一穂ミチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絶妙なバランスを保っている装画のように、男女関係も保たれているのかも······。そんなふうに思えた短編集。タイトルも絶妙。一穂ミチさんの表現力もさすがだった。
【エンパイアライン】
人には見えないものが見えても、心のバランスを保つためなら、それでいいと思えた。
【わたしたちは平穏】
平穏な気持ちで暮らせることが一番。過去はもう終わったことだから、気にしないのが一番と思った。
【月を経る】
月のものをこんなふうに言ってくれる人となら、きっとうまくいきそうな気がした。
【あなた】
単身赴任帰りの夫に聞きたいけど聞けないこと。あるあるだけど、これから少しずつ聞けそうな感じがした。
【すげ -
Posted by ブクログ
短編集。私はかなり面白く読んだので★5寄り。万人向けの内容ではない(面白かった!と思う層が片寄る本)。恋しくてたまらない、のではなく、多分、好き…かな?どうだっけ?みたいな感情が詰まってます。
「エンパイアライン」
エンパイアラインとは洋服の形のことだが、その単語をたまに電車で見る、空想パートナーを引き連れた界隈有名おじさんのエアー会話で聞いた僕はその日、合コンでマリと会った。かなり気に入ってアタックして、ようやく恋人になれたマリにはセッコという飼い猫がいる。
「わたしたちは平穏」
友達の紹介で若月さんと同棲している。マンションのオーナーチェンジで立ち退きを要求されたとこぼしたら、じゃあ、うち -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルから愛しているなら、すべてが抱擁される、そんなイメージで読み始めた自分の足元が一気に崩される一冊でした。
一穂ミチさんの『恋とか愛とかやさしさなら』は、プロポーズの翌日、恋人が盗撮で逮捕されたことから始まります。昨日まで一番近くにいた人の中に、自分のまったく知らない部分があった。その事実を知ったとき、人は相手を以前と同じように愛せるのか。
特に絶望感を感じたのは、主人公が彼を信じ直そうとしている最中、地下鉄でシャッター音が響いた瞬間、無意識に彼の様子を確認してしまう場面です。頭では許したい。けれど身体は覚えている。一度生まれた疑いは、愛情だけでは簡単に消えてくれない。その描写には息