一穂ミチのレビュー一覧

  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    ネタバレ

    難しい作品だった。この物語をどう表現すればよいのか、そもそも言葉にしてよいのかと迷ってしまう。前半と後半で大きく雰囲気が変わり、読んでいる自分の感覚が揺さぶられる。

    恋人の過ちによって関係が壊れていく前半は、痛みを伴いながらもどこか納得できる結末に収束する。「無理だろう」と感じていた自分の感覚と重なり、ひとつの区切りとして受け止めることができた。

    しかし後半では、その“終わったはずの物語”が、当事者であるひらくの視点からもう一度描かれる。そこで見せられるのは、反省しながらもどこかで自分を守ろうとする姿や、決して他人事とは言い切れない感情の揺れである。

    読み進める中で、「分かってしまう自分

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    2026年05月01日
  • アフター・ユー

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    「行ってくるね。お土産楽しみにしてて」と言って旅行に出た恋人中園多実。

    長崎五島列島でクルーザーに多実と同乗して遭難したという出口波留彦の妻沙都子と2人の足跡を辿る旅に出る川西青吾。

    多実たちが最後に訪れた遠鹿島という小島に着いた青吾が現地の公衆電話から多実の携帯に掛けてみると、多実の声がした。
    聞こえるのは多実が過去に掛けた電話の会話だった。

    という設定は現実離れしているが、主人公たちが過去を探る重要な縁となるとともに、結末をも暗示する。

    沙都子と2人で失踪した2人の手掛かりを探す青吾。
    夜ごとの多実の電話で聞いた内容もヒントに、多実と波留彦の過去を探り出す青吾は、2人の過去と自分の

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    2026年04月30日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    帯の言葉に惹かれて、本屋さんで購入。
    一穂ミチは他1作しか読んだことがないので楽しみだった。
    女性同士のままならない関係を幼少期から成人してまで描いている。成人してから、互いに男性のパートナーがいるところが他百合作品であまり見ないパターンで印象的だった。
    文章に光が宿っているように、ふたりの年代ごとの別れのシーンが映像的でとてもうつくしい。

    家庭環境に振り回されて、別れざるを得なくなってしまうのは、凪良ゆうの「汝、星のごとく」に似ているところがあった。

    光のとこにいてね、という相手の幸せを願う言葉が切なくも冴え渡って聞こえてくる。私も大切なひとと別れる際に使ってみたい言葉となった。

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    2026年04月30日
  • それでもまた誰かを好きになる~うまくいかない恋 アンソロジー~

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    いろんな角度のラブストーリーが詰め込まれた短編集。
    胸が苦しくなるものもあるし、今の自分の世代だからリアリティが増すものもあるし、どのエピソードもすきだったな。

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    2026年04月28日
  • パラソルでパラシュート

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    地元の書店のなんとか大賞ノミネートでとりあげられていて、
    書店員さんのコメントが、全てがおもしろ愛おしい 空気感や言葉のチョイス 心地いい というような書き方
    考えすぎることに疲れている自分の中の1人が、惹かれ衝動買いした。

    出会えてよかった!

    疲れている時にゆるゆる癒される
    みたいな優しい話でなくて、
    笑えるけどそこに流れるものが軽くなくて鋭くて、
    たしかに、言葉がいいのか。

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    2026年04月27日
  • 光のとこにいてね

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    表現方法が面白くて素敵だった。
    人間関係の移ろいやもどかしさ、儚さが美しく切なく描かれてた。
    ゆずちゃんとかのんちゃんのような唯一無二の存在がある事でその場にいなくても、その人を思い浮かべて頑張れるような人がいる事はすごい事だと思う。
    母親の呪縛をしみのようだと表現したのには驚いた。
    あの話の後どうなったのかなと考えてしまう。

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    2026年04月25日
  • オールトの雲

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    ネタバレ

    一穂ミチさんのBLといえば,お仕事半分恋愛半分のイメージだったけど、これは高校生のお話でとても新鮮!!加えて、木下けいこさんのイラストがめちゃ合ってる!(木下けいこさんの絵大好き)

    5歳の時に隣に引っ越して来たのは、流星という名の王子さまみたいな男の子。口数の少ない流星と、元気な太陽はそれから幼馴染として仲良くなる。
    高校は別。だけど流星は進学校の天文部で、太陽は普通の高校?の陸上部の合宿で,同じ宿舎になった。
    人見知りの流星が、自分の高校の人たちと上手くやれているのを見てホッとすると共に、なにか違う感情が自分の中にあることに気がついた。
    みんなが花火をしている間に抜け出した。同じく参加して

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    2026年04月24日
  • 世界のまんなか~イエスかノーか半分か(2)~

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    中盤から楽しくなった。
    新キャラがどう絡むのか気になったけど、恋愛ではなく仕事がらみの悩みが話の中心。

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    2026年04月22日
  • スモールワールズ

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    すごく好きだった。
    浅いけどこの言葉に尽きる。

    くすっと笑えたと思ったらうるっ
    のほほんとした後にぞわっ
    ぐうぅぅと胸を掴まれ、涙溢れる。

    感情がせわしなく動いた物語の連続でした。

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    2026年04月22日
  • 青を抱く

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    BL小説にあまり馴染みのない私的には性描写はもう少しオブラートに包んだ感じが好みではあるけれど「感動系BL小説」という表現には納得!登場人物はみんな素敵で優しい。優しい人ほど自分の気持ちより人の気持ちを優先に思いやる。どんなに考えても人の気持ちなんて100%わかるなんて無理だけど『わからない』をわからなくはなりたくない。う〜ん、深い

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    2026年04月21日
  • うたかたモザイク

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    sweet,spicy,bitter,salty,tastyと様々な味わいを詰め込んだ17の短編集

    表紙の宝石のように1つ1つの作品がキラキラと輝きをもっていました!

    人魚、Melting Point、Droppin’ Drops

    永遠のアイ、レモンの目、ごしょうばん

    ツーバイツー、Still love me?、BL、魔法少女ミラクルミルキー、大阪の叔父さん

    玉ねぎちゃん、sofa&…、神さまはそない優しない

    透子、前夜、ムーンライダー

    ○以下はお気に入りの作品です↓

    Droppin’ Drops→アイドル活動をするクライスメイトの糸保を密かに推す杏のお話。杏と糸保のカ

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    2026年04月20日
  • ふさいで~イエスかノーか半分か 番外篇3~

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    3カプ目、さすがに展開に飽きるかなぁ、と思ったんですが、痛みを伴ったカプはビター度合いが絶妙でした。

    俺をお前の男にしてくれ、って攻めの告白が最高ですよね。大人が故に大事なところでは取り繕わないのがよかったです。

    2026.4.19
    61

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    2026年04月19日
  • ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~ 完全版

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    BL小説としては、かなり良かった。
    一筋縄ではいかない展開に、片方が彼女持ちであるという珍しいシチュエーション。お互いの揺れる感情がしっかりと書き込まれていて、納得感があった。R18シーンもとても良かったです。

    気に入っているのは、自販機置き場のガラス越しのシーン。触れ合えないもどかしさや切なさが伝わってきて良かった。

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    2026年04月19日
  • スモールワールズ

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    大人の階段を登る手前に読みたい小説かもしれない。

    夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人。
    歪な家族の形と家族の在り方を描いた6つの物語。

    押し付けがましいところはなく、どの物語も胸に刺さる後味が残る。
    その後味は切ないものもあれば、ゾッとするもの、心躍るものと様々。

    個人的には『魔王帰還』と『愛を適量』がお気に入り。
    特に冒頭のネオンテトラで切れ味鋭い結末を見せられてからの魔王帰還は
    この物語を二番目に置いたのも頷けるナイス判断だと思う。

    6つの物語に直接的な繋がりはないのだが、
    どの物語も緩く繋がっている。
    サラッと次の物語の登場人物が紛れ込んでいるなどその描写も

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    2026年04月19日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    力のある女性作家の皆さんが恋と食に関する小説とは、贅沢な本だった!

    特に「ワタシノミカタ」と「SUMMER STREAMER」が良かった。「SUMMER STREAMER」では、70近い婦人が大ファンの大谷翔平さんのプレイを観たくて単身でアメリカに行く話。その中で、大谷選手はどんな人と結婚するのだろうかと。あれこれあげて、最後に一番悔しくない人は「彼の母親に似ている女性」とあり、まさしくその通りの女性と結婚していた。結婚発表より前に書かれた小説で見事言い当てていたので驚いた。大谷夫妻は素敵!嫌いと言う人はまずいないだろうな!

    この本を通して、いろんな作家さんを知ったので、読書が広がりそうで

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    2026年04月17日
  • ツミデミック

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    パンデミックの大きな波が過ぎたあとの、様々な人生の1シーンを描いた短編を収めた1冊。
    全体を通してパンデミックの禍という大きな社会問題を描きながらも、更に短編それぞれでは(主として女性の直面しがちな)社会問題を描いており、読み応えと凄みのある後味があった。

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    2026年04月17日
  • うたかたモザイク

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    超短い短編から、中くらいの短編まで。
    薄っぺらいけど、いちいち世界に出入りするのがどうしてもしんどかった。長編は楽だ。「神さまはそない優しない」が良かった。

    第1話 プロポーズしたら、実は人魚なのと彼女が言い出した。

    第2話 千里はショコラティエ。香りを嫌がる。でも実苑はチョコレートの中のチラミンのアレルギーなので食べられない。

    第3話 杏は糸保とカラオケに行く。杏は糸保のファンクラブに入っているのだ。

    第4話 彼はもう死んでいるのに、なりすましからメメッセージが来る。友達に話してしまって、呆れられた。

    第5話 黒猫が夜な夜な現れる。目はレモン色。リボンを首に結んでいる。飼い主のリリ

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    2026年04月16日
  • ツミデミック

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    ミステリアスの最初の2編から始まり、徐々に心温まるストーリーになっていく全6編の短編集。
    どの話も良かったがその中でも『祝福の歌』が最も秀逸だと感じた。さりげない家族愛が表現されており、特に娘:菜花の言動が最高。ユーモアがある中にしっかりとした信念があり、且つ家族への優しさを感じた。ストーリーの終わり方も最高でさりげない感動を誘うものであった。
    『特別縁故者』も恭一の企みを全て見抜いていた佐竹が彼に宛てた手紙が彼の不器用な優しさを表現していて、ほっこりとした温かい気持ちになれる作品と感じた。

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    2026年04月15日
  • 光のとこにいてね

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    重くて辛かった
    2人には幸せに生きていてほしい
    言葉にせずとも何年会わなくても心から大切に思っている相手が同じくらい自分を大切に思ってくれているほど幸せなことなどないのに、束の間しか続かない幸せがつらかった
    捨てるのはいつも弱い方

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    2026年04月12日
  • ツミデミック

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    わたしとしてはすごく面白かったのですが。
    最初の違う羽の鳥から引き込まれて、ロマンス☆も夢中になって読みました。
    憐光は衝撃が走ったし、特別縁故者はちょっと心温まるものでもありました。
    祝福の歌も良かったし、さざなみドライブも…。
    個人的には日常のちょっとした恐怖が好きなのかもしれません。

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    2026年04月08日