一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ネオンテトラ」を読んだ時はちょっと苦手かもなぁと思いつつ読みすすめたけれど、章を追うごとにずっしり心に残る作品だった。
自分が知らない世界の、でもきっとどこにでもいるような人たちの、人生を覗かせてもらってるような物語たちだった。
前の章に出てきたワードや似たような設定が出てきたりして、それぞれが別の世界の人たちではなく、世界はどこかで繋がってるんだろうなと思わせられた。
全ての物語が、「これが幸せなのだろうか…」と唸ってしまいたくなる終わり方だった。
でも、それが彼ら彼女らにとっては最善で、最良であるのだろう。
理解はできなくても、様々な思いや背景が人にはあることを改めて気付かされた。 -
Posted by ブクログ
また最近新しい号が出ていてちゃんと続いていることにホッとする。
でも調べてみたらめっちゃ売れているらしい。今まであまり本を読んでなかった20~30代がよく手に取っているらしい。
仕組み面白い、紙質へのこだわりも凄いし、何と言ってもめちゃ安い。これ、採算取れてるのだろうか。今時文庫本も普通に1000円する時代だけど?雑誌のキャラもめっちゃ可愛いので女子や可愛いもの好き男子にも絶対ささってそう。
今回のテーマ悪は前回の愛より断然面白かった。自分は愛よりの人間だと思っていたのに悪寄りだった事に気付いて少し愕然とした。前回も書かれていた小川さん、ショートだとまた全然違う雰囲気醸し出してて割と好き。
中に袋とじ(って閉じてないけども)みたいな付録的に野崎まどさんのGOAT忍法帖の巻物風が抱腹したww
今号で初めて気づいた(遅)んだけど、大きなテーマ(今回は悪)については表表紙で、第二のテーマは裏表紙で紹介されてる、テーマが二つあったんだ(笑)
前号でも感じたんだけど、とにかく510円の中が濃厚で50くらい対談とか忍法帖とか含めて
あるわけで、好きも嫌いもゴンゴンに詰まってる。中弛みしたり、うえっ、こ、これは、、というのに出会ったり忙しい本である。また書かれてる作家さんたちは総じて皆さんお若く、同世代の購買が太いのも頷ける。
これずっと続いてほしいなー。 -
Posted by ブクログ
「光のとこにいてね」を読んだときから「かなり好きな作家さんかも」という予感はあったが、本作を読んでそれが確信に変わった。
綺麗事を許さないするどい視線を持ちながらも、息がしにくい世界の中でも「生きていくこと」への希望を捨てさせない、祈りにも似た短編集。
人間の弱さや汚さ、愚かしさ、怖さ。
そんなものを躊躇なく書き出してるのに
それすらも美しいと感じてしまう。
人生の中で、数年にもわたって忘れられない瞬間というのは何気ない一言だったり、なんでもない景色だったりするけど、そんな一瞬の切り抜きを見せてもらってるような。胸が苦しくなる愛おしさであふれています。
何度も読み返したくなる作品は久しぶり。
一穂ミチさんの作品を読み漁る日々を始めます -
Posted by ブクログ
ネタバレネオンテトラ
美和さん、夫の浮気に気づいても感情をおさえて何も言わない。自分の部屋を勝手にホテルみたいな使われても何も言わない。淡々と、自分の欲しいものを手に入れて、夫も戻ってきて、かわいい娘と暮らしている。なんか、ぞわっとした。でも何も悪いことはしていない。
魔王の帰還
おもしろいシーンもあったり、お姉ちゃんの優しさがとても良かった。弟もめっちゃいいやつ。
気持ちが強い方が勝つというのが印象的。
ピクニック
ピクニックシーンから始まり、乗り越えてきたという過去の話が続く。だれ目線で語られてるのかわかりづらいなぁと思いながら読んでいた。後半、衝撃があり、最後の最後に怖い話やん、、てなった。怖かったけど、めっちゃ印象に残った。
花うた
被害者遺族と服役中の犯人との文通。なんとも言えない悲しい話だった。唯一の肉親で大好きな兄かと思いきや、妹を大切に思うあまりなのかめっちゃコントロールしてそうな雰囲気もあって、少し怖く感じた。 -
Posted by ブクログ
一穂ミチさん、初読みの作家さん。
事前にあらすじはチェックしない派なので、表紙のほんわか雰囲気からほのぼの作品をイメージして読み始めたら、全然違って驚いた。
短編集。
特に「魔王の帰還」と「愛を適量」の2作が好き。ボロボロ泣けた。
「魔王の帰還」の姉ちゃんがとても良かった。ちゃんと近所の子どもを叱ること、なかなかできる人いない。
「愛を適量」の親が子を思う気持ち、少しでも伝わって良かった。
全編それぞれの主人公たちが苦しみもがいている姿を読むのが辛かったけれど、それでも生きていくのが人生で、苦しい中にも小さな喜びや小さな幸せがあって、みんながんばっていると励まされた。
そして、文庫のあとがきが辻村深月さんで嬉しかった。