一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「濃い紫色の夕空に雲と一緒に浮かぶ控えめな笑顔がとんでもなく好きだと思った」
きゅん〜〜〜( ;∀;)
一旦ここが好きすぎてメモ✍️
1.元不倫相手の幽霊に遭遇する女子アナ(不倫相手は野球選手のカードを探していたと思われる)、43歳、周りと比べての葛藤など。
2.地震の影響で徒歩で会社まで行くディレクター(なのかな?)おじさん。歩いているうちに色々思い出す。娘とは無事和解の方向。
3.ゲイの子を好きになっちゃうタイムキーパー。
好きな人がゲイだったらどうなるんだろう、どうするんだろう、と漠然と考えたことがあるけど、まさにそれだった。想像以上に切なかった。
どこか歪んでいる結花の「好き」(い -
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オールトの雲のスピンオフ
あの小さかった大地が!?くそヤリチンに成り果ててしまい、さらに歳上の男の人を好きになるって!?いろいろ衝撃だ。
オールトの雲を読んでなくても全く問題はないけど、作中に、当たり前のように兄太陽や流星が出てきて、しかも訳ありの2人のような描かれ方をしているので、なんだ?って思うかも。
大地が愛したのは、歳上の天文館の学芸員。幼なじみの男にずっと片想いをしている人だった。
一途なワンコになって歳上に甘える可愛い大地が、いっぱしの男になろうとしてるのが微笑ましかった。 -
ネタバレ 購入済み
幼なじみの純愛かぁ。
流星にとって太陽は、ものごころがつくかつかないかの頃からずっと一緒で、兄弟でもなく、親友よりも近く、初めて心を許した人という感覚。
先生の作品はただただハッピーでは終わらない、余韻や含みを持たせた作品が多い様に感じる。この作品も同じで。これから先、どんな事になるか全くわからない。安易でベタな恋愛小説だったら、流星はハワイに行かなかっただろうし、太陽も必死で引き留めただろう。そして末長く一緒に‥、チープで単調なハピエンだ。
2人のこれからは2人で決めていくだろう。何度も衝突しながら、何度も泣きながら。人の営みはホントはそういうものだから。 -
ネタバレ 購入済み
切なくて温かいお話
大学で知り合って、バイト先が同じ同級生同士。受けはゲイで、攻めには彼女がいた。そういうのが地雷な人はキツイかも。
前半部分は一途な受けと、彼女とラブラブな攻めの話で結構きつかった。はずみで告白してしまった受けに動揺する攻め。いろんな場面でギクシャクしていく。
後半は受けの事が実は好きになってしまったと自覚する攻めと、思い出を作って逃げようとする受けのすれ違いが切なかった。
藍染めの話がとても興味深く面白かった。 -
Posted by ブクログ
短編6編+掌編1編からなる登場人物間という「スモールワールズ=小さな世界」で起こる人間模様を描いた作品。
短編とは思えないほど、話一つ一つが深く、予想しているよりも先に着地するような終わり方、読み終わった後も考えさせられるような読後感は他にない印象を受けた。
それぞれのメインの登場人物にドラマが詰め込まれており、かつそれが実際に身近にいるような人達であるため、深く話に入りやすい。
とくに「ピクニック」と「花うた」は物語の空気感も独特で終わりが予想できず、強いインパクトを受けた。
読みごたえのある話を読みたい方はもちろん、小説を読み慣れていない方にもオススメできる一冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1号も楽しかったので、2号は視界に入るだけで読むのが楽しみでワクワクする。
普段文芸誌は、目当ての作家さんの作品しか読まなかったが、GOATは最初から飛ばさずに読んでいる。
毒のある小説が好きなので、今回の「悪」というテーマはどの作品も面白い。
まだ読み途中だけど、今のところ特に好きな作品:
・木爾チレン「あの子にしか行けない天国」
女性は18歳になったらⅠかⅡを選ばなければいけない。Ⅰの生き方は平均寿命45歳だけど、永遠に老けない。妊娠は卵子凍結・体外受精すれば30歳まで可能。Ⅱの生き方は今まで通り老化するが平均寿命95歳、自然妊娠50歳まで、卵子凍結・体外受精は60歳まで可。
18歳 -
Posted by ブクログ
大阪のテレビ局を舞台にした連作短編集。
一穂ミチの非BL作品初読み!
この人はねえ、口が悪いだとか、性格捻くれまくってるとか、そういう一癖も二癖もある人物を描くのがすごくうまいと思う。最初「そこまで酷いこと言う必要ある?」とか「そんなに捻くれることってある?」と反感覚えちゃうというか、信じられない気持ちになりながら読むんだけど、話が進むにつれてそれがうまく機能していることが分かって、爽快感すら覚えちゃうっていう話の作り方が得意な人なんだと思う。
今作では、中島がとにかくいい✨好き。中島のようでありたい!ていう超個人的な感想が一つ。
それから、物事の割り切れなさ、定石通りじゃない感じがか -
Posted by ブクログ
ミステリ好き、有栖川有栖好きにはたまらない一冊でした!
音楽でよくあるカバー、小説もその手があったか!!
読んでて、あまりにもいつもの小説家アリスだけどちょっと違う文章の香り、、あそうかこれ青崎さんが書いてるっけ、、と不思議な感覚に。書いてる方も新進の好きな方ばかりで。本当にお得な本。
1番好きだったのは「有栖川有栖嫌い」このタイトル面白いって受け入れる有栖川先生の大らかなお人柄が伺えてそれも嬉しい。いや今村さんが書く現代の学生アリスに江神さんもよかったし、火村の女子校潜入話は本家先生では書けないだろう味わい。。やっぱ1番を選べなかった。濃ゆい一冊です。