あらすじ
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。潔癖症ぎみなせいもあり、悪酔いしたところを、やはり代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさを覚えるが、彼の笑顔も家も居心地がよくて、思いがけず楽しい時間を過ごす。そして数時間後、仕事相手として長谷川と再会するけれど――? 大人たちのイノセント・ロマンス。
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Posted by ブクログ
特殊清掃員と潔癖症のオゾン層研究職。
仕事とアイデンティティがうまく絡み合った絶妙な人物造形と会話のテンポの良さ、情景と心理を絡ませながらするする進んでいくドラマ仕立てが心地よい。
恋に溺れる二人だけにフォーカスが絞られず、同僚の妙子の存在がよいアクセントになっていていいですね。
いけすかない男、と呼ばれる連は確かにその通りですが、徹底したマイルールで他者を招き入れず生きてきたあたりは計にどことなくキャラクター造形が似ているなと再読していて気づいたり。
ほんとうの意味で心の奥に触れて欲しくない深い傷を抱えていたのは長谷川の方だったのかな。
ごくごく自然にするりと惹かれあっていく様にはBLの楽しさが詰まっています。
そう! これ! 一穂節!!! と、これがまさしく読みたい、の絶妙な言い回しとテンポと流れるような文章がひたすら心地よかったです。とにかく文章のトーンが好きでその勢いに夢中なまま読み通した感がありありと。
それぞれの空白やいびつさがすっぽり収まりあうようにするりと心を惹かれあっていく様と、飾り気のないテンポの良い会話が心地よいです。
この男同士ならではのざっくばらんなノリがとても楽しい。
BLでしか書けない最高に面白い話(でもちゃんとBL)のさじ加減のバランスがとても好きです。
後半パートで明かされる長谷川の胸の内と二人のざっくりした愛の告白が最高にキュートで好きです。
Posted by ブクログ
特殊清掃人(死体のあった部屋やら腐敗物のある部屋やらそういう
特殊なところのお掃除屋さん)の攻めと、超潔癖症の受けのお話。
潔癖症で、歴代の彼女には結局引かれ、傷ついて生きてきたせいか
開き直ってズケズケモノも言う受け。
攻めの職業を聞いた瞬間こそ、酷いことを言って攻めを傷つけたりも
したけれど、側に居て何故か心地良く、おおらかで、受けのトゲトゲも
受け止めてくれる攻め。最初は友人として急接近する。
『雪よ林檎の香のごとく』が好きな人なら、気に入るんじゃないかと思う
ポイントは、2人の会話。『雪よ~』のように、ぽんぽんと心地良い会話で
2人の気持ちが近づいていく様子に萌えるあのパターンなのだ。
願わくば、同人で番外書いてくれないかなあ・・・。
Posted by ブクログ
すべての要素が物語に深く関わり合っていて、
?とならないのに理論的じゃない。
どんどん吸い込まれて行く感じがすごくよかった。
一穂ミチさんは本当に・・文章と言葉で感情を率直に感じさせてきます。
心で好きになる気持ち。
なんか好きになるって気持ちを大切に想うキャラたちの感情に感動させられた。
一穂ミチさんが更にどんどん進化してる・・
だいすきだわ・・
Posted by ブクログ
書き下ろしの、二人が海沿いで再会するシーンがなんとも言えません。
二人の、緊張感のない会話がほほえましいのがまた切なかったりしました。
一穂さんの、ぽんぽんとやりとりされる会話って好きです。
Posted by ブクログ
一穂さんの本久しぶりに読んだ気がします。やっぱり素敵だなあ。恋愛の切なさとか小物の使い方とか女子キャラの絡めかたとかすごいといつも思います。あと大体一回はじんわりしてしまう。地元で再会してからの流れに引き込まれました。
好きだから赦せる。
好きだから赦せるのよね。
他の人には、させない事も、その人だから大丈夫なんですよ。
人間の感情って不思議です
潔癖症で口の悪い美人受ちゃんのお話はたまたまよみましたが、飛び切り面白かったです。なんか無理な偶然が重なったり、波風立たないのか妙にリアルさがあって本当に良かったです。
Posted by ブクログ
【※BL注意】
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、潔癖性気味。
そんな連が同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。
けれど、女性たちの連にとっては見ているだけで「気持ち悪い」と感じる行動に行動とお酒に悪酔いした連は、同じく代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。
翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさは覚えたものの、潔癖性の連には珍しく、彼の笑顔も家も居心地よく感じる。
思いがけず楽しい時間を過ごした連だったが、数時間後、仕事相手として長谷川と再会した連は、彼の仕事が「清潔」とは程遠いものだ、と知って……
という話でした。
どうしても許せない自分の個人的な問題と、相手も譲れない仕事と……。
二人の中に横たわる溝は大きいけれど、それでも惹かれていかざるを得なくて……という感じで、何だかじわじわ沁みて行く感じの暖かい物語でした。
柔らかい物語がとってもよかったです。
作者さんの書く文章の雰囲気とか温度ってあると思うんですけど、この物語はちょうどそれが「体温」って感じられる物語で中身が何であれ、あったかいなあ……って感じました。そして文章が呼吸のように中に入ってくる。
とってもいい話でした。
ほのぼのした話がお好きな方には是非、オススメします。
Posted by ブクログ
特殊清掃員×潔癖症の研究員。
受の潔癖症具合に軽く引いてしまいました(笑)
でもかわいい。
終盤の猫を持ってる受が本当に可愛かったww
あと子どもの頃の体験が人格形成にこれほど影響があるのかーと思いました。
この作者さんは主人公以外の人物(特に女性)もちゃんと書いてくてるので
違和感のない世界観だなーと感じます。
Posted by ブクログ
BLに登場してない職業ってないんじゃないか…!
特殊清掃員と製薬会社員のお話。面白かったけれど一穂さん独特の繊細で柔らかい美しさがなくて残念。でも一穂作品として、ではなく見ると、面白くてきゅんとしてうまくまとまってるお話だと思う。
Posted by ブクログ
すごく良かったですっ!!長谷川さんの職業にはびっくり。それを知った時の連の反応ったら(苦笑)連ってすごくわかりやすい人というか、素直というか、嘘を付けないというか…(笑)潔癖症っていうところからして、やっぱり変わってる人っていう印象。そんな人が長谷川さんに惹かれて、彼も連を好きになって…っていう過程が、自然に描かれているなぁと思いました。お互いの価値観が違ってすれ違っても、結局は惹かれ合っているという関係がいいなと。あと、にゃんこのカギがかわいかった〜v
Posted by ブクログ
[特殊清掃員×潔癖症研究員]
裏表紙のあらすじを読んで、再会後は攻めの態度が急変するのかなと思っていたのにまあ予想は裏切られ、ああこっちね。という納得が(笑)
受けの潔癖症具合に徹底してるなあと思った。すごい。
最後の、攻めの地元での再会(?)シーンにじんときました。
一穂さん初読みだったけど、他の本も読みたくなったので、集めにかかろうと思います(笑)
Posted by ブクログ
★3.5。特殊清掃員×潔癖症。
それなりに可愛げがあるけど、やっぱりこういう性格の受けは苦手なので…ノンケふたりが気のおける友達以上に発展したのには謎。
でも、お話にうまく合わせててお上手だなぁと思った。
特殊清掃という職業…(孤独死などの現場の清掃とか)。それに従事している攻めが、儀式のように身を清めているお風呂シーンはぐっとくるものがあった。
この職業でなければ果たして受けとどうこうなっていたか分からないな…と思うと複雑ですがそれも又面白い。
Posted by ブクログ
職業やパーソナリティの設定が面白くて、気持ちの揺れ方や互いへの思いがちゃんと見えるいい作品だったと思う…
けど、ちょっと読みづらかった。目線は一定で、話で切り替わったけど、どっちのセリフなのかすんなり入ってこなかった。
文脈なのか雰囲気なのか。
Posted by ブクログ
触って欲しくなかったのは潔癖症の連だったのか、それとも長谷川だったのか・・・恋をするというのはままならないねぃ。
久々に自分が好きなパターンの一穂作品だった。満足。
Posted by ブクログ
特殊清掃員・長谷川×製薬会社研究員・連
潔癖症気味な連は、悪酔いした合コンの夜、長谷川に介抱される。
いつもの一穂節。
真摯な仕事ぶりと、ダメダメ人でも魅力的な人物設定。
海の匂いとか、結核や猫やなにもかものエピソードが、お話にとって絶対に要るって感じ。
普段はスルーしてるけどこうして文章で目にすると、あ~凄く共感できるって日常とか。多分誰の中にもあるけれど、当たり前すぎて表に出ない感覚が新鮮な感じで伝わってくるのが気持ちいい。
高久尚子氏の挿絵もピッタリ。
Posted by ブクログ
潔癖症の連。
特殊清掃員の長谷川。
なんともアンバランスな二人の恋愛。
一穂さんの作品にしては分かりやすい内容だなと思いました。
この作品を面白いという人は多い。
それにつられて、私も挑戦してみようと思った。
テーマ、ストーリーは結構面白かったです。
連は可愛かったし、長谷川も一生懸命だったし。
しかし、文章の違和感はやっぱり拭えない。
セリフでやっと人物の性格が分かる。
連のお見合いになぜ長谷川が怒ったのかが理解できなかった。
☆あらすじ☆
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。潔壁症ぎみなせいもあり、悪酔いしたところを、やはり代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさを覚えるが、彼の笑顔も家も居心地がよくて、思いがけず楽しい時間を過ごす。そして数時間後、仕事相手として長谷川と再会するけれど―?