一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
良かった…
一穂ミチさんの作品では一番好きかも…
タクシー運転手の青吾が仕事を終えて帰宅すると、旅行から帰宅しているはずの恋人・多実がいない…
戻る気配のなく焦りを募らせる青吾のもとに、多実が男と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、行方不明になった…という知らせが届く
成り行き上、男の妻と共に事故の真相を求めて遠鹿島へ向かった青吾…
その島は思いも寄らぬ場所へと二人を導く…
島で見つけた電話ボックスで、いなくなった多実に青吾が電話をかけるシーンはちょっとファンタジーだなぁ…と思ったが…
『あの本、読みました?』で一穂ミチさんご本人が
「真相を知っている人がいないので、誰の口から語らせるのか? -
Posted by ブクログ
島清恋愛文学賞受賞作品。
シスターフッドとして読ませたいのかと思ったけど、恋愛でいいんだね。こんなにも純粋に「誰かを思う気持ち」を描いたと思える作品に出会えるなんて!性愛が絡まないから余計に純粋さが際立って感じられる。
そして何より言葉の選び方、文章表現の仕方が美しい。ストーリーだけでもなく、文章だけでもなく、全体がすごく愛おしい。文学作品を読んだな、という感じ。
一穂ミチのBL作品しか読んだことない人にもぜひ読んでもらいたい。私がBL一穂で好きだと思った要素がギュギュッと詰まってる。
BL出身の作家さんて、文芸は、まあ、一般向けになっちゃったな…みたいなさ、深夜番組がゴールデンになっ -
Posted by ブクログ
別レーベルで出版されていた方をずーっと積読していたのですが、うかうかしているうちに角川から修正加筆版が出版されてしまったので、こちらを読みました
一穂ミチ作品は何冊持ってても無問題ですからね
2冊隣に並べたいと思います
結論から言うと
めちゃくちゃ泣いた
何度も泣いた
最初はキュンキュンしてただけなのに
どんどん深く苦しくなっていって
辛くて泣きながら読みました
何で一穂ミチ作品のBLって
幸せなだけじゃないんだろう
世の中にハッピーで浮かれただけのBLなんて溢れまくっているのに、こんなにも藻掻きながら生きなきゃいけないなんて
でもそんな幸せの形を、こちらが決めることさえ烏滸がまし -
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よかった…まずタイトルがいい。砂嵐は放送が終わったTVである。その向こうに微かに見えるまたたきである。
こんなに言葉を的確に、揺れ動き正体の掴みづらい心を表すことができるのか、と驚きの連続だった。
例えば、「Bコースの答え」。本音と建前、と言うところである。Bコースは本筋から逸れてはいるが、まったくの嘘ではない。いわば、右に行くか左に行くかの違いである。
そういった、言葉で説明するのは野暮になりかねない微妙なところを美しく表現するのだ。
一穂ミチさん初読みでしたが、とっても好きな作家さんになりました。繰り返し読みたい本のため⭐︎5です。 -
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ネタバレ短編だけどどの話もちょっと薄気味悪い感じ。でも読み終わった後は嫌な感じは残らない。
最初の話は不思議な体験だしあの子なのかそうじゃないのか結局真相は分からない。
二つ目の話は普通の主婦の話だったしどこにでもあるような家庭の亀裂だったのに最後が予想外でびっくり!人間の頭って怖い。
三つ目の話は幽霊の女の子の話。救いがなくて気が重くなるような話だけど主人公が記憶ないせいか性格なのか表現の仕方が個人的には好きで割とすっきりした。
四つ目の話はハッピーエンドだったからびっくりした。今までの流れで絶対主人公やらかすと思ってたからなんかごめんと思った。家族で幸せになってくれ。
五つ目の話はちょっとオチが物 -
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ネタバレ「それでもわたしはここに来た。結珠ちゃんにもう一度会いたかったから」
そんな純粋さを、ただひたすらに眩しく思う。
「光のとこにいてね」というのはいつも果遠だけど、結珠にとっての「光」は果遠じゃないか、と思わせる数々の描写。なのに果遠の方から遠ざかっていく。
結珠はずっと、「光のとこ」を選べない。
もどかしいけど、大人になるに連れて増える自由と引き換えにしがらみもまた増えていく。
選ぶ自由ができたからこそ、選択に躊躇いができて選ぶことができない。
純粋に自分の気持ちを大切にできた幼い時とは違うということを、明確に表現してる。
忘れられない『特別な人』、誰にも教えたくない『特別な人』 -
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ネタバレ2人とも光のとこにいてよ
最後追いつけたかな?
追いついたとして、藤野は?
そもそも藤野って結珠のこと好きだったの?
家庭教師時代の結珠への保護欲っていうかメサイアコンプレックスを果遠が正当化したから一緒にいたのかなって思った
でも大事にしてたよねそれは間違いないだろうな
結珠の母親に会いに行ったとき、話しの噛み合わなさというか感情の伝わらなさが苦しかった、私も母と向き合ったとして、ああいう会話になるのが怖くて、ずっと向き合えない
ずっとちょっとの希望があるから縋ってしまって毎回ちゃんと傷つく
瀬々可愛かったなー
果遠、理想の母親過ぎた
私も、いつか子供を育てるようになったらああいう距離 -
Posted by ブクログ
ネタバレどういう言葉で言い表せばいいのかわからないけれど、多分言葉にするのは適切じゃないんだろうなとも思う。
親になってしまったので、親に、祖母に振り回され、そして水人と娘を失った(彼女にとっては失った、という表現は適切でないことはわかっているけれど)果遠がこれからどうやって生きていくのか、そこに光があることを祈ることしかできない。
光のところにいてね、はかのんからゆずへの愛だと思う。
最後は希望があるように見えるラストだったけど、でもやはりゆずは藤野として東京に戻るんだろうな、と思った。
そして東京の片隅で数十年後再会して彼女たちの物語が始まるのではと。
朝読み始めてしまったので、続きが気になりすぎ