一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私が女性だから、というわけでもないのだろうが、私は結構真帆子に近い考え方を持っていたので、読んでいてずっと新夏に対してのもどかしさや、啓久に対しての怒りのようなものがあった。
特に新夏については、0か100かで割り切れるわけではない葛藤が伝わってくる分、読んでいて苦しくもあったが、それだけ心の機微が丁寧に描かれているということなのだろう。
最後に啓久が莉子の義父に対峙して発した言葉と、それについて莉子が「尊重される」って恋愛よりもいいもんだ、と言った場面が印象的だった。
性的なモノとして扱われず、人として尊重される、って本当に大事なんだな。
そこに啓久が気づいてくれたことが、救いでした。 -
ネタバレ 購入済み
本屋(街の小さな)を巡る短編集。それぞれに面白かったが、一穂ミチさんの「歌うように生きて」が、特に心に残った。リウとルン(潤)の人生が、また交わりますように。なんてね。電子書籍を読みながら、思うとは(笑)
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Posted by ブクログ
自分の価値観を見直すきっかけになった一冊。
新夏の思いにも理解できる部分はあった。でも、もし自分が当事者だったら、きっと別れるという選択をしてしまう気がする。それは「性犯罪だから」というよりも、犯罪をしたにもかかわらず「大事にならなかったから大丈夫」と、本人も母親も受け止めているように感じたからだ。
もう一つの性別として生きることはできないから、その感覚は結局ブラックボックスのままなんだと思う。女性だって男性を性的な目で見ることはあるのに、性犯罪の加害者として語られるのは圧倒的に男性が多い。どれだけ理性的な社会になっても、本能や欲望のあり方までは簡単に理解し合えないのだと感じた。
一方 -
Posted by ブクログ
人それぞれにそれぞれの思いがあって、一緒にいても、血が繋がっていてもわからない。
でも、それがすごく愛おしいつう。
か、恋しい。
「すげえ泣くじゃん」が響いてしまった。
その言葉がなんか嫌だったという恋人。嫌の意味が関西弁か否か(笑)
それを寝たふりして聞いている甥っ子(弟か!)
離れていくかもの恋人の前で泣いて「めっちゃ泣くやん」と言われまた、手をつないで欲しいな。離れていく怖さはもうどうやっても拭えないけど。
どの短編も人の奥底の恋しい琴線をつまぶいてくる。
かけがえのない人か。
いるかな、いないかな、たぶんいるからこの本買ってしまったのかも。希望かあるから -
Posted by ブクログ
他の方の感想にもあるように、前半と後半では雰囲気が違った。後半の視点の方が理解できたからなのか、読みやすかった。
男性と女性との決定的な価値観?考え方?がなんとなくだが伝わってくる本だった。
啓久が初犯で前科も残らないことを軽く考えていたことも男性視点なら理解できる。逆に新夏たちの視点も心に見えない傷のように苦しむことも理解できる。まさにブラックボックス。
男女でなのか性別関係なく人によるのか分からないが、こんなにも価値観や考え方に差がでるものなのだと感じた。
こういう違いは現実でもよく起こることだったので、改めて同じ人間なのに不思議だなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〈備忘録・ネタバレあり〉
裕福な医者の家庭で暮らす大人びた結珠と、
母子2人団地で暮らす、子供らしく純朴な果遠。
物語は2人が出会う小学二年生からはじまり、高校での再会、結婚後の再会…と、
時期ごとにそれぞれの目線から、交互に語られながら進行する。
自分の家は普通と違う、自分は馬鹿だと自認しながらも、
結珠の恵まれた環境を聞いても妬まず純粋な目を向ける果遠と、
変わった環境だとは思いつつも偏見を持たずに接する結珠。
実は時計を読めないと告白した果遠に対し、
結珠がバカにせず「そんなの教えてあげる」と教えたとき。
果遠にとってこの経験が「自分は馬鹿じゃないかも、変な家庭環境でも自分を諦めない」