一穂ミチのレビュー一覧

  • アフター・ユー

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    ネタバレ

    読む前は若者2人の忘れられない恋愛物語かと思っていた。本を読み終えた今言葉には表せないほど人間の思いが交わったなんとも重い重すぎる小説。
    私が沙都子だったら子どもを産むことができるだろうか、青吾だったら浦さんを警察に黙っておくことができるだろうかと思う。これは主人公たちが今の私よりも長年生きてきて世界の見え方が違うからなのかとも考えさせられる。
    恋愛とは、結婚とは、妊娠とは、相手と契りを交わす意味とはそんなことを考えながら読んでいた。

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    2026年03月25日
  • 光のとこにいてね

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    もどかしい
    互いに特別であると感じていた二人の運命は交差しながらも決して交わることはなく、だからこそ特別さを感じる。
    常に互いを想うのにあともう少しが届かなくての連続で、でもだからこそ続きが気になる。
    やはりあなたは私じゃないから好きになれる。

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    2026年03月24日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    アンソロジー作品『有栖川有栖に捧げる七つの謎』を読みました。
    有栖川有栖のデビュー35周年記念のトリビュート作品です。

    -----story-------------
    予想をはるかに超える名編ばかり
    それにしても、ここまでやりますか?――有栖川有栖、思わず脱帽
    レジェンドへのリスペクトを胸に人気作家7名が全力執筆!

    真正面から挑戦する超絶技巧の本格ミステリから、女子高に潜入する火村とアリスや不可解なダイイング・メッセージに挑む江神たちEMCの面々まで。

    「気鋭の作家が本気で遊んだら、こんなものを書いてしまうのか?」と有栖川有栖を感嘆させた一度限りの豪華トリビュート。
    有栖川有栖による解説

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    2026年03月24日
  • きょうの日はさようなら 完全版

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    冷凍睡眠で1995年から現代にやってきた女子高生と親戚の交流。時代小説はよく読むが、現代から近い時代は大昔以上に描くのが難しいかと思う。テクノロジーなどのわかりやすい違いだけではなく、感覚的な違和感のようなものまで良く描いていて、当時を体験した人間でも納得できる。アラフィフ、アラカンの人間にとっては、ノスタルジーと共に自分の若い時代の生活の細部が次々に蘇るという脳トレ効果も得られる必読の小説。

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    2026年03月24日
  • ツミデミック

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    想像以上に面白かった。
    読み終わった後も、題材である「パンデミック×犯罪」というテーマを強く実感できたのは、「さざなみドライブ」くらいだった(自分の読解力がない)。一方で、罪という要素自体は全編を通してしっかり感じられた。

    どの話にも共感できる部分があり、短編でありながら十分に感情移入できた。個人的には「違う羽の鳥」と「祝福の歌」が特に好きだった。

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    2026年03月24日
  • アフター・ユー

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    一穂ミチさんの新作、楽しみにしてました。

    途中、登場人物のあれこれの関係性がこんがらがってきてしまったので、クライマックスに行く前に、もう一度最初から読み直して自分の頭の中を整理してから、あらためてラストまで読みました。

    切ないし悲しいし、ハッピーではないけど、確かに希望はあると感じられる。
    やっぱり好きな作家さん!

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    2026年03月22日
  • 光のとこにいてね

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    素直に素晴らしい小説でした

    産まれた境遇が正反対と思われた少女二人が、再会を重ねるごとに同じようなトラウマを抱えていることが少しずつ紐解かれていく

    それを隠しながら送るそれぞれの生活と、それを告白しながら惹かれ合う中である過去を知ってしまった二人

    しまっておいた心の支えが我慢できなくて表面化してしまった時、二人はある決断をする

    読んでいてちょっとむず痒いですが、たまにはこういうのも◯

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    2026年03月22日
  • アフター・ユー

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    ネタバレ

    青吾と沙都子のお互いのパートナーが海で遭難するところから始まる物語。

    最初は残された二人がお互いのパートナーのあまり知らなかった部分を知っていくことで、想いが深まり、それを胸にこれからも生きていくみたいな話しを想像していた。

    読み進めてみると、結構重い話しの長編ミステリーだった。

    途中からファンタジーな要素が出てきて、そこから謎を解くヒントを得たりするのは賛否が分かれそう。私はストーリーに厚みを持たせるという意味では良かったと思うが、ちょっと納得いかない気持ちもある。

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    2026年03月22日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    ネタバレ

    いやー、難しかった。
    なぜなら啓久のことを嫌いになれなかったから。

    もし自分の婚約者が性犯罪を犯していたら、許せるんだろうか。普段の優しさを知っているのに、パッと切り替えて離れられるんだろうか。
    自分がされたら許せない行為を、他人にした人を、許せる?信じられる?
    普段は優しくて愛情深くて、たくさんの思い出がある大切な人を、事件にもならないくらいのことで捨てられる?
    そんな悪い人じゃないと思ってしまうのは、被害者にとって悪じゃないのか?
    犯罪って、どこから?被害者の義父の方がよっぽど尊厳を踏み躙っていて気持ち悪くないか?
    様々な自問自答が浮かぶ。
    恋とか愛とかやさしさなら、相手を軽蔑した感情を

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    2026年03月21日
  • 光のとこにいてね

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    二人の距離感が印象的でした。特に第二章までの切なくてもどかしい展開に引き込まれました。もし物語に続きがあるならば、読者によって様々な未来を想像できそうです。

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    2026年03月21日
  • ツミデミック

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    ゾクゾクする。ホントにゾクゾクする。

    喉元過ぎれば熱さを忘れるという格言は何にもよく当てはまり、あれ程大変で先が見えなかったコロナ禍も今になればなんだったんだろうか、とむしろ記憶も薄れている。コロナ禍の非常事態宣言下の設定の本書を読むとなんだか感慨深い。たが、ゾクゾクするのはそこでは無い。

    罪は罪なのだから大小兎に角何かしらの悪ではあるのだが、普段であれば身を潜めて存在が現れる事も、罪の主すらも存在に気がつくことも無かったのだろうに。。。コロナ禍の異常性が押して始まったピタゴラスイッチに載せられて旗が立つように悪がコロリンと炙り出てくる。誰しもが抱える小さな罪。道端の段差に躓くような誰にで

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    2026年03月21日
  • 二周目の恋

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    恋愛アンソロジー。

    どの作品も、一筋縄ではいかないけれど読後に希望の残る。こういうアンソロジーでは珍しく、どの作品も何かしら心に残る箇所があったのでとても得をした気持ち。

    特に「深夜のスパチュラ」のとりとめがないけどキュートな読み味や、「道具屋筋の旅立ち」のラスト、「海鳴り遠くに」のタイトルの意味が分かった瞬間が特に心に残った。

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    2026年03月21日
  • アフター・ユー

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    ネタバレ

    突然のパートナー不在から始まる物語。

    自身の過去をたどそれは思いもかけない方向にぐんぐん転がっていく。
    不在に至る足跡を辿ることが、自身の過去にもつながっていくという奇跡のような展開。それをご都合主義ではなく自然に受け入れ、一緒に驚き共に泣けてしまうのは、著者の筆力だと思う。

    いろんな「縁」が明らかになり、再びつながった「線」も切れてしまう。もちろん悲しみはあるのだが、すべてがちょうど良い所に収まったように物語は終わる。

    個人的にここ数年の「不在と喪失」テーマの物語として、佐藤正午「月の満ち欠け」と朝倉かすみ「平場の月」が最高傑作と認識していたがそれを凌駕するような作品。
    これまで一穂ミ

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    2026年03月21日
  • アフター・ユー

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    この著者の作品大好きです。今回は切ない物語でした。語り手である男性の恋人が行方不明になって、行方不明になった時に一緒にいた人の妻と一緒に、何故2人が一緒にいたのかを解き明かします。単純な男女の逃避行とは全然違って、複雑な家族関係や小さな島のコミュニティ性が鍵となっています。

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    2026年03月20日
  • 光のとこにいてね

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    星4.5、一言で言うとすると、とにかく「巧い」。
    幼少期、高校生、大人、それぞれの局面全てで、「ここから先は各人の想像に」という絶妙なところで曖昧さを残しつつ、緻密なストーリー構成で仕上がっているところにとてつもないセンスを感じた。
    偏見を恐れず言うと、この本は男性作家の感性では絶対書けないと思った。楽しさ、苦しさ、やるせなさ、悲しさ、怒り、諦め、憂い、思いやりなどなど、女性のありとあらゆる感情を入れ替わり立ち替わり散りばめ、読み手を引き込み、飽きさせない。名作です。

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    2026年03月20日
  • スモールワールズ

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    最初の短編を読んだ時は「イヤミスだったかな…?」と気分的にもう少しほっこりしたものを求めていたので、ちょっと怖気付いた。
    「魔王の帰還」がとても好きだった。
    その中で、「姉ちゃんの音がする」という表現がとても好きだった。

    この話の登場人物は、事件などももちろんあるが、何かしらの自分自身の大きな決断の時に誤ったり、しょうめんから向き合わなかった部分が出てきて人間らしいなと思った。

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    2026年03月20日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。
    とにかく心が晴れることがなく、重たかった。
    誰の視点に立ってみても、明るい要素なんてないんだから当然か…
    性犯罪という部分が、余計に心を曇らせる。
    恋愛というよりも、もっと根本的な愛するって何?信じるって何?この問い掛けに向き合わざるを得なかった。
    相手をどうしたら信用できるか、信用を取り戻せるかなんて分からない。分からないから噛み合わないし、答えなんて出ない。
    もしかしたら、私は誰のことも信用してないんじゃないかと突き詰めて考えると思えてきた。

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    2026年03月20日
  • 恋敵と虹彩~イエスかノーか半分か 番外篇2~

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    今回の好きだったな。
    ライバル登場編は良い具合にヤキモキさせられたし、福男の話は良い具合にドキドキさせられた。

    潮と計たちはサブの方が魅力が際立つ、きがする

    2026.3.19
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    2026年03月22日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    読み進めながら、これは恋愛小説ではないと気づいた。《愛とはなにか》がテーマだったそれは、各々の愛情の形を通して最終的には《性犯罪とは》という問に変わっていった。

    莉子の父が行っていることは性犯罪ではないのか?それを性的に消費する視聴者は?実際に触れていなければ、撮っている人間が家族であれば許されるのか?
    性犯罪の線引きはいつまで曖昧なのだろうか。
    これら全てもいずれ、名前のついた犯罪になるのだろうか。
    性犯罪は衝動が抑えられず何度も繰り返し苦しむものだと認識していたが、啓久のように“自分でも分からないけれど、見たいなーと思った”という感覚でたった1度犯してしまう人もいるんだ、と思った。
    でも

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    2026年03月19日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    ネタバレ

    帯に惹かれて買ってみた。
    プロポーズされた翌日に、恋人が盗撮で捕まった。
    自分だったらどうするかな、そう思いながら読み進めた。
    主人公の気持ちがわかるような、わからないような。
    どうしたら許せるのか?許すなのか?

    わたしもきっと主人公と同じ結末を選ぶと思うけど、彼氏はもう消せない過去、罪を抱えながら生きていく。そう思うと犯罪って見えないけど、その人を確実に変えてしまうものなんだなって。周りもその人自身も。
    主人公とその彼氏が向き合う本。
    でもそんな簡単な言葉では表せない本。きっとしばらく余韻で2週目はできないだろうな。
    でも言葉の表現がとてもよくて、読んでいてその感情が感じられて読んでてよか

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    2026年03月18日