【感想・ネタバレ】メロウレイン 完全版(上)のレビュー

あらすじ

雨音で目覚めてしまった朝、一顕と整はホテルで待ち合わせ、モーニングビュッフェデートを楽しんだ。数日後、一顕のデスクに整からの誕生日プレゼントらしき折り畳み傘が置いてあり……? ――「秋雨前線」ほか、身体から先にお互いを知ったふたりが、手探りで恋人同士になっていく日々を綴った、名作「ふったらどしゃぶり」後日談集。スピンオフ「ナイトガーデン」の番外篇も収録した完全版を、上下巻で文庫化。
(収録作品)「アフターレイン」、「秋雨前線」、その他掌篇1(一顕×整)、「ハートがかえらない」、「LIFE GOES ON」、その他掌篇2(一顕×整)*新録
※本作は『メロウレイン ふったらどしゃぶり』の刊行後に執筆された短篇と、スピンオフ作品の短篇を追加した文庫版を電子書籍化しております。重複購入にご注意ください。

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Posted by ブクログ

あぁー!恋したい!恋したくなるわぁー!なんじゃこの胸キュン(死語)ストーリー達は!

シマシマのお師匠様、みんみんさんとおびのりさんのご助言通り、人生で初めてアニメイトで本を購入しました。お友達を連れて行くと良いわと言われましたので素直な弟子の私、唯一付き合ってくれるであろうA氏に直電。

私「お忙しい所をすみません。New文学を買いに行きたいので、お付き合い願えませんでしょうか?つきましてはご都合のよろしい日時を…」
A「はぁ?ニュー文…。ああ…(察し)まあ、ええけど…。え…?」

この間、15秒程の妙な間。

A「俺とお前で…?」

うん、言いたい事は伝わったけど、1人より2人の方が心強いじゃないかっ!!

という訳で、結局は付き合ってくれたのですが、1人で行けば良かったと後悔する恥をA氏にかかされたので賠償金を請求しようと思います。
変人を友人に持つと大変な事になるというお話なのですが、それは下巻の感想にて。

さて、そんな事より本作です。

師匠いわく、一穂さんの人気作品『ふったらどしゃぶり』の実写化を記念して発売されたという本作。
一顕と整の後日談が、短編として何作も載っています。
記念ペーパーやnoteに書かれたもの、小冊子のものや書き下ろしまで全て纏まった贅沢品!

紆余曲折あって晴れて結ばれてからの後日談というのは、今まで本編のおまけに付いていた短いものしか読んだ事がありませんでした。その時は、本当に大変なご苦労をされてからの後日談でしたので(敬語になる位に大変)余韻を引き摺ったまま読む状態でした。
なので、ただ「良かったー!」という勢いで読んでいました。
しかし今回は最初から最後まで安心して2人のその後を読める訳です。ハラハラする事件が起こらない。痴話喧嘩も可愛い。

ふと思ったのです。BL作家さんの力量が真に試されるのはこの後日談なのでは無いかと。
勿論、本作を読んでいるという事は本来はこのカップルを応援していた読者だという事は前提にあるのですが、それでもですね、一穂さんはやっぱり凄い。

こんなに何パターンものデートが描けるなんて…
しかも盛大なキュン付き。
2人とも部署は違えど同じ職場なので、ちゃんと職場デートも用意されてあります。
ちくしょー!イチャイチャしやがって!良いぞ、もっとやれ!!

と、思いながら皆さん読んでらっしゃる事だと思います。(え、思ってらっしゃる…よね?)

本編の『ふったらどしゃぶり』でも思っていましたが、何気ない景色や日常が非常に繊細に美しく描かれています。
変わり行く季節をかけがえのない、大切なものとして過ごす一顕と整。
普段ぼーっと景色を流し見ているだけの私とは雲泥の差。
ちくしょー!これが恋の力ってやつか!!

「桜の真下に立って見上げる。透明なビニール傘の曲面に無数のしずくが浮いて景色をぼやかし、花と花の境目が水に溶けてにじむ。」

「楽しい時間って、結局は借金みたいなものかもしれない、と思う。
別れる時、後ろ髪を引かれるつらさであてがなわなくてはならないのだから。」

本編を読まれていない方でも、これらの表現には美しさと切なさを感じる事が出来ると思います。
2人の出会いや葛藤、抱えていた問題を見て来た私は、これらの美しい表現にもほんのり切なさを感じてしまいました。
限りある時間の中でいかに2人で歩いて行くか。これは異性同士とか同性同士とか関係ない。友人の間でさえ考えてしまう事。

整との時間が一つ終わる度に、また減ってしまったと感じる一顕。こちらも短編を一つ読み終える度に、また2人の時間が進んだ、と感慨深くなってしまったり。

昔からの一穂さんファンの方々が、口を揃えて一穂さんは短編が凄いと仰っている理由が分かりました。(BLは通ってらっしゃるか分かりませんが)
以前にひまわりめろん師匠から、短編を読む時は長編と違って短い文から読み取らねばならないと教えて頂いたので、今回はもう、それはもう!
目を皿のようにして一字一句、丁寧に読みました。(おかげでドライアイに拍車がかかった)

けれど、意識せずとも大事に読まざるを得ないストーリー達でした。
うまく説明出来ないんですが、宝箱にしまってあるキラキラした石(アイオライトとかそういう石)を、真っ白な布の上にパラパラっとこぼして眺めてる、そんな感じのする読書体験でした。

ところで、こちらの上巻では一度も出て来ませんが、続編『ナイトガーデン』の主人公、和章の影だけがちらついていて、その度にソワソワしてしまう私。
実は今まで読んだBLの攻めキャラの中で、『天球儀の海』の資紀坊ちゃんと同率一位を維持しているのが和章なのです。(誰も興味のない私情報)
下巻では登場するかな?!めちゃくちゃ楽しみです!
私にも珈琲カップを作ってくれないだろうか!(迷走)

しかしBLというジャンルは、純愛を更にこれでもかと詩的にするジャンルなんですね。独特な美しさがあります。
一穂さんの力量による所も大きいと思いますが、このまま下巻に行きたいと思います。
上下巻で美しい一枚絵になるので、本棚に並べて表示したいのですが、よそ様からは、シマシマの手抜きなデザインのお菓子のパッケージが並んでいるようにしか見えないのか、残念。(失礼すぎるだろ)

最後に謝罪をさせて下さい。
以前に本棚登録をしていたのですが、誤って消してしまいました。既にいいね下さっていたお2人の方、誠に申し訳ありませんでした!こんな長い感想をここまで読んで下さっているかは分かりませんが、念の為。

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2025年02月26日

Posted by ブクログ

「ふったらどしゃぶり」の後日談集
ドラマ化されるからこちらも文庫化かな??
ドラマ化はちょっと反対派ですが…

本編後のさりげない日常の二人の会話が
短いものだと5ページくらい、長くても20ページくらいかな?
短編の上手さはピカイチな一穂さんだが掌編こそ上手さが際立ってます。

「ふったらどしゃぶり」を読んで◎だった方は読んで欲しい。発売当初の特典ペーパーや一穂さんのnoteでひっそりと掲載されている「こばなし」などなど
全てが一冊になって書き下ろしまであるという!!

アマアマのキュンキュンのデロデロの一冊笑笑



あ…表紙素敵ですけどBLですよ(●︎´艸`)



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2025年02月09日

Posted by ブクログ

一顕くんと整くんの日常に癒された。永遠じゃない時間を大事に彼ららしく過ごしていく。そんな日々のやりとりが愛おしくて、幸せ。

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2025年01月29日

Posted by ブクログ

ふったらどしゃぶりの後日譚



ちょっとした日常から、あの出来事のその後までたーくさんの短編たちが収録されているファンは大喜びの一冊です



一顕と整の物語が集まってるので
ナイトガーデンで和章と柊にあてられてしまった私は、チャンネルを戻すのにちょっと苦労しました笑




でも、、、、ごちそうさまです!!




2人の仲睦まじい様子がこれでもかと載っています
特典ペーパーとかの短いものまで盛りだくさん!
甘々ですよ♡




一顕と整は素な感じで甘々ですよね
和章氏の豹変パターンとはまた違う感じ
そのままでぴったりくる感じ
あんな時間、過ごしたことがあるだろうか。
いいなー





そして短編が多いだけあって
ラブシーンも盛りだくさん!笑
お腹いっぱいです♡




下は和章氏が出てくるんかな?


もうすっかり彼等の虜なんで楽しみでーす!

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2025年07月16日

Posted by ブクログ

半井さんが「萩原」と呼ぶ声と
萩原が「半井さん」と呼ぶ声を
想像してた 読みながら

地下鉄では……ちょっと読めないページもあったけど ひとりになってからゆっくりよんだの

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2025年03月27日

Posted by ブクログ

一穂ミチさん人気作「ふったらどしゃぶり」
実写ドラマ化記念の後日譚に掌編、もろもろの
「メロウレイン」祝文庫化

とても素敵なイラストは、竹美家ららさん
上下巻で完成される表紙です
他所様からは しましま本となる事でしょう

この文庫だけですと、何がなんだかわかりませんので 「ふったらどしゃぶり」を読まれてから
お楽しみください

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2025年02月16日

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