一穂ミチのレビュー一覧

  • つないで~イエスかノーか半分か 番外篇4~

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    イエスかノーか半分かの番外編。
    『ふさいで』の続編です。栄はザ・ニュースのC.Pとなりますが、思い切って仕事が出来ずモヤモヤとする日々。報道の在り方と仕事に対する思いが、栄を少しずつ変えていきます。
    前作同様、お仕事内容がメイン。栄も少し大人になったなぁと感じる内容でした。麻生さんと足ツボマッサージに行く話しが面白い。
    シリーズ作を完走してしまい、嬉しいような寂しいような。一穂さんのBLは最高でした!

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    2025年12月20日
  • アフター・ユー

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    星は4を付けたけど、3寄りの4かな…。

    話の流れは悪くないと感じるが、電話(テレホンカード)の所だけファンタジー感が出て浮いている気がした。

    最後は良かったが、全体的に重く感じた。

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    2025年12月18日
  • スモールワールズ

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    夫婦、親子、姉弟、先輩後輩などの登場人物で短編7編。生きずらさや優しさ、トラウマやゾワッときた話もあってサクサク読めた。“魔王の帰還“が一番好きでした。

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    2025年12月17日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    繊細で丁寧な本だった。
    帯のフレーズはピンと来なかった。
    果遠ちゃん、だいすきだよ。

    結珠ちゃんの隣に藤野が、
    果遠ちゃんの隣に水人がいてよかった。
    幸せとかやっとできた居場所から、
    自分から遠ざかってしまう果遠ちゃんが切ない。

    最後、ぜぜのこと、
    結局子供は大人に振り回されてしまうんだな…と、そこだけ少し悲しかった。

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    2025年12月17日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    2025/61

    本当に元気がなくなる本(言い方悪い)
    それだけ心が揺さぶられるし、嫌な気持ちになる。

    パートナーがいる人
    心から大切だと思う人がいる人は
    本当にその相手を心から信じられるのか試される。

    ちなみに私は、夫が盗撮したらどれだけ許したいと思っても「生理的に無理」になると思う。私も主人公のように「頑固で潔癖で世間知らず」なんだろうね。

    許すか忘れるか堪えるかどれか選べと言われたら「堪える」を選ぶ人間なので、主人公と同じ立場になったらと思うだけでゾッとした。一生苦しむかも。

    主人公たちは今後のことで悩みに悩むわけだけど「彼とやり直すこと」「彼女を手放さないこと」は本当に愛と言え

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    2025年12月17日
  • ツミデミック

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    ネタバレ

    コロナ禍を舞台にした短編小説。当時の雰囲気を思い出すには十分すぎる一穂さんらしい丁寧な描写だった。今思えば、天然痘やペスト、コレラ、結核なども環境は違うが、同じように大変だったのだろうな。そう考えられるということに日常の生活が戻ってきていることを実感できた。最初は不穏な感じが重たくて暗いが、徐々に明度が上がっていく流れで、読後は良かった。特に「特別縁故者」と「祝福の歌」は、人間関係の面白さを感じながらも、前向きになれるような話で好きだった。

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    2025年12月17日
  • ツミデミック

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    ゾッとする話しもあればほろっとくる話しもありで、どっちに転ぶか最後まで分からなずに読めるのが一穂さんの作品らしいなと思いました。でもやっぱりほろっとくる系が私は好きでした。

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    2025年12月17日
  • ふさいで~イエスかノーか半分か 番外篇3~

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    イエスノーシリーズの番外編第三弾です。
    今作は『横顔と虹彩』に出ていた相馬栄と設楽とのお話し。今までのシリーズ作とは雰囲気が変わり、大人の後悔と喪失が描かれていました。
    栄がなかなか面倒な性格ですが、それをまるっと受け止める設楽さんの包容力にやられます。
    BL要素よりストーリーが面白く、一穂さんらしさを感じる作品でした。

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    2025年12月16日
  • パラソルでパラシュート

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    ネタバレ

    夏子のモデルの女性の例のようにやはり現代社会で女性が置かれている立場が大前提にあるのだろう。ただし、推し活に生きがいを見出す先輩の受付嬢やしたたかに婚活をする後輩の姿からそこを掘り下げているわけではないことはわかる。

    そして、流されるままに生きていた女性の成長の物語と云えるのだろうが、最終的に目指す先が「成功」や「安定」ではないことは確かである。

    大きな事件や出来事が起こる訳では無いが、芸人の生き様であったり、会話の妙に最後まで楽しく読まされた。
    崖っぷち(29歳の女性という立場)からパラソルで、でも「笑い」というパラシュートを付けてというタイトルの意味にも納得。

    それにしても、あの会長

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    2025年12月15日
  • 光のとこにいてね

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    いろいろ特典があって文庫で読んだのは正解だったかな。登場人物、小瀧結珠と校倉果遠が二人が七歳で出会う所からはじまる。二人の出会いは結珠の母親の不倫が原因。

    歳は同じ女の子だけど、家庭環境や学校も違う。
    それぞれの価値観や行動は、親がルールをつくっていて、子どもは正しいとか間違ってるではなく親の価値観と学校との狭い世界がすべてなんだなぁ~と感じた。


    それぞれの章で二人が別れるときに、
    『光のとこにいてね』と出てくる。
    小さい時ただ漠然とした約束が、年齢を重ねるごとに、意味が深くなっていく…。

    ●羽のところ…小学二年生(7歳)
    ●雨のところ…高校一年生(15歳)
    ●光のところ…29歳

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    2025年12月14日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    人間の弱さや哀れさや醜さを恨めしくなるほどに言語化していて、登場人物達から溢れ出る本音が生々しくて痛々しくて、心がキリキリした。

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    2025年12月13日
  • アフター・ユー

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    失ったものはかえってこないんだと諦めるしかない。その諦めて受け入れていく過程が描かれていて、読んでて辛くなった。
    希望がなくて、それでも生きているのだから生きなければならない、そんな気分になった。

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    2025年12月13日
  • きょうの日はさようなら 完全版

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    ネタバレ

    30年前の世界から突如現れた今日子。今日子の見る2025年はどのように映るだろう。と思っていたら、意外と順応し、今日子なりに咀嚼している。本質的な部分は時代が移っても変わらないのだし。
    でも、30年で世相も世の中の意識も変わっている。そこを上手く描いている感じはした。
    そのタイムトリップ的な部分だけでなく、今日子、明日子、日々人の関係性があっての本作。

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    2025年12月13日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    相手を大切にしたい気持ちと、自分を守りたい気持ちは同時に存在していて、その間で人は迷い続ける。誰かを好きになることで生まれる弱さやずるさを、否定せずそのまま描いているところが印象的だった。「信じる」という行為はひたすら純度を求められてる、ってとこは私もそうだ。一点の傷や汚れも許されないレンズのように澄み切っていないと信じてることにはならないし、純白以外は全て黒で、百かゼロしか存在せず、且つ一度でもわずかでも損なわれたら二度と元には戻らない…新夏の気持ちが分かる。グレーを許せたら楽なのにね。読んでいて、胸が少し痛くなるけれど、どこか現実的で共感できる話だった。

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    2025年12月13日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    婚約者が盗撮した。その時に女性目線では何を感じるものなのかを知りたくて手にした本。

    カメラ撮影を仕事にする彼女の視点で、性犯罪行動を起こした婚約者、その家族、職業としてのカメラマン、幼い頃に離婚した両親と、ごちゃごちゃグルグルと思考が混乱している描写に共感できた。

    彼女はある写真を撮らないことを決意したけれど、その心理描写が全く関係のない自分の推し活につながった。

    引退を発表した推しに対し、引退までの活動から目を背けている自分の感情は、引退を認めたくないでもなく、悲しさから逃れたいでもなかった。新夏と同じように大事な気持ちだからこそ、ブラックボックスのまま残したかったということだと気づい

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    2025年12月13日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    気をつけてね、温かくしてね、元気でいてね、光のとこにいてね
    相手の幸せを祈るような、自分ではどうにもできない一種の諦めをはらんだような言葉、1番の愛だと思う。

    わたしたちは互いが互いのお守りだった。
    2人の関係性を一番的確に表した素敵な文章

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    2025年12月12日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    とあるカップルにおきたとある出来事を、前編は彼女目線で、後半は彼氏目線で描かれる作品。
    性犯罪や性被害に遭ったことのある方は読むのがきついかも。

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    2025年12月11日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    結婚を前提に付き合っているカップルの彼氏が盗撮をしてつかまってしまい、、、。よりにもよってプロポーズした翌朝の通勤電車で。なぜ、よりにもよってそのタイミングで。物語の前半では彼女「新夏」の視点、後半は彼氏「啓久」視点で描かれています。新夏は啓久の行動の理由を理解したいと思い悩みますが、恋人の家族や友人の価値観、その価値観に至った背景を流し込まれ、啓久との関係にどんな決断をするのか。対する啓久は被害者や類似の犯罪に一度手を染めてしまった人たちとの関わりを通じ、新夏の決断に対してどのように行動していくのか。主人公と登場人物たちとのやりとりは生々しく、嫌で、自分だったら目をそむけたくなるような内容で

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    2025年12月09日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    お互いが相手を大事にしすぎている、友情ギリギリラインの愛が本当に素敵だった。
    私も友達に対して彼氏のように尽くしたくなってしまったり、愛が強すぎてしまったりすることがあるがこれは重すぎるなあと気持ちを抑えることもある。この話はそれをお互いが認めあっていたのがすごく良かった。

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    2025年12月09日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    ネタバレ

    現実世界で、友人の友人が盗撮で捕まった彼氏と結婚した話を聞いたばかりだったから、思わずその子と主人公を重ねてしまった。ちなみに、その子は彼を選んでそれ以外の全ての縁を失ったらしい。

    この作品が良かったと思えるのは、「正解以外の恋愛をしたことがある人」じゃないかなと思った。私は楽しめたけど賛否があるのも頷ける。




    二部作で前半はプロポーズに応じた翌日に婚約者が性犯罪者になる彼女の視点、後半が1度の盗撮で全てを失ってしまう彼氏の視点で話が進む。

    出来事より人の感情がフォーカスされていて、全体的に静かな流れで物語が進む。登場人物達と同じように、読者も何が正解なのかは分からず読み終わってもス

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    2025年12月07日