一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ曖昧なままに終わる読後感が良かった。
歪な形の家族の描写に心抉られ、親が子に与える影響の大きさを感じつつも、結珠に会いたい一心でS女に現れる果遠の行動力だったり、果遠のために喪服を準備して化粧して、果遠を守る結珠の姿だったり…
恋人でも友人でもない、でも互いが互いを想う関係性が凄く美しかった。
果遠が宝物として大切にしていた防犯ブザーのくだりはちょっと泣いてしまった。
一穂ミチさん特有の、心情の描写がまた良い。
「草いきれのように立ち込める乱暴で瑞々しい魂の気配に、憧れめいた愛情を覚える。」
なんて美しい描写だろうと暫く反芻したし、二人の関係性はこの一文に集約されているんじゃないかとも思う。
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Posted by ブクログ
■第1章
・主人公は結珠と果遠という2人の女の子。物語は彼女らが小学2年生の頃から始まる。
・結珠は医者の家庭で裕福な暮らしはしていたものの、特に母親との関係に問題を抱える。
・果遠はシングルマザー家庭で育ち、過激なオーガニック思考の母親の影響で周囲から色眼鏡で見られる。
・「光のとこにいてね」は果遠から結珠に伝えた台詞。
■第2章
・2人は進学した高校で再会を果たす
・名門女子校に外部の特待生として入学してきた果遠は、容姿端麗で運動神経も良く、生徒たちの憧れの対象となる。「人生全部盛り、何でも楽勝で手に入れそう」と囁かれる果遠に対して、その複雑な家庭環境を知る結珠は内心「楽勝なんかじゃない -
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった…結珠と果遠、それぞれの視点から物語が紡がれていく。正反対の2人だから視点が変わってもなんの違和感もなく、それぞれの世界に入り込める。正反対でもどこか境遇は似ていて、なぜか強く惹かれ合う。彼女たちと同じような経験はなくとも、その感覚は理解できる気がした。
最後まで本作が私を惹きつけて止まなかったのは、登場人物が皆、物語に都合のよい動きをしているのではなく、それぞれがそれぞれの気持ちに従って動いているからだ。相手のためでもあるけれど、何より自分がそうしたいから行動する、という信念が彼ら彼女らを貫いているように見えた。自分と全く違うタイプの人物でも、この人ならそう行動するよね -
Posted by ブクログ
会話のテンポが心地よくて、くすっと笑ってしまう一冊。
一穂ミチさんの描く人物達は、みんな現実を懸命に生きていて、その懸命さに救われる。
"男女の間だけじゃなく、仕事でも友人関係でも、時には家族の間でさえ、自分の値打ちを絶えず示し続けていなければ酸素を摂取する権利さえ分不相応であるような、世の中の空気が苦手だった。"
"そのいちいちに店員さんは「はい喜んで ー!」と声を張り上げていた。たまに「はい仕方なく ー!」と本音を混ぜても誰も気づかないのに、忠実に繰り返す。"
"「それでも、自分で噓やと思って言うことって人にも届かへんのよ」"