あらすじ
デビュー35周年記念! 一度限りの豪華トリビュート作品集
予想をはるかに超える名編ばかり
それにしても、ここまでやりますか!?
――有栖川有栖、思わず脱帽
レジェンドへのリスペクトを胸に
人気作家7名が全力執筆!
真正面から挑戦する超絶技巧の本格ミステリから、
女子高に潜入する火村とアリスや
不可解なダイイング・メッセージに挑む
江神たちEMCの面々まで。
「気鋭の作家が本気で遊んだら、
こんなものを書いてしまうのか!?」と
有栖川有栖を感嘆させた一度限りの豪華トリビュート。
有栖川有栖による解説を収録。
感情タグBEST3
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七人の作家さんによる、有栖川有栖デビュー35周年記念トリビュート短編集。有栖川作品に登場する火村英生や江神二郎が別の作家の手で描かれるのだが、有栖川作品らしい作りのものもあれば、スマホが当たり前の現代に生きる江神だったり(本家では一昔前の設定なのだ)、トリビュートならではの楽しみ方ができる。
個人的には、夕木春央『有栖川有栖嫌いの謎』が大好物だ。捧げる、と言っているのに嫌いって斬新すぎる。有栖川有栖が嫌いと言いながら作品を全部読んでいるという変な人が出てくるのだが、もう気になってしょうがない。
ほかも好きな作家さんばかりで、面白かった。有栖川作品を読んでいる方がより楽しめるとは思うが、読んでいなくても大丈夫。
Posted by ブクログ
読んだことがある作家の方が多い豪華すぎるアンソロ集!2025年最初の本は君に決めた!
〇青崎有吾「縄、綱、ロープ」
→すごい……!!!!!本当にすごい!!!
完全なる二次創作。ここに火村とアリスがいる!
オチまで見事。読み終わったとき思わず拍手した。
〇一穂ミチ「クローズド・クローズ」
→これもすごい~~~~!!いつも期待を裏切らない一穂ミチ。火村とアリスのやりとりが小気味いい。謎も真相もすこし切なくて素敵だった。
〇織守きょうや「火村英生に捧げる怪談」
→二つ目の怪談が一番こわかった。あとはそこまで。名前しか聞いたことがない作者だったので、最後に自分の作品につながるなにかを持ってこられたことに少し興ざめしてしまった。
〇白井智之「ブラックミラー」
→かなり癖の強い主人公の一人称だと思ってたけど、ミステリーのトリックは一番すごいと思った。アリスのありがたさをしみじみ感じる火村が面白かった。
〇夕木春央「有栖川有栖嫌いの謎」
→タイトル勝ちだわ。読んでてワクワクが止まらない。真相はそこまでだけど、彼が電話口で言ったセリフは完全同意。
〇阿津川辰海「山伏地蔵坊の狼狽」
→作者の頭脳をこれでもかと堪能できる。その矛盾や詰めの甘さを逆手に取る~~~!?鮮やかだった。阿津川辰海って読書量が半端ないことで有名だけど、出典の多さからも頷ける。すごい。
〇今村昌弘「型取られた死体は語る」
→学生アリスだ!うれしい!よくぞまああんな少しの手がかりからここまでたどり着けるとは。でも一番すごいのは問題を考えたひとです。
いやー面白かった!全部がひとつの短編として上梓してもいい出来なのに、それを惜しみなくアンソロで使うなんて。それだけ有栖川有栖が愛されている証拠ですね。
Posted by ブクログ
恥ずかしながら、有栖川有栖さんの著作は一冊も読んだことがなく、火村英生のドラマしか見たことがなかった。でも、参加している作家さんが好きな方ばかりだったので、手に取ってみた。
今まで様々なアンソロジーを読んできたが、これはどの話も最高だった。それぞれの作家さんが有栖川さんとその作品に敬意を込めて、でもそれぞれの味を出しながら書いていて、一気に読めた。どの作品も魅力的で、有栖川さんの原作も読んでみたくなった。
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7人の作家さんが参加の短編集。
色んな作家さんが火村先生やアリスさん、江神さんに地蔵坊まで書いてくれてて、色々読めて楽しかった!
どの短編の登場人物も違和感なく楽しく読めた。
プロの作家さんってすごいなー。
「有栖川有栖嫌いの謎」での通話最後のセリフと、「型取られた死体は語る」の最後のセリフはファンの代理か代弁か。
とっても同意できるセリフにちょっとくすりと笑えた。
Posted by ブクログ
★5 有栖川有栖35周年!今を時めく人気作家のオマージュアンソロジー #有栖川有栖に捧げる七つの謎
■きっと読みたくなるレビュー
有栖川有栖先生のデビュー35周年企画、脂がのったミステリー作家によるアンソロジーです。ずらりと並んだ錚々たるメンバー、読む前から有栖川先生の功績がわかりますね。
ファンとしては読む前からもう★5なんですが、読んだ後もさすがと唸らざるを得ない。人気シリーズものをコピーして、ちょっとアレンジくらいかなーと思ってたんですがとんでもない。
各先生の個性がバッチシ出てて、むしろ有栖川先生本人には書けないような切り口や読みどころがあるんです。有栖川先生を知らなくても、各先生のファンであれば読みやすいってのもいいですね。本気の作家が本気でふざけると名作になるという良い例、必読。
●縄、綱、ロープ/青崎有吾
マンションの近くで絞殺死体が見つかる、ひも状の凶器が容疑者の特定に関連しそうだが…
作家アリスを見事にコピーした秀作、オチとそこまでのアプローチがらしくて好き。さらに謎解き探偵論が入ってるところに、ファンならではの愛がみられて癒されました。
●クローズド・クローズ/一穂ミチ
女子高生の制服が盗まれる事件が発生、犯行は内部の者らしいが…
おもろい! 本家ではなかなか見られないテーマ性や書きぶり。一穂ミチ先生の強みがしっかり出てる~。作家アリスにシスターフッドを掛け合わせるなど目から鱗ですよ。謎解きも女学生同士の距離感も高品質すぎて、消化するのがもったいないくらいでした。
●火村英生に捧げる怪談/織守きょうや
呑み屋で不思議な怪奇現象を語らう物語。
織守きょうや先生お得意のホラーが切り口、不可思議な現象に対してロジックで挑む火村たち。ホラーや怪奇現象に相対するって、作家アリスではあまりないすよね、新鮮でした。山小屋の謎解きには言葉を失いましたね、考察の糸口すら見えなかった。
●ブラックミラー/白井智之
学生時代の旧友から連絡をもらった主人公、昔話に花を咲かせつつも何か違和感を覚える。その後友人に嫌疑が掛かっていると警察に呼ばれた。どうやらアリバイ工作に使われたようで…
双子をテーマにしたミステリー。マジックミラーか、懐かしいなー、いつ読んだろう。今や本格ミステリー作家の筆頭ともいえる白井先生、まぁ一言でいうと「鬼」ですわ。インスパイアしつつも、最初から最後までらしさ爆発の作品でした。
●有栖川有栖嫌いの謎/夕木春央
ミステリー作家の取材旅行。現地で出会った人から、有栖川有栖が嫌いと言った友人の話を聞き…
おもろい! シンプルかつ切れ味抜群の秀作。こんなん書かせたら夕木先生は日本一かも。セリフ回しが面白くってニヤニヤしちゃうし、謎解きでもハッとさせてくれる。そして終盤に吐かれる身勝手な口上、ファンの願いは同じだなって思いました。
●山伏地蔵坊の狼狽/阿津川辰海
呑み屋で山伏が語る謎とき話、死体の周りに収集した蝶が配置されており…
山伏地蔵坊すか、懐かしい~! というかすみません、ほぼ覚えてません。そしてオマージュが過ぎる。阿津川先生の超綿密な謎解きが光りまくりの作品なんですが、それ以前に地蔵坊のキャラへの愛情がエグイ。
●型取られた死体は語る/今村昌弘
名古屋に就職活動に赴いていた織田、知り合った友人からダイイングメッセージの相談を受けた。EMCのメンバーはいつものとおり喧々諤々と議論を繰り広げる。
みんな大好き学生アリス、今回のテーマはダイイングメッセージ。と言っても本当の殺人現場ではないというのが彼ららしいお話。本トレビュートで最もエモさが光る作品で、EMCひとりひとりの優しさもにじみ出ています。学生アリスらしくて素敵… ラスト一文は間違いなく本家先生へのメッセージだと思うわ。
Posted by ブクログ
なんて豪華なトリビュート作品なの!
どの話も良かったなぁ。
火村シリーズを全作読んでるわけじゃないし、なんならドラマから入ったくらいだけど、どの作品もアリスと火村だ!と思えて面白かった。
一穂さんの作品が一番好きだったけど、今村さんの江神シリーズも面白かった。
でもどの作品も文句なしに面白かった。
Posted by ブクログ
新刊通知に感謝
白井智之の作品目当てで購入
「ブラックミラー」
何も言うことありません
求めていたものが全てありました
有栖川有栖や火村英生やマジックミラーを知らなくても白井ファンなら即買うべきクオリティ
更に、有栖川と白井作品を読んでいる分だけニヤリとできる内容です
※一穂ミチだけを目当てに手に取る方※
白井作品には微々グロ表現がありますのでご注意を。といってもBL時代からのファンであれば白井キャラ×火村でお楽しみ頂けるかもしれません
Posted by ブクログ
豪華作家たちが書く有栖川有栖作品の登場人物たちが見られてとても嬉しい!!
内容も推理ももちろんだけど、キャラの解像が素晴らしくて、あらゆる描写で(わかるわかる~!!)となりながら読めて楽しかった。
Posted by ブクログ
最近勢いのある豪華なメンバーによる有栖川アンソロジー。めっちゃ期待して読み始め、そして期待通りの内容だった!
個人的にはやっぱアリスシリーズが好きなので、青崎さんと今村さんの話がたのしかった。
青崎さんのは有栖川先生も後書きで述べてたけど、先生本人が書いた?と言うくらい文体や、有栖と火村と台詞回し、事件の起こり方や解決の仕方、流れが完璧で、正直有栖川先生の短編より良かったかも…笑
真相が1番気になったのは夕木さん。
読む前はぜんぶ勝手に作家アリスシリーズを題材にしてるんだと思ってたけど中身は各作家さんそれぞれ個性が出て、でも有栖川先生へのリスペクトやメッセージが入ってて、これは読者はもちろん楽しいけど有栖川先生と各作家先生も嬉しいだろうなーと幸せな気持ちにさせてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
前口上:有栖川有栖
縄、綱、ロープ:青崎有吾
クローズド・クローズ : 一穂ミチ
火村英生に捧げる怪談:織守きょうや
ブラックミラー:白井智之
有栖川有栖嫌いの謎:夕木春王
山伏地蔵坊の狼狽:阿津川辰海
型取られた死体は語る:今村昌弘
有栖川有栖による解説
作者が違っても同じ登場人物がいれば何となく似ている。でもどこか違うのが面白い
カバーと目次の作者順が違うのはなぜ??
短編とは言え中身が濃いからか、脳みそがくたびれた感じがする
Posted by ブクログ
有栖川有栖作家生活35周年記念のトリビュート本。
今まさに脂ののってる作家陣が!
いや面白かったです。ただその一言。全体的に火村アリスものが多かったですが、どれも珠玉の出来。人気シリーズだしなあ、あんまり手を抜いたもの書いたらえらいこと叩かれるんじゃないかと勘繰ってみたくなるくらいみなさん全力執筆。
〇〇はこんなこと言わない!みたいな向きもあるかもしれませんが、それもまた「別の作家さんが書いた味」として楽しめました。江神アリスなんてもはや原作の供給が極端にない状況なのでEMCの面々が元気にいつもの語りあいをしてるのを目にしただけで嬉しくなる始末。夕木さんの作中にもあった通りわたくしも「長編5作目心待ちにしております」。
ただ、時折アリスの大阪弁がなんか・・・作家さんによっては妙に「こてこて」の大阪弁だったりして違和感。いやむしろちょっと面白かったけど。しかし原作者の有栖川さんがそのセリフ部分だけ改修したらもはや原作なのかオマージュなのか気づかないレベルかもしれん。
Posted by ブクログ
なかなか読む時間がなくて(他に優先することがあって)時間がかかってしまいました。
あまり有栖川有栖さんの作品を読んでいない私でも楽しく読めました。
有栖川有栖さんが描いてきたキャラクター、諸々の設定、世界観を使うという中での7名の作家の作品。
どれも全く違う色合いの作品でした。
青崎有吾さんの 縄、綱、ロープ
夕木春央さんの 有栖川有栖嫌いの謎
が好きです。
このような短編だと読んだことがなかった作家さんの作品に触れられるのもいいですね。
Posted by ブクログ
大好きな「有栖川有栖さんに捧げる………」ときたら読まないわけにはいきません!
しかも、青崎有吾、白井智之、今村昌弘…
ハイっ!大好物です。
いろんな味の有栖料理を食べられて、
大満足です。
Posted by ブクログ
有栖川作品はほとんど読んだことがないのに、青崎さん織守さんの名前があったので手に取りました。火村&アリスのことをよく知らないままでも満足な内容でした。
一番面白かったのは夕木春央さん。ミステリー作家じゃなくて編集者が謎を解くという…しかも有栖川さんのこと酷評してるし。
白井さんは『エレファントヘッド』の印象が強くて警戒しつつ読む➔良かった、普通の推理ものだ➔あ違う、やっぱり白井さんらしいトリックだった…(でも面白かったです)
本家の火村&アリスの活躍に興味が出たので順番に読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
大人気作家7名が集まった有栖川有栖トリビュート作品集
青崎有吾、一穂ミチ、織守きょうや、白井智之、夕木春央、阿津川辰海、今村昌弘
いやホント豪華すぎませんか?
収録作品も様々です
作家アリス、学生アリスはもちろん、ノンシリーズ、山伏地蔵坊、他にも小ネタとしてあれやらこれやらがたくさん
なんなら有栖川作品のキャラクターとかでなく「有栖川作品を全部読んでいるくせに『あんなクソ作品読まなくていいよ、時間の無駄』と言い出す男の謎」みたいなのもあります(笑
お気に入りは
『縄、綱、ロープ』青崎有吾
『ブラックミラー』白井智之
青崎先生の作品は、巻末解説によると「完コピ二次創作に徹し」ていたようで、雰囲気からオチまで含めて有栖川作品過ぎて感動すら覚えるほどでした
が、それ以上に登場人物の名前が!
永田、原、加藤、品田、山口、安見……なんでオモコロ!!
(そういうインターネットコンテンツがあるんです)
読みながら脳内で展開される映像がみんなあの姿で再生されて、ニヤニヤしてしまいました
私がこの感想の冒頭で列挙した作家順に作品が収録されているのですが、最初は「あいうえお順」で並んでいるのかなと思ったんです
そうしたらただ単に「あ行」の作家さんが多いだけだったんですよ
あおさき、あつかわ、いちほ、いまむら、おりがみ、さらにそこにありすがわ!
作品とは何も関係ないのですが、こんな部分でもびっくりしてしまいました
Posted by ブクログ
7人それぞれ有栖川の作風の完コピ、青春ミステリー、ガチガチの本格ミステリーなど、作者ごとの持ち味が活きた短編集になっている。ミステリーという単一ジャンルで括ることもできる本書ではあるが、すべて読み終えた時の満足感はそれ以上であり、とてもワクワクさせてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
どの作品も読み応えがあり、愛が感じられてとても良かったです。
特に一穂ミチさんの「クローズド・クローズ」が好きでした。
オリジナルキャラクターの女子高生たちの心情が切なくも美しく、そこに絡んでも厭らしくならない火村とアリスの描き方は原作の良さそのものでした。
ラストシーンでの女子高生からアリスへの言葉は涙ぐむほど感動しましたし、
有栖川先生の謙虚で懐の深い解説から、なるほどあの言葉が贈られる温かさを持った方だなと感じました。
Posted by ブクログ
2024.12.28
書名どおりの一冊。
特に一穂ミチさんの一編は「有栖川有栖に捧げる」という表題どおり。
これを苦笑いして受け入れられる人が「大人」なのだろうと思う。
私は少しやり過ぎだと思ったけど。
Posted by ブクログ
有栖川さんの小説を読んだことがないのに、読みあわってから気づいた
従って元の話を知らない。火村さんも二神さんとかも
一穂さんの話で漫才コンビなのかと誤解しましたので、今度元の話を読んでみようと思いました
Posted by ブクログ
超有名作家さん達による有栖川有栖さんのトリビュート・アンソロジー。どの作品も短編にぎゅぎゅっと面白さが詰め込まれていて、読み応えがありました。
Posted by ブクログ
新刊情報で見掛けてから読みたかった作品。
参加作家さん、豪華すぎませんか?
大好きな一穂さんもいるし、未読だけど読みたかった作家さんも…!
読みたいけど、有栖川有栖さんの作品は読んだことがないな…。
「前口上」に『ミステリ好きなら「有栖川有栖がどんな小説を書いているのか知らない」という方もお楽しみいただけるはず。』と書いてあったので、手に取った。
有栖川有栖さんがデビューされてから35年という節目の年に作家7人が集い、『「有栖川ワールド」を自由に使って短編を競作するトリビュート企画』で生まれた作品の短編集。
どの作品からも有栖川さんと有栖川さん作品へのリスペクトが感じられて、とても満足度の高い短編集だった。
私は有栖川さんの作品は未読だったので調べながらだったけど、著者さんの仕掛けにニヤニヤしながら読むのが楽しかった。
最後に有栖川さんも各作品を詳しく解説してくださっていて、自分が気付いた事柄と照らし合わせて答え合わせをするのも楽しかった。
有栖川さんファンの方はたまらないだろうなぁ…!
私が好きだった作品は一穂ミチさんの「クローズド・クローズ」。
一穂さんの描くミステリーというのが新鮮だったし、真相に迫った時に見えてくる人間ドラマが好きだった。
あと、あらすじを読んで一番気になっていた夕木春央さんの「有栖川有栖嫌いの謎」。
前半は面白すぎてめちゃくちゃ笑った。
話が進むにつれて見えてくる夕木さんの有栖川さんへの想いに胸が熱くなった。
これを機に有栖川さんの作品を読んでみようと思った。その前に積読を減らさなくては…!
✎︎____________
性格や言動は変わっていくもんさ、作者本人の中ですら(p.30)
謎は解けても生きている人間の後悔は溶けない。(p.63)
謎というのは本当に意地悪なもので、暴いてみてから『しまった』と思っても取り返しがつかない(p.69)
もちろん読書は基本的に一人でするものだが、ミステリにおいては、作者が随所に仕掛けた伏線を見つけたり、論理的解決を導くため作品に設定されたリアリティのレベルを読み解いたりと、神である作者と思考のキャッチボールを楽しむ側面がある。一人でやっているようで、鏡合わせに存在する作者と推理の楽しみを共有しているのだ。(p.397)
Posted by ブクログ
豪華な作家たちの様々な世界の火村先生が登場する。今村先生の作品で江神さんたちが描かれていて凸凹コンビの掛け合いも楽しくて。またやってほしい企画でした。
Posted by ブクログ
有栖川有栖トリビュート作品集。
書いてる作家さんが豪華すぎてどれも良い!
個人的にはダントツで白井智之さんの話がトリッキーで好き。あとは一穂ミチさんのも良かった。
Posted by ブクログ
【収録作品】
青崎有吾「縄、綱、ロープ」…火村もの
一穂ミチ「クローズド・クローズ」…火村もの
織守きょうや「火村英生に捧げる怪談」…火村もの
白井智之「ブラックミラー」…火村もの
夕木春央「有栖川有栖嫌いの謎」…火村もの
阿津川辰海「山伏地蔵坊の狼狽」…山伏地蔵坊もの
今村昌弘「型取られた死体は語る」…EMCもの
有栖川有栖氏のデビュー35周年記念トリビュート。
著者による解説がついていて嬉しい。
青崎氏の作品は著者本人も認める完コピ。本物に紛れ込んでも気づかないかも。
一穂氏の作品も雰囲気ぴったり。
織守氏の作品は最後のつなげ方が憎い。
白井氏の作品はちょっと無理を感じる。
阿津川氏の作品の元になっているシリーズは既読だがすっかり忘れていた。再読してみようかな。
今村氏は唯一の江神もの。ただし、令和バージョン。わちゃわちゃした雰囲気は懐かしい。
Posted by ブクログ
「有栖川有栖」をテーマに人気作家たちが短編小説を書きおろしている。
それぞれの作家の特徴が出ていて、読んでいて飽きない短編集になっている。
有栖川有栖先生の小説を読んでなくても楽しめる1冊。