一穂ミチのレビュー一覧
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この人生を見れる感じが長編の良さなんだよー!って思った。
感情の機微とか人それぞれの考え方の違いとか、意味で読んだどのお話よりも繊細で、リアルで、細かくて、母親と子供のわだかまりとか、恋愛とか色んなお話を読んできたけど、どのお話にもないような雰囲気と感じるものがあって、とっても新鮮で面白い。
基本的には穏やかで、起きる出来事も多分他のお話に比べたら穏やかで、なのに続きが気になって仕方がなかった。
ふたりは決して似てはないし、すれ違いも多いけど、お互いを思う気持ちがあって、恋愛でもない友情でもない不思議な関係性が生まれてて、それにジェラシーを感じる夫2人もまたいいキャラクターだった。
藤野さんは -
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ネタバレ少しファンタジーのような独特な雰囲気の中に、ありふれていそうだけど見えにくい、現実的な仄暗い人間関係を描いた短編集。
物語での出来事は非日常的に感じる。少なくとも馴染みがない事が起きているのに、日常に溢れている感覚や記憶にこびりついた経験、思考など共感できる事が多い。不思議な作品だった。
「ネオンテトラ」
モデルの仕事がなくなり始める齢で、子供を授からないことに悩む女性の話。
自分には合わない話のはずだけど、なぜか好きだった。人生で1つのことがダメだと精神に致命的な影響が出たり、反対に1つの良いことで他の悪い事がどうでも良くなる。人間のいい加減さが描かれている。
なんでもない友人の言動に感 -
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あらゆる人生の決断は、決断そのものよりも、それが済んだ後に自分が選んだ道をいかに正解にしていくか。進学や就職だけでなく、結婚もそうだと思っていた。
ただ、自分の進路に関わることと比べて、結婚に関しては相手要因が非常に大きい。何とかできるのは自分自身の行いだけで、相手の行いを統制することはできない。
日常生活の中のもやもやであれば、お願いの仕方や声のかけ方が有効なときもあるのかもしれないけど、欲とそれに基づく衝動的な行動は、日頃の様子をどれだけ見ていても、時には制御できないものなのかもしれない。
新夏は、今後どんな男性と出会って親しくなっても「この人も啓久と同じようなことをしてしまうのではない -
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文句なしの星5。
まばゆい光を見たような、あわい光を見たような。どちらとも言えるような、私にはもう手に入らない、眩しい思い出を追体験させてもらったような気分になった。
子どものときに出逢ったかけがえのない存在が、大きくなっても自分のピースの一部になりつづけるのって、すごくわかる気がする。意識しなくとも、なんとなく日常に残り続けるものなんだよな。それこそ、そこかしこに漂っている「光」のように。
ほんとうに大事なものに巡り逢えたとき、全てを投げ打ってそれを追いかけることができるだろうか。現実だと、それは難しいかもしれない。でも、この物語に出てくる彼女たちを見ていると、「あなたにもできる」と背中を押 -
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30手前の受付嬢とお笑い芸人のあれこれ
柳井美雨はアーティストのライブ中に、自分な好きな曲を口ずさんでいる警備員を見かける
口の動きで「ふんすい」と言われたため、ライブ終了後に近くの噴水で待っていたらその男 矢沢亨が現れ、自宅にタクシーで連れて行かれ、靴擦れの手当をしてもらう
美雨は亨からライブのチケットを貰うが、それはお笑いライブ
偶然の縁から始まる名状し難い関係
登場人物が他にも色々
斉藤千冬:美雨と同じ受付嬢
亨のシェアハウスの住人達
ピン芸人の郁子
ボケ担当のじゃがいも頭の浜島誠 通称マコ
ツッコミ担当マッシュルーム頭の宇佐美無限 通称ネバー
亨の相方「安全ピン」の弓彦
安全 -
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ネタバレ設定が秀逸だ。主人公・新夏の結婚間近の婚約者が痴漢を働くという話。
婚約者という、夫婦ほど一心同体ではなく、恋人ほど他人でもない絶妙な立ち位置も相まって何に巻き込まれたのかわからない、どうすればいいのかがわからないという不安が際立っていて面白かった。そして罪を犯した瞬間から堂々と愛することができないという不安定さが非常にリアルだった。
主人公が友人の助言をうまく飲み込めず、目まぐるしく変化していく周りの状況に自分だけが取り残されていく。その様子は読んでいて悲痛で、無力で、そしてどこか不気味さすら感じさせた。
友人の葵は「わからない部分にこだわるよりわかり合える部分を擦り合わせていくべき」と作