一穂ミチのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ生身の人間の感情と人間関係を描くのが本当に上手すぎるし、登場シーンが数ページのいわゆる脇役の人たちにもなんだか思いを馳せてしまうし、SFの一言で済まされないお話。
沖津くんを見に行ったデパートの屋上で「いっそ何もかも違ってたらいいのに」「私の世界が半端に残ってるのに全然嬉しくない」って今日子が気持ちを吐露するシーン、すごくリアルな感覚だなあと思った。30年ってそう、絶妙だよね。全く違う世界ではないけど決定的に違っていて、大事な人や好きだった人の人生からは当たり前に置き去りにされてて。タイムリープものが大好きで色々な作品に出会ってきたけど、実際にもし自分がそうなったら普通にこういう感覚になるかも -
Posted by ブクログ
別レーベルで出版されていた方をずーっと積読していたのですが、うかうかしているうちに角川から修正加筆版が出版されてしまったので、こちらを読みました
一穂ミチ作品は何冊持ってても無問題ですからね
2冊隣に並べたいと思います
結論から言うと
めちゃくちゃ泣いた
何度も泣いた
最初はキュンキュンしてただけなのに
どんどん深く苦しくなっていって
辛くて泣きながら読みました
何で一穂ミチ作品のBLって
幸せなだけじゃないんだろう
世の中にハッピーで浮かれただけのBLなんて溢れまくっているのに、こんなにも藻掻きながら生きなきゃいけないなんて
でもそんな幸せの形を、こちらが決めることさえ烏滸がまし -
Posted by ブクログ
よかった…まずタイトルがいい。砂嵐は放送が終わったTVである。その向こうに微かに見えるまたたきである。
こんなに言葉を的確に、揺れ動き正体の掴みづらい心を表すことができるのか、と驚きの連続だった。
例えば、「Bコースの答え」。本音と建前、と言うところである。Bコースは本筋から逸れてはいるが、まったくの嘘ではない。いわば、右に行くか左に行くかの違いである。
そういった、言葉で説明するのは野暮になりかねない微妙なところを美しく表現するのだ。
一穂ミチさん初読みでしたが、とっても好きな作家さんになりました。繰り返し読みたい本のため⭐︎5です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【感情旅行】一穂ミチ
片思いしていた男性が病死。男性の息子は既に17歳。自身は社会で上手く通用しない現実。上手くいっていない恋愛。理想と現実が人生のやさしさと厳しさを感じさせてくれる。
【独身の女王】麻生競馬場
独身のカリスマと呼ばれていた女性の結婚。
カリスマ女性のような存在に憧れ、
自身も独身を貫いていたが、
周囲の変化が自身に葛藤をもたらしてくる。
独身も悪くないと思わせる。
【オレンジシャドウの憂鬱】砂村かいり
33歳のバリキャリOLが
恋愛による自身の市場価値と
他者との評価で揺れ動く。
【さみしがりやの恐竜たち】こざわたまこ
ピュアそうに見えてドロドロ。
欲に流されている不思 -
無料版購入済み
苦しかったあの時代を思い出して辛くなりました。でもymz先生は昔に比べて線がすっきりしてとても見やすくなったし、コロナと恋愛の両方に後ろめたさを感じたりする心情がリアルで引き込まれました。
-
Posted by ブクログ
一穂さんの本を初めて読んだ。
めっちゃおもろかった。
普通にお笑いのネタが面白くてびっくりした。
やはり大阪の方なんだろうか?
小説にお笑いネタを書けるってすごいなと素直に思った。
美雨ちゃんの独特な感性がすごく好きだった。
あと心でいうツッコミがすごい面白いし好きだった。
そして、キズパワーパッドの下のもやし!!!笑
どーゆー発想!!w
それができるのが強すぎて尊敬したw
静かに話を聞いて鶴を折る先輩も強いけど美雨ちゃんめっちゃ強い!!
そう、美雨ちゃんは強い。すごく強い。
あと、冷静な分析がすごい。
関西弁で怒るとこめっちゃ良かったな。
亨や弓彦くんいくこさん葉月ちゃん、その他の面々 -
Posted by ブクログ
元々ライトノベル向けレーベルから出版された作品ということもあり、かなり強引な展開やSFチックな設定が出てくるので、一般文芸書と同じように読むとツッコミどころがいっぱい出てくると思う。だけどそんな読書は楽しくないので、多少の強引さには目をつぶり、童心に帰ったつもりで読むと、自分は世代的に今日子とほぼ同じということもあり、彼女が回想した30年前の風景が懐かしくてかなり心に響いた。いわゆる「エモい」ってやつですわ。
それにしても一穂さんって女子の一筋縄ではいかない心情を描くのが上手いなあ。ラストは恐らくこれ系のお話だとよくあるパターンなんだろうけど、それでもくっときちゃったからねえ。
本編の後に収録 -
Posted by ブクログ
今日子と明日子・日々人のみずみずしいひと夏の物語。今日子は30年前からやってきた高校生。高校生同士の話、やり取り、うまくいかなくてやるせない感情、相手を思う感情が、夏休みの日常の中でキラキラと輝いて見えるお話でした。
よくあるSFのように未来に来て喜んですぐ馴染む、みたいなことはなく、その戸惑いや葛藤がすごくリアルだし、そんな今日子を思いやる明日子・日々人の想いが心温まります。
物語は意外と唐突にエンディングですが、特典ストーリーがたくさんあって、違う視点から物語の広がりをつくっていてステキです。全部ひっくるめて一つのストーリーかな。
ハッピーエンドではないかもですが、すっごく良い読後感。みず