一穂ミチのレビュー一覧

  • 砂嵐に星屑

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    大阪のテレビ局を舞台に、女子アナウンサーや報道局のデスクや派遣ADといった登場人物たちが、章ごとに語り手となる。仕事柄、それぞれの思うところがすごくリアルにわかるので、作家ってスゲーなと、関心した。また、それぞれのストーリーにちらっと、でも良い役どころで登場するのも良かった。あとミステリーじゃないけど、全編、謎解き要素があるのも良かった。

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    2025年11月13日
  • 砂嵐に星屑

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    ネタバレ

    「濃い紫色の夕空に雲と一緒に浮かぶ控えめな笑顔がとんでもなく好きだと思った」
    きゅん〜〜〜( ;∀;)
    一旦ここが好きすぎてメモ✍️


    1.元不倫相手の幽霊に遭遇する女子アナ(不倫相手は野球選手のカードを探していたと思われる)、43歳、周りと比べての葛藤など。
    2.地震の影響で徒歩で会社まで行くディレクター(なのかな?)おじさん。歩いているうちに色々思い出す。娘とは無事和解の方向。
    3.ゲイの子を好きになっちゃうタイムキーパー。
    好きな人がゲイだったらどうなるんだろう、どうするんだろう、と漠然と考えたことがあるけど、まさにそれだった。想像以上に切なかった。
    どこか歪んでいる結花の「好き」(い

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    2025年11月13日
  • スモールワールズ

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    7つの短編集。どのお話も読み応えあり。特にお気に入りなのが「愛を適量」。料理でもよく聞く“適量”って、実際どのくらいなのか。たまには「あ、ちょっと入れすぎちゃった!」となるくらいが人間らしくていいのかもしれないと思ったり。

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    2025年11月04日
  • パラソルでパラシュート

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    一穂ミチさんの作品を一度読んでみたいと思い、本屋さんで新刊発売となっていたので、初めて読んでみました。もう畏まらずに言うと、亨と美雨の関係良いですよね〜、亨と弓彦さんの関係も良いし、美雨と弓彦さんの関係も良い。シェアハウスメンバーと美雨との関係も良いし、要するに登場人物の皆んながとっても良いって事です。皆んな優しくて、誰も憎めないいい奴なんですって感じで、思いがけない所での出会いを描いた素敵な物語でした。

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    2025年11月04日
  • ツミデミック

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    一穂ミチさんの本は、初めてでしたがとても面白かったです!コロナ禍やウクライナ戦争など世界情勢を上手く取り込みながら、人の混乱や日常の不穏さを表現していてすごいなって思いました。
    短編集でしたが、一つ一つの内容が濃くていい意味で短編集ぽくないです。

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    2025年10月28日
  • ムーンライトマイル

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    オールトの雲のスピンオフ

    あの小さかった大地が!?くそヤリチンに成り果ててしまい、さらに歳上の男の人を好きになるって!?いろいろ衝撃だ。
    オールトの雲を読んでなくても全く問題はないけど、作中に、当たり前のように兄太陽や流星が出てきて、しかも訳ありの2人のような描かれ方をしているので、なんだ?って思うかも。
    大地が愛したのは、歳上の天文館の学芸員。幼なじみの男にずっと片想いをしている人だった。
    一途なワンコになって歳上に甘える可愛い大地が、いっぱしの男になろうとしてるのが微笑ましかった。

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    2025年10月21日
  • パラソルでパラシュート

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    コンサートで同じ歌を口ずさんでいたスタッフさんに、口パクで待ち合わせ場所伝えられる世界線に惹かれた。

    30歳の壁みたいなものを、世間体を深く深く捉えて生きていかなくてもいい背中を押された気がした。

    関西弁の軽やかな掛け合いも読んでて、気持ちがいい。

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    2025年10月17日
  • オールトの雲

    ネタバレ 購入済み

    幼なじみの純愛かぁ。

    流星にとって太陽は、ものごころがつくかつかないかの頃からずっと一緒で、兄弟でもなく、親友よりも近く、初めて心を許した人という感覚。
    先生の作品はただただハッピーでは終わらない、余韻や含みを持たせた作品が多い様に感じる。この作品も同じで。これから先、どんな事になるか全くわからない。安易でベタな恋愛小説だったら、流星はハワイに行かなかっただろうし、太陽も必死で引き留めただろう。そして末長く一緒に‥、チープで単調なハピエンだ。
    2人のこれからは2人で決めていくだろう。何度も衝突しながら、何度も泣きながら。人の営みはホントはそういうものだから。

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    2025年10月15日
  • 藍より甘く

    ネタバレ 購入済み

    切なくて温かいお話

    大学で知り合って、バイト先が同じ同級生同士。受けはゲイで、攻めには彼女がいた。そういうのが地雷な人はキツイかも。
    前半部分は一途な受けと、彼女とラブラブな攻めの話で結構きつかった。はずみで告白してしまった受けに動揺する攻め。いろんな場面でギクシャクしていく。
    後半は受けの事が実は好きになってしまったと自覚する攻めと、思い出を作って逃げようとする受けのすれ違いが切なかった。
    藍染めの話がとても興味深く面白かった。

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    2025年10月13日
  • スモールワールズ

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    この世界観、好きだなぁ。
    私は好きな本を読む時、読み終わるのがもったいないと感じ、うっかり先を見てしまわないように手でページを隠しながらゆっくりと読む。
    こうやって読んでいる時に、私はこの本が好きなんだと実感する。

    こうなるのかなという想像を裏切り、なんとも不快な気分になったりもする。
    それがまた刺激的でくせになる。

    もうちょっと彼女の本を読んでみよう。

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    2025年10月10日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    阿泉来堂/一穂ミチ/小野不由美/澤村伊智/鈴木光司/原浩

    角川ホラー文庫30周年を記念する豪華作家陣によるホラーアンソロジー。

    名前は知っていたけれど読んだことはなかった澤村伊智さんはさすがの正統派。
    「火喰鳥を、喰う」で注目の原浩さんは作風からも新しさを感じた。
    一穂ミチさんがど真ん中ストレートのホラーを書いていて新鮮。
    小野先生はかるかやの尾端さんが出張してくれていて大変に幸福でした。

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    2025年10月10日
  • スモールワールズ

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    今一番新作を読みたい一穂ミチさん。過去作も読んでいってます。
    全部が全部ささるかと言うとそうでもなかった(古いものね)けど、今作は短編集ながらどれもよかった。

    どうなるんだろう、どういうことだろうとどんどん読み進めてしまい、ほんとどうやったらこんな人心の機微を現すことができるんだと、私が作家なら敵わないと書くのをやめてしまうかもなと思った。

    作家がこの感覚を読者がわかるだろうと信じて書くのはすごいと思う。
    人を信じている人なんだろうな。
    そのことで私も人を信じられる気がする。

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    2025年10月02日
  • うたかたモザイク

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    1日1話読めるぐらいの短編小説。全てが繋がっているのではなく、ひとつひとつの物語になっている。愛し合うものたちの何気ない日常の一コマであったり、もしもの世界やこどもが主体であったり。この世界は誰しもが脇役と主人公を行き来しているのだろうと思った。そんな当たり前のことであったり、そうでないことに涙した作品だった。

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    2025年09月28日
  • GOAT Summer 2025

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    510円でこんなにたくさんの作品を楽しめるなんてコスパが最高すぎた。
    私が一番刺さったのは「落ち着いて」。
    正しいって本当に正しいんですかね?と読者に問いを投げかけるような短編だった。
    印刷や紙にも拘ってて、物として手元に置いておきたくなる文芸誌。

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    2025年09月27日
  • スモールワールズ

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    短編6編+掌編1編からなる登場人物間という「スモールワールズ=小さな世界」で起こる人間模様を描いた作品。
    短編とは思えないほど、話一つ一つが深く、予想しているよりも先に着地するような終わり方、読み終わった後も考えさせられるような読後感は他にない印象を受けた。
    それぞれのメインの登場人物にドラマが詰め込まれており、かつそれが実際に身近にいるような人達であるため、深く話に入りやすい。
    とくに「ピクニック」と「花うた」は物語の空気感も独特で終わりが予想できず、強いインパクトを受けた。
    読みごたえのある話を読みたい方はもちろん、小説を読み慣れていない方にもオススメできる一冊。

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    2025年09月26日
  • GOAT Summer 2025

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    ネタバレ

    1号も楽しかったので、2号は視界に入るだけで読むのが楽しみでワクワクする。

    普段文芸誌は、目当ての作家さんの作品しか読まなかったが、GOATは最初から飛ばさずに読んでいる。
    毒のある小説が好きなので、今回の「悪」というテーマはどの作品も面白い。

    まだ読み途中だけど、今のところ特に好きな作品:

    ・木爾チレン「あの子にしか行けない天国」
    女性は18歳になったらⅠかⅡを選ばなければいけない。Ⅰの生き方は平均寿命45歳だけど、永遠に老けない。妊娠は卵子凍結・体外受精すれば30歳まで可能。Ⅱの生き方は今まで通り老化するが平均寿命95歳、自然妊娠50歳まで、卵子凍結・体外受精は60歳まで可。
    18歳

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    2025年09月26日
  • 砂嵐に星屑

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    大阪のテレビ局を舞台にした連作短編集。

    一穂ミチの非BL作品初読み!

    この人はねえ、口が悪いだとか、性格捻くれまくってるとか、そういう一癖も二癖もある人物を描くのがすごくうまいと思う。最初「そこまで酷いこと言う必要ある?」とか「そんなに捻くれることってある?」と反感覚えちゃうというか、信じられない気持ちになりながら読むんだけど、話が進むにつれてそれがうまく機能していることが分かって、爽快感すら覚えちゃうっていう話の作り方が得意な人なんだと思う。

    今作では、中島がとにかくいい✨好き。中島のようでありたい!ていう超個人的な感想が一つ。

    それから、物事の割り切れなさ、定石通りじゃない感じがか

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    2025年09月21日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    豪華なメンバーでそれぞれバラバラなテーマの怖い話。
    申し訳ないが、ニンゲン柱はあまり刺さらなかった。個人的にはココノエ南新町店の真実、にえたかどうだか、828の1が面白かった。828の1は世にも奇妙なっぽくて良い。
    最後の風きたりては営繕かるかやシリーズで驚いた。好きなシリーズなので、短編でまた出会えて嬉しい。

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    2025年09月21日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    ミステリ好き、有栖川有栖好きにはたまらない一冊でした!
    音楽でよくあるカバー、小説もその手があったか!!
    読んでて、あまりにもいつもの小説家アリスだけどちょっと違う文章の香り、、あそうかこれ青崎さんが書いてるっけ、、と不思議な感覚に。書いてる方も新進の好きな方ばかりで。本当にお得な本。
    1番好きだったのは「有栖川有栖嫌い」このタイトル面白いって受け入れる有栖川先生の大らかなお人柄が伺えてそれも嬉しい。いや今村さんが書く現代の学生アリスに江神さんもよかったし、火村の女子校潜入話は本家先生では書けないだろう味わい。。やっぱ1番を選べなかった。濃ゆい一冊です。

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    2025年09月21日
  • オールトの雲

    購入済み

    泣きました。穏やかな時間の流れの中で、2人の関係がいつまでも続いていくこと、幸せであることを祈っています。

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    2025年09月16日