一穂ミチのレビュー一覧

  • アフター・ユー

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    人は
    身近なひとが
    側にいなくなって
    初めて どうしようもなく
    大切な存在だったと気付かされるのかもしれない。

    ゆっくりと、ゆっくりと、潮が満ちてくるような
    ストーリーの展開だった。
    その言葉の運びが、心地よかった。

    一穂ミチさんの作品は初めてで、優しく静かに流れるように核心に迫っていく様子は、現実離れしているところもあるけど、不自然さを感じさせなかった。

    「人生は手が届かなくなってからしか
    答え合わせができない。」

    私も思い当たる節がある。
    今、目の前にいる人と、もっともっと話しておこう。
    いつか、突然、目の前から消えても後悔が残らないように。。。

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    2025年12月21日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    関口新夏…ニカ

    神尾啓久…(姉)真帆子
    八田
    久保玲子

    久保先生
    浅川
    関口幸伸
    瀬名
    美月
    桑田
    祥子
    日置
    小山内莉子
    瀬名涼音
    ハク

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    2025年12月20日
  • 光のとこにいてね

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    生まれ育った環境は違えど、歪な母子関係にあるという共通点を持った2人の少女の愛を見守る物語。
    一穂先生の作品は初めてでしたが、状況や心情の描写が細かく、かつ分かりやすい表現でなされているので、まるで自分が主人公の2人に憑依したかのように、生々しく物語を体験できました。
    団地に暮らす果遠と、裕福な生活をする結珠は、小学2年の頃に偶然出会い、親密になる最中で別れを強いられます。高校生になって再会を果たすも、同様に離れ離れになってしまいます。そして、大人になって…。
    タイトルにもなっている"光のとこにいてね"は、果遠のセリフとして度々登場しますが、そのときどきによって意味合いは変

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    2025年12月20日
  • うたかたモザイク

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    たくさんのお話、揺れまくる感情、とにかく、読むことができてよかったと思った。短編集でとても読みやすく、大人な短編もいくつかあったが人生の中での認識していたい言葉が詰まっている一冊だった。なにかに躓きそうになった時、人生に挫けそうになった時、またこの本を読みたい。

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    2025年12月20日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    最初は場所を示すだけだった「光のとこにいてね」という言葉が、相手の幸せを願う言葉に変わっていく。相手を心から想う言葉でありながら、言っている側は影にいるということに気づくと切ない。
    人を好きになると、世界が鮮やかに見える。高校生の2人は懐かしくて、眩しくて、胸がぎゅーっとなった。第3章はもっと大人になったらまた読み返したい。

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    2025年12月19日
  • 光のとこにいてね

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    愛が強すぎた。どこまでも強く思い続ける2人だからこそ、また出会い繋がる世界があったと思う。光のとこにいてね、と言いたくなるくらい「相手を思う」姿が、愛がたくさんあったと思う。別れても、一緒にいなくても、光のとこにいてねと思い続ける愛があるって知りました。優しさ溢れる人たちが、みんな素敵で、読んでいて本当に楽しかった!

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    2025年12月18日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    6人の作家さん達のアンソロジー。
    どの作品も恐面白かった。特に鈴木光司先生の“魂の飛翔“は「リング」を知っている方は面白さ倍増だと思いました。

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    2025年12月17日
  • きょうの日はさようなら 完全版

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    気になる人が読んでいたのと、「ツミデミック」が良すぎたので前情報なしで購入。

    最初の段階で、JK青春ものか…遥か遠くに過ぎ去った青春に寄り添えるのですか?わたしは…と不安になるものの30年の眠りについたJKの今日子、双子の明日子と日々人に気づけば一気読みしてしまった。年代関係なく、夏休みという限られた期間の眩さと歯痒さとそれでいて過度に描かれすぎない思春期特有の気まずさや苦しさ。あ、これはとても良いものを読んだってしみじみ思う。 考えずに買ったけど完全版いいね 。過ぎ去った人にすこしでも自分の影響が小指の爪くらい残ってるの好きなんだよね。

    1番好きなワード
    じゃーん!やったね!!

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    2025年12月16日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    元気な時に読む本。メンタル落ちてる時には読まない方が良い。でもそれくらい感情が揺さぶられ、頭の中ぐるぐる考えさせてくれる本。全部のせみたいな。
    2025ベストかも。一気に読んじゃった!日を置いて再読したい。
    相手の立場に立って考えよう は難しいと改めて。

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    2025年12月17日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    新しい百合小説だーやったー!
    とか思って読み始めたけど、読み終わった今、当時の自分をぶん殴りたい衝動に駆られている。

    対極に位置するような環境で育ちながらも、心には同じような闇を抱いている二人。
    互いの心のスキマを埋めるような関係を築くも、自身を日陰者と早い段階で理解する側は、もう一方の幸福を願って自らを顧みず、「光のとこにいてね」と諭し続ける。人生で初めて出会った「光」に影が差すのを見たくなかったのだろう。
    こういうとき、端から見ると整った家庭環境にありそうな側がより不幸に見えるのはなぜだろうか。おそらくそういう恵まれた状況においても解決できないことがあるという絶望感みたいなものを感じてし

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    2025年12月16日
  • アフター・ユー

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    ひきづり込まれるように読んでしまった。圧倒的な筆力を感じた。すごくリアルなのであり得ない(ほどよい)設定も、なんの違和感もなく受け入れてしまう。一穂ミチさんの描く小説はどれも、登場人物がこの世界のどこかで存在するかのように思える。

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    2025年12月16日
  • GOAT Summer 2025

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    BS番組「あの本読みました?」の文芸誌特集で取り上げられているのを見て興味を持ち、まずはこの第2号を取り寄せました。

    朝井さん、一穂さんをはじめとする既読の作者だけでなく、名前は知っていても未読の作者もずらーッと並ぶラインナップで、「もっと読んでみたい」という気持ちが駆り立てられました。

    特に今号では「悪」をテーマにした短編に引き込まれました。話の中身も紙質を含めた本の装丁も興味深く、ウキウキしながらページを捲っていきました。

    雑誌をこんな気持ちで読むのは、幼いころに手にした漫画の月刊誌以来ではないかなと思ってしまいました。第3号の方ももちろん手に取りたいと思います。

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    2025年12月16日
  • 光のとこにいてね

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    この世に存在する愛の形では表しきれないような溢れんばかりの愛を、お互いに信じ大切にする姿は鮮やかで羨ましいと思った。

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    2025年12月16日
  • スモールワールズ

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    勝手に心の温まる短編が収録されているんだろうなと手に取って読んだ。
    全然そんなことはなく、心温まるものもあればヒヤッとするようなものもあり、意表を突かれながら楽しめた。
    『魔王の帰還』を読んで泣きそうになり、『愛を適量』では、「理由とか原因を他人に紐づけてると人生がどんどん不自由になる」というのが染みた。

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    2025年12月14日
  • 光のとこにいてね

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    貧困と複雑な母親に縛られる果遠と、裕福だが冷徹な母親のもとで孤独を抱える結珠。幼少期、思春期、そして大人へと時を刻む中で二人は出会いと別れを繰り返し、互いを深く強く想い続ける。恋愛が色濃く描かれているわけではないけれど、本人たちにしか分からない特別な絆がただひたすらに清らかで神聖なものに感じられた。「光のとこにいてね」という言葉が、幼い日の無垢な約束から次第に切なさを帯びていくその変遷に胸を強く締め付けられる。圧巻。

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    2025年12月14日
  • アフター・ユー

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    今年一良かった。
    ミステリーであり、ラブストーリーであり…
    人の心の機微を描くのが上手い。さすがとしか言いようがない。
    今一番推せる作家だと思う。

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    2025年12月14日
  • アフター・ユー

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    久々の一穂ミチさん。
    泣けます!!

    途中まで単調で若干間延びしてる感じがありますが、ラストがとても素晴らしい。一気に感動が押し寄せてきます。恐らく、来年か再来年の本屋大賞にノミネートされるだろうと思います。
    そのくらいオススメできる感動作です。

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    2025年12月13日
  • ツミデミック

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    最初の2話は、なんか怖すぎ。なので、ここで一旦読むのが止まった。数日おいて第3話。話がキレすぎてコワ。でも、よく出来ている。第4話、なんかホッとした。やっぱり、こういう系が好き。第5話も大変だけど明るめで終わって良かった。第6話、こんなおぞましい話、ありましたよね、怖っ。でも、なんとかホッと終わって良かったです。さすが、この短編集、どれもストーリーよく出来ていて、日本語も上手。著者の腕が光る作品だと思いました。

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    2025年12月13日
  • GOAT Summer 2025

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    黒の紙が素敵
    もちろん表紙も素敵だけど
    中の紙の黒は素敵すぎる
    黒の紙にシルバーの文字
    ゾクゾクしすぎる
    そのうえ
    どのお話もゾクゾクしたし
    のめりこめた

    思った

    前作の特集愛より楽しかった
    どうやら私の中では
    愛より悪が勝っているらしい

    そして
    GOAT をつい買ってしまうのは
    一枚一枚の紙が素敵だからかも
    紙の力は偉大
    だから本はダンゼン紙派


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    2025年12月12日
  • ツミデミック

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    どの話も面白かった。
    特別縁故者という話が特に面白かった。主人公は妻と子がいる無職の男性で過去自分より仕事ができなかった人が店長の甥であったために優遇されたため縁故を恨んでいる。しかし、隣にいた金持ちで家族がいない老人を助けたことで特別縁故者になり金銭を援助してもらえた。縁故によってたすけられたことで縁故によって見放されることもあれば助けられることもあるという話で面白かった。

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    2025年12月11日