の毛をひっつめて眼鏡をかけ、化粧も薄い。今まで結婚したことはないらしく、色気も男の気配もなく、地味なおばさんという印象しかない。板野もこれまで用事以外のことを喋ったことがなかった。しかし、京都育ちの彼女がサポートしてくれたおかげで仕事は早く終わった。何となく2人で夜の北野天満宮へ梅を観に行き、そのまま食事をすることに。いろんな話をした2人は、料理屋で梅酒を楽しんだ。すこし酔ったのか、由貴子の頬は少し赤く染まり、京の言葉が時々混じるようになって、それが可愛らしく見えた。自然な形で2人は一夜を共にする。旅先での過ちで終わるはずが、板野はそれからも由貴子が気になってしまい……。
  • 赤羽せんべろ まねき猫
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    ヒット作『妻の終活』の著者が贈る最新の人情ドラマは「親の終活」 父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。 果たして、明日美の選択は――。 ※「せんべろ」とは:1000円でべろべろに酔える酒場などの俗称。
  • 浅草観音裏小路
    NEW
    -
    1巻2,343円 (税込)
    このまま三味線にかまけて生きていきたい──花柳界の退潮に苛まれながらも、抗い逞しく生きる若い芸者たちの姿を描く傑作長編小説!  東京に残る花街(かがい)は新橋、赤坂、芳町、神楽坂、向島、浅草の六ヵ所。そのうちの浅草の観音裏界隈で芸者として生きる3人の娘たちに光が当たる。真白は地方(じかた)と言って、小唄や三味線の演奏などを担当する。25歳で結婚を理由に引退したが、7年で離婚しシングルマザーとなって出戻ってきた。母親も元芸者で、真白にとってはここ観音裏が故郷なのだ。もう一人の美鈴は立方(たちかた)と言って、踊りを担当する。真白とは同い年で、花柳界に入ったのは真白より先。でも半玉(はんぎょく)という見習い期間を経て一本立ちしたのは真白の後になる。故郷は遠く、そのせいもあってか花柳界の将来に大きな不安を抱いている。そしてきよ鈴。半玉になってまだ半年の20歳。周りからちやほやされながらも、日々踊りの修練に励んでいる。こうした3人に迫ってくるのは浅草花柳界の退潮という現実だ。昭和30年代に100軒以上あった料亭は4件に、芸者の数は600人から20人に減った。お座敷文化をどうやったら後世に引き継げるのか。3人の若手芸者の思惑が、人生が、ここ浅草観音裏界隈で交錯する……。
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
    4.0
    居酒屋「だるま」を営むおつやは、姑との確執から13年前に離縁していた。夫のもとに残してきた一人息子のいまの暮らしぶりを耳にし、心が揺れる……(藤原緋沙子「雪よふれ」)。第一線の女性作家それぞれが「家族」をテーマに描く珠玉の6編。文庫オリジナル。
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 母ごころ
    -
    絵師の千鶴は、駿河屋惣兵衛の依頼で妾お仙の亡くなった母の似絵を描くことに。目の前にいない人を描くのは初めてで、千鶴はお仙に母のことを尋ねるが……(永井紗耶子「母の顔」)。第一線の女性作家らが「母」をテーマに織りなす珠玉の6編。文庫オリジナル。
  • 鮮やかに紅葉染めて
    -
    浜崎恭平は40代半ばを過ぎた中年男。5年前に妻を亡くし、自身も大病を患って、生きる気力が湧かなくなっていた。そんな時、大学時代に4年間付き合っていた片平紅葉との思い出を夢で見る。代々政治家の家系の箱入り娘で、なにもかも初体験の相手は恭平が務めた。結婚も意識したが、彼女の家に拒絶され、逃げるように関係を断っていた。昔の記憶を思い返していると、偶然にもテレビに紅葉の姿が映し出された。官僚と結婚したが、夫は政治家の汚職事件に巻きこまれ、自ら命を絶ったという。紅葉が喪主を務める姿を見て、いても立ってもいられず、恭平は思わず彼女に会いに行く。互いの寂しさを埋めるように、急接近する2人。「あの時に戻れないから――今から、やり直せないかな?」。彼女の言葉を聞いて……。

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  • 甘肌の香り
    -
    1巻110円 (税込)
    もうすぐ還暦を迎える岩見は庭師。10数年、青木家の庭木の剪定をしている。この家には2回り以上年齢が違う夫婦が住んでいた。夫が2年前に亡くなり、妻の結月は未亡人に。昨夜「庭の様子を見にきてほしい」と連絡があり、岩見は緊張した面持ちで家にやってきた。着物姿で迎えてくれた結月はもう四十路になったが、会うたびに艶やかになっている。白に近い鳥の子色と臙脂色の細い縦縞が入っている伽羅色の紬の着物に、白っぽい染めの名古屋帯を締めていた。和服姿の結月はあまりにも気高く、近づきがたかった。だが、襟足の艶やかさは、強烈なメスのフェロモンを放っているようで、そのまま押し倒したいような衝動に駆られた。金木犀の香りを楽しみつつ、今日は一緒に酒を飲むことに。これまで関係を壊したくないばかりに、理性をたもってきた岩見だったが、「して」と求められ……。

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  • 雨の日は、一回休み
    3.7
    1巻1,500円 (税込)
    おじさんはひどい。でも、おじさんだってつらい!? 男性は「そうなんだよ」と共感、女性は「こんな人に困ってる!」と思わず頷く物語。 ●人事からセクハラを注意された課長。だが、どの部下が訴えたかわからない。次の日から部下の対応に四苦八苦するのだが……。(「スコール」) ●女性の後輩に出世競争で敗れ、役員になれなかった男は、果たして次の生きがいを見つけられるのか。(「時雨雲」) ●浮気で離婚された男が、十年ぶりに娘と再会した「気まずい場所」とは。(「涙雨」) ●四十代で派遣社員。ストレス解消にネット上で女子高生「さなたん」として活動する男が陥った大ピンチ。(「天気雨」) ●定年退職後、街に出て公共マナーを注意することが生きがいとなった男の孤独。(「翠雨」) 報われない「おじさん」たちの心情を時にコミカルに、時に切なく描き出す、連作短編集。
  • 妖ファンタスティカ 書下し伝奇ルネサンス・アンソロジー
    値引きあり
    4.0
    「夢みる力」を復活させんと、想像力の可能性に挑んだ13編の書下し作品を、ぜひお楽しみあれ! ●巻頭言より 去る三月に本書と同じ「操觚の会」同志諸氏の協力で伝奇時代小説のアンソロジー「伝奇無双」(戯作舎)を電子書籍で上梓したが、その僅か一ケ月後にさらなる伝奇時代小説のアンソロジー「妖ファンタスティカ」をこうして紙媒体で刊行できるのは、伝奇ルネサンスを提唱した者として望外の歓びである。支持して下さった皆様にお礼申し上げる。 伝奇ルネサンスなる言葉に初めて接した方も多いと思うので、まず伝奇ルネサンスとは何かを手短に説明しよう。 伝奇ルネサンスとは一言で言えば作家の想像力を無限大にまで広げんとする企みである。 かつて國枝史郎・角田喜久雄・吉川英治らの働きで伝奇小説は時代小説の代名詞にまでなった。 (中略) しかし万人がメディアとなり、読書が娯楽の王座を退いた現在、伝奇は過去のコンテンツと化したかにも見える。夢想も荒唐無稽も破天荒も過去の概念と成り果てたかのようだ。いつの間にか作家も読者も「夢見る力」を信じなくなり、想像力の可能性を語ることを躊躇うようになってしまったのだろうか。 否。「夢見る力」は失われたのではない。そこにあるものが見えていないだけなのだ。 伝奇ルネサンスとは「夢見る力」を復活させるための試みである。それは崇拝する者を失って深い眠りに就いた物語の神々を復活させんとする十九世紀の魔術結社「黄金の夜明け」団の儀式にも似ている。 その意味で伝奇ルネサンスを「魔術」と呼んでもいいだろう。奇しくも本アンソロジーの参加作家は十三名。中世ヨーロッパで魔女集会に集った者たちの数である。 されば宣言しよう。 ここに伝奇は甦り「夢見る力」はこれより大なる復活を遂げん、と。
  • 妖しい国のアリス―Alice in Erotic Land―
    -
    1巻110円 (税込)
    『アリスの館』という秘密めいた会員制のクラブには夜な夜なたくさんの男性が集まっていた。彼らのお目当ては一番人気の歌姫・アリスだ。ハッキリとした目鼻立ちや肌の白さからクォーターに間違えられるが、彼女は生粋の日本人。かわいらしさと美しさが同居したあどけない顔立ちで、華奢ではあるが胸はほどよく豊かで、白い肌と長い黒髪が目を惹く。26歳だが、妖艶な女性にもあどけない美少女にも見えた。純白のドレスからバニーガール姿に早着替えを披露し、男たちは感嘆の声をあげる。その中にはラーメン屋チェーン店の経営者・多賀の姿もあった。1ヵ月ほど前に初めてクラブに来てから彼女に魅了され、その後も足繁く通っている。ある日、多賀は彼女と夜を共にできると噂されているアリスのお茶会の相手に指名される。純白のランジェリー、しなやかな足、そして柔らかい乳房。丹念に舌をはわした多賀は、愛液を滴らした秘部に指を差し込み……。
  • 妖し夜
    -
    貴崎は50代半ばの彫刻家。エロティックな作品が多く、神戸のギャラリーで行った個展では裸婦の女体像や男女の陰部の彫刻も展示した。たまたま近くを通りかかったという老人の水瀬は、貴崎の彫刻に魅せられたようで、へんぴな場所にある工房にも顔を出すようになった。ある日、「妻の裸身を彫ってほしい」と依頼してきたが、貴崎は「よほど惚れないとその気になれないんです」と断る。諦めたと思ったが、半年後、水瀬は美人妻・与紫乃を連れてきた。彼女は細かな花の刺繍をあしらった薄紫色のワンピースを着ていた。服も顔も佇まいも、すべてに上品な色香を感じる。奇麗にまとめたアップの黒髪が、小さめの整った顔を際立たせていて、五十路を過ぎているとは思えない。若い女には決して真似できない熟した雰囲気に圧倒された。前言を撤回し、裸婦像を彫ることになった貴崎は、与紫乃と2人きりになると……。

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  • 伊勢佐木町ブルース
    -
    舞台は横浜伊勢佐木町。松田千絵は母から受け継いだ『スナック波止場』を切り盛りしている。3年ぶりに店を訪ねてきたのはドラマーの三原健治。「ごめん、私もう結婚しているのよ」。千絵はうろたえるしかない。健治はかつての常連。そして、一度だけ体を重ねた相手だった。彼は博打をやるわけでもなく、女の匂いもしない。酒だけが好きな愚直で堅実な男に見えた。彼は30歳を過ぎたばかりだというのに、渋い肴ばかりを好む。毎日やってくるから、一番奥の席は健治の予約席になった。恋のムードはずっとなかったが、1年が過ぎて急接近。彼に大きな乳首を愛撫されて、それだけイッてしまう。激しく求め合い、結婚も約束した。しかし、その翌日、健治は伊勢佐木町から忽然と姿を消していて……。

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  • いつか青い空の下
    -
    1巻110円 (税込)
    木村京太郎は地味な高校2年生。クラスで人気者の逢坂美緒と3ヵ月前から付き合っているが、未だに手を繋いだこともない。今日は縁日デートの予定だったが、30分待っても美緒は来なかった。そこに、美緒の母親・雪乃が現れる。雪乃は37歳の専業主婦。清楚感のある美貌で、垂れ目がチャームポイントだ。普段は濡れ羽色のストレートヘアーをそのままにしていたが、今日はアップにまとめている。牡丹柄の薄紫色の浴衣を着ているが、浴衣のあわせから胸の谷間が覗いていた。雪乃は美緒が忘れた財布を届けに来たらしい。もう1時間前に家を出ているという。京太郎は雪乃とともに美緒を探すことになったが、境内外れの林で元カレと野外セックスしているのを目撃してしまい……。
  • 淫魔の蔵
    -
    1巻110円 (税込)
    泰孝は19歳の大学生。夏休みを利用して、北陸地方の山村にある祖母の家を訪ねた。暇を持て余していると、隣家の老人・鷹野敏造に「今晩いいものを見せてやるから蔵に来い」と声をかけられる。その日の夜、蔵を訪ねてみると、敏造とは40歳も離れた若き妻・茉奈が縄で吊され、見知らぬ男に犯されていた。それを見て男根をたぎらせた敏造は、妻にしゃぶらせ、3人は同時に果てる。あまりに刺激的な場面に、泰孝もブリーフの中でイッてしまった。そんな淫靡な姿を目撃してから1年半。久々に祖母の家を訪れると、敏造は亡くなり、莫大な遺産は茉奈が継いでいた。34歳で未亡人になった彼女に誘われて家を訪問した泰孝。あまりの緊張にケーキを喉に詰まらせてしまうと、茉奈は紅茶を口移ししてきた。さらに、求められるがまま何度も何度も……。
  • ウィメンズマラソン
    4.8
    岸峰子、30歳。シングルマザー。幸田生命女子陸上競技部所属。自己ベストは、2012年の名古屋で出した2時間24分12秒。ロンドン五輪女子マラソン代表選手という栄誉を手に入れた彼女は、人生のピークに立っていた。だが、あるアクシデントによって辞退を余儀なくさされてしまい……。そして今、2年以上のブランクを経て、復活へのラストチャンスを掴むため、リオ五輪を目指し闘い続ける。このままじゃ、次に進めないから――。一人の女性の強く切なく美しい人生を描く、感動の人間ドラマ。(解説・北上次郎)
  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    3.7
    “色”で江戸の難題、解決します。 累計32万部突破「居酒屋ぜんや」シリーズの坂井希久子、 文庫オリジナル、新シリーズ始動! 江戸時代は、洗練された美意識と、繊細な色彩感覚が頂点に達した時代でした。 もしも、江戸にカラーコーディネーターがいたら……? お彩の父親は腕のいい摺師でしたが、火事で視力も、仕事場も失ってしまいます。 盲いた父の面倒を見ながら貧乏長屋で暮らしているお彩。 婚約者との縁談も流れ、粗末な木綿の着物に身を包んでいますが、お彩には、天性の鋭い色彩感覚があるのでした。 そこに目をつけたのが、謎の京男、右近。 一本気なお彩に邪険のされながらも、懲りずにまとわりつく右近は、お彩に次々と色に関する難題を持ち込みます。 そして、“江戸のカラーコーディネーター”、お彩の活躍が始まります! 着物や芸能にも詳しい坂井さんならではのエピソードや、 色や柄にまつわる知識も満載。 例えば鼠色だけでも、これだけ種類があるのか!と驚かされます。 ※ お彩はお蔦の顔と見比べながら、帳面をめくっていく。 白鼠、銀鼠、藤鼠、湊鼠、錆青磁、柳鼠──。(中略) 「あっ!」 唐突に、記憶の糸が張り詰めた。 一枚の錦絵がするすると、脳裏に引き出されてくる。(本文より) ※ 新作菓子の意匠から花魁の仕掛けの図案まで、豊かな色彩溢れる江戸のカラーコーディネーターとして活躍するお彩の人情物語。
  • 幼友達
    -
    40歳の瀬戸康介はIT企業の代表取締役社長。ほとんど寝ずに仕事を片付けて、タクシーを飛ばして町田にあるカフェまでやってきた。美晴に会うためである。彼女は2年前に夫の信一郎を亡くし、1人でこの店を経営している。3人は幼馴染みだった。信一郎が亡くなったのは、ちょうどこの店の開店準備をしている時。夫の夢を引き継ごうとした美晴だったが、経営は上手くいっていない。康介は担当直入に「金を貸してほしいんだろう?」と口にする。経営者として厳しい指摘を続ける康介。すると、美晴は康介の膝を撫でてきた。彼女は少し痩せたように見えるが、その代わりにしんみりとした美しさがあり、やけにそそる感じがする。白いパンツに細身のシャツを着ていた。「お願いコウちゃん、私を抱いて」。康介が昔からどうしようもなく惚れていることを、美晴はちゃんと分かっていたのだ……。
  • おじさんは傘をさせない
    3.6
    新しい時代の常識に、変われないおじさんに、もう我慢できない! 『妻の終活』の著者が描く、現代「中年」小説! セクハラの嫌疑をかけられた男、女性の後輩に出世競争で負けた男、浮気が原因で離婚し、風俗通いを続ける男――。会社での働き方、女性への対応、家族との関係などの意識をアップデートできずに悩む「おじさん」たちが、あるきっかけから自分の人生を見つめ直していく。時代の変化という嵐に対応できない中年男性の悲哀を切なく、時にコミカルに描いた傑作小説! 『雨の日は、一回休み』を改題。
  • おひとりさま日和
    3.5
    私はこの暮らしが好き――年齢を重ね、酸いも甘いも嚙み分けたからこそ得られた、自分に合う気楽で自由な生活。これぞ真の贅沢。それを私自身が分かっていればいい。その「ひとり住まいを楽しむ中で起きるほんの一幕のドラマ」をテーマに6人の人気女性作家が紡いだ文庫書き下ろし短編集。思わず笑わせられたり、ほっこりしたりしみじみしたり。共感はあちこちに。6話とも味わい違ってそれぞれ面白い。時々取り出して読み返したくなる“本棚保存本”ができました。
  • おもてなしの島
    -
    1巻110円 (税込)
    かつて隅田川の川幅は広く、東京都中央区日本橋中洲は土砂が堆積してできた島だった。安政4年、そこに街並みが完成し、盛り場として大いに賑わった。吉原の遊女だったお由は、湯屋の主人・大月屋伝兵衛の後妻として迎えられた。2人は中洲を「おもてなしの島」にしようと女郎屋を始める。お由はこれまでの経験を活かし、吉原と一線を画した男と女の双方に利点があるような店作りに着手した。元遊女ではなく、素人の女を募集。未婚でも既婚でもお由のお眼鏡にかなった女性を採用した。情交するたびに湯を浴びるように教育。お客も湯を浴びる形にする。そして、女たちに技を実習で教え、特に口技を身に付けさせた。町奉行所に介入させないため、見回組を立ち上げ、治安を守らせることにする。他の女郎屋もでき、遊里としては吉原以上、盛り場としては両国広小路に勝る繁栄を実現させる。お由自身も大病を患った伝兵衛を“おもてなし”して元気づけていくが……。
  • 女のあし
    -
    倉本は52歳の歴史研究家。カルチャーセンターで講師をしている。ある日、神社の境内で理想の足を持つ女性を目撃して見入ってしまう。格好のあか抜けなさが、足の形にも現れていた。そのふくらはぎはもっさりとしていて、洗練されていない。だが、太ももは肉付きがよく、ふくらはぎに筋肉がついて、少しばかりO脚気味なのがいい。細くまっすぐな足よりも、エロティックで欲情を誘う。倉本にとってまさに理想だった。偶然にもその女性……咲原葵は倉本の講義の生徒だった。彼女は半身麻痺の気難しい父親を介護しており、ずっと独身だという。足に見入られて、妻子持ちながら彼女と懇意になり、ついには肉体関係を持った倉本。葵は40歳なのに処女だった。裸になった葵は、細身で胸も小さかったが、下半身は肉付きがよく、ふれると柔らかく心地よかった。倉本はふくらはぎを愛撫すると……。

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  • かくも美しき未亡人
    -
    1巻110円 (税込)
    窪塚玲奈は途方に暮れていた。35歳にして、巨額の借金を背負わされることになったのである。玲奈は大学を卒業した直後に一回り上の夫と結婚。幸せな結婚生活を送っていた。しかし、お坊ちゃん気質の夫は親から継いだ印刷業を上手く経営できず、最終的に借金苦で自殺してしまった。葬儀にはヤミ金融の柏木竜一朗が焼香にやってきた。そして初七日、誘われるがままに彼と料亭で会うことに。柏木によると、夫の借金は1億円を軽く超えているという。柏木はある提案をしてくる。「あなたの美しい身体を、一度でいい、抱かせて下さい」。それで借金をチャラにしてくれるという彼の話に玲奈は乗った。喪服と黒い下着を脱がされ、豊満な乳房を揉みしだかれると、玲奈は言い様のない快感に襲われ……。
  • 硬い桃
    -
    1巻110円 (税込)
    31歳の充良は、学生時代に付き合っていた恭子と街中で偶然再会した。2人は大学時代の先輩・後輩。親に隠れて半同棲をしており、お互いが初体験の相手だった。しかし、充良が就職活動で苛立っている時に、果物の「桃」に関する些細な言い争いから別れてしまった。あれからすでに10年近く経ち、1つ年上の恭子も人妻になっていた。20代だったあの頃と比べて、彼女は色っぽくなっている。長かった髪も人妻らしく落ち着いたセミロングに変わっていて、物腰も柔らかくなり、乳房とヒップの肉付きも成熟していた。再会した時は連絡先を交換してその場を去ったが、充良は昔、後悔するような別れ方をしたのを引きずっていて、そのことを詫びようと彼女の家を訪ねる。実は恭子も同じ気持ちで、2人は最後に1回だけ……。
  • 髪結いお照 晴雨日記 同業の女
    4.0
    1~2巻880円 (税込)
    「女髪結いの裏の顔は岡っ引き!?」 45万部突破! 「居酒屋ぜんや」で大人気の著者が紡ぐ、 〈スパイ×謎解き〉新シリーズ第一弾! 【あらすじ】 ある髪結いの死体が見つかった。 その骸はお照が同業であると告げ口した女らしかった。 女髪結いが咎められる世。 生業を明かされたことを恨んで殺したのではないか――お照は人殺しの濡れ衣を着せられてしまう。 疑いを晴らしたければまことの下手人を捜すよう同心に命じられたお照。 その命令には何か裏がありそうで……。 己のため、無念のうちに命を落とした者のため、お照は江戸の町を奔走する!
  • 崖っぷちの鞠子(まりこ)
    3.5
    1巻605円 (税込)
    ウェブデザイナーの鞠子は不倫相手だった元上司と再会。精算した関係なのに「この男の子供がほしい」という衝動に駆られ……。(表題作) 家出中の人妻、美佐が転がり込んだのは7歳年下の女の家。二人の関係を夫は知らない。(「肌恋い」) 仕事も家庭も恋も手に入れ、それでも心と体がなにかを渇望する現代女性のぎりぎりの思いを、優しく官能的に描き出す恋愛短編集。
  • 雁の母
    -
    51歳の渡海孝之は、久しぶりに京都にある実家のお寺にやってきた。以前は父がこの小さな寺の住職を務めていたが、孝之が中学生だった頃に死去。すでに母親もガンでこの世におらず、孝之は母方の叔母に引き取られて、東京に移り住んだ。その後、別の住職が寺を継いだが、その住職も亡くなり、ついに廃寺になることに。跡継ぎがおらず、残された財産を処分するために孝之はお寺にやってきたのだ。孝之は懐かしい寺を見て、父親が母親の死後に入れ込んでいた愛人の存在を思い出す。色の白いふっくらとした女で、年齢はおそらく30代。祇園のクラブのホステスで、結婚もせずに客の子供を産み、その子を親に預けて水商売をしていた時に父と知り合ったらしい。思い出に浸っていると、突然、彼女とうり二つの女性が話しかけてきて……。

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  • 京都巡り合い
    4.0
    家具会社の総務課で働いている摩紀は37歳。社内でも評判の美人で仕事もできるだけに、入社した時から近づいてくる男は多かった。だが、摩紀は真剣に交際しようという気にはならず、入社して15年も経つ今では口説いてくる社内の男はいなくなっていた。自由な生活を送っているが、3年前に出会った59歳の製薬会社常務・安城とは愛人関係になっている。偶然入った店で出会い、すぐに体の関係になったが、摩紀は彼とのセックスに満足していた。しかし、当初は激しく求め合っていたものの、最近は会うペースが落ちてきた。夜の営みもおざなり。性のはけ口にされた気分になり、苛立ちや悔しさが残った。不倫関係の終わりを予感したが、熟れた体はうずくばかりで、自分で慰めても収まらない。仕方なく淫靡な想像をしながら、京都を旅行していると、偶然、知り合った年下の久我と意気投合し……。

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  • 首塚
    -
    森裕士は46歳。7年前に大手新聞社を退社し、フリーの記者になった。新聞社時代の先輩で、議員秘書になった横里龍一が政治家の不正を秘匿し、自殺した事件の真相を追っている。大手町にある平将門の首塚で、京都からやってきた彼の妻・横里響子と会うことに。彼女は40歳で、結婚する前は祇園のクラブでホステスをしていたらしい。花の刺繍が施された青いワンピースの上にカーディガンをひっかけ、日傘をさしている。肩の上に揃えた髪の毛はまっすぐで、年齢よりも少し若く見えた。化粧が薄く、切れ長の目と小さな唇で地味な顔立ちなのに拍子抜けした。先輩の死について詳しく聞こうと、2人で酒を飲んだが、彼女はアルコールに強いようだ。それでも話す言葉が柔らかい京都弁に変わる。「親密な人にしか、京都の女は本音は話せへんねん」と潤んだ瞳で見つめられた裕士は……。

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  • 月下の乳首
    -
    1巻110円 (税込)
    柳川竜一は三十路のフリーライター。失恋を忘れるべく、都心から米軍基地のあるこの街に引っ越してきた。傷心と言えど仕事をしないわけにはいかず、広告費を取っての取材をするために、近所で菓子屋を探し回る。やっと見つけた和菓子屋。店員に尋ねると、オーナーは近くにあるお城のような怪しい洋館に住んでいるという。そこを訪ねると、30代と思われる富江が待ち構えていた。彼女は未亡人で、相当な資産を持っているらしい。昼間から酔っ払っており、中国服風の部屋着で姿。下着ははいておらず、スリットからアソコが丸見えだった。痴女のように割れ目を見せつけ、愛撫をねだってくる富江。なぜか別れた女の姿を思い出し、幻と現実の狭間に落ちて動けない竜一は、たまらず彼女の足の指を舐め回し……。
  • 恋するあずさ号
    3.5
    仕事も恋も「迷子」の梓が、同じ名前の特急列車で旅に出る! 空回りしがちな仕事と、望まない結婚を迫る恋人を置いて、介護福祉士の梓(あずさ)は、新宿駅から特急あずさに乗り込んだ。上諏訪駅で下車し、諏訪湖畔で途方に暮れる梓に声をかけたのは、陶芸家の桂だった。泊まるところのない梓は、桂に連れられ長野・高遠町の民宿「すやすや」へ。雄大な自然とのんびり暮らす人々に囲まれて過ごし、心は揺れ動くが……。高遠と東京を行き来しながら、新しい生き方を見つけていく女性の姿をいきいきと描く。新しい人生に出会えるハッピーストーリー。『迷子の大人』として刊行された単行本に、掌編「花の咲くころ」を加えたオリジナル版。
  • 幸福のありかた
    -
    1巻110円 (税込)
    32歳の誕生日を迎えた女性ファッション誌の編集者・山寺奈穂美。家に帰ると、同棲中の恋人・勇輝が、慣れない料理を作ってくれていた。音楽が好きな勇輝は、30近くになっても定職につかずブラブラしているため、周りの人からは「甘やかすな」とか「早く別れろ」と言われる。だが、勇輝とのセックスに幸せな瞬間を感じている奈穂美は気にしない。彼の愛撫は、他の男性のように自己中心的ではなく、女性を快楽の世界へと導いてくれて……。

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  • こじれたふたり
    4.8
    SMクラブの女王様など異色の経歴の持ち主である著者が、恋愛風俗を鮮やかに描く! 虫にしか興味のない大学教授に亡父の面影を重ねて身悶える女子大生「かげろう稲妻水の月」、ロハスなヌーディズムに目覚めた同僚がハタ迷惑にせまる「素っ裸の王様」、花粉症治療のためにマス寿司をどか食いする彼「虫のいどころ」(オール讀物新人賞受賞作)――ちょっぴりフェティッシュな趣味や性癖に振りまわされる大人の恋の短編集。
  • 午前二時の乳房
    -
    1巻110円 (税込)
    舞台は昭和42年。大学2年生の笹村良一は下北沢のスナックでギターの弾き語りのバイトをしていた。客席には3人の女性……山田和代、稲門佳子、三浦澄江の顔があった。恋人の和代とは毎日のように身体を求め合っている。今日は3回もしたが、精子の付いたティッシュの匂いをかぐのが好きだという。最近はグッと大人っぽい表情を見せるようになり、淫靡になってきた。その和代の友達である佳子はもっと真面目なタイプ。良一と同じアパートに住む潮沢に片思いを続けている。良一と和代の間に割って入ろうとしているのが澄江。かなり遊んでいる雰囲気で、隙さえあればちょっかいを出そうとしてくる。良一は、そんな3人がそれぞれ抱える気持ちに触れながら、全員と身体を重ねていき……。
  • ごりょうの森
    -
    高木幸次郎は50歳。京都で飲食店を経営している。行きつけの小料理屋で女将から紹介された女性が、死んだはずの女とうり二つで思わず息を呑んだ。白いエプロンをつけた彼女は、肩まである髪の毛と、見ただけでわかる滑らかな肌を持っていた。あの人……美也は自分よりも10歳年上。しかし、目の前にいる彼女は30代に見える。生きていたとしてもこんなに若いわけがない。名前は佐藤琴子。彼女はかつて愛した人の娘だった。彼女の母・美也は高木の父の愛人。高木は2人の関係を母親に告げ口し、全てをぶち壊しにしたのだ。その後、美也は亡くなっていた。狂おしいほどに求めた女性の生き写しと出会い、気持ちが抑えられなくなった高木は、妻子がいるにもかかわらず、琴子に溺れていき……。

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  • 再会の宿
    -
    1巻110円 (税込)
    人生に絶望した原田智行は、長野県松本市にある白骨温泉へ久々にやってきた。40代前半で職を追われ、ずっと関係の悪かった妻とも離婚。自宅を勝手に売られ、ホームレス寸前になっていた。死を決意した智行の心に蘇ったのは、この地にある温泉旅館たちばなでの甘酸っぱい思い出。10年前、1ヵ月間にわたる長期出張で旅館に滞在。その時に9歳年下だった中居の野崎彩香と関係を持ったのだ。彩香は処女だった。智行はすでに結婚していたため、出張の終了とともに関係は終わりと遂げた。あれから10年。もう会えないだろうと考えていたが、思いがけず彼女と再会する。宿の息子に見初められ、若女将になったものの、半年前に夫を亡くし、旅館も休業するという。10年間という長さを埋めるように、2人は誰もいない旅館で何度も求め合い……。
  • 最終バスの女
    -
    1巻110円 (税込)
    60歳の泉正樹はバスの運転手。25年に渡った路線バス業務も今日で定年退職となる。方向幕を「回送」に変えてバスを走らせていると、突然、長い髪で花柄のワンピースを着た女性が飛び出してきた。ドアを開けると、「追われているの。早くバスを走らせて」と懇願してくる。よくよく見ると、その女性はかつて営業所にいた吉田まどかだった。彼女は正樹が入社したばかりの頃、18歳で事務を担当していた。営業所のマドンナで、男たちはみんな彼女を狙っていた。正樹とまどかは惹かれ合い、何度かプラトニックなデートをしていたが、突然彼女がいなくなって関係が途絶えていた。まどかは誰かに監禁されていたのか、足は裸足。拳を握らされ、ワイヤーでグルグル巻きにされていた。ワイヤーを取ってあげた正樹はそのまま海へ。砂浜でキスを交わすと、彼女は突然、亀頭を口の中に入れて……。
  • 砂漠のラクダ
    3.0
    1巻110円 (税込)
    もうすぐ30歳を迎える木下英里はフリーランスのコピーライターで、女としてもフリー。電動マッサージ機を股間にあて、オナニーする毎日だ。そんな中、大学時代のサークル仲間が結婚し、その二次会で思いもよらない人物と再会する。大滝という風来坊の男。フラッと旅に出てはいつ帰ってくるか分からない彼に、英里は処女を奪われていた。久しぶりに会った二人はパーティを抜け出し、夜の公園で語り合う。話の途中、急に大滝は英里を抱きしめ、ブラのホックを外す。さらに、服の中に頭を突っ込んで乳首を甘噛みしてきて……。
  • 懺悔の墓参~愛欲レクイエム~
    -
    1巻110円 (税込)
    29歳の早織は書道教室の講師。16歳年上の教室経営者・西田とはダブル不倫関係になっていた。夫に隠してやってきた温泉旅行。普段は和服のことが多いが、今日はコットンのノースリーブワンピース姿。座ると裾が膝上10センチほどになる。足元は夏らしくヒールのサンダルで、長い黒髪はポニーテールにしていた。西田に命令されるがまま、服の下はノーパン・ノーブラだった。特急のグリーン車の中で、乗客がまばらなのをいいことに、耳や脇の下を舐め、乳首を責めてくる西田。羞恥心に襲われ、あえぎ声を必死にこらえた早織だったが、あそこはもうグチョグチョだった。「ダメダメ、おかしくなっちゃいます」。指を入れられて悶えた沙織。もう2人は我慢できず、そのまま列車のトイレへ。便座に座る西田に大股開きでまたがり、下から激しく肉棒で突かれた早織は……。
  • 小説 品川心中
    4.0
    したたか、しなやか、しながわ 人の心にも、闇と海。――柳家喬太郎 客はつかの間の夢に金を払うんだ。女郎の本音なんざ知りたくもなかろうさ 元最上位の遊女・お染。寄る年波には勝てず、馴染みの客たちも離れてしまい、いまや衣を新調するための金にも困るようなありさま。元来の勝気な性格もあって、ひと思いに死んでしまおうかと思うが、金に困ってひとり死んだと言われることはあまりにりも悔しく、ならは、心中をしようと考える。独り身で大食らい、ぬけている金蔵を相手に選び、手練手管で、ついに心中の約束を取りつけるのだが―― 現在の高座では、お染が金蔵を川に突き落とす場面、金蔵が助かって世話をしてもらっていた親方の元に幽霊のように姿で現れる「上」までしかかからないことが多いが、本作では金蔵が親方たちの力を借りてお染に仕返しをする「下」までをお染を中心にした物語に再構成した意欲作。 妓楼に生きる女の矜持と哀しみ、「小説 古典落語」シリーズ完結! 松浦シオリ・装画
  • 白梅一輪
    3.0
    1巻110円 (税込)
    還暦間近の飯沼は娘夫婦と鎌倉の円覚寺に初詣にやってきた。そこで、元部下の希美恵と再会する。7年ぶりに会った彼女は着物姿で今も変わらず美しい。髪をアップにしていて、そろそろ四十路のはずだが、昔より一段と色っぽくなっている。白に近い薄鈍色の地に紅い椿の侘助が控え目に描かれ、雪に耐えて咲いているように見える。帯も緑や茶、朱色などのパステルカラーのグラデーションで、帯締めは薄紫だった。飯沼は人妻になっていた希美恵を食事に誘う。最後に会ったのは飯沼が栄転した時。彼女とホテルにまで行っていたが、唇を重ねようとしたところで拒まれていた。互いにあの時何もできなかったことを後悔していることを知り、2人の気持ちは燃え上がる。飯沼が着物の中に手を入れると、ショーツははいておらず、ワレメは濡れていた。飯沼は彼女の両手を細帯で拘束して……。
  • 時代小説アンソロジー てさばき
    -
    江戸の世を生きるおんな職人の矜持を 人気作家六人が鮮やかに描く 傑作時代小説アンソロジー第二弾 亡くなった人を美しく送り出す化粧師・おちえ。 祖母のもとで生まれ出る命を見守る産婆見習い・美登里。 病気の父に代わり、依頼主の望む香を作る練り香職人・おみつ。 確かな腕で早縫いの技術を駆使する仕立職人・おしま。 先妻が後妻の家を襲う「うわなり打ち」の仲裁人・お勝。 非業の死を遂げた父の仇を討とうとする髪結い・千加。 時代小説の名手六人が女性職人の凛々しさを巧みな筆致で活写する。 【文庫オリジナル】 〈収録作品〉 艶化粧        梶よう子 月満つる       坂井希久子 残り香        篠 綾子 針の歩み、糸の流れ  山口恵以子 うわなり合戦     蝉谷めぐ実 万年橋の仇討ち    藤原緋沙子
  • 17歳のうた
    3.7
    地方都市に生きる17歳の少女たちを描いた短篇集 舞妓、アイドル、マイルドヤンキー。17歳のそれぞれの生き方。大人でも子どもでもない少女の心情を鮮やかに切り取った5つの物語。
  • 情事のキャンバス
    -
    志村雅人は65歳の画家。行きつけのスナックで出会った20歳の大学生・ルナに惹かれて、絵のモデルを依頼する。ルナは整った典型的な美人顔というのではなく、ショートボブのヘアスタイルが似合う個性的な顔立ちをしている。それも京人形を思わせるところがあって、20歳という年齢らしからぬ、妖しい魅力を持っていた。体全体は初々しいが、腰のあたりには官能的な成熟が見て取れて、そのアンバランスさもエロティックだった。当初は着衣の形でデッサンを続けていたが、5回目にしてヌードを打診。ルナはすんなり応じてくれた。ヌードのモデルは見慣れていた志村だったが、ルナの裸を前にした瞬間、画家であることを忘れて、男として目を奪われる。ついには肉体関係を持つようになるが、彼女はヴァージンにこだわり、オーラルセックス止まり。志村は筆を使って愛撫し……。

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  • 女郎花
    -
    私は生まれた時から体が弱く、なにをやらせても鈍くさく、そのわりに体の成長だけは人一倍早かった。年が離れた要領のよい姉と比べられて、親からののしられ、「男好きする顔と身体だけがとりえ」と言われた経験もある。両親に邪険にされていたため、私は周りからオモチャのように扱われていた。二度と戻らないと決意して村を飛び出したが、唯一優しかった祖母が亡くなったため、葬式に参加するべく戻ってきた。都会に自分の居場所を見つけた私は、故郷にケジメを付けるつもりだった。かつてと同じように、私にセクハラまがいの言動を繰り返す村の男たち。嫌になって家を飛び出し、納屋で待っていると、追いかけてきた男が。姉の夫だ。ここは逢い引きの場所。実は、義兄は私にとって初体験の相手で、昔から私に哀れみの目を向けていた。「むかしみたいに、慰めてはくれないの?」。その言葉に反応した彼は……。

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  • 捨てられた私生活
    4.0
    1巻110円 (税込)
    野間弘弥は26歳のシステムエンジニア。現在進行中のプロジェクトが佳境を迎えて、多忙を極めていた。連日終電帰りだったが、ある夜、憧れの人妻・伊東有香がゴミ出ししているのを目撃する。有香は38歳。20代でも通用するほど外見は若々しく、端正に整った顔立ちも今風で、ショートボブの黒髪も年齢を感じさせなかった。身長は165センチほど。学生時代は競泳をしていたらしく、完熟した女体は適度に引き締まっている。弘弥はベランダに干されている彼女の下着や競泳水着を盗み見るのが密かな楽しみになっていた。そんな有香が深夜に出したゴミ。町内会のルール違反となるだけに、もしかすると下着が紛れ込んでいるのではと夢想した弘弥は、思わずそのゴミを自宅に持ち帰る。中には下着、競泳水着はもちろん、彼女の秘密が隠されていて……。
  • 制服えっち
    -
    1巻110円 (税込)
    片瀬博己は42歳。妻に仕事を辞めたのを隠すため、毎朝出勤するフリをしていた。セックスレスで関係は冷え切っていて、どうしても仕事のことは言い出せず、1ヵ月が過ぎた。いつも時間を潰すために訪れる公園で毎日同じ制服を着た女性がいることに気づく。向こうから声をかけられた。彼女は女子高生ではなく、年齢も21歳。短大を出て事務職に就いたが、半年で辞めてしまったという。名前はマリエ。今までにないぐらいに会話が弾んで博己は驚いた。制服について聞けば、事務服のストッキングで足が締めつけられるのがイヤで、女子高生風の格好をして気を紛らわしているらしい。コーヒーショップで話し込んだ2人は自然にホテルへ。博己は気持ちが燃えさかり、強引に押し倒すと、制服姿のマリエを激しく責め立てる。イキまくる彼女に促され、大量の精液を膣内に噴射した。離れられなくなった2人は連日落ち合うと、カラオケボックス、マンガ喫茶、貸し会議室、デパートのトイレで体を求め合い……。
  • セクシャル・ルールズ
    3.7
    1巻1,500円 (税込)
    「普通の夫婦」っていったい何!? 社労士事務所を経営している岩瀬麻衣子は、結婚するときに仕事を辞めると申し出てくれた夫の耀太に育児を任せ、大黒柱として家計を担い、日々の仕事に邁進していた。しかし世間の不理解、お互いの仕事と家事への不満、さらに忙しさですれ違う生活のなか、ある決定的な出来事が起こり、とうとう二人は離婚することに。だが、麻衣子にはこれまで任せっきりだった育児、耀太には再就職という高い壁が立ちはだかっていて……。世間の価値観とのギャップに振り回される夫婦生活のゆくえは!? 人気シリーズ「居酒屋ぜんや」の著者が描く、新しい家族の形を捉えた、感動の長編小説。
  • 一九七二年の銃後
    -
    1巻110円 (税込)
    1972年2月。明日に札幌五輪の開幕を控え、彬子は暗い気持ちになっていた。今日は水曜日。30代半ばになって、急に子供がほしくなった夫・達彦と「夫婦の営み」をする日だったからだ。彬子は夫以外の男を知らない。しかも、行為自体が好きではなかった。どうやら夫との肉体的な相性はよくないらしい。彬子は疎ましい気分になった。その時、グアムのジャングルに28年間潜伏していた横井庄一さんが帰国したニュースがテレビから流れてきた。それをキッカケに古い記憶を思い出す。終戦の年、彬子は初等科の1年生。武蔵野の生家にいた。仲の良い友達は疎開してしまい、遊んでくれるのは近所に住んでいた年上のお姉さんの“さだちゃん”のみ。そのさだちゃんが防空壕の中で、父の弟である清二郎おじさんと体を重ねていたのを見てしまったのだ。「ここも、ここもここも、全部あたしのもの。誰にも渡さない」自ら上にまたがって腰を動かすさだちゃん。普段とはまったく違うその姿を思い出した彬子は、同じように夫にまたがって激しく腰を振り……。
  • 早春の少年
    -
    1巻110円 (税込)
    冴えない高校生・俊樹は未だに童貞。早く捨てたいと思っているものの、後輩から告白されても応じずにいた。なぜなら心の中に兄嫁・七海の存在があったからである。七海は22歳。長い髪は緩いハーフアップで優しい印象を強めている。黒いストッキングが栄える細長い脚が印象的で、女子高生たちの生足に見慣れている俊樹はいやらしさを感じて仕方なかった。26歳の兄は暴力的で、七海につらく当たることもしばしば。俊樹に聞かれているのも気にせず、家では強引に七海を犯していた。しばらくして、七海は今を変えるべく家を出ることを決意。最後に思い出に、俊樹と彼女は一線を越えてしまい……。
  • 高瀬舟にて
    -
    羽田は53歳の弁護士。被告人の母親である45歳の青木美喜と関係を持ってしまった。被告人の青木猛は前妻の息子で、父親である美喜の夫・三郎を殺害。その弁護を頼まれたのが羽田だった。依頼人と男女の関係になるなど御法度だとはわかっているが、羽田は美喜と関係を持ってから、自分が若返っていくのを感じていた。彼女はとにかくセックスが好きで、これほど男のものをしゃぶるのが好きな女は自分の知る中でいなかった。一度挿入したペニスでも喜んで口に入れる。45歳という年齢に相応しく尻には肉が付いていたが、腰は十分にくびれ、乳房は揺れるほど大きい。バックから突く時に見える背中は何より美しく、白くて1点のシミも吹き出物もないほど。羽田は美喜との情事に溺れていく。しかし、美喜と猛には秘密があって……。

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  • たそがれ大食堂
    4.2
    伝統あるマルヨシ百貨店に勤める美由起は、最上階にある大食堂のマネージャーに就任した。しかし、長年愛されていた大食堂は時代の変化とともに廃れ、存続の危機に直面していた。状況を改善するため社長が都会から連れてきたシェフの智子は、大食堂の昔ながらの味を否定し、現代風に変えようと試みる。美由起たち従業員はそんな智子に反発しながらも、思い出の詰まった大食堂が再び輝きを取り戻せるよう、少しずつ改革をはじめて――。美味しい料理と懸命な奮闘に勇気をもらえる、お仕事グルメ小説!
  • ただいまが、聞きたくて
    3.8
    埼玉県大宮の一軒家に暮らす、和久井家。一見幸せそうに見える家族だったが、高二の次女は彼氏にフラれて非行に走り、ひきこもりの長女はBL趣味に夢中、商社勤務の父は社内で不倫、そして熟女キャバクラで働く母は家事を放棄。どこにでもあるごく普通の家族に潜む問題が次々と噴出していく。やがて和久井家を思いがけない事態が襲い……。不器用でいびつな家庭の崩壊から再生までをリアルかつ鮮烈に描いた、心温まる感動の物語。 ※本書は二〇一四年三月に小社より刊行した単行本『ただいまが、聞こえない』を改題し、文庫化したものが底本です。
  • たまのこし
    -
    朽木朝雄は49歳のデザイナー。ミュージシャンを目指して上京してからは実家と没交渉だった。その後、夢に破れて結婚し、子供もいたが、今は離婚して独り身だ。昨年、父が70歳で亡くなった。父は朝雄の母が亡くなったあと、年が離れた後妻の珠世と結婚した。父の葬式で初対面した年下の継母に呼び出され、朝雄は今宮神社にやってきた。彼女は現在42歳。藤色のワンピースの上にブラウンの薄手のコートを羽織っている。肩の上で髪の毛を切りそろえており、ワンピースのスカートの裾から、黒いタイツにつつまれたふくらはぎが見えた。年齢よりも幼く見える。美人というより、丸顔で愛嬌があり、可愛らしい雰囲気だ。改めて話してみると、珠世はミュージシャンを目指していた学生時代の朝雄を知っていて、初恋の相手だったという。「ずっとこうしたかった」と彼女に激しく求められて……。

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  • つがい
    -
    1巻110円 (税込)
    妻と息子を東京に残し、大阪で単身赴任生活を送る35歳のサラリーマン・柳は、ふと大学生時代を過ごした街を訪れ、かつて住んでいたアパートに足を伸ばした。当時自分が住んでいた部屋の隣には、あの頃と同じく化粧気のない幸薄そうな年上の美人「パピコ」が生活していた。学生時代、彼女とは欲望の赴くまま自分勝手なセックスを繰り返していた。「都合のいい女」だとばかり思っていたのに、本当は寂しさを埋めてくれていたことに気付いた柳は、歳を取り、ある悲しい過去を引きずるパピコを、あの頃とは違って優しく愛撫して……。
  • 妻の終活
    4.1
    末期がんで余命1年の宣告 先逝く妻の心情は? 残された夫の胸中は? そして妻は生涯最後の行動に出た――。 夫婦とは、家族とは。感涙必至の傑作! 余命1年。42年連れ添った妻杏子が末期がんを宣告された。70歳を前になお嘱託として会社に人生を捧げる一ノ瀬廉太郎は愕然とした。 炊事や洗濯など自分の身の回りのことは何もできないのに、子供じみた意地を張るばかりの夫であった。そんな父に、娘は母をもう解放してと責め立てる。 妻への後悔と自分の将来に対する不安に襲われた廉太郎は……。 感涙必至の傑作!
  • 泣いたらアカンで通天閣
    3.8
    〈おとうちゃん、おおきに、ありがとお。うっとうしいほど、愛してくれて……〉大阪・新世界のどん詰まりに店を構えるラーメン屋「味(み)よし」。亡き妻から店を引き継いだ店主のゲンコは、商売に身を入れず遊蕩三昧、かつて評判だったラーメンの味もガタ落ちで、閑古鳥が鳴いている。OLをしながら店を支えるしっかり者の一人娘センコは頭を抱える毎日だ。そのうえ、最近、ぼんやりしてきた店番のおばあやんも気にかかる。そんなある日、この町を嫌って東京に出て行ったセンコの幼馴染、質屋の息子カメヤがひょっこり帰って来た……。痴話喧嘩も色恋沙汰もみんな筒抜けのご近所さん。浪速のシンボル・通天閣が見下ろす下町商店街でデコボコ父娘が繰りひろげる、鬱陶しいけどあったかい、抱腹と感涙のとびっきりの人情物語。TVドラマ化、舞台化もされた評判作、待望の電子化!
  • ナイトライド
    -
    1巻110円 (税込)
    33歳の人妻・菅野菜々は通っていた自動車学校の運転手・野田丈史と知り合い、いつしか男女として意識し合うようになった。ある日、菜々は夫の何気ない言動に傷ついてしまう。そして、「どこか遠くに行きたい」と話す丈史に飛びつき、「わたしと行こうよ。どっか遠く、行こ」とお願いした。夫と娘に嘘をついて、丈史とあてどない旅に出る菜々。彼の願いを聞いて、食事したパスタ屋でノーブラになったり、運転する横でオナニーを始める菜々だったが、思ってもない考えが頭に浮かんで……。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 泣くに泣けない
    -
    1巻110円 (税込)
    新人教育係を務める29歳のヒカルコは、中途採用でシステム本部に入った31歳の光浦に手を焼いていた。女性を相手にするとロクに挨拶すらできず、コミュニケーションが取れないため、苦情が殺到したからだ。呼び出して注意しても、テンパって童貞だと告白する始末。仕方なくヒカルコは、彼を連日ランチに連れ出して徹底的に会話法をレクチャーする。それでも変わらないと見るや、今度はデートに誘うことにした。そして迎えた当日。恋人の浮気現場を目撃して気が荒立っていたヒカルコは、光浦に冷たくあたって泣かしてしまう。自暴自棄になった彼女は、あらわになったオッパイを見せつけて、目の前の童貞をリードしていき……。
  • 縄のきもち 上
    -
    1~3巻110円 (税込)
    「私とセックスしてくれませんか」。35歳のグラフィックデザイナー・瓜生哲也は、バーで隣に座った見知らぬ女性からいきなりそう懇願される。彼女は渡辺倫子と名乗った。26歳の保育士だという。細い黒髪、なめらかな肌、涙袋のふくらんだ大きな瞳が印象的でめっぽう可愛い。電話番号を聞けただけでも儲けものの美人だが、哲也は裏に危険な事情があるのではと怖じ気づく。そして「こういうことはやめた方がいいよ」と諭した。しかし、倫子は不満げ。動揺する哲也に「ネクタイで、手首を縛ってくれませんか?」と迫ってきた。彼女が特殊な性癖があると知り、欲望に火が点いた哲也は、倫子をトイレに連れ込む。お望み通り、ネクタイで手首を縛り上げると、すでにグショグショのアソコに……。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 何年、生きても
    3.0
    どこかで別れた大切な人を想うとき、相手もまた、あなたを想っているかもしれない。       ――宮島未奈(『成瀬は天下を取りにいく』) 磯貝美佐、39歳。妊活がうまくいかず、母親離れができない優柔不断な夫・要一郎との生活に見切りを付けるべく、家を出た。東京の下町・谷中の六畳一間で、アンティーク着物のネットショップ「蔦や」を一人で切り盛りしている。友人は、恋愛対象が男性の美しき骨董屋、関くんだけだ。 ある日美佐が実家の蔵を整理していると、箪笥に大切に仕舞われた、祖母・咲子のものにしては小さすぎる着物を見つける。そして、抽斗の二重底に隠されていた3冊のノートと、見たことのない美少女が写った古写真も……。 この少女はどこの誰で、咲子とはどのような関係だったのか? ノートを読み始めた美佐はやがて、着物と少女の謎を突き止めた。咲子の生涯を懸けた「思い」を知った美佐は、ある決断をする――。ベストセラー『妻の終活』の著者が贈る、永遠の「愛」の物語。 『花は散っても』改題。
  • 虹猫喫茶店
    4.0
    “猫の世話をするだけの簡単なお仕事”こんな求人募集を見つけて僕は一軒の古ぼけた喫茶店を訪ねた。『喫茶虹猫』で待っていたのは、“猫バカ”で引きこもりの女主人と里親募集中の迷い猫たち。僕に任された仕事は認知症のお婆さんが棲む猫屋敷の掃除だったのに、いつのまにかワケあり客が持ち込む、“猫問題”に翻弄されていき……。寂しがり屋な人間と猫の不器用な愛の物語。
  • にじます
    -
    山形県の銀山温泉で、遥香はひとり暇を持て余していた。一緒に来るはずだった夫は突然仕事が入り、連絡が一切来ない。大学生だった10年前、一緒に訪れたこの土地にまた来ようと約束していたのに。結婚して4年経ち、最近はすれ違いが続いていた。旅館の大広間で孤独に食べる食事はわびしく、旅館を出て川縁の足湯に入れば、酔っ払いにしつこく絡まれた。身の危険を感じた時、日中に出会ったカメラマンの古賀政宗が助けてくれた。本業は通信系のサラリーマンで、カメラは趣味程度だという。ホッとしたところで、浴衣がはだけ、豊満な胸元が覗いてしまったが、政宗は紳士的に指摘してくれた。並んで足湯に浸かり、互いの近況を語り合う2人。遥香が夫の浮気を告白すると、政宗は6年前に妻と死別したことを明かしてくれた。距離を縮めた遥香と政宗は旅館で飲み直すことに。喪失感を抱える2人は強く惹かれ合い、キスを交わす。遥香はあそこを触られただけで、意識を失うほど感じてしまい……。
  • 寝取られ貞淑妻
    -
    28歳の新美唯花は新婚の新妻。小柄な色白美人だが、少々内気で初対面の人が苦手なタイプ。そんな性格とは裏腹に巨乳だった。夫の会社の同僚たちが新婚祝いと称してマンションに遊びに来ることに。唯花は張り切ってバーベキューの準備をする。迎えた当日、夫の上司にあたる40代半ばの八坂部長が遅れてやってきた。マンションの階段で八坂と鉢合わせした唯花は、そのまま一緒にお酒を買いに行くことに。押しが強い八坂はグイグイと話しかけてきて、「新婚生活は満足?」と耳元でささやいてくる。唯花は不快感を押し殺し、その後も視線を送ってくる八坂を避けて時間をやり過ごした。その10日後、夫が仕事でミスを犯してしまうが、八坂がフォローしてくれたという。お詫びとしてバーベキューを再びすることになったが、夫に仕事で急用が発生。唯花は八坂と二人きりになってしまい……。

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  • 華ざかりの三重奏
    4.2
    1巻1,815円 (税込)
    独身で子供のいない可南子は、もうすぐ還暦を迎える。これまでは仕事一筋に頑張ってきたが、定年退職したあと、どう生きればいいのか途方に暮れている。そんな中、子育てと介護を終えたかつての友人・芳美から、一緒に暮らさないかと誘われて…。それぞれ人に言えない悩みを抱える迷える六十歳たちは「人生の問題」にどう向き合うのか?
  • ハハノカレ
    -
    1巻110円 (税込)
    20代後半の美波は、秋に結婚を控えていて、同棲もしている。しかし、マンションで漏水問題が発生し、1週間だけ実家に戻ることになった。しかし、ひとりで美波を育ててくれた母は不在。ファッションジャーナリストをしているが、今はパリコレに行っているらしい。迎えてくれたのは母と10年前から付き合っている孝之。43歳のフリーカメラマンだ。母は教えてくれなかったが、半年前から一緒に住んでいるらしい。1週間だけの居候生活。美波はまさかの展開に動揺を隠せなかった。孝之はかつて密かに思いを寄せていた相手だったからだ。もう吹っ切れたはずなのに、母の恋人への気持ちは高ぶるばかりだった。美波がオナニーを覚えたのも彼が好きだったから。まだ男を知らなかった当時の美波はあらぬ想像を重ねた。しかし、今は処女でもなく、結婚を控えた20代の女。生活のリズムも違ったので、顔を合わせることもなく、上手く気持ちをいなしていた。だが、6日目の夜、孝之から「傍にいて、ほだされない自信がなかった」という言葉を聞き……。
  • ハーレーじじいの背中
    3.6
    真理奈は進路に悩む高校三年生。母方の祖母である清ばあは惚けが進み、父とその両親は家でゴロゴロ。友人との三角関係にまで巻き込まれた真理奈の前に、母方の祖父である晴じいが愛車ハーレーに乗って豪快に現れた。晴じいに連れ出された真理奈の旅の行方は!? 人情ものの名手が涙と笑いに包んで贈る家族小説の傑作!
  • 人妻いじめ
    -
    1巻110円 (税込)
    32歳の官能小説家・荻原亮介は月刊誌で「マダムのためのお悩み相談室」という連載企画を持っている。今日の相談者は38歳の熟れた人妻・衣子。肉付きもよくてキレイな女だが、近寄りがたい完璧な美人というわけではなく、男好きするタイプだった。彼女の悩みは「セックスレス」。21歳年上の夫と夜の営みがないらしい。寂しさを持て余す彼女に対し、亮介は「浮気」と「SM」を勧める。そして、興味はあるけれど、絶対に夫以外とセックスはしたくないという彼女の相手を亮介自身が務めることに。SMルームで彼女を張りつけにした亮介は、アソコの毛を剃り落としていく。陵辱行為にオ○ンコをビショビショにする衣子。そこに亮介はバイブレーターを突っ込むと、自分のペニスをくわえさせ……。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 人妻探偵 奔る―信濃路の不倫調査―
    -
    1巻110円 (税込)
    38歳の三枝可那子は人妻ながら探偵をしている。夫は2歳年下のしがないバーテンダー。稼ぎは少なく、結婚式は挙げていない。すれ違いも多く、ここ3ヵ月セックスレスだった。今回の依頼主は同級生の松下優里。夫・拓馬の不倫を疑っていた。拓馬は資産家の息子で、年商1兆円を誇る実業家なんだとか。優里はお嬢様育ちの典型的なぶりっ子で、可那子とは昔からウマが合わなかったが、仕事となれば私情は捨てる。23歳の新米調査員・盛田荘平とともに拓馬のことを調べ上げた。どうやら出張と嘘を付き、美人エステシャンと温泉旅館に行くらしい。可那子は追跡調査。隠しカメラを設置して、露天風呂に入る2人を盗撮した。拓馬たちが激しい情事を始めると、可那子の横にいた荘平が興奮を抑えきれず、突然襲いかかってきて……。
  • 人妻探偵 奔る―蜜色の身元調査―
    -
    1巻110円 (税込)
    三枝可那子は38歳の人妻探偵。前回の調査で15歳年下の部下・盛田荘平と関係を持ってしまった。それからというものの、荘平からところ構わず性欲を向けられてタジタジになっていた。今日もオフィスで秘部をいじられ、イカされてしまった。なんとか職場を抜け出し、いざ仕事へ。可那子は1ヵ月前から32歳の画廊経営者・日下部貴弘の身元調査をしていた。この男と交際している娘を心配した資産家の親から依頼を受けたのだ。今日は素行調査の最終日。美術館に入った日下部を尾行したが、突然、夫の知り合いである元ホストの須藤守に声をかけられた。イケメンに強引に押し切られ、尾行を切り上げてバーに行くことになった。部下にイタズラされて高ぶっていた性欲が爆発し、誘われるがままホテルへ。激しく責められてオルガスムスに達するが、須藤には裏の顔があって……。
  • 秘めやかな蜜の味
    4.0
    古い雛人形を見に来ないかと妙齢の女に誘われ――「雛の家」、山菜採りに出かけて遭難したところを山奥に一人で暮らす女に助けられ――「山の女神」、学生の私に梅仕事を教えたのは――「梅供養」、隣家の若奥さんに言い寄られ――「夜叉」。マンネリムードの妻との二人暮らし、田舎町でプチ隠居生活を送る兵動牧衛を襲う「女難」の数々を描く七話。「ぴったりだわ」「欲しい?」淫靡な女たちはなぜ牧衛にこだわるのか……。まどろみのなかでの情交を魅惑的な筆致で描く幻想性愛小説。

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  • 秘めゆり
    -
    1巻110円 (税込)
    西沢百合子は42歳の主婦。25歳の時に俊彦と結婚した。夫は子供を欲しがったが、30歳の時に百合子が子供のできない体だと発覚。それから距離ができて、セックスレスが続いている。しかし、百合子は男性経験が少なく、セックスが好きではなかったのでちょうどよかった。それからは趣味でアクセサリーを作るようになる。たまに手作り市で販売もしていた。ある日、手作り市で「素敵ですね」と女性から声をかけられた。ショートカットがよく似合う、切れ長の目で色の白い女だった。ノースリーブのブラウスの袖から伸びた腕はほっそりとしているのに、豊かな胸のふくらみが目立つ。人見知りの百合子だったが、彼女……7つ年下の中根桃花とは話が合った。知り合って2週間後、桃花の部屋で自然と2人は抱き合い、キスを交わす。今まで体験したことのないぐらい百合子のあそこは濡れていた。私は男の人よりも女の人のほうが好きだったんだ。そう実感した百合子は……。
  • ヒーローインタビュー
    3.9
    仁藤全。高校で四二本塁打を放ち、阪神タイガースに八位指名で入団。強打者として期待されたものの伸び悩み、十年間で一七一試合に出場、通算打率二割六分七厘の八本塁打に終わる。もとより、ヒーローインタビューを受けたことはない。しかし、ある者たちにとって、彼はまぎれもなく英雄だった――。「さわや書店年間おすすめランキング二〇一三」文藝部門第一位に選ばれるなど、書店員の絶大な支持を得た感動の人間ドラマが、待望の文庫化!
  • 美術館で会った女
    -
    1巻110円 (税込)
    50歳の佐藤はフリーのグラフィックデザイナー。1人になって気分転換をしたいと思い、思い切って箱根の美術館を訪れることにする。仕事も家庭もそこそこうまくいっていたが、日常を忘れて、旅行気分に浸りたかったのだ。美術館の静寂が心地良く、精神的にもリフレッシュした。そこで、ばったりイラストレーターの麻里奈と10年ぶりに再会する。彼女はゆるやかなウエーブのかかった栗色の髪に、アースカラーのヒラヒラした服を重ね着している。つぶらな瞳とぽってりした唇、癒し系のファニーフェイスで、小首をかしげた表情が小動物を思わせた。40歳には見えない。仕事で関わったのは一度だけ。10年前も偶然、美術館で出くわした。その時は、意気投合して惹かれ合い、明け方まで飲んで最後にキスをした。何度かデートしたが、彼女が不倫を嫌がって関係は進展せず。麻里奈の結婚により繋がりはなくなっていた。久しぶりに再会し、改めてお互いの気持ちを確認する2人。キス止まりでは収まらず……。
  • 美人祈願
    -
    香坂純也は50歳の独身デザイナー。趣味の神社巡りをしていると、日本画から抜け出したような美人を見かた。切れ長の目は閉じられていたが、長いまつ毛は離れたところからでもわかる。色白でふくよかな頬は柔らかそうで、厚めの口紅は赤身がかったオレンジで塗られていた。うしろでまとめられている髪の毛と、うなじに張り付くおくれ毛が色っぽい。紺のストライプのワンピースのスカートが風にふわりとなびいていた。視線が合いそうになり、慌てて逸らした時に、動揺して御朱印帳を落としてしまう。彼女はそれを拾ってくれた。そうして出会ったのが42歳の人妻・三崎麻也だった。夫の浮気が原因で家を飛び出し、ひとり旅をしているのだという。もう恋愛をするなんてないと思っていた純也だったが、自然に麻也と惹かれ合う。何度も体を求め合い、激しいセックスを重ねていくが……。

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  • フェティッシュ―腕―
    -
    1巻110円 (税込)
    女子会に参加し、なんだか憂鬱な気分になった30歳のOL・小森美晴。2軒目の誘いを断った後、同じ会社で働く23歳の男性社員・滝川を呼び出した。滝川は美晴の部下にあたり、仕事の上で何かと面倒を見ているうちに、いつしかセックスするような関係になっていたのだ。「今日は本性出すけどいい?」ベッドの上で美晴は彼に言った。滝川の美味しそうな二の腕が、すぐ目の前にあった。美晴は躊躇せず噛みついた。二の腕に歯形が付き、うっすらと血が滲む。「まさか、こんな性癖があったとは……」滝川は困惑顔で美晴を見つめ……。
  • フェティッシュ―声―
    -
    1巻110円 (税込)
    大学生の由美は、26歳のサラリーマン・晃と付き合っている。出会ったきっかけは、由美が通販会社に電話でクレームを入れたことによるものだった。その時に電話口に出たのが晃で、彼の声を聞いた瞬間に身体の芯がとろけそうになった由美は、クレームのことなど忘れて逆ナンパをしてしまった。そんな形で現在の関係に至るのであった。ある日、晃との電話中、その魅力的な声に感じてきてしまった由美は、こっそりと股間に右手をしのばせてオナニーを始めようとするが……。
  • フェティッシュ―におい―
    -
    1巻110円 (税込)
    子供の頃から“におい”に敏感な美夕。30歳の人妻となった今もそれは変わらない。夫の勝男と結婚したのも、今まで付き合った恋人の中でダントツに良いにおいだったからだ。好ましいにおいのする男とは、どうやら体の相性も良いらしい。しかし仕事が忙しく、勝男となかなかセックス出来ない日々が続いてしまう。身体が疼き始めた美夕は、50歳過ぎのカメラマン・宮本と、車の中で抱き合ってみるも……。
  • 平成最後のラブレター
    -
    1巻110円 (税込)
    鵜田芳生は都内の私立大学に通うために上京したが、就職を機に地元の山口にUターン。来月からは地銀の支店で働くことになっていた。大学時代に彼女ができたものの、長続きはしなかった。中学の頃に好きだった美作晴への思いを引きずっていたからである。芳生は思い切ってラブレターを送る。待ち合わせ場所に晴は来てくれた。色白の彼女はアーモンド形の瞳を緩ませて、恥ずかしそうに微笑んでいる。身長は160センチぐらい。濡れ羽色の髪はストレートで肩までの長さ。白のニットにボルドー色のロングスカートをあわせている。脚には黒タイツ。ヒールのあるショートブーツを履いていた。中学校の卒業式以来、7年ぶりの再会。晴は告白に応えてくれて、積極的にキスしてくる。芳生は違和感を覚えるが、彼女は「……ふ、二人きりになれるとこ……いこ?」と提案してきて……。
  • ほおずきと蟻
    -
    1巻110円 (税込)
    35歳の輝昌にはまるで妹のように一緒に育ってきた沙織という存在がいた。7歳年下の彼女とは家が隣同士。母子家庭でほったらかしにされている彼女を不憫に思った両親が世話を焼いて、家族同然に生活していた。しかし、沙織は祖父以上に年の離れた大呉服屋の会長に見初められ、20歳の時に結婚。それ以降は疎遠になっていたが、7年後にその夫が死去。1年後の初盆に輝昌は呼び出される。しかし、法要の会場には2人しかいない。輝昌と2人きりで会うために嘘をついたことを明かす沙織。いきなり輝昌の唇を奪うと、「私かて一度くらい、ほんまに好きな人に抱かれたい」と哀願してくる。彼女は亡き夫の息子に愛人になるよう強要されていた。泥沼から引き上げてあげたいけれど、輝昌には力がない。せめてできることを……。愛おしい沙織の体を優しく愛撫した輝昌。ビショビショのあそこに肉棒を突っ込んで激しく求め合ったが、浴衣はなぜか赤く血で染まり……。
  • 本当にこれが最後だから
    -
    由那は新卒で入った広告代理店を上司のセクハラが理由でわずか8ヵ月で辞めた。先輩女子に「社内キャバ嬢」と陰口を叩かれながらも必死に働いていたものの、上司に酔わされて、ホテルに連れ込まれたのだ。セクハラだと訴えたものの、周りから白目で見られ、心身共に体調を崩して退社。大学2年生の時から付き合っていた亨輔の家に転がり込んだ。亨輔とはとにかく体の相性がよく、ひと月前までは毎日のようにセックスをしていた。由那のことを心配して励ましてもくれる。しかし、最近は明らかにセックスの回数が減っていた。どうやら他の女と会っているらしい。押しかけ同棲して1年。新しい仕事は決まらず、貯金もあとわずか。亨輔と別れて、家を追い出されたら、他に行く当てもなかった。亨輔の気持ちが離れていることがはっきりすると、由那は「本当にこれが最後だから」と別れのセックスを求めて……。

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  • 繭の中
    -
    1巻110円 (税込)
    誠司は大学4年生の夏、たいして仲がいいわけでもないゼミの友人に誘われて、ホストクラブのアルバイトを始めた。こんな場所は自分に向いてないとすぐに感じたが、初日に初めてホストクラブに来たという繭由子と出会う。友人の結婚式帰りだという彼女は年齢よりも若く、20代後半にしか見えない。華やかな美形ではないが、陶器のような白い肌といい、品のいい顔立ちといい、佇まいに妙に色気のある女性だった。既婚者と知りつつ彼女に惹かれた誠司。どんなホストが連絡しても既読スルーなのに、指名がまったく取れない誠司にだけは反応があった。大学生の誠司には似つかわしくないホテルに呼ばれ、激しく求め合う2人。「この部屋、好きに使っていいよ。そのかわり、いつ来てもいいよね?」。そう、誠司は彼女と愛人契約を結び……。

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  • 戻橋情炎
    3.0
    園部美玖里は38歳のプログラマー。ひとり旅で京都にやってきた。白いパンツにベージュ色のニットのセーターで、パンプスを履いている。髪はロングのソバージュだ。お目当ての一条戻橋を訪れると、橋の下で霊気を感じてドキリとする。その瞬間、50代後半に見える長沢研悟が話しかけてきた。彼は晴明神社まで案内してくれるという。その道中で意気投合。「コーヒーを飲みながら話したい」と彼のマンションに招かれた。若い頃に戻ったような恋情が湧いてきて、体が熱くなった美玖里は、シャワーを浴びて彼との時間を楽しむことに。尻を突き出した状態でベッドに腹ばいになると、研悟はいきなり尻にキスをしてきた。ワレメを広げ、アナルを見つめてくると、美玖里の体は火照ってきて、それだけでヌルヌルになる。乳首をいじられただけでイキそうになった美玖里。プレイは徐々に激しくなっていき……。

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  • 森の妖精
    4.0
    1巻110円 (税込)
    波留花は3年ぶりに八甲田山の東南に位置する山奥の蔦沼にやってきた。3年前は夫と一緒だったが、今回は一人きり。もう40代半ばで、子供たちも成人し、夫との関係も恋人時代のようにはいかなくなった。なんとなく寂しさを感じて、沼の中に吸い込まれそうになった時、50代半ばの男性に声をかけられる。沼に飛び込むのではないかと感じたという。彼の名前は関野。互いに結婚していることを明かした上で、2人で他の沼を散策することにした。そして、互いに寂しさを埋め合うように会話を重ねていく。波留花は娘に彼氏ができて、女になったと気付いた時、若い頃には戻れないという思いに襲われたことを告白した。「過去には戻れない。だけど、いくつになっても恋愛はできる」。そんな言葉をかけてくれた関野に抱きしめられ、キスを交わす。波留花はそれだけ秘口が濡れてしまって……。

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  • やさしいけもの
    -
    1巻110円 (税込)
    年収1000万以上の男と結婚する。28歳の春にそう決めた下仁田りかは婚活パーティや合コンに積極的に参加してきたが、成果はなし。朝食を準備して、寝ている旦那を起こすイメトレも効果はなかった。時間ばかりが過ぎ、29歳なってから20回目の合コンも収穫ゼロだった。翌日、行きつけの美容院でりかは思わず愚痴ってしまう。その合コンに、身体が大きく赤ら顔で、まるでけもののような男がいたのだ。そこで偶然、そのけもののような男……墨田と再会する。彼は自分の悪口を聞いてもニコニコしたままだった。互いにラーメン好きなのを知り、りかと墨田は帰りに近くのお店に寄ることになった。冴えない外見の墨田から「お金持ちなら誰でもいいんですか?」と質問されるりか。無言で頷くと、彼は「じゃあ僕と結婚しませんか」と突然提案してきた。彼は小さい会社の代表取締役で、年収は1500万円あるらしい。最初は眼中にないと思っていたりかだったが、彼の優しさに触れ……。
  • 夕陽が泣いている
    -
    1巻110円 (税込)
    四十路の夏八木健は港町の成人映画専門シアターで働く映写技師。元同僚である33歳の山本絵里子とは不倫関係にあった。しかし、今日の絵里子が妙によそよそしい。普段なら古女房のように振る舞うのに、なぜか敬語を使ってくるのだ。自宅の炬燵に入って向かい合う2人。夏八木は映画の話をしながら、ストッキングの上から絵里子の足を撫で回し、パンティの中に手を入れる。親指には生温かい湿り気が伝わってきた。だが、腰を引いた彼女は突然、別れ話を始めた。絵里子の夫は漁師で、一度海に出たら1年帰ってこない。その夫が近いうちに帰ってくるので、不倫関係を解消したいのだという。涙を流す絵里子の気持ちを受け入れようとした夏八木だが、口からこぼれたのは「最後に、一回だけやらないか……本当に最後の一発だ」という言葉だった。嫌がる絵里子だったが、徐々に感じ始め……。

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  • 指と口
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    繭美は24歳の専業主婦。大学を卒業してすぐに、夫の芳夫と結婚して2年になる。友人にはうらやましがれるが、夫は仕事に追われて相手をしてくれない。セックスレスで欲求不満の毎日を送っていた。中学生の頃に妖しく魅惑的な感覚の虜になったオナニーで自分を慰める毎日だ。そんなある日、友人に誘われて、名古屋旅行に行くことに。友人は親に交際を反対されている男と逢い引きするのが目的。繭美は1人で東山動植物園に向かう。お目当ては話題になっているイケメンゴリラ。破廉恥なゴリラの交尾を期待して凝視し続けた。あまりに集中したあまり、熱中症の症状が出て倒れてしまうが、偶然、居合わせた中年の男が介抱してくれた。彼は40代後半の内科医・山瀬。彼のホテルの部屋で休ませてもらうことに。心療内科医もやっていたという山瀬に欲求不満を相談すると、実技で治してもらい……。

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  • ゆみ姉
    -
    1巻110円 (税込)
    山内智則は受験生。東京の大学に入るべく、夏休みも勉強に励んでいる。上京したい理由は隣の家に住んでいた野口結美に会いたいからだ。彼女は5歳年上で、ずっと弟のように面倒を見てくれていた。今は結婚して子供もいるらしい。そんな彼女が突然、帰省してきた。結美は美しいままだった。ロングストレートの黒髪、ぱっちりとした二重の瞳、きめ細かい美しい肌。脚が長く、スラッとした印象を受けるのに、出ているところはしっかり出ている女性らしい体つき。化粧の香りでは覆いきれない、彼女自身のフェロモンは甘い感じがして、胸の奥がむずがゆくなってしまう。智則は思い出した。ちょうど4年前、海水浴場の岩場で彼女とセックス寸前になり、手で抜いてもらったことを。まったく同じ場所に行った2人は、あの時の続きをしようと……。

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