6つの短編集。どれもコロナ禍におこりえるかもしれない物語。
イヤミスっぽかったら嫌だと思いながら読み始めたが、後半特に大丈夫だった!
しかも、短編の割に作り込まれた話が多くて面白く読めた。
「違う羽の鳥」
望まぬ大学に進学し自主休学してバイトで食いつないでいる優斗は居酒屋の呼び込みをしていて、見知ら
...続きを読むぬ女性に声をかけられる。実はその女性は...。
「ロマンス☆」
さゆみのママはいろんなことに不満を持っている。そんなとき公園遊び中にフードデリバリーの男性を見かけ、その美しい造作に心奪われる。
「憐光」
あたしは気づいたら願掛けされる松の木にいた。おかしいな、私はもしかして幽霊?あれ、どうやら知り合いみたいな人たちが来たよ。
「特別縁故者」
コロナのせいで職を失っているらしい料理人らしき男。息子が古い一軒家にボールを飛ばしてもらってきた物はなんと昔の一万円札。いったいどんなやつなんだ?
「祝福の歌」
高校生の娘が妊娠した。産むらしい。妻に似て弁がたつので俺が説得できるわけがない。祖母のところに連れて行くと、隣室の妊娠していた奥さんの様子がおかしいと言う。
「さざなみドライブ」
見知らぬ者同士が集まっているような車内。どうやらネットで知り合ったらしい。それぞれ自己紹介を始める。さあ、何の目的で集まったのだろうか?
絶対だめではないが、大人の感情を含んだひねりのある物語が多いので、中学生から。