21世紀のIT業界を牛耳る二人の巨人を巡るお話です。こういう対象的な存在があってこそ、業界全体が飛躍的に活性化するのか、そんなことを考えてしまいました。 この本は先ほど読み終えました。現在のIT界を牛耳る二つの巨人がこのような形で『対立』を深めているということがわかりやすく、丁寧に書かれてあって、僕
...続きを読むはすごく勉強になりました。グーグルのエリック・シュミット現会長が2009年に競合の可能性からアップルの取締役を退任していたことを僕はこの本で知ることとなりました。まことに勉強不足を思い知らされました。
この本を読む前に、家電量販店に行って僕はiPhoneやiPadの説明を受けてきたのですが、こういう正直、割高なものがバカ売れしているという事実を目の当たりにするとともに、この本で背景や事情を改めて確認する作業を行って、アップルの商品は美しさと、システムの閉鎖性や質の高いもので勝負、という戦略と、それに対してグーグルは携帯電話のOSであるアンドロイドや、インターネット用のブラウザであるクロームを開発したことからもわかるように、もともとのサービスから、オープンにして、開発しようと思えば誰でもが開発できる。
しかし、グーグルの提供するサービスを使えばクオリティの高いことができてしまうため、顧客にいわば『グーグル依存』的な状況を起こして、社会にとってグーグルがなくてはならない存在になるという好対照な考え方で文字通り『世界を変えよう』とする姿が、あぶりだされていて、なるほどなぁ、と思わずうなってしまいました。
どっちが勝ってどっちかがもしかしたら市場から撤退させられるかは神ならぬ身ではわかりませんが、この競争こそが、産業全体を激しく牽引していくのだと、そんなことを感じました。