一穂ミチのレビュー一覧

  • イエスかノーか半分か【電子限定SS付き】

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    ネタバレ

    優等生で外面を完璧に取り繕いながら素顔はがさつで超毒舌、心の中での口癖は「愚民が」の俺様キャラ。表裏を完璧に使い分ける、ある種の二重人格の王子様アナウンサー計はひょんな事から仕事で知り合った【表】の顔を知る相手、ストップモーションアニメーション作家の潮と素顔の自分で対面してしまい……。

    何でもそつなくこなす完璧な王子様、と見せかけて人一倍真面目で勤勉な努力家、家族以外に一切素の顔を見せないよう気を張って虚構の世界を生き続ける計はある種不器用なのかも。
    性悪と取られても仕方ないイイ性格なのに、清々しい程の毒舌の裏での並外れたたゆまぬ努力や苦悩をきちんと描かれているからか、計のキャラクターは嫌味

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    2017年05月04日
  • 世界のまんなか~イエスかノーか半分か(2)~

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    ネタバレ

    あらすじ
    極端な二面性を持つ人気アナウンサーの計と、懐の深すぎる映像作家の潮。知り合って一年、些細な諍いは絶えないながら仲良くやっていたふたり。そんなとき計は「ザ・ニュース」の裏番組に出演するタレントの木崎が、自分のせいで旭テレビのアナウンサー試験に落ちていたことを知る。好きでなったわけじゃない自分に、ここにいる資格はあるのか。迷いから調子を崩す計は、心配してくれる潮にも素直になれず…?

    おまけのような後半の国江多さんネタが面白かった。
    ココに来て、このネタか?と思ったけれど、壁ドンの解答編の演出効果としては最高に良かった。
    それにしても、あの台詞。素晴らしいです。
    潮に向って言わせる言葉

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    2016年03月05日
  • シュガーギルド

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    ネタバレ

    ▼あらすじ
    八年のイギリス駐在を経て日本に戻って来た達生(たつお)は、帰国したその足でオフィスに向かい、 海外赴任中に入社したり異動してきた社員たちと初めて顔を合わせることに。
    しかし、達生の存在に気づいていないのか、ひとり黙々と仕事を続ける男がいた。
    その男――和(なぎ)は、渡英直前に旅先で一夜を共にし、置き去りにしてきた相手だった……。

    白くて、四角くて――砂糖みたいにとびきり甘いきみ。
    大人のためのビタースウィート・ロマンス。

    ***

    途中で何度も目頭が熱くなりました。
    BL小説でこんなにも心が揺さぶられ、感動したのは久し振りです。
    一度読み始めたら止められなくて、一気にラス

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    2020年03月07日
  • meet,again.

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    ネタバレ

    林檎〜のスピンオフ、人の感情を玩具のように弄ぶ脅威の男・栫と何故かそんな彼にどうしようもなく引き寄せられてしまった生協バイトの青年嵐のお話。
    BLのレーベルから出てはいますが、物語の本質は数奇な運命に翻弄される人たちのサスペンスドラマなのかな。
    止まった時間に囚われて壊れてしまったそ栫とその家族、母親である翠子の描写はぞっとするほど。

    5年間付かず離れずの距離で友人として付き合い続けてタイミングを見計らったように秘密を暴いて感情を砕こうとする栫は怖すぎる……。
    内側から破綻した栫にとって、それでも自分から離れようとしない嵐は彼が初めて手にした希望であり、生きる意味に繋がる程の唯一無二の存在な

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    2015年07月19日
  • is in you

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    もう~大好き

    すごくいいお話!
    初めて読んだ一穂さん作品で、これをきっかけに一穂ワールドにはまりましたが、このお話がダントツ好き!!

    13年経っても、一束を真っ直ぐに求めてくる男らしく純粋な先輩にもうドキドキが止まりませんでした!
    不器用ながらも先輩を想う一束も可愛くて、、

    写真立ての間から一束の書いた英文の紙切れが出てきた時は、BL読んでいて初めて涙が出ました。

    なんて素敵な世界観なんだろう…
    もっともっと二人の話が読みたい…
    いつか再びこの二人の話で続編が出ることを願ってやみません。

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    2015年04月27日
  • is in you

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    学生時代に好きだった相手と、時と場所を違えての再会。しかも相手には付き合う相手がいて、尚且つその相手は自分の上司で…と、一穂さんにしては珍しくビターで大人な設定。緊張感のある三角関係にも関わらず、互いに惹かれあう二人の想いがまっすぐ一途に見えてしまうのは、若かりし頃のエピソードが丁寧に甘酸っぱく描かれているからか。
    二人だけではなく、その恋に水を差す役回りを演じている佐伯のキャラクターも印象的な不思議な魅力に満ちた作品。好きです。

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    2015年03月27日
  • オールトの雲

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    幼馴染と恋に落ちる高校生のBL。
    ほんわか切ない青春グラフティが綺麗な文章で綴られています。
    オーソドックスで初々しいピュアなストーリー展開なので
    初心者さんにも安心してオススメできる一冊!

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    2015年03月06日
  • アンフォーゲタブル

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    なんというか本当にしみじみとするお話でした。
    一穂さんの他の本、他の新聞社シリーズに比べて本の厚さが薄い…?と思い割とさら~っと読み終わっちゃうのかな?と思っていたのですが、その考えを裏切る、読み応えのある本でした。
    このページ数に、主人公の二人、有村望と和久井冬梧の長い長い年月の物語が描かれています。

    話は過去、有村と和久井の出会いから始まり、二人の別れ、そして十七年後の再会…までが書かれています。
    二人の出会いは、証明写真のボックスという何故ここ!という場所なのですが、その出会いが最後にとても大切な意味を持ちます。最初は想像できなかったのですが、全て読み終えた後に、この出会いのシーンをも

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    2015年01月09日
  • おとぎ話のゆくえ

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     ハッピーエンドになって、この先もこの幸せが永遠に続けばいいのに、って思う物語がある。続き続ける作品もある。

     この話には「時の流れ」や「現実」を感じる。
     きちんとした社会的な溝とか。

     恋というきっかけが無い限りは超えないのかもしれないね。面白かった。

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    2014年11月29日
  • アイズオンリー 【イラスト付】

    aaa

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    年下攻めに目覚めた!

    やっぱり大好き一穂さん!

    タオルにくるまるくだりがなんだかほっこりと幸せでした。

    数真が最中によくしゃべるのがかわいくてきゅんきゅんしました。年下攻めとか特に好きとも嫌いとも思ってなかったけどこれはいいなー

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    2014年12月08日
  • おとぎ話のゆくえ

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    おとぎ話のゆくえ

    情景描写は美しく、私も思わずその街をそぞろ歩きたいと思ってしましました。自分の境遇を悲観しているわけでもないが、寄る辺もなく、虚ろな心に、確かな故郷を見つけ変わっていく主人公の様子。せつない別れにキュンキュンして涙が止まりませんでした。読後あったかい気持ちになれました。いいもの読ませていただきました。

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    2014年11月21日
  • 藍より甘く

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    本当に繊細な心理描写と、静と動というか大きく動く心の機微やらの描写がとても好き。あとどっちかというと無神経な攻めが大変ヒットです

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    2014年10月31日
  • オールトの雲

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    丁寧できれいな比喩表現、言葉選びや色や空気の質感や感情がまるで宝物のように描かれている感じ。胸に迫るセリフや押し寄せる感情に泣きました。外で読んでたけど家だったら号泣してた。

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    2014年10月24日
  • 甘い手、長い腕

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    毛糸工場の息子、真尋とシャツ屋の息子、理一の不器用で可愛らしい恋のお話でした。
    まさに毛糸みたいにふわふわした容姿で、縦横無尽に形を変えていくような真尋の性格と、シャツのようにピシッと形を整えたような理一の性格は真逆のようで、でも何かを作り上げていくということへの真っ直ぐなところは似ていたりして、その2人が近くなったりすれ違う心情がすごく丁寧に描かれていて、じーんとしました。
    一穂さんはモチーフというかテーマの選択と、それに付随するキャラクターの作り方が本当に上手くて、文章の上手さと共にいつも感動させられます。
    真尋の心情を毛糸の網目に置きかえて、連なったりほどけたりという風に表現しているとこ

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    2014年10月09日
  • アイズオンリー 【イラスト付】

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    コレキター。

    本作(大変失礼ながらも)珍しくのっけから食い付ける勢いがありました(笑)。大抵の一穂さん作品はデンと構えて読み進めないとなんと言うか盛り上がりに辿り着けない印象なんですが、本作は「結」に繋がる小さな手がかりが最初から散りばめられてて推理するまでには至らないものの先を予想しつつ「おぉそお〜くるか」と意外な裏切りに良い意味でヤキモキさせられて休む間もなく気づけば読み終えてました。縁のおそらくは稀であろう病気のせいで「人を好きになる」という人として自然な成り行きもすら自ら否定してしまう件にはやり切れない憐憫と切なさを感じましたが数真のお日様のよーな呑気な温かさに本当に救われる思いでした。辛い経験を経

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    2014年09月18日
  • アイズオンリー 【イラスト付】

    購入済み

    感動しました!

    やっぱり一穂さんはいいよねー!
    少し切ないんだけど、最後にはほっこり、じんわり感動が待ってるのよねー!
    また別の作品を読みたくなりました!(*^^*)

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    2014年08月31日
  • ワンダーリング

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    今までに読んだ一穂さんの作品のなかで一番好き。
    雪のわかりづらいけど深い愛情がいじらしくてとても可愛い。
    藤堂は心配してばかりだけど雪自身は満足して生きているのがとてもわかります。
    藤堂の覚悟を決めたあともヘタレだけどかっこいいです。

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    2014年08月17日
  • is in you

    aaa

    購入済み

    ずっと読んでいたい世界観

    「ふったらどしゃぶり」がとても良かったので、他の作品も読んでみようと思った作家さん。やはり正解でした!

    ラブラブのあまり、リアル感が薄くなってしまう作品があまり好きではないので、
    この作品はBLということを意識せずに読めるほど、描写がしっかりしていました。
    高校生時代もそうですが、社会人になってからの台湾の風景などもきっちり書かれていて、土地の魅力が伝わってきたのが印象的でした。

    もちろん恋愛関係も甘すぎず、納得できる展開でした。圭輔の気持ちの強さがたまらん…。
    過去と未来がつながる瞬間、そしてタイトルの意味がわかり、ぐっときました。

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    2014年07月11日
  • 甘い手、長い腕

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    一穂ミチさんの本は見つけ次第確保と決めてます!
    今回もハズレなし!
    この人の書く文が好き。
    すみずみまで好き。

    恋に不器用な二人の出会いとそれから
    最初は攻めの理一視点
    そして、受けの真尋視点
    どちらも読めて嬉しかった。

    しかし、二人とも若いのにしっかりしてるし頑張り屋さんだなぁ〜
    モノづくりがしたくなりました。

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    2014年04月14日
  • アンフォーゲタブル

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    やっぱり一穂ミチはうまいわ。粗探しをするとすれば、人物の描写において、和久井に比べて有村にリアルさが足りないように思った。前半は謎を抱えた設定だから、そういうもんかなと思ったが、有村にはもっと綻びのようなものを醸し出してくれてもいいんじゃない?と感じている。再会のためらいや年齢や共有出来なかった時間への思いなどあと少しでいい、突っ込んで欲しかったと思う。作者はこの年齢の持つ微妙さをどう思っているのだろうか。そこを通り過ぎたおばさんには、ちょっと物足らなかったよ。(笑)

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    2014年02月24日