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Posted by ブクログ
一穂ミチさん、実在する固有名詞や小物をモチーフに使いながら、その時代のリアルな世界を鮮やかに描く人だと思うのですが、この作品だけはちょっと異質で、オカルトというか、ファンタジーっぽい要素が入ってる不思議な話です。
嵐と栫の関係に恋愛的な甘さがほぼないのですが、そこらの恋人に負けないくらいお互い相手の理解度が半端なくて、ある意味感動します。
栫の酷い言葉で傷つけられても、まともな人間関係を築けない、いろんなものが欠けている栫のために涙を流してしまう。嵐の考え方や優しさに切なくなります。
栫は客観的にみて壊れている人なんですが、それでも、過去の自分の言動に後悔し罪悪感に囚われて苦しんでいた嵐を救ったのは、間違いなく栫なんですよね。
テーマは重めだし、栫の言動も容赦ないのですが、二人の会話は軽やかに交わされるし、嵐がウジウジしてないので、私は読んでいてそんなにしんどさは感じませんでした。
愛とか恋とかの選択肢を無視しているというよりはなから抜け落ちているようだった栫に、
「あなたが確実に存在する世界なら、まあ、起きてもいいかと思った」
とまで言わせてしまう嵐って凄いなあと。
これって栫は嵐が居なければ生きてないってことで。好きっていう感情を向けられるより、重い言葉じゃないか?というか。
多分最後まで恋人になってない気がするし(しかし身体の関係はある……)、誰もが分かりやすいハッピーエンドではないのだけれど、お互い相手が特別な存在になっていることは間違いないと思う訳で。
一穂ミチさんの作品の中では、不人気作のようなんですが(多分栫のキャラ設定が原因?)私は二人の関係性、凄く好きです。
続編が書かれることはもうないと思いますが、一穂さんのファンブック「long hello」とnoteに、その後の二人の小話が掲載されてます。
この作品を読んで内容にびっくりした人多いと思います。『雪は林檎の・・・』に出てくる栫さんと『林檎甘いか酸っぱいか』に出てくる嵐君のお話。サスペンスからんだり栫さんのぶっ壊れてる人格などわかってすごく重い題材です。嵐君がいい人だけになぜ。。。と。志緒ちゃんと桂先生に癒されにまた「雪よ林檎の香のごとく」に戻ります。
スピンオフ
「雪よ林檎の香りのごとく」のスピンオフ作品になります。前作に登場した、栫さんと新たなキャラクター嵐くんの話しです。嵐くんは「雪よ〜」の番外編にも登場するので、そちらもぜひ!
面白かった
「雪は林檎の~」に出てくる栫さん登場のスピンオフ作品。相変わらず、関わったら厄介だよな、という感じの彼にこんな過去があったなんて。
ツンデレどころかツンツンな感じで素直じゃない栫さんだけど、嫌いにはなれないので幸せになってほしいなあ。
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