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  • 日本鉄道物語
    3.7
    鉄道に賭けた父子二代の熱き技術者魂を描く。草創期の蒸気機関車・磨墨(するすみ)からC53、D51を経て新幹線まで、島安次郎・秀雄の情熱は、燃えに燃えた。彼らが取り組んだ鉄道の仕事は、日本の近代技術史上の一大エポックとなった。外国の技術を日本の条件のなかへ移植し、さらに発展させた父子のドラマを追う。
  • 松緑芸話
    -
    不世出の名優・尾上松緑の芸と人生のすべてを綴る。最愛の息子・辰之助の死を乗りこえて、六代目菊五郎、父と二人の兄、三度の出征体験、脇役たちとの交遊などなど、感慨ぶかく語る。「義経千本桜」「勧進帳」をはじめ、数多くの名演や役作りについても、話が及ぶ。昭和を生きた歌舞伎役者の唯一の芸談。
  • 新装版 忍びの女(上)
    値引きあり
    3.8
    豊臣家の猛将・福島正則の前に現れた徳川方の女忍者・小たまは、正則を籠絡し、巧みに城内に入り込んだ。探索をはじめた小たまは、武辺一方の正則を次第に愛しく想うようになる。豊臣秀吉亡き後、諸大名は自らの野望を抱き覇権をめぐる戦いは必至。ついには関ヶ原での天下を分ける決戦へと向かうのだった。
  • お早く御乗車ねがいます
    4.4
    戦後初の山陽特急「かもめ」試乗記、夜行急行「銀河」にせ車掌報告記、駅弁と食堂車、汽車アルバムなど、内田百間を敬愛する著者が昭和三十三年に刊行した鉄道エッセイ集。宮脇俊三氏が編集した、ファン待望の名作。
  • 危険なプリンス~連理の契り~
    3.0
    灼熱の砂漠から生還し、恋人であるサウディンの第二王位継承者・仁の元に帰った真澄。愛しい温もりに浸ったのもつかの間、攫われそうになり、カシムと名乗る男に助けられた。それを知り、鎖で繋いででも危険から遠ざけたいとかき口説く仁に、真澄は心配をかけまいとする。だが、危機感を煽るようなカシムの言動に不審を抱き、反政府組織の活動に悩まされる仁のためにも、真意を確かめようとした。そこでカシムの驚くべき正体を知り…!? 共に歩むことを誓う、書き下ろし番外編付!

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  • 南極越冬隊タロジロの真実
    3.6
    50年を経て甦る、映画を超える本物の感動 どうにもならない事情から、無人の昭和基地に置き去りにされた15頭のカラフト犬たち。その一年後、「タロとジロが生きていた!」という奇跡的なニュースに日本中が沸き返った。あれから50年。南極第一次越冬隊に「犬係」として、さらに一年後の第三次越冬隊にも参加し、タロジロとの再会を果たした唯一の人物である著者による、真実の感動ストーリー。映画『南極物語』にも描かれていない、探検と観測の一年。そして犬たちとの日々――。

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  • バンド・オブ・ザ・ナイト
    3.6
    「悪夢を見るなら今のうちだよ」と誰かがおれの耳元でささやいた――。「悪魔の館」と呼ばれる家に入り浸るジャンキーたち。アルコールをはじめ、睡眠薬、咳止めシロップなどの中毒者たちが引きおこす悲喜劇を濃密に描いた衝撃作。そして、今夜も言葉のイメージが怒濤のように、混濁した脳裡に押し寄せてくる。
  • 蘭の契り
    5.0
    秘めた霊力の持ち主、竜胆館高校2年生の真田光は、瀕死の縛魔師・狼牙から、事故のようにして縛魔師の力を継承してしまった。光が偶然に出会った千晶は、妖力絶大な人妖で北斗聖宗の縛魔師。はじめは反発しあった二人だが、ダークサイドの組織、南斗商会を相手に、共に闘わねばならない運命にあったのだ。大都会――東京の闇に、二人の美少年が、異形のものと闘う火花が散る!
  • 女流探偵、愛人を探す
    -
    1巻660円 (税込)
    金のためなら何でもやる、恐るべし女流探偵――その名は木俣マキさん。今回の依頼はセレブからであり、「夫の逢引現場を押さえよ」だ。 して、その場所は「山荘 雪うさぎ」。早速現場へと向かった彼女だったが、生憎の吹雪で他の宿泊客共々、閉じ込められてしまう。そしてそんな中、翌朝に一人の死体が…… だがなんと、それは依頼人の夫だった!  早くも金づるを失った木俣さん、はてさてどう出る? 【主要登場人物】 ●木俣マキさん(24):わがまま&身勝手が服を着ているような、瓶底眼鏡の女流探偵。(実は、超美形)。一に金、二に金、三、四がなくて五に男 ●田部是也(28):そのオタクな助手、あるいは召使い。通称「おにぎり君」。マキの魅力に呪縛されたままこき使われる、残念な男 ●船虫警部(38ぐらい):四恋署(よっこいしょ)の、これでも刑事課課長。通称ハゲ虫さん。ボロクソに言われながらもマキを頼りにしている。

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  • 私たちも不登校だった
    4.0
    「学校に行かないなんてとんでもない」。不登校の子どもやその親に、こうした言葉がどれほど浴びせられただろうか。しかし、「普通でないこと」を罪悪視する学校という場所になじめなくても、人生を自分の力で切り開いていった少年少女はたくさんいる。彼らは学校に行かなかったことのマイナスも冷静に見つめ、ゆっくりと自分の「夢」を実現するために歩いていった。「私は学校が好きだった」という女性ジャーナリストが、驚きをこめて描いた、素敵な若者たちの記録。
  • 讃歌
    3.7
    男女、男男、男女男、女男女……若く逞しく美しい高級ジゴロ、イーブは一切、相手を選ばない。マネージャーのチョン子が決めるまま、誰の相手もつとめ、ジムナジウムで筋肉を鍛えあげる。なぜ彼は「性のサイボーグ」に徹するのか? 熊野の「路地」からはるかな遍歴の果てにたどり着いた東京で、世のあらゆる汚辱と恥辱を一身に受け止める彼の“目的地”はどこにあるのか。全編にみなぎる過激な性とインモラルな描写で大きな反響を呼んだ、中上文学ならではの大胆、破天荒な長篇小説。
  • ガダルカナル
    3.0
    米も食わずに戦って ぼろぼろになって死んだ仲間達 遠い遠い雲の涯に たばにして捨てられた青春よ 今尚太洋を彷徨する魂よ──飢餓と疾病の地獄から生還した詩人はこのように記した。ガダルカナルの戦いでは、日本軍の作戦遂行上の特徴的な欠陥が端的に表われていた。その犠牲となったのは数万の前線兵士であった。無謀な作戦、遅すぎた決断、愚かな上層部のツケは常に前線の将兵たちの生命で支払われる……怒りをこめて語りつぐべき悲惨な大戦の真実。
  • 英国貴族の日本の恋
    -
    英国貴族のマークはついに憧れの国、日本にやって来た。忘れられない初恋の人に会うために日本語や文化を勉強し、話せるようにもなった。ニンジャやサムライーーマークをたまらなく魅了する。そんなマークが日本におりたった日、世話人として現れたのはニンジャのように身が軽い、黒い瞳が印象的なユウジだった。気位の高いマークはユウジをふりまわそうとするが!?
  • 寵愛プリンス
    -
    1巻660円 (税込)
    マカオのカジノでディーラーとして働く日本人、蒼夜。ある夜、ケタ違いの金額を使うと噂のアラブの王子様がやってきた。王子は金髪碧眼の超美形で圧倒される人物だったが、その下手な遊び方に蒼夜はあきれ、バカ王子と判断して無謀にも無茶な賭けを受けてしまった。結果、蒼夜はハメられ、寝室につれこまれてしまう。あわや蒼夜は王子の餌食に!?
  • 砂楼に燃ゆる恋
    3.3
    1巻660円 (税込)
    大学で考古学を専攻している佳利夢は夏休みのバイトの帰り道、大きなリムジンとの衝突を避けようとして足をくじいてしまう。なんとその車の中から出てきたのは佳利夢がずっと憧れてきた遺跡があるアラブの国の豪華な王子様だった。数日後、届けられたのは彼の国への招待状でーー。強引な誘いに戸惑うものの、わくわくする気持ちを抑えきれない佳利夢は招待を受けることにするが!?
  • 聖隷
    3.0
    左右の瞳の色が違う者は「悪魔の使い」だ、と処刑されそうになったセバスチャンは修道院の奥にかくまわれ、ひっそりと僧侶として隠れ住んでいた。ある日、そばを通った騎士団に見つかり、侯爵の住む城に連行されてしまう。侯爵の冷酷さに反発したセバスチャンはむりやり犯されてしまい、城に閉じ込められる。背徳の苦しみと、あってはならない快楽に悩むセバスチャンだったが……!
  • アイドルになんかなりたくない!
    3.0
    一本気で勝ち気な高校生・井上左近には大きな秘密があった。それは母親が人気少女漫画家で、かつコスプレが大好き。その母親のせいでネット界の人気ナンバーワンの美少女アイドルにされていたのだ。男なのに美少女アイドルだなんて!? そんなある日、名門東郷館学院寮で生活中の双子の弟・右近から入れ替わることを提案されて!?
  • 抱きしめる、東京 町とわたし
    -
    新しくて古い町・東京で学び、働き、子育てもしてきた。タウン誌「谷根千(やねせん)」を十数年続けてきた筆者は40年近く生きてきた東京を愛してやまない。東京五輪、東大落城、都電消滅、地上げの嵐……それでも負けずにがんばっている路地裏の人々の哀歓を限りなく優しい筆で綴った、抱きしめたいほどの東京日記。
  • 藍玉の花嫁 紅涙流落
    3.5
    済の公主、尚紅鈴は父王、永全の無限にも似た愛情を注がれて育ち、贅沢三昧に暮らしていた。が、ある日突然、北方の閃国に攻め込まれ、父王は命を落とし、紅鈴も敵国、閃に囚われの身となった。故郷、済を取り戻し父の恨みを晴らそうと、紅鈴は自分の美貌を武器に、敵国の王、巴飛鷹の寵妃となり仇を討つ覚悟をする。だが、飛鷹に「色仕掛けは無理だ」と言われ……。
  • アリス イン サスペンス
    3.0
    「なにか楽しいことはないのかな」それがおれたちの口癖だった。親を知らず、無法地帯シークレット・ガーデンで生まれ育った十四歳のヒツジコには、仲間がいた。見た目美少女のユキノジョウ、家出少年ジャック、シルバーの血を持つハイド。そして、アリス。孤独を抱え、ときに街に呑み込まれそうになりながら、それでも強く生きる少年達の物語がここに! ホワイトハート新人賞受賞作登場!!
  • 宵霞奇談
    4.0
    数ヵ月ぶりに会った「組織」のエージェント・早川から、河合師匠の謎の行動について聞かされた天本森と琴平敏生。何の情報もないなか、ふたりは河合のあとを追ってイギリスへ向かうことになる。そしてたどり着いたのは、廃墟となった貴族の屋敷だった。惨殺事件があって以来、地元住民も近づかないというその場所で、ふたりが目撃したのは……。トマス・アマモトの知られざる過去が、ついに明らかに!
  • 焔炎奇談
    4.5
    天草から帰って執筆活動に励む天本森のもとに、父トマスについての新たな情報が届く。若き日の父を知るイギリス人が、京都に住んでいるというのだ。だが、敏生とともにさっそく会いに行くと、すでに姿はなく、ただひとつ天本あてに小さな油絵が残されていた。神戸まで足をのばし、久しぶりに龍村と再会した二人は、彼が怪奇現象に見舞われているのを聞いて協力することになるのだが……。大人気シリーズ最新作!
  • あなたがいたから
    -
    大学二年生の茨木朔夜は、ネット回遊中にアマチュア小説家の創作投稿サイト『サロン・ド・ドラクロア』に辿りつく。サイトのウェブマスターであり、フランス在住の「カイト」と作品の遣り取りをするうちに、彼への淡い想い抱き始める朔夜。だが、そんな朔夜に、文学部の大野九希教授が奇妙な申し出をしてくる。それは、大野教授が手作りした石鹸を、朔夜に使って欲しいというものだった……。
  • 熱砂の檻からはばたいて
    5.0
    自分に刻印をおした男、あの砂漠の王子との衝撃の再会! とつぜんアラブの王子・ナイジェルから国際会議の新プロジェクトに抜擢された芳人。芳人の脳裏によぎるのは、王子のすみれ色のひとみと灼けるような切ない想い出。官能のさなか、幸せの絶頂で去っていった恋人となんでいまさら。だが躊躇する芳人のまえにナイジェルは、自家用ジェットで現れる。
  • プリンセスの系譜
    3.0
    少女アテネーの一家は貧しい貴族。フランス革命で零落し、ついに居城からも追い出されてしまうが、その時、仮面をつけた「美貌の密使」があらわれ、アテネーの出生の秘密をあかす。殺された国王の隠し子ゆえ、王妃マリー・アントワネットの娘とそっくりな彼女は、ブルボン王女の身代わり花嫁として、ハプスブルグ家の「イケメン大公」と政略結婚するよう命令され、パリからウィーンへ向かうが、彼女の恋は? ヨーロッパ中世を舞台にした、華麗なるラブ・ストーリー!
  • シュアンと二人の騎士
    -
    十年前の隕石の落下をきっかけに、凶暴な獣が人々を襲いはじめ、「進国」は滅亡の危機にあった。その進国の廃墟に、ユイは一人で暮らしていた。父は行方不明、母は五年前に幼いユイの目の前で、小さな鐘を首に下げた男に殺された。そんなユイの前に、母の仇と同じ鐘を持つ二人の若者が現れる。二人の優しさにふれたユイは、彼らとともに旅に出る決意をする! ホワイトハート新人賞受賞作、冒険ファンタジー!
  • 評伝・山岡荘八
    -
    大ベストセラー小説『徳川家康』を残した山岡荘八は明治40年新潟県に生まれた。子供時代は手のつけられない悪戯ッ子であったという。高等小学校を中退して上京、印刷所の文選工からスタートした人生は、印刷会社の経営と破綻、大衆文学雑誌の編集長と雑誌の失敗などを波乱に富んだ時代を経て作家となる。多くの名作を残して1978年没。本書は、没後刊行された『山岡荘八全集』巻末に連載された評伝を生誕100年を期して1冊にまとめた。
  • 月に降る花
    3.0
    江戸時代後期、遊女屋が立ち並ぶ吉原の奥に遊郭・月花楼があった。月花楼にいるのは、男遊女と言われる見目麗しい男たち。男が男に身をひさぐ場所――。  そんな月花楼に、幼くして売られてきた浮雲と夕凪は、まるで兄弟のようにいたわり合って育ってきた。だが、夕凪が初めて客をとる日が決まったときから、浮雲の思いは千々に乱れはじめる――。男遊女の一途な思いは、苦界に生きる宿命を乗り越えられるのか!?
  • 赤穂義士
    5.0
    「士の守るはただ義の一字」――ふるい残された鉄石の赤穂義士四十七人の、情を尽し、理を尽し、完璧を期して主君仇討に賭けた「武士道」とは……華やかな元禄快挙の陰に埋もれた大石内蔵助の苦悩と機略の才を数々の史料に拾いながら、武士気質から形式美へと移り変る「士」の核心に深く鋭く迫った卓見「忠臣蔵」。
  • 生物の世界
    4.3
    類縁原理の直観的認識を方法論に生物社会の構成原理を《棲み分け》にみる今西生物学の「棲み分け理論」、ダーウィン来の自然淘汰説を越える独自の進化論の構想を、思想的自画像風に描くユニークな文化論。科学文明の危機に際し生態学への関心が強い折、その基本書としても必読。
  • ギデオンの恋人
    3.8
    舞台は聖歴20世紀初頭のアンゲリア王国。裕福な生まれのメリッサ・クリマイヤーは、初めて訪れたサーカスで、無口な綱渡りの青年リンドウと、人間の言葉を話す不思議なライオン、ギデオンに出会う。ある時、メリッサはリンドウとギデオンがまったく歳をとらないことに気がつく。それは、かれらが交わしているという魔法の契約のせいだった――。切なくて思わず涙する、珠玉のラブストーリー!
  • ばいにんぶるーす
    4.0
    1巻660円 (税込)
    野獣のように一人きりで生きている勝負師たちの哀歓。風来坊・ロッカ、元役人・立花、非情なノミ屋・和合、ムショ帰りの鉄五郎老人ら、いずれ劣らぬ一匹狼たちが麻雀、競馬、闘犬、無尽、ルーレット、トランプ、チンチロリンなどでくりひろげる、喰うか喰われるかの凄絶なギャンブル世界を鮮やかに描くロマン。
  • 小樽発15時23分の死者
    -
    小樽在住の美人画家が、札幌のホテルで殺された。捜査の進展につれ、画家の過去に複雑な人間関係が浮かぶ。犯人の目星はついたのだが、惨劇の時刻に絶対のアリバイ!さらに犯行に使われた凶器もその時北海道になかった。強固この上ない厚い壁に名探偵浦上伸介が必死に挑む、旅情&アリバイ崩しの秀作。
  • 蠅男
    4.3
    大阪の富豪に殺人予告が届いた。差出人は蝿男。警備は厳戒をきわめた。しかし、それを嘲笑うかのごとく、富豪は天井に吊されていた。完全に近い密室に、煙のように侵入しうる犯人とは、いったい何者? 名探偵・帆村荘六は、この不可能犯罪に敢然と挑み、怪人蝿男に肉迫する! 猟奇的な発端から戦慄のラストシーンまで、昭和初期のエログロ・ナンセンスの雰囲気を濃密に漂わせた鬼才の代表的長編。
  • 羽なければ 【小田実全集】
    -
    かつては軍隊経験をもち、敗戦後は闇商売から転じて造船会社勤めを終えた老主人公は、典型的な大阪庶民。老人のモットーは、「人生のコツは、柳に風、ノレンに腕押し、降参したと見せかけてねちねちと生きることですわ。」だ。七十近くのこの老人と、十六歳の岡本あつ子が繰り広げる奇妙な関係は、べっとりとした人情のなかにひそむ「差別」をあぶり出してくれる。この作品は、小説のプロローグにある鴨長明の『方丈記』の一節のように、人間ははかないが、出会いはもっと美しいと歌っている。
  • 義務としての旅 【小田実全集】
    -
    本書は、著者が1965年9月から翌年9月まで、ミシガン大学で開かれたベトナム反戦の国際集会に出たのを皮切りに、アメリカ、ソ連、ヨーロッパ、インドなどを回り、各国の反戦運動を担う人々と出会う中で感じた思いや悩み、もどかしさを一冊の書物のかたちで差し出した。一人の作家が、自ら拠って立つ平和思想に基づいて、ベトナム戦争という「汚い戦争」をどのように受けとめかねているか、その苦しみの一つの中間報告である。冒頭の「十三の星の星条旗」は、とりわけ印象深く象徴的。
  • 東景白波夜話 暁闇に咲う
    4.0
    1~3巻660~693円 (税込)
    継母に幽閉されて育った与一郎は、ある晩、狐の面をつけた男に救い出される。匿われた先は、大正の帝都で盗人たちを取り仕切る屋敷だった。弱りきった与一郎の面倒を甲斐甲斐しく見てくれる藤吉。彼もまた、神業と賞される掏摸の名手だ。ふたりは惹かれ合うが、そこには非情な運命が待ち受けていた――。匂い立つ大正浪漫の中で繰り広げられる、壮絶な愛憎劇。待望の新シリーズ、いよいよ開幕!
  • 行きゆきて峠あり(上)
    5.0
    江戸昌平黌の卒業試験に落ちた榎本釜次郎は、彼を見込む箱館奉公・堀織部正に随って北海道を知り、また長崎で海軍の技術を習得する。オランダ留学も果たし海軍副総裁となった榎本だったが、倒幕の流れは洋々たる前途を一気に押し流す。「男」を描いて定評ある著者が辿る幕末の異才・榎本武揚の運命。
  • 飛行機王・中島知久平
    -
    飛行機にとりつかれた中島知久平は、旺盛な行動力で日本初の飛行機製作所を作る。折しも軍国主義の嵐。量産した軍用機のなかで「隼」「月光」などは航空史に残る名機だった。その一方で政治家としても活躍した彼は、先を見る眼力、エネルギッシュな動きで巨人とも呼ばれた……。飛行機王の生涯を描く名評伝。
  • 〈冤罪〉のつくり方 大分・女子短大生殺人事件
    4.0
    冤罪――。多くの冤罪は、杜撰な見込み捜査、代用監獄での苛酷な取調べが元凶だ。人にありがちな誤謬ではなく、捜査当局のメンツ意識や責任逃れ、時には功名心の結果だ。実際にあった、女子短大生強姦殺人事件の“思い込み自白”のプロセスを明らかにし、冤罪という“罠”を浮き彫りにする力作ノンフィクション。(『夢遊裁判-なぜ「自白」したのか』改題)
  • ムッソリーニの処刑 イタリア・パルティザン秘史
    -
    敗色濃いミラノを離れ、スイスへの脱出を図るムッソリーニと愛人。執拗に追うイタリア・パルティザン。1945年4月27日、必死の逃避行もむなしく、ついに国境に近いドンゴで捕らわれる。翌日に処刑。そこには手に汗を握る執念のドラマがあった。ファシストを自ら断罪したイタリアの真実を明かす。
  • 民暴の帝王
    -
    関東最大の暴力団・稲森会理事長、石毛晋は不動産業も経営する経済ヤクザで、民事介入暴力(民暴)に辣腕を振るい、銀行合併、ゴルフ場開発にも手を染める闇のフィクサーだ。一方、関西の巨大暴力団・山内組は関東進出を密かに目論み、石毛の周辺に手を伸ばしていた。石毛はこれを察知し、知能と暴力で先制攻撃をかけていく…。日本の裏社会を知り尽くした硬派ジャーナリスト、溝口敦だけが描ける迫真の暗黒小説が電子版初登場!

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  • 光の領分
    値引きあり
    4.3
    夫との別居に始まり、離婚に至る若い女と稚い娘の1年間。寄りつかない夫、男との性の夢、娘の不調、出会い頭の情事。夫のいない若い女親のゆれ動き、融け出すような不安を、“短篇連作”という新しい創作上の方法を精妙に駆使し、第1回野間文芸新人賞を受賞した津島佑子の初期代表作。
  • 黒い傷痕
    3.9
    妹の婚約者として紹介された人気小説家の秀一は、和義にとって、思い出したくもない因縁の男だった。十五年前、残酷な子供だった和義が犯した罪を暴くように、秀一は彼をがんじがらめにし、徹底的に陵辱した。悪魔のような男に抱かれて、和義は激しい官能に狂っていく。妹を欺く背徳、恋人の勇一郎には言えない罪の秘閨。秀一の体にある消えない傷痕が、罪の烙印として目に映る。これはただの復讐なのか。それとも――。

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  • セックス・ワーカー 女たちの「東京二重生活」
    3.0
    青学大生千秋の夢はガッポリ稼いで留学すること。結婚2ヵ月で風俗に戻った元証券会社OLさゆりの宝物は、自分が紹介された新聞記事。SM嬢キョウコは元摂食障害の国立医大生。風俗嬢と学生・OL・人妻、二つの顔を使い分ける10人の心と生き方に迫る! 『東京二重生活 風俗嬢の「昼の顔」と「夜の顔」』改題
  • 乱世玉響 蓮如と女たち
    -
    人は生得あさましいものであるが、南無阿弥陀仏と称えれば、必ず救われる――平易な言葉で教えを説き、近畿一帯に大勢力を振るった英邁なる高僧は、私的にはどのような男であったか。争乱と災厄の世に、真宗王国を築き上げた、常人を超えた精気の人蓮如の真実を、宿命の娘たちの恐るべき眼で描く、話題の長編。
  • 人はみな心病んで生きる 精神科医の生き方カルテ
    4.0
    人は純粋ゆえに悩み、やさしさゆえに迷い、傷ついて心病んでしまう。自分に正直すぎるゆえに、まじめすぎるゆえに心の傷は大きい。自分の生きる道を見失ったとき、どうすればいいのか。生きることにつまずいたとき、生きることがわからなくなったとき、勇気づけてくれる一冊。
  • 拍手のルール 秘伝クラシック鑑賞術
    3.6
    「古典コン」(クラシックコンサート)に行きましょう。CDにはない魅力、「古典」ゆえの楽しみ方、何を聴くか? 正しい拍手の仕方とは? 知りたかった疑問にお答えします。「のだめカンタービレ」クラシック音楽監修の〈もぎぎ先生〉が案内する、もっと楽しむための鑑賞の手引き。
  • 春の女神と銀雪の騎士
    1.0
    春の女神と呼ばれる可憐な姫メルティーナは、初めて会ったときから、婚約者フォルストルの青い瞳に魅せられた。が、彼の深く重い青の瞳は冷たい人柄そのものを表していた。何事にも無関心なフォルストルだったが、メルティーナは、彼に愛されたいと、誠心誠意尽くす。そんなある日、メルティーナは、名前も知らぬ、吟遊詩人と一夜の過ちを犯してしまい……!?
  • 心乱される
    4.0
    「放さない。一聡さんは俺のものだ」サラリーマンの橋野一聡は、34歳にして18歳になる息子・俊がいる。といっても、本当の息子ではなく、一聡がかつて誰よりも愛した男の子供だった。彼が亡くなったとき、一聡は俊を家族として育てることを決意したのだ。けれど、成長するにつれ父親そっくりになっていく俊に戸惑いを感じないわけではない。そんなある日、男にキスされている俊を見て!?
  • しぐれ茶屋おりく
    値引きあり
    -
    隅田川沿いの芦の湿原の中に建つ「しぐれ茶屋」。蛤の茶漬けを求めて、伊藤博文をはじめ、政治家・実業家・芸人らが通ったという。実在のモデルの女将おりくは殊の外、芸人を可愛がった。円熟した筆使いにのせ、明治末期から大正にかけての庶民の哀歓を、このひとでなければといわれるほど、見事に織りなし、市井に花咲く人情の世界を流麗に綴る、川口文学の代表作。吉川英治文学賞受賞。
  • ホーリー・アップル 穴だらけの林檎
    4.3
    「でも……愛してるよ……」去ってしまった恋人に未練たらたらの気弱な巡査ハリー、31歳。そして、彼が住む80年代のニューヨークは、治安も景気もなかなかよくならない“穴だらけの林檎”だ。ハリーは街と同じように、仕事も恋愛も負け組、だけどかっこいい男が好き。そんなハリーの前に颯爽と現れた刑事ドイル。二人は偶然同じアパートに住み、ともに事件に挑むことになるが……。
  • 月光の妖狐 蘭の契り 青嵐編(1)
    -
    鬼道修一が滅んだ翌年、縛魔師・真田光は、家族と離れ、祖父が住職を努める北斗聖宗の寺である満願寺に住み込んでいた。マンションで一人暮らしをしている相棒で恋人の千晶とは、微妙な関係を保ったままだ。そんな折、光は北斗聖宗からの命で、千晶とのコンビを解消され、新たな相棒と任務に。しかしその人物は、密かに光を狙っていた!! 揺れ動く、光と千晶の不器用な想い……。二人の心は、果たして通じ合えるのか。
  • 夢幻地獄四十八景
    4.0
    バスの中で老人が隣席の若い男に話しかける――わたしは遠くで話す人間の唇が読めますが、この前も男女が心中の相談をしているので警察に知らせたところ、男女は俳優でした、芝居の稽古なのですよ、うっかり信じこめませんな、ですから今し方見た恐るべき相談も本当かどうか……。いろは48文字をタイトルに、才気溢れるショートショート集。
  • ホテルウーマン
    2.0
    コロンビア大学でMBAを取得した柊子は、熾烈な競争をくり広げる日本のホテル業界に挑む。華やかな巨大ホテルの内側は厳しい男性社会であり、秘密を抱えて入社した彼女には、プライベイトな苦悩も絶えない。画期的なプロジェクトの実現を目前に、恐ろしい破滅の予感が……。長編企業サスペンスの傑作。
  • 朱の絶筆
    3.0
    人気作家の篠崎が軽井沢の山荘で殺された。同宿者は秘書、編集者、作家志望者など七人で、篠崎の日頃の傲慢ぶりを考えるとそれぞれ恨みを抱いていたとしてもふしぎはない。捜査陣が七人を調べる中で、次々殺人が発生する。真犯人の巧妙アリバイに挑む名探偵は貿易商星影龍三。本格の巨匠による会心長編。
  • 戌神はなにを見たか
    -
    くぬぎ林の中でカメラマンが死体となっていた。手がかりは、外国人の顔を彫ったレリーフと胃中の風変わりな瓦せんべい。捜査の進行に伴い、日本の推理小説史に関係深い証拠品とわかり、それなりに容疑者も浮かんだが、その人物には鉄壁のアリバイ。推理小説ファン垂涎の設定で本格派の巨匠が書き下ろした長編ミステリー。
  • 出ふるさと記 作家の原点
    4.0
    高見順、尾崎翠、寺山修司、深沢七郎……。家出、漂流、彷徨。ふるさとを振り捨て、破天荒な人生を歩んだ一二人の作家たち。彼らを「その人」たらしめたのも、またふるさとだった。作家の原点を訪ねる列伝紀行。
  • 似せ者
    4.0
    「似せ者とわかっていながら、なぜこんなにも心が騒ぐのだろうか」。時は江戸。歌舞伎芝居の名優のそっくりさんが二代目を名乗り、人々は熱狂して迎えるが……。表題作のほか、若い役者二人の微妙な関係を描く『狛犬』、お仕打が東奔西走する『鶴亀』、幕末混乱期の悲恋をめぐる『心残して』の全4編を収録。
  • 濁流(上) 組織悪に抗した男たち
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    企業社会の濁流に渦巻く男たちの欲望と反抗の行方は? カネのためには手段を選ばぬ経済誌主幹、虚像に脅える財界人、組織悪に挑戦する若手幹部――それぞれが思惑を胸に秘め、精いっぱいの闘いを展開する。日本の濁流の実態を把らえ、そこに蠢く人々の素顔や限界状況を生き生きと描く長篇経済小説。
  • スペインの宇宙食
    4.1
    カリスマ音楽家衝撃のデビュー作が電子化! 21世紀のカリスマ音楽家=文筆家、菊地成孔の快進撃はここから始まった。うつろな美少女の微笑、リストカット縫合の痕、中年ストリッパーのあえぎ、喧嘩に負けた男の悲鳴、全裸での恋人とのダンス、元同級生との夜のドライヴ、ダンスフロアの戦争衝動…。妄想的な時代観察者による、音楽・料理・セックス・精神分析・暴力・戦争・映画・文学・ダンス・絶望そして希望の、華麗にして饒舌なアマルガム。単行本未収録作品「やっと体力が戻ったら、もう女の子の話や食べ物の話ばかり」「宝石求む」の2編を追加。 他のなにものも、私を癒すことはなかった。しかし、この本だけが私に力をくれたのだった。――よしもとばなな

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  • 生命をみとる看護 何がどこまでできるのか
    -
    患者の希望を最大限にかなえるために! 「生と死」が交錯する現場からのメッセージ! 終末期のケア、延命治療、一時帰宅……最期に悔いを残さない、あきらめない看護の実際。
  • 銭形平次・青春篇
    5.0
    正義感と人情に厚い岡っ引、騒々しい子分の八五郎を供に、窮地は名人芸の投げ銭で切り抜ける、ご存じ銭形平次。若い娘が化粧品屋で次々と消える『金色の処女』、与力一家に祟る化物の怪『復讐鬼の姿』、輿入れ途上の花嫁が相次いで誘拐される『七人の花嫁』など、江戸情緒たっぷりの妖奇と謎。初文庫化作品を中心とした初期傑作10編。恋女房となるお静とはまだ許婚の仲。全編にみなぎる若き平次の魅力。
  • 京都・沖縄殺人事件
    4.0
    推理作家でニュースキャスターの沢木麻沙子のもとに、深夜、大学時代の友人野上恵子から電話が入る。彼女は恋に悩み沖縄へ不倫旅行をすると打ち明けた。特集番組の取材に那覇へ出かけた麻沙子は海岸で恵子の死体が発見されたと知らされる。許されぬ愛に隠された恐るべき事件の真相とは? 傑作長編推理。
  • 聖女の島
    3.7
    砲弾に砕かれて坐礁し、そのまま化石となった巨大な軍艦のように見える孤島に、修道会のつくった矯正施設がある。売春、盗み、恐喝等の非行を重ね、幼くして性の快楽を知った放恣な少女たちが、惨劇の幻影におびえる聖女の下に集められている。そして、あの悪夢が……。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。
  • ヤマトナデシコ七変化 真夏の中原軒へようこそ!〔オリジナル・ノベル〕
    5.0
    今年の夏休みも暑さでバテバテのスナコ。突然現れた怪しい黒スーツの男たちに誘われて、なぜか中華屋敷で住み込みの料理修業をすることに!! その陰で、恋と野望が渦巻く陰謀が!? スナコを絶体絶命のピンチから救うため、恭平たち4人が、決死のミッション、スタート!
  • 論語 現代に生きる中国の知恵
    3.5
    2000年以上もの間、人々に愛読され、東洋思想の根幹となってきた『論語』には、旧時代の思想として片づけられない永遠の輝きがある。平明・簡潔な文章で綴られた一句一句が、読む者の人生経験に応じてよみがえり、味わいつきない。自由な、新しい解釈を試みて、孔子の謙虚で親しみ深い人間像を浮き彫りにした本書は、まさに「温故知新」の書といえよう。
  • やる気の健康医学
    4.0
    人間の体調や気分は、年がら年中同じ状態ではない。「やる気」の喪失は、うつ病などのように、憂うつ、イライラ、食欲不振、不眠などの症状と一緒に起こってくる場合もあるが、他の症状はほとんど認められないのに、重症の「やる気」のなさを示している場合もある。また、病気とは無関係に、怠惰な生活から「やる気」喪失を指摘される人もいる。「やる気」の喪失は、このようにさまざまな背景を持っている。
  • スローセックス実践入門 真実の愛を育むために
    3.8
    女性は何を望んでいるのか? 男性への愛撫は? アダムセックス理論、「ふたりタッチ」の実践、アダムGスポットの探し方……。女性を傷つけるジャンクセックスとは永遠に決別! 画期的アダム性理論によって心も身体も癒され、至福と悦びに満ちた最高の人生を過ごせます。ぜひパートナーと一緒にお読みください!!
  • 赤い殺意/罪な女
    4.0
    夫と子供の不在の一夜、強盗に踏みこまれた、一人の平凡な主婦と強盗との接点を、誰にでも日常的に起こり得る恐怖と描く心理サスペンス「赤い殺意」。貧しく不幸に生まれ、ただ一筋に男に尽くすしかない可愛い女を浮き彫りにする直木賞受賞「罪な女」。精細な心理描写の丹念な積み重ねと、定評のある女の情感描写の双方が響き合って、人間の哀しさと人間愛へと収斂されていく長短編の代表作を収録。
  • 深夜の市長
    -
    深夜、急激に変容する大都市新興地区が帯びる迷宮感覚――。東京を思わせるTという大都市。夜ともなると昼間とは全く別個の存在となり、ごく少数の人しか知らない不思議な都市と化す。その闇と迷路の暗黒の世界を支配するのが「深夜の市長」。昼間の市長と市議会の対立するなか、次々と起こる怪事件。解決しようと深夜の街をかけまわる奇妙な男――怪人市長の正体は!? 幻想ミステリ傑作。
  • 密航定期便
    -
    美女の水葬死体と1枚の朝鮮文字ビラが、対馬沖の海底で発見された。だが警備艇が収容に向かったとき、死体は消えていた! そして、ビラに記された戦慄すべきメッセージと死体消失の謎が、朝鮮半島と日本を結ぶ謀略と利権の暗部を浮かび上がらせる。1960年代の朝鮮半島情勢を背景に、愛憎織りなす人間ドラマを緊迫感に満ちた展開の中に描き、日本スパイ小説の先駆となった記念碑的名作。
  • 見かえり峠の落日
    -
    江戸に護送される国定忠治一行とすれ違った渡世人は、表情も変えず例幣使街道を西下する。古ぼけた道中合羽、塗りのはげた長脇差(ながどす)。賭場へ誘う遊び人を無視し、凌辱される娘を見捨て、男はひたすら歩を早める。行手の下仁田宿で待つのは、はたして何か。見かえり峠は地獄への入口なのか。人生の裏街道を往くアウトローを鮮烈に描き、ヒーロー木枯し紋次郎誕生の母胎となったネオ股旅小説の傑作集!
  • うそ八万騎
    -
    河童を思わせる愛嬌者、曽呂利新左衛門は、堺でも知られた鞘細工の名人だった。信長の知遇を得るはずの日に起きた本能寺の変が、彼の運命を一変させた。雑賀衆の軍師として秀吉軍と戦い惨敗、堺に舞い戻った彼を、突然秀吉が訪ねてきた。猿面と河童面の奇妙な交流が始まる。その陰で、淡い恋が生まれ、消えた……。戦国乱世を、才覚と度胸で飄々と生きた奇人の姿を、骨太に描き出した歴史小説。
  • 八ケ嶽の魔神
    4.0
    秘峰八ケ嶽を舞台に、姫をめぐる兄と弟の愛の確執と惨酷な結末が、果てもなく続く一族の血塗られた歴史の発端だった。憎悪は憎悪を呼び、復讐は復讐を生む。山窩族と水狐族に分かれて争う末裔たちの呪詛と怨嗟の叫びは、時空を越え、いま大江戸の夜に凄然と谺する! 近代劇作の手法もとりこんだ卓抜な構想力と無類の空想力で妖美幻想の世界を拓き、国枝三大伝奇長編の一つと評される豊饒な成果。
  • お吟さま
    3.5
    千利休の娘・お吟の胸には、堺の豪商・万代屋宗安に嫁いだ後も、初恋のキリシタン大名・高山右近の俤(おもかげ)がひそかに生きつづけていた。やがて離婚したお吟の美貌は、最高権力者・秀吉の関心をひき、その軋轢が、お吟と利休を苛酷な運命の袋小路に引きずりこむ……。戦国の世を生きた薄幸の美女を描き第36回直木賞を受けた名作に、平家滅亡に生涯を賭した僧の生きざまを綴る『弱法師』を加えた本格歴史小説集。
  • 人情馬鹿物語
    5.0
    憧れの女性に着せたい一心で華麗な振抽を精魂こめて縫い上げた刺繍職人、自分のため店の金を横領した若者の釈放に奔走する遊女、逢瀬(おうせ)の翌日は必ず負ける力士の出世を願って身を引く芸者……ここに描かれるのは、私利を顧みず人間の情に生きた悲しく優しい「人情馬鹿」たちだ。美しい風俗と江戸っ子気質(かたぎ)が色濃く残る大正期の東京下町を舞台に、人生の達人が共感と愛惜の想いをこめて綴った名作12話。
  • 戦国史記―斎藤道三
    -
    一介の油売り商人から天下取りへ。力こそ正義、智力と財力を武器に成り上る斎藤道三の不逞な生き方こそ、戦国ならではの男の姿だ。美濃守護職・土岐氏の家中乱脈に乗じ勢力を固め、その愛妾をも奪い、“国盗り”を目指す。独創的な領国経営で美濃の覇者となった乱世の梟雄斎藤道三の苛烈な生きざまを描く表題作のほか、中編『松永弾正』、名短編『月魄』『春日』を併録する、風格堂々の独自の文学世界。
  • 股旅新八景
    5.0
    縞(しま)の合羽(かっぱ)に三度笠、軒下三寸借り受けての仁義旅――舞台、映画、歌でもおなじみの《股旅もの》。しかし、ここに収めた8編は単なるやくざのアクション・ドラマを越えた人間の物語だ。「股旅者も、武士も、町人も、姿こそ違え、同じ血を打っている人間であることに変りはない」。義理と人情のしがらみ、法の外に打ち捨てられた渡世人の意地と哀愁にそそぐ温かいまなざし。庶民派作家の真骨頂がここにある。
  • 天使の慟哭
    -
    亜種――ヒトでないものとして誕生し、世界に奉仕することで存在を許されていた者。バベルの中でしか生活できない自分の可能性を求め、シアオは首都を目指す。次第に形になりつつある亜種たちの革命へのネットワーク。ゲキ、ヤマト、オイカワ、そしてティエン……。首都の最高権力者ノガリヒは、革命圧殺の命令を下した。絶望的な戦いが始まる。“生”を渇望した少年たちのハイパーノベル完結編!!
  • 雪之丞変化(上)
    -
    あで姿で大江戸の人気をさらう上方芝居の若手女形・雪之丞の胸には、重大な決意が秘められていた。豪商だった父と母を奸計で破滅させ、無残な死へ追い込んだ長崎奉行と輩下の商人たちが、いま江戸で権勢を振るっている。親の仇、恥知らずの悪人どもを許すことはできない! 免許皆伝の腕を美貌に隠し、雪之丞は侠賊・闇太郎とともに復讐の時を窺う。絢爛たる設定、手に汗握る展開、これぞ大衆小説の粋!
  • 完全誘拐
    -
    西急デパート岡村社長の腹心石本常務が丹沢山麓の別荘で不審死を遂げた矢先、岡村の一人娘・章子が何者かに誘拐された。犯人の前代未聞の要求『全商品を無料放出せよ!』を受け入れた岡本社長だが、この機に乗じた大株主の他店との合併工作に絶対の窮地に陥った。一方、誘拐犯を名乗る青年は、章子を返した後、意外にも死体で発見された。」――誘拐そして新たな殺人。新機軸で展開する力作推理。

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  • 火の国の城(上)
    3.7
    天下分け目の関ヶ原から五年。世情が落ち着きはじめた京の町にふらりと現われた偉丈夫。男はすぐれた技をもち、豪傑と熱情を秘めた伊那忍び、丹波大介であった。すでに陰の世界から足を洗い、農村でおだやかに妻と暮らすはずであったが、彼の腕を知る者によって武家の覇権争いに巻き込まれていく。天下統一への執念を燃やしつづける徳川家康と、復活を夢想する豊臣家とをめぐり、「忍び」というあらたな諜報戦が歴史の陰で繰り広げられる。いずれも個性的な超人たちの物語。
  • リターンマッチ
    4.6
    定時制高校の教壇に立って二十数年、子供たちの変化に脇浜義明は戸惑っていた。かつては「成績は悪いがケンカは強い」のが自慢の、ゴンタクレどもが集まってきたのに、いつからか「成績は悪くケンカも弱い」ひ弱な子らばかりになってしまった。成績で、生活環境で、いままでの人生を「負け続け」てきた彼らに、ひとつでもいい「勝つ」体験を知ってもらおうと、脇浜はボクシング部を創設する。それは彼自身の敗者復活戦でもあった。第26回大宅ノンフィクション賞受賞作。
  • 横浜・修善寺0の交差 「修禅寺物語」殺人事件
    -
    修善寺に住む市倉画伯が描いた服部教授の肖像画には“死相”が現れていた!? 服部が絵を手にした翌日、服部の秘書が死体で発見され、続いて助手の佐久田がホームから転落して重傷、さらには服部の娘真紀が修善寺の宿で密室の中で殺された。岡本綺堂の名作『修禅寺物語』そのままに繰り展げられる殺人劇。
  • 台湾出兵 大日本帝国の開幕劇
    4.0
    1874年5月、陸軍中将西郷従道指揮する日本軍3600名が台湾に上陸、先住民居住地を武力掃討した。この近代日本最初の海外派兵は、台湾に漂着した船の乗員が殺害された事件に対する懲罰と航海の保全にあると説明された。だが台湾を統治する清国との間には、一挙に緊張が高まる。それにしてもなぜ、事件後二年半も経って派兵が強行されたのか。なぜ清国はこの対応について過大に反発したのか。その歴史の根源的な謎に迫る。
  • 24歳の心もよう 女20代、「いい女」「大人の女」になる生き方
    -
    こんなはずじゃなかったこと、他人にふりまわされてしまうこと、満たされない想いにせつなくなること……恋愛・結婚にゆれる心理、仕事の悩み等、20代が直面するさまざまな問題がここに集約されている。それらにどう対処すればよいか。どうすればもっと魅力的に生きられるか。20代こそ、何かがはじまる時期。自分の人生を開花させる生き方が見つかる本。
  • 青春夜明け前
    3.7
    10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。
  • 工藤写真館の昭和
    3.0
    東京下町で激動の昭和を生きた最後の写真師・工藤哲朗とその一家の物語。摂政宮(昭和天皇)撮影の体験から始まる工藤写真館。二・二六事件、真珠湾奇襲、敗戦、復興。類まれな好奇心で時代を先取りした写真師の日々に、昭和が二重写しにされる。時代の荒波に翻弄されながらも、かたい絆で結ばれた家族が生き抜いた昭和とは――。講談社ノンフィクション賞受賞作品。
  • 時速十四ノット、東へ
    -
    前進全速ッ! ドイツ潜水艇Uボートの雷撃を受けながら八坂丸は必死に速度をあげる。第1次世界大戦下の地中海、120名の乗客を守るため、我が身を捨てて船を走らせる男たちの汗と涙。皆殺しを狙う敵艦に怯えながら地中海に燃えあがる愛の炎。危険に満ちた航海に臆する事なく海運日本のさきがけとなった船乗りたちの冒険ロマン。
  • 壬生義士伝(上)
    4.5
    小雪が舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、傷だらけの侍がたどり着いた。貧しさゆえ南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と蔑称された新選組の隊士になった、吉村貫一郎であった。その剣の冴えは“人斬り貫一”と京の都で恐れられ、一方、極度の倹約のため守銭奴と蔑まれた男には、まったく異なる貌もあった。元新選組隊士や教え子たちが語る非業の隊士の生涯から、血なまぐさい時代にひとすじに生きた「誠」の人生が浮びあがる。03年映画公開。浅田次郎、渾身の名作!
  • 災厄
    3.4
    妊婦連続殺人犯の少年を担当することになった弁護士の夫・尚彦――。その妻で現在妊娠5ヵ月めの美沙緒は、悪意のドミノが倒されたかのように始まった嫌がらせの連鎖に、恐怖を募らせていく。少年はなぜ妊婦を狙ったのか? 信じていいのは誰なのか? 女と女の果てしない暗闇を描き出す、緊迫の心理サスペンス!
  • 田中角栄 その巨善と巨悪
    3.5
    田中真紀子の父、田中角栄は、戦後日本の生んだ、まぎれもない天才である。雪ぶかい新潟の田舎の貧しい出身、小学校卒業の学歴、すべてのハンディを跳ね除けて総理大臣の座を掴みとった、まるで小説のような人生。悲願の日中国交回復を実現し、「日本列島改造」をブチあげ、ロッキード事件で失脚した後もなお、隠然たる権力と資力を持っていた。スケール大きく生きた、毀誉褒貶相半ばする男。悪と共存する善、田中角栄の真実の姿を、膨大な取材に基づくエピソードで描き出す。
  • ノモンハンの夏
    4.2
    「絶対悪」が、背広をきてソファに座っている……著者が辻政信に初めて会った感慨である。師団によっては76%という絶望的な損耗率のノモンハン事件を扇動しながら、狂いもせず、戦後は国会議員となった男。この戦いを可能にしてしまったのは、いったい何だったのか? 参謀本部作戦課と関東軍作戦課、二つのエリート集団が齟齬をきたし、満蒙国境の悲劇がはじまった。モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描く、ノモンハン事件の決定版。
  • とらわれる生き方 あるがままの生き方
    -
    現代は神経症の時代である。神経症の本態である「とらわれ」の心理とは、どういうものだろう。本書は視線恐怖、不潔恐怖、尖端恐怖、確認癖、自己臭恐怖、対人恐怖、不安恐怖……ほか具体的症例を多数収録し、著者がアドバイス。「思い込み」と「とらわれ」の生き方から脱却したい、無理をせず自然体で生きたい、つまらないこと・くだらないことにとらわれず有意義なことにエネルギーを使いたいと悩んでいる人必読の一冊!
  • ざぶん 文士温泉放蕩録
    4.0
    日本の近代文学は湯ぶねの中から生まれた。東に締め切りから逃げてくる先生あれば、西に世を忍び不倫に走る作家あり。温泉は時に彼らを癒し、時に虜にする。夏目漱石、森鴎外から川端康成まで。知られざるエピソードを混じえながら、古き良き時代の温泉とそこに遊ぶ文士たちの交流を描く、異色温泉小説。
  • 長勝院の萩(上)
    5.0
    今川氏の質子として忍苦の青春を送る松平元信(家康)は、流芸人おちいの翳りある美貌に魅せられる。桶狭間の戦を機に家康は独立を果し、おちいはお万の方とよばれる側室に。だが、そこには正室築山殿との凄絶な女の戦が待っていた……。家康の愛妾お万の愛と性の修羅を濃密艶冶に描く長編力作。
  • 超実録裏話 ファミマガ 創刊26年目に明かされる制作秘話集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 裏話炸裂、図版満載。ファミコンブームを駆け抜けた、100万部雑誌「ファミマガ」の制作現場ではこんなことが起こっていた!?記事作りの裏に隠された驚き、笑える真実50本を、当時の編集長が赤裸々に告白。当時の記事の再録を交えて1冊の本にまとめた。門外不出の資料、今だから明かせるあのメーカーとのトラブル。読者も業界人も必見の裏話。
  • 女は年下男が好き
    4.0
    「男が年上、女が年下」なんて誰が決めたんだ!? ハードな仕事を持つ私が、快適な結婚生活をおくれているのも、彼が「6歳年下」だからなのだということに気づいた。苦い経験を乗り越え、「そもそも年上男と結婚する必要はない」と悟った著者の実体験に基づく、納得で楽しいカップルのチエ! これからは“ダーリンはウンと年下”が正解!!
  • いきいきと生きよ ゲーテに学ぶ
    5.0
    ゲーテは、つねにみずみずしい新鮮な心で、現実をありのままに受けとめ、しかも現実におぼれることなく、理想をもってそれに対処した人であった。はるかに困難な時代のなかにあって、つねにいきいきと生きるために、この師のことばに心をひそめるべきであろう。ゲーテと著者との心の対話を通じて、示唆にみちた豊かなことばの泉から、われわれ現代人への知恵をくみとる。

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