一穂ミチのレビュー一覧
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以前たまたま紹介動画が流れてきました。
その時はただ、学生の頃小説ハマってたし、また小説読んでみるか、程度でした。
ですが友人がこの小説とほぼ同じ状態になったことを聞かされて、読みました。
友人は新夏とも重なる部分はあるものの、すごく丁寧で真っ直ぐな人です。
「応援したい」という簡単な表現ではなく、友達として自分の意見も伝えつつ、1つの正解、参考書のような感覚で読み続けました。
小説もそうですが、作品自体、よく他人事にはしてはいけないなど、話は聞きますがそれが今回友人が同じような目にあった事で気付かされ、噛み締めております。
自分ですら読んでいくのが苦しい、気持ち悪い、そう感じるのであ -
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ネタバレ切ない、胸が痛い。
最初は登場人物の名前が難しくて、メモを取りながら読んでいました。
果遠と結珠の互いを思う愛が強ければ強いほど、どちらかに影が生まれて、それは子供ではどうすることもできなくて……
親や環境に振り回されながらも生きているふたりを見ると、苦しくなりました。
ハッピーエンド、と呼ぶにはあまりにも苦々しい気がするのですが、それでもこの結末を私はハッピーエンドだと呼びたいです。もうふたりが離れ離れにならないように、結珠だって果遠に対してきっと光のとこにいてね、って思ってるはずだから。
読めば読むほど味が濃くなるタイトル。最高です。 -
Posted by ブクログ
大好きな作家のひとりである一穂ミチによる長編作。風景描写に定評のある作家だが、その魅力がとりわけ際立つ1冊だ。
団地に漂う渇いた静けさや海辺の田舎町の様相まで、実際に暮らしたことも訪れたこともない場所なのに、自分の記憶の一部だったかのように没入できる感覚が心地よい。
物語を読みながら改めて感じたのは、「共感=面白い」「感情移入=素晴らしい作品」という単純な図式ではないということ。むしろ、自分なら選択しない道を闊歩する登場人物の後を追いながら、その理由や背景に思いを巡らせていく時間こそが、読書の醍醐味なのだと実感させられる。
「光のとこにいてね」という言葉。その意味が物語の中で少しずつ変化し -
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ネタバレ【あらすじ】
昔好きだった男性の息子と、ふたり旅 「感情旅行」一穂ミチ
崇拝していたインフルエンサーが電撃結婚!「独身の女王」麻布競馬場
友人が付き合い始めたのは、元恋人だった「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいり
脛に傷持つふたりの行く末は――「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこ
恋人へのひどい仕打ちを止められない「不機嫌依存症」田中兆子
名前も知らないカフェ店員への想い「出会い」朝比奈あすか
冒険しない三十三歳、それで正解?「振りかぶって、さよなら」千加野あい
友達がほしかったはずなのに――「となりの独り」カツセマサヒコ
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を -
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びっくりするほど引き込まれて、1日で読み切ってしまった。
婚約者が盗撮したら。自分だったらどうするんだろう。
許す・許さない・別れる・結婚する、選択肢がありすぎるし、そもそもそんな予兆も何もなかったのになんでそんなことをしたの?って何も信じられなくなりそう。
新夏の思考と、啓久の思考。それぞれを取り巻く環境が解像度高く描かれていて、筆者は新夏と啓久の人生両方を体験したのかと思わされるほどだった。
盗撮とか、痴漢とか、割とニュースになるし、嫌悪感はすごくあるけど珍しくないことだと思ってしまう。でも、それで捕まった人のその後や、その家族のその後を思うと軽い犯罪なんてないなと思う。
人間って怖い -
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ネタバレ「そこの、光のとこにいてね」
題名を知ってからというもの、胸がぎゅ〜っとなっていた。購入するのにも読むのにも勇気が必要で、やっと読めた。読んでよかった……わたしの大切な作品のひとつ。
結珠と果遠の関係性に名前なんてつけるのは野暮で、友愛とか恋愛とかじゃないんだよ〜と私の中の厄介が暴れ出す。お互いがお互いに運命だっただけで、お互いが必要だっただけ、ただそれだけで愛する理由になる。
愛を与えあって渡しあって、身を寄せあって生きていくしかなかった子どもたちの話に弱い。
私にも大切なお友達がいる。ずっと隣にいたいと思えて、お互いにないものをもっていて。最愛の女の子と呼んでいる子。その子のことをず -
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ネタバレ今まで考えたことのないテーマだったのに、
性犯罪者になった弟を軽蔑する姉
"痴漢"じゃないなら情状酌量の余地ありで自分なら別れないと言う友人
許す許さない、別れる別れないの前に、なぜ恋人が盗撮したのか分からないことから進めない新夏
どの気持ちもわかってしまってしんどかった
『どうしてだろう。恋とか愛とかやさしさなら、打算や疑いを含んでいて当然で、無垢に捧げすぎれば、時に愚かだ幼稚だと批判される。なのに「信じる」という行為はひたすらに純度を求められる。一点の傷や汚れも許されないレンズのように澄みきっていなければ、信じていることにならない。』
信じるとは…何かを考えさせられ -
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芸人さんの話。なぜか「花火」の悲哀な感じが似通っている。芸人さんは確かに最終目的像のわかりにくい職業だ。テレビに出るより舞台で漫才やコントする方が好きな人もいるだろうし、番組持ちたいとか、俳優さんになりたいとかでもアリな気もする。
美雨は29歳で受付嬢。30歳になったら退職しなければならない職場で働いている。誕生日プレゼントにもらった音楽ライブ先で靴擦れになってめちゃめちゃ痛かったのだが、変な男についてくるように言われてついていってしまう。男は手当してくれて、チケットをくれた。お笑いライブだった。
お笑いライブの打ち上げに誘われて、ついて行ってみる。彼らはシェアハウスで住んでいるらしく、ま -
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私のは『角川ホラー文庫30周年記念 最恐の書き下ろしアンソロジー 特装版BOXセット』で、その1冊。文庫サイズだけどハードカバーで、おどろおどろしい表紙が素敵。ボックスのにゃんこはかわいい。
『828-1』は文庫版『身から出た闇』で読んでいたので再読。「死神」の定義が妙に納得できて怖い。そういうものかもなと思うと、ふと頭に繰り返し浮かぶ言葉を訝しんでしまう。
一穂ミチさんは初めましてだったけど、その「体験描写」がとてもリアルで「視える人ってこうかも」と思えるほど。憑かれる理由も抗う様子も生々しくて読んでいて力が入った。
鈴木光司さんのお話はまるでドキュメンタリーを追っているかのよう。モキ -
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ネタバレ「婚約者が盗撮で捕まった」
というキャッチーすぎるあらすじで、ずーーっと前から読みたかった本。
文庫まで待とうと思ってたけど、待ち切れず単行本で読んだ。
「気持ち悪い!娘が危険!あなたにも警告する!別れな!」という恋人の姉、
「そのくらいで別れるのもったいないよ」という葵、
どちらの意見もわかるけど、もう少し新夏にそってあげてくれませんか、、、、
別れた方がいいのか、これからも一緒にいていいのか、まだそこまで考えがいってない。
好きな人が次の日から犯罪者になって、どうして???から進めてない。
ものすごくリアルだった。
新夏がカメラを仕事にしているというのも皮肉すぎる、、、
「なんでもする