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Posted by ブクログ
てっきり真田広之と鈴木保奈美共演の同名映画の原作だと思い込んでいました。1994年の映画でしたから、かれこれ20年以上前のこと。そちらはヤクルトスワローズの選手という設定でしたが、こちらはまったく別物の阪神タイガースの選手という設定。阪神ファンならまちがいなく笑います泣きます。
主人公は2001年から2010年まで阪神タイガースに野手として在籍していたという仁藤全(アキラ)。一軍で活躍することはほとんどなく、「二軍の帝王」と呼ばれたまま退団。ヒーローインタビューを受けたことなどないけれど、一部の人の心に強烈な印象を残した選手。彼とつきあいのあった人物が彼について語るという形式が取られています。
主人公こそ架空の人物ではありますが、野球関係のほとんどの登場人物が実在し、笑える仮名となっています。真弓は阿弓、桧山は絵山、山本昌は山村昌、岩瀬や岩背というように。2010年のプロ野球シーズンを知っている人なら興奮度倍増。著者はプロ野球にまったく知識も興味もないのに、『泣いたらアカンで通天閣』を書いたのちに会った出版社の社長から「阪神の代打男の話なんてどう?」と無茶ぶりをされたそうです。断れば女がすたると本作を書いたというのですから驚き。
阪神ファンにとっては宝物のような本かと。病院の入院患者がテレビの前に集まってワーワー言いながら試合観戦する様子、みんなが監督で、DNAに「阪神」が組み込まれた阪神ファン。終盤には当時の中継を再現するかのような世界の盗塁王・福本の名(迷)言も出てきます。泣かずにはいられません。
借りた本だったのですが、これは永久保存版にするために購入します。
Posted by ブクログ
今年のタイガースは金谷、もとい金本が監督になって変わるかなぁ。。。
関西に住んでいれば、TVはニュースでもバラエティーでも取り上げるのはタイガースばかりなので、自然と親しみも湧こうというもの。
毎年、今の時期は今年こそはの優勝を期待されながら、シーズン終盤にはダメ虎と嘆かれる。関西人の気持ちを弄びながら、そのダメさ故にか愛され続ける稀有な球団、阪神タイガース。
そのタイガースに10年間在籍し、主に二軍で燻り続けた未完の大砲、仁藤全。
彼に関わった人5人(全に惚れられた理髪師の女性、全をタイガースへ引っ張った老スコアラー、同期入団の主力投手、ライバルチームのベテラン投手、高校での野球部仲間)に対するインタビューで彼と彼らの人生を浮き彫りにしたお話。
2010年に本当にあったシーズンの展開に、フィクションを織り交ぜて進む話は確かな臨場感。それぞれの人生が全の存在を仲立ちに交錯し、2010年9月30日の試合に一旦収斂し、また拡散する。
タイガースとそのファンの愛すべきダメダメ振りを十分に描きながら、全だけでなく、語る人たちそれぞれの人生がそれぞれに切ない。
先日、山本昌が1日限りの契約で最後のマウンドに上ったニュースがあったけれど、彼を彷彿とさせるベテラン投手がなかなか良い味。
タイガースの今年の躍進も願い★の数は大甘にて。
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