一穂ミチのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
行方不明のパートナーを探す旅に出た2人。
とても良いお話でした。主人公の多実への思いがあちこちに静かにあふれていて胸を打つものがありました。謎に迫る要素もあるけれど、それが心情描写を邪魔するほどではない感じで、私にはバランスが良かったです。
ただ、2カ所ほどどうも話に納得できなかったというか、その推理は飛躍しすぎでは?と引っかかったところがあったのと、不思議な電話を手がかりにしてしまうのはなんかこう、ファンタジー入れちゃうとなあ、とちょっと冷めたところがありました。後者については、むしろそれが作者にしたかったところかなとも思うけど、やや唐突にぶっこまれたかな。 -
Posted by ブクログ
最近ハマってる一穂ミチさんの長編。
恋人喪失から始まるのか…重いかな…と思いつつ読んでたらちゃんとミステリー。
しっかりミステリー作品。ファンタジー要素もあってそこもスパイスになってとても良い。
切ない決して穴埋めできない恋人喪失から始まったのにスルスル読めるし読みたくなる物語でした。
なんか後半はもう、入り込みすぎてて完全に私は、荒れた海と島の風と絶対に埋まらない心の穴を抱えて島にいたもの。
声が聞きたい、身体に触れたいって亡くなった人のこと思う時にどうにもならない身がちぎれるような気持ちになるよね。でも生活は続くし、生きていかなきゃいけないし。残された2人に今回のことでできた縁とか思 -
Posted by ブクログ
新夏と啓久の2人の立場から書かれていて、取り巻く色々なひとの背景や気持ちを想像できて楽しかった。最初はもし私が新夏だったら受け入れられないし、啓久の母親、姉も面倒くさそうで到底結婚なんてできないとと思ったけど、葵の話(許容できる)って言うのも聞くと、それくらいは許すのかな、完璧な人はいないのかなと思った。みんなどこかで無意識に妥協して、相手を見つけてるのかな。理解するって思ってるよりずっと難しくて、その過程でお互い傷ついてしまうこと、どうしても罪を忘れることはできないし、一生消えないこと、もどかしいけど、2人には結ばれないことも最前の選択だったと思う。
-
Posted by ブクログ
ネタバレパラソルでパラシュートが面白かったから、別の本も読みたいと思った。
この本は本屋さんで良く見かけていた。
いろいろなお話があって、どれもちょっと心が暗くりそうになる要素があったりなかったり、でも救いがある話ではあった。
高校生の女の子が妊娠した家族の話は泣けた。
どの話もインパクト強かったなぁ。
最後のさざなみドライブにはパラソルでパラシュートみを感じた。
掴みどころがないようで光を忘れてない、軸があやふやなようで実はある、みたいなとこかなぁ。
自殺しようとしてた人たちの話を聞いてて、みんな死なないで〜!って思った。
だからここからそれぞれがなんとか心の中にひとつの軸というか、まだ光 -
Posted by ブクログ
一穂ミチ作品には珍しいミステリーテイストの話。恋人が一人旅をしていた先で行方不明になり、知らない男性と一緒だったと知らされた主人公が、その男性の妻と共に謎を追いかける。
「パートナーが浮気中に亡くなり、死んでから浮気していたことを知る」的な話は多いのでそれに似たテイストかと思いきや、過去の恋人と電話が繋がるというSFっぽい設定が途中で入ってきて、どうやらよくある話ではないようだ、と分かった。ミステリーとしては超常現象はご法度ではないかとも思うが、物語の良いアクセントになっているので違和感なく読める。
主人公が自分の母親と会って救われることを願う。 -
Posted by ブクログ
短編集だった。どの話も続きも読みたい!って思うほどのクオリティの高い内容だった。予想通りに物語が進まないというか、そうくるかって展開に次の話も楽しみになった。特に、おじいさんのところへ料理を毎日持っていく話が好きだった。実はお金もちのおじいさんなのでは?と下心から近づいたが、そう簡単にお金はもらえず。でも、、の結末が好きだった。お金が全てではない。お金をたくさんもっていても、人情をやはり忘れてはいけないと思う。どれも平凡な人のよくある人、だけど、濃い話。周りにいる人にも平凡そうに見えて、えっ!?っと驚くような体験をしている人もいるのかもしれない。そして、1冊を通して設定されているコロナウイルス