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高杉晋作
「おもしろき こともなき世を おもしろく」――幕末長州藩の風雲児・高杉晋作が詠んだというあまりにも有名な辞世である。松下村塾で吉田松陰門下の逸材として久坂玄瑞と併称され、武士だけでない庶民参加の軍隊「奇兵隊」を日本史上初めて組織し、長州藩を「討幕」に向けてまとめ上げた。しかし後年、病に伏した高杉は明治維新を見ることなく29歳で病没している。この若さで、これほど気宇壮大に生きながら、この辞世の意味するところは何か。著者は、高杉の生き方を「面白くもない世の中を、面白く生きられるように仕掛けて行った」ものと喝破する。そして、激動の生涯を追いながら、かれが自分で自分にどう仕掛けて行ったかを、現代的な視座でたどりながら描いていく。歴史小説であるとともに、「面白い生き方は、自分が面白く作っていかなければならない」という著者のメッセージが込められている。2015年大河ドラマ「花燃ゆ」の主要登場人物。 -
外交官の一生
満州事変時の吉林総領事、上海事変直後の上海総領事、そして日中戦争勃発時の東亜局長と、悪化の一途を辿った日中関係の最前線にあって、軍部独走に抗しつつ和平の道を模索しつつも、最後は敗走のビルマ大使として終戦を迎えた外交官が、日記をもとに綴った第一級の記録。 〈解説〉加藤陽子 -
超合本 親鸞(しんらん) 【五木寛之ノベリスク】
【第一部】動乱の京都。親鸞は9歳で出家し、3年後に比叡山に入山した。が、長い修業ののち下山を決意し、法然の門下となる。数年後に師に認められ、「撰択本願念仏集」の書写を許されるが、貴族社会を巻き込んだ師の教えは、念仏禁制の裁きを受ける。法然は四国へ、親鸞は越後へ流罪に。ライバル・黒面法師との対決や、のちに結ばれる恵信との恋愛、河原で出会った無頼の者たちとの交わりなど、若き日の親鸞を描いた青春群像劇。※この電子書籍は、『親鸞(しんらん)(上)』『親鸞(しんらん)(下)』『親鸞(しんらん) 激動篇(上)』『親鸞(しんらん) 激動篇(下)』『親鸞(しんらん) 完結篇(上)』『親鸞(しんらん) 完結篇(下)』の六冊を合本とし、電子書籍化したものです。 -
日本中国開戦
2008年中国は最新原潜を日中中間線へと侵攻させ、中国初の原子力空母「鄭和」も出動させた。日本はイージス艦「うんかい」、海自初のヘリ空母「あまみ」らが出撃。さらに、米軍は最新鋭ステルス爆撃機「ピース・キーパー」を発進させた――。 -
真珠湾再攻撃 逆転! 1943超空奇襲作戦
昭和18年4月18日、撃墜された一式陸攻座乗の山本五十六長官は、21世紀からタイムスリップした海自練習艦「かさぎ」に救われる。死を免れた山本五十六は、敗色の漂い始めた戦況を打破する秘策に着手した。幻の真珠湾再攻撃計画が、再び始動する! -
新・水滸伝
ほぼ完結を迎えながらも未完の大作となった絶筆『新・水滸伝』を、全巻セットで合本した完全版。梁山泊を舞台に百八人の英雄豪傑が大活躍する痛快エンターテインメイント歴史小説の傑作。 【目次】 新・水滸伝 序曲、百八の星、人間界に宿命すること 毬使いの幸運は九天に昇り、風流皇帝の記宗に会うこと 教頭の王進、追捕をのがれ、母と千里の旅に落ちゆく事 緑林の徒の涙を見て、史進、彼らを再び野へ放つこと 史進、家郷をすてて渭水へ奔り、魯提轄と街に会うこと 晨に唄い女翠蓮を送って、晩霞に魯憲兵も逐電すること 蘭花の瞼は恩人に会って涙し、五台山の剃刀は魯を坊主とすること 百花の刺青は紅の肌に燃え、魯和なおの大酔に一山もゆるぐ事 花嫁の臍に毛のある桃花の郷を立ち、枯林瓦缶寺に九紋竜と出会いのこと 菜園番は愛す、同類の虫ケラを。柳蔭の酒莚は呼ぶ禁軍の通り客 鴛鴦の巣は風騒にやぶられ、濁世の波にも仏心の良吏はある事 世路は似たり、人生の起伏と。流刑の道にも侠大尽の門もある事 氷雪の苦役も九死に一生を得、獄関一路、梁山泊へ通じること 無法者のとりで梁山泊の事。ならびに吹毛剣を巷に売る浪人のこと 青面獣の楊志、知己にこたえて神技の武を現すこと 風来の一怪児、東渓村に宿命星の宿業をもたらすこと 寺小屋先生「今日休学」の壁書をして去る事 呉用先生の知網、金鱗の鯉を漁って元の村へ帰ること 六星、壇に誓う門外に、また訪れる一星のこと 仮装の隊商十一梱、青面獣を頭として、北京を出立する事 七人の棗商人、黄泥岡の一林に何やら笑いさざめく事 “生辰綱の知恵取り”のこと。並びに、楊志、死の谷を覗く事 二侠、二竜山下に出会い、その後の花和なお魯知深がこと 目明し陣、五里霧中のこと。次いで、刑事頭何涛の妻と弟の事 耳の飾りは義と仁の珠。宋江、友の危機に馬を東渓村へとばす事 秋を歌う湖島の河童に、百舟ことごとく火計に陥つこと 林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと 人の仏心は二婆の欲をよろこばせ、横丁の妾宅は柳に花を咲かせる事 女には男扱いされぬ君子も、山野の侠児には恋い慕われる事 悶々と並ぶ二ツ枕に、蘭灯の夢は闘って解けやらぬ事 ふと我れに返る生姜湯の灯も、せつな我れを失う寝刃の闇のこと 地下室の窮鳥に、再生の銅鈴が友情を告げて鳴ること 宋江、小旋風の門を叩くこと。ならびに瘧病みの男と会う事 景陽岡の虎、武松を英雄の与に祭り上げること 似ない弟に、また不似合な兄と嫂の事。ならびに武松、宿替えすること 隣で売る和合湯の魂胆に、簾もうごく罌粟の花の性の事 色事五ツ種の仕立て方のこと。金蓮、良人の目を縫うこと 梨売りの兵隊の子、大人の秘戯を往来に散きちらす事 姦夫の足業は武大を悶絶させ、妖婦は砒霜の毒を秘めてそら泣きに泣くこと 死者に口なく、官に正道なく、悲恨の武松は訴える途なき事 武松、亡兄の怨みを祭って、西門慶の店に男を訪う事 獅子橋畔に好色男は身の果てを砕き、強欲の婆は地獄行きの木驢に乗ること 牢城の管営父子、武松を獄の賓客としてあがめる事 蒋門神を四ツ這にさせて、武松、大杯の名月を飲みほす事 城鼓の乱打は枯葉を巻き、武行者は七尺の身を天涯へ託し行くこと 緑林の徒も真人は啖わぬ事。ならびに、危なかった女轎のこと 花灯篭に魔女の眼はかがやき、またも君子宋江に女難のあること 待ち伏せる眼と眼と眼の事。次いで死林にかかる檻車のこと 秦明の仙人掌棒も用をなさぬ事。ならびに町々三無用の事 弓の花栄、雁を射て、梁山泊に名を取ること 悲心、長江の刑旅につけば、鬼の端公も気のいい忠僕に変ること 死は醒めてこの世の街に、大道芸人を見て、銭をめぐむ事 葦は葦の仲間を呼び、揚子江の“三覇”一荘に会すること 根はみな「やくざ」も仏心の子か。黒旋風の李逵お目見得のこと 雑魚と怪魚の騒動の事。また開く琵琶亭の美酒のこと 壁は宋江の筆禍を呼び、飛馬は「神行法」の宙を行くこと 軍師呉用にも千慮の一失。探し出す偽筆の名人と印刻師のこと 一党、江州刑場に大活劇のこと。次いで、白竜廟に仮の勢揃いのこと 大江の流れは奸人の血祭りを送り、梁山泊は生還の人にわき返ること 玄女廟の天上一夢に、宋江、下界の使命を宿星の身に悟ること 李逵も人の子、百だけ村のおふくろを思い出すこと 妖気、草簪の女のこと。怪風、盲母の姿を呑み去ること 虎退治の男、トラになること。ならびに官馬八頭が紛失する事 首斬り囃子、街を練る事。並びに、七夕生れの美女、巧雲のこと…ほか -
日中開戦
〈直近未来の日本の行く末を占う人気シリーズ一気読み!〉 尖閣を巡る領土問題、歴史認識問題、そして首相の靖国参拝。日中関係は、国交正常化以来《最悪》に冷え込んでいた。双方の国民感情も爆発寸前の中、ついにある事件が長崎で起こる。元自衛官を中心にしたグループによる中国総領事館占拠と、中国高官の子どもたちが乗る飛行機のハイジャックだ。自ら七七義勇隊を名乗る犯人らに対し、穏便な解決策を探る日本政府。激怒した中国は、海軍を日本へと進める――。一触即発の現地では、西方普連に移動となった司馬、そして土門を隊長とする新体制《サイレント・コア》部隊が動き出すが……。 -
幻の戦艦空母「信濃」沖縄突入
米軍が沖縄に大艦船を集結させ、上陸を開始。満身創痍の連合艦隊が乾坤一擲(けんこんいってき)の反攻を、戦艦大和を囮(おとり)として計画。主力は米潜水艦が撃沈したはずの超空母「信濃」。艦上にはミッドウェー以降の海戦で戦死者扱いのベテラン操縦士たちの護国軍神隊が搭乗する「紫電改」。手に汗握る感動のシミュレーション架空戦史。 -
北方謙三「岳飛伝」完結&集英社文庫100冊記念小冊子
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【無料小冊子】原典を大胆に再構築、中国古典英雄譚に新たな命を吹き込む「水滸伝」。夢破れし後、人々の想いを受け継いだ楊令の活躍を描く「楊令伝」。そして、中国随一の英雄をリアリティあふれる人間像として立ち上げた「岳飛伝」。これら大水滸伝シリーズの完結を記念した小冊子を電子版でも配信します。シリーズ紹介にくわえ、北方謙三集英社文庫100冊全目録も掲載。ファンならずともダウンロード必須の小冊子です。 -
宮本武蔵 六 二天の巻
江戸時代初期の剣豪。生涯を剣に道に捧げた宮本武蔵の波乱万丈の青春小説。史上有数の剣豪にして二天一流の開祖。生涯60数回戦って一度も負けなかったと言われる。六巻。武蔵野に草庵を構える武蔵は自然を相手に剣の悟りを求めていた。またもや武蔵を付け狙う宍戸梅軒の鎖鎌。うなる分銅についに武蔵の剣が絡めとられる。江戸ではさらに剣の腕を研く宿敵佐々木小次郎。細川家へ士官した小次郎からの挑戦状。そしてついにお通の素性が明らかにまる。過去何度も映像化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。 -
日本潰滅
朝鮮半島で起きた南北の戦いは、米ソの全面参戦により、第三次世界全面核戦争へと発展していった。やむなく参戦した日本は、ソ連の凄まじいミサイル攻撃や、高性能を誇るソ連機の大編隊と激しく渡り合う。しだいに、全国のレーダー基地や軍事施設が木っ端微塵に破壊されて……。全力投球の近未来スペクタクル会心作! -
飛行戦艦「大和」出撃!
ハワイ真珠湾上空を飛翔する戦艦大和! ミッドウェイ島沖、1942年6月5日…。日米両艦隊の激突の結果、日本は赤城・加賀が大破し活動を停止。大和は第一砲塔全交換の大被害を受ける。しかし、ヨークタウン、ホーネット、エンタープライズの三空母を撃沈して、ミッドウェイ島の占領に成功した。ミッドウェイ海戦で乗艦利根を撃沈された航空機担当の技術士官・布施は、新しい配属先を指定された。海軍軍令部第二部所属、新兵器の開発部署だった。「大和を飛行戦艦に改造すべし」、その日から常識外の難問に挑む布施の苦闘が始まった。 驚愕のスーパー架空戦記シリーズ第1弾「ハワイ上陸作戦」篇。 ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。 -
白狐を斬る
謎の盗賊「白狐党」、断じて許せぬ! 悪の秘剣「白波返し」を破れ!! 白狐の面をかぶった盗賊「白狐党」が、両替屋を襲撃。丁稚を一太刀、大金を奪った。さらに、事件を探索する北町奉行所の定廻り同心が、顔を縦に斬り割られ、殺された。賊のなかには旗本や御家人が……。白狐党とは何者なのか? 御目付の厳命を受け、非役の旗本・市之介が、強靭な謎の武士集団に立ち向かう。必殺剣「白波返し」を破れるのか!? 『残照の辻』『茜色の橋』『蒼天の坂』『遠雷の夕』『怨み河岸』『稲妻を斬る』『霞を斬る』に続く、「剣客旗本奮闘記」大人気シリーズ第八弾! -
<剣豪と戦国時代>知っておきたい! 刀剣キーワード
戦国・江戸時代を語る上で欠かせない刀剣に関するキーワードを解説! 剣、太刀、打刀の違いは? 業物、古刀、新刀って何? といった基礎知識から、今さら人には聞きづらい剣豪小説お馴染みの用語までを網羅。これさえ知っておけば、通の仲間入り! -
<宇喜多秀家と戦国時代>秀吉の秘蔵っ子 宇喜多秀家
秀吉の厚い寵愛を受けた俊英、宇喜多秀家の生涯を追う! 秀吉の養子となり、「秀」の字を受け継いだ秀家は、瞬く間に出世を重ね、文禄の役では日本軍の元帥を務めた。秀吉の死後も豊臣家への忠義は変わらず、西軍最大の兵力として関ヶ原合戦に参戦するが…。 -
<徳川家康と本能寺の変>主従わずか数十人 苦難の伊賀越え
本能寺の変の前日、徳川家康は、堺商人らと茶会を開いていた。翌朝家康は、上洛の途次、信長の凶報を耳にする。領国から切り離され、主従わずか数十人。本国三河まで、苦難の伊賀越えがはじまった。家康らは無事に本国まで帰り着くことができるのか。 -
<今川氏と戦国時代>今川氏崩壊
「甲相駿三国同盟」によって安泰かに見えた今川家だが、隠居の身であった今川義元の死によって事態は急変した。家督を継いだ氏真は戦いを好まず、今川家は、家康、信玄の格好の餌食となった。繁栄を極めた今川氏、滅亡までのカウントダウン。 -
「関東・東北連合」を瓦解させた「人たらし秀吉」の神髄
徳川家康、伊達政宗、北条氏政・氏直は、秀吉の天下統一を阻止せんと、「三派連合」とよぶべき、関東大連合体を成立させた。秀吉と互角に戦える同盟だったが、秀吉の「人たらし」はその結束を凌駕するものだった。三派連合対秀吉の全記録。 -
徳川家康公遺訓 人の一生は重荷を負って遠き道を行くが如し、急ぐべからず――
家康が残した人生の教えに耳を傾けよう! 織田信長や豊臣秀吉と比べ、我慢・忍耐の人の徳川家康。 その家康が残したという人生の教え、つまり遺訓がある。 家康の生涯を表すものとしてこれほどまでに優れた名文で、人生の困難に対して家康がどう向き合ったのかがわかるものは、他にはないだろう。 本書では家康の遺訓の内容をわかりやすく紹介し、家康の生涯のどの部分に相当するものなのか、をひとつひとつ見ていく。 読み進めるなかで、現代に生きる私たちにも人生の助けとなるような生きるヒントが数多く隠されていることがわかるだろう。 家康の言葉は、数百年の時を超え、私たちに生きる知恵を与えてくれるのだ。 また、家康の他にも歴史的人物の遺訓を紹介しているので、そちらもお見逃しなく! 目次 ●徳川家康の遺訓とは ●遺訓の紹介 ●解説 ●徳川家康の生涯 ●その他、歴史的著名人の遺訓 -
黒田如水
不遇の天才軍師・黒田如水。 信長、秀吉に仕え、機を見るに敏な如水の前半生を描く。特に強靭な精神を持ち、凄惨な幽閉にも耐え続けた如水と竹中半兵衛との友情はお互いを高い次元で認め合ってこそのものであり、美しく、心動かされる。 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。 【目次】 蜂の巣 岸なく泳ぐ者 沐浴 道 信念一路 丘の一族 玲珠膏 先駆の一帆 鍛冶屋町 深夜叩門 初対面 鷹 与君一夕話 死を枕とし 鉄壁 設計二図 質子 待望の日 名馬書写山 友の情け 将座の辛さ 捨て児の城 平井山の秋 道は一すじ 紙つぶて 闇 封の中 猜疑 虱と藤の花 老いざる隠居 惨心驢に騎せて 菩提山の子 かくれ家 昆陽寺夜話 室殿 螢の声 藤の枝 違和 男の慟哭 戸板 稲の穂波 陣門快晴 髪を地に置く 心契 美人可儀容 城なき又坊 草履片方・下駄片方 -
新・水滸伝
中国、北宋の時代。 天下に悪疫が流行し、これを払うために霊山へ登った勅使は、人の諫めも聞かずに伏魔殿の封印を破ってしまう。そこから放たれた百八の魔星妖星が、時を経て人間に生まれ変わり、乱れた世を正す義賊として梁山泊に集い、躍動する――。 中国最大の伝奇小説を、吉川英治が大胆に意訳。生身の人間の夢と欲望が壮大な世界観の器に盛られ、興奮の一大マンダラと化す。 ・序曲、百八の星、人間界に宿命すること ・毬使いの幸運は九天に昇り、風流皇帝の徽き 宗に会うこと ・教頭の王進、追捕をのがれ、母と千里の旅に落ちゆく事 ・緑林の徒の涙を見て、史進、彼らを再び野へ放つこと ・史進、家郷をすてて渭水へ奔り、魯提轄と街に会うこと ・晨に唄い女翠蓮を送って、晩霞に魯憲兵も逐電すること ・蘭花の瞼は恩人に会って涙し、五台山の剃刀は魯を坊主とすること ・百花の刺青は紅の肌に燃え、魯和尚の大酔に一山もゆるぐ事 ・花嫁の臍に毛のある桃花の郷を立ち、枯林瓦罐寺に九紋竜と出合いのこと ・菜園番は愛す、同類の虫ケラを。柳蔭の酒莚は呼ぶ禁軍の通り客 ・鴛鴦の巣は風騒にやぶられ、濁世の波にも仏心の良更はある事 ・世路は似たり、人生の起伏と。流刑の道にも侠大尽の門もある事 ・氷雪の苦役を九死に一生を得、獄関一路、梁山泊へ通じること ・無法者のとりで梁山泊の事。ならびに吹毛剣を巷に売る浪人のこと ・青面獣の楊志 、知己にこたえて神技の武を現すこと ・風来の一怪児、東渓村に宿命星の宿業を齎すこと ・寺小屋先生「今日休学」の壁書をして去る事 ・呉用先生の智網、金鱗の鯉を漁って元の村へ帰ること ・六星、壇に誓う門外に、また訪れる一星のこと ・仮装の隊商十一梱、青面獣を頭として、北京を出立する事 ・七人の棗商人、黄泥岡の一林に何やら笑いさざめく事 ・“生辰綱の智恵取り”のこと。並びに、楊志、死の谷を覗く事 ・二侠、二竜山下に出会い、その後の花和尚魯智深がこと ・目明陣、五里霧中のこと。次いで、刑事頭何濤の妻と弟の事 ・耳の飾は義と仁の珠。宋江、友の危機に馬を東渓村へとばす事 ・秋を歌湖島の河童に、百舟ことごとく火計に陥つこと ・林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと ・人の仏心は二婆の慾をよろこぼせ、横丁の妾宅は柳に花を咲かせる事 ・女には男扱あつかいされぬ君子も、山野の侠児には恋い慕したわれる事 ・悶々と並ぶ二ツ枕に、蘭燈の夢は闘って解けやらぬ事 ・ふと我れに返る生姜湯の灯も、せつな我れを失う寝刃の闇のこと ・地下室の窮鳥に、再生の銅鈴が友情を告げて鳴ること ・宋江、小旋風の門を叩くこと。ならびに瘧病みの男と会う事 ・景陽岡の虎、武松を英雄の輿に祭り上げること ・似ない弟に、また不似合な兄と嫂事。ならびに武松、宿替えすること -
宮本武蔵
剣禅一如の境地を求めて剣の道を極めんとした宮本武蔵の半生を、吉川英治が国民的ロマンに昇華! 功名を立てようと関ヶ原の合戦に臨んだ新免武蔵(しんめん・たけぞう)、十七歳――。同じく参戦した同郷・宮本村の又八と敗軍の兵として、戦場近くのお甲・朱美母子の元へ身を寄せることに。朱美の父の仇敵を討ち果たし、郷里の宮本村へ帰ることにした武蔵だが、又八は母子とどこぞへ消えてしまった。 村へ到着した武蔵は、又八の許嫁だったお通と再会。理由あって二人は村を出ることに。沢庵和尚に諭された武蔵は剣の道を極める決意を固め、修行の旅に出るのだった。 第一巻 目次 〈地の巻〉 鈴 毒茸 おとし櫛 花御堂 野の人たち 茨 孫子 縛り笛 千年杉 樹石問答 三日月茶屋 弱い武蔵 光明蔵 花田橋 〈水の巻〉 吉岡染 陽なた・陽かげ 優曇華 坂 河っ童 春風便 巡りぞ会わん 茶漬 奈良の宿 般若野 この一国 芍薬の使者 四高弟 -
艶女将
小間物問屋に居候する余吉は、女将の菊枝から四十八手の体位の形をした根付作りを頼まれる。春画を手本にするものの、陰戸(陰部)の形を知らない余吉が戸惑っていると、寝巻姿の菊枝が言った。「私のを見てみるかい?」。さらに女将のわがまま娘・千代、男装の武家娘・澪ら好奇心溢れる生娘たちが余吉のもとを訪れ――。時代官能小説。 -
覇者の戦塵1944 翔竜雷撃隊
豪州方面の最前線に米潜水艦が接近。単独で防衛に当たる駆潜艇18号艇長の決断は。一方、内地では新型噴進爆弾搭載の銀河の訓練が始まり… -
第二次太平洋戦争
華やかなパーティに日米の軍人が集う感謝祭の夜、三沢・厚木・横田の三基地を完全武装の陸自部隊が急襲し、これを無血占領した。破局を迎えた米国との経済対立、核燃料処理施設への米軍機墜落などに業を煮やした日本政府が、基地返還を求めて危険な一歩を踏み出したのだ。だが、先制攻撃でステルス爆撃機B-2の放った対地ミサイルは、国産VTOL艦上戦闘機「海燕」によって撃破されてしまう。戦略テクノサスペンス不朽の快作。 -
かんかん虫は唄う
かんかん虫とは、ドック入りした船のサビ落としをする港の自由労働者。かんかん虫のトム公は、14歳ながら札つきの不良少年。しかし、曲がったことは大嫌い。彼が傲慢な金持ちを憎むのは、相応の理由があった。少年時代の横浜の見聞をもとにした「かんかん虫は唄う」は、自伝的要素に満ちた異色作。必死に生き抜くお島母子に、幼き日の著者のおもいがこめられた「色は匂えど」を併録。 -
超空の艦隊
エンタープライズを守っているのは、戦艦ノースカロライナ、重巡ポートランド、軽巡アトランタ、それに駆逐艦四隻である。大音響とともにオレンジいろの閃光が光った。それは、なだしおから飛来したハープーン・ミサイルだった。ものすごい炎が噴き上がり、空母エンタープライズの飛行甲板に巨大なクレーターを空けた。Z部隊の戦火が切って落とされた! -
大名やくざ 虎の母は泣かない 【電子版限定スピンオフ】
大人気時代小説シリーズ「大名やくざ」、初のスピンオフ! やくざの若親分と二十一万石の大名、二つの顔を持つ有馬虎之助の破天荒な暴れぶりが人気の「大名やくざ」シリーズから、スピンオフ短編が登場。 今回の主役は虎之助の母・辰。丑蔵一家の女親分として、その豪胆さと喧嘩っ早さ、相手の気持ちをズタズタにする口の悪さで恐れられている辰だが、なにも生まれたときからグレていたわけではない。辰は子分と花火をしながら、先代親分だった父、早くに亡くなった母との思い出が立ち上ってくるのにまかせていた。そこへ、最近できた居酒屋の女将がみかじめ料を払わないという話が届き、辰は自ら足を運んでみることに。 一方その頃江戸湾では、奇妙な黄色い打ち上げ花火の目撃が相次ぐ。虎之助は将軍綱吉から命を受け、この件の探索を加賀藩と競わねばならなくなり……。 本編ではなかなか語られることのない、辰の若き日の思い出が明らかになるひと味違った「大名やくざ」。 -
ぼんくら同心と徳川の姫
北町奉行所の同心・末広喜十郎は、例繰方に勤める人嫌いの偏屈な男。妻に先立たれ、娘とふたり、ひっそりと暮らしている。そんな喜十郎のいきつけの一膳飯屋『ひさご』で、ある日、若い美貌の女中・お松が働きだした。けったいなお供の三蔵を引き連れ、とてもただの女中とは思えぬ娘であったが、それもそのはず、このお松こそ、徳川吉宗を父にもつ、正真正銘、将軍のお姫さまであった。市井の暮らしを知りたいと、お忍びで出てきたお松であったが、目立たぬ風貌に隠された喜十郎の、優れた知性と探索力に、乙女心が揺れはじめて……。人気作家の新境地・待望の新シリーズ開幕!! -
【小説】超弩級空母大和 完全版
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「世界最大の戦艦大和が超大型空母として建造されたら…」 というifの世界を追求した仮想戦記、いざ開幕! ※本作は小説です。漫画版も発売中。 パイロットを目指した宗方玲治は、能力を買われ帝国海軍軍令部作戦課に所属した。 だが、上司である第一航空艦隊航空甲参謀である源田 実中佐が事故により死去。 それに伴い後任に抜擢され、真珠湾攻撃の作戦を立案することになる。 史実では日本の空母機動艦隊による圧勝だったが、 宗方はなぜか戦艦中心の布陣で米国海軍と対峙する。 果たして、勝負の行方は…!? そして、宗方の真意とは…!! <目次>小説版第1巻 プロローグ 1972~一つの最善 第1章 1940~日出る処の果てに 第2章 1940~戦いの序曲 第3章 1941~ウォー・プラン 第4章 1941~過去と未来の戦い 第5章 1941~開戦準備 第6章 1941~ア・ビッグ・ガン・エピック エピローグ 1942~レッド・スカイ・モーニング あとがき 初版:歴史群像新書(学習研究社)1996年 -
明智光秀は天海上人だった!
各地に残る“光秀生存説”の謎が本書で明らかに! 実は、すべて家康が黒幕だった!家康に庇護され、天海として江戸を護り、日光東照宮をつくった明智光秀。 それは、なぜ明智平という地名があるのか、東照宮に明智家の家紋があるのかなど、光秀=天海を示すさまざまな断片を丹念につなぎ合わせ、ついにその謎を解き明かした。 第一章 「本能寺の変」を検証 一 信長が僅かな供廻りで上洛した疑問 二 事変当日の動き 三 想定外の「中国大返し」 第二章 光秀による謀反の動機 一 信長への怨恨 二 天下取りの野心なのか?など 第三章 光秀に勝算はあったのか 一 光秀の軍事力 二 藤孝父子と光秀の関係 三 光秀の軍事要請に筒井順慶の迷い 第四章 事変の黒幕は誰か? 一 羽柴秀吉は黒幕ではなかった 二 家康は黒幕だった 第五章 家康の「本能寺の変」への助走 一 家康の歴史的背景 二 清州同盟の締結と発展など 第六章 事変後の光秀 一 「信長討ち」終結後の明智軍 二 事変当日の安土城 三 光秀の再上洛 四 敗退した光秀と利三 第七章 光秀は生きていた 一 落ち武者狩りはなかった 二 秀吉が光秀の首級を晒したという嘘など 第八章 織田軍団の動向 一 京都近隣にいた織田方面軍 二 畿外在陣の織田方面軍など 第九章 天海(光秀)と徳川家ゆかりの社寺 一 家康が南光坊天海を起用した謎に迫る 二 下野国(現・栃木県日光市)など 第十章 斉藤利三の娘福(春日局)と家康 一 斎藤福と徳川家康 二 将軍・秀忠VS大御所・家康による将軍継嗣問題 三 将軍・家光と春日局による権勢 第十一章 「光秀生存説」を示す論理的帰結 一 南光坊天海と明智光秀は同一人物か? 二 世界観が一致する光秀と家康の事象 三 光秀の故地・坂本の風景を江戸の町に反映させた天海 終章 「本能寺の変」に関連する人物のゆかり地 「本能寺の変」関連年表 参考文献 -
暁の鎮魂歌
安価で量産できる軍艦こそ日本に必要なフネである――。この平賀譲の思想のもとに造られたフネ「楔艇」。それは、小さな船体に20センチ3連装砲塔1基を載せた空前絶後の軍艦だった。楔艇だけで新たに編成された“暁部隊”が戦局打開のために出撃する! -
核物質護衛艦隊出撃す
フィリピン沖を日本へと向かう再処理済核燃料輸送船。護衛にあたる海上保安庁巡視船が突然、対艦ミサイルの攻撃を受け爆発炎上。輸送船はテロリストに占拠される。中東産油国の依頼で、原油価格の上昇とプルトニウム入手を狙った、伝説的傭兵バックィン大佐の作戦だ。アラブ側の核武装を恐れて介入するイスラエル特殊部隊、そして奪還をめざす陸海空自衛隊の精鋭も現場海域へ…… -
孟嘗君
波瀾の現代に、古代の浪漫を。 中国戦国時代、気宇壮大なその人生。 累計160万部のベストセラー中国歴史ロマン、大きな活字の名作新装版、第1巻 斉(せい)の君主の子田嬰(でんえい)の妾青欄(せいらん)は、男児文(ぶん)を産んだ。 だが、五月五日生まれのその赤子を、父田嬰は「殺せ」と青欄に命じる。 母が密かに逃がした文は、やがて奇妙な縁で好漢風洪(ふうこう)らに育てられる。 中国戦国時代、のちに盛名を得る田文(でんぶん)・孟嘗君(もうしょうくん)と、侠気あふれる養父の、壮大華麗な人生の幕が上がる。 〈新装版全5巻〉 -
訴人
時代に翻弄され貧しい牢人暮らしの中に訪れた人生の転機とは どうしてこんな惨めな思いをせねばらんのだ。8年間も貧乏牢人を余儀なくされている河村精一郎は、わが身の不運を呪い、封を幕府に返上した身勝手な藩主を恨めしく思った。そんな彼の元に、由比正雪を首謀者とした謀反への誘いが来る。だが、軍学道場に集まった面々の中に、裏切り者がいた。蜂起の当日、そのことに気づいた精一郎は焦った。蜂起は失敗だ。仲間に知らせるか。いや、もう間に合わない。精一郎の頭の中は忙しく揺れ動く……。 福島県文学賞を受賞した「浪人」(「訴人」へと改題)など秀逸な短編時代小説を5本を収録。電子オリジナル作品。 *訴人 *古城の日蝕 *孤愁陰影 *老執 *改革請負人 ●白川悠紀(しらかわ・ゆうき) 1956年生まれ。早稲田大学文学部卒業。高等学校教諭を定年退職。平成19年に小説「浪人」で福島県文学賞受賞。中山義秀記念文学館館長。退職後は中山義秀顕彰会理事。福島県文学賞企画委員。白河市議会議員。 -
第零艦隊破戒録
昭和海援隊、インド洋で英軍と激突! 新たなる太平洋戦争の幕が切って落とされた 米空母艦隊を殲滅し、オーストラリア単独講和にまで持ち込んだ昭和海援隊は、西から迫る脅威に対抗すべく、新たなる戦場へと舵をとる。太平洋戦争は日米のみならず英国および豪州、そしてヴィシー・フランス海軍まで加わり、戦乱はますます混迷の度合いを深めていく……。 架空戦記「第零艦隊血風録」の続編となる「第零艦隊破戒録」シリーズ、第1弾。巻末に「電子版のための後書き」を追加収録。 ●吉田親司 (よしだ・ちかし) 1969年、福岡県生まれ。日本SF作家クラブ会員。2001年10月『新世界大戦EPISODE3』(KKベストセラーズ)で作家デビュー。緻密な世界観を構築した作品は幅広い世代から支持を得ている。著書には『戦略超空母「信濃」』『最強不沈空母「飛龍」』『極東大戦 日中激突』『逆襲のレイテ』『真世界大戦』(コスミック出版)、『時空改変戦艦「大和」』『傭兵艦隊「大和」』『覇王戦艦「大和改」』(電波社)、『ガ島要塞1942』(経済界)、『女皇の帝国』シリーズ(KKベストセラーズ)、『作家で億は稼げません』(インプレス)、『マザーズ・タワー』『第二警察』(早川書房)などがある。 -
第零艦隊血風録
純白の「ZERO艦隊」……昭和海援隊見参、真珠湾攻撃に参戦する! 1935年10月、日本に新たなる洋上軍事機構が誕生した。この組織は海軍ではない。合衆国沿岸警備隊を手本とし、洋上警備や海難救助を任務とする日本強制救助機構――通称・昭和海援隊である。のちに欧米から「ZERO艦隊」と恐れられる彼らは、風雲急を告げる太平洋のまっただ中へと船出する。列国の脅威から日本を救うために……。 架空戦記「第零艦隊血風録」シリーズ、第1弾。巻末に「電子版のための後書き」を追加収録。 ●吉田親司 (よしだ・ちかし) 1969年、福岡県生まれ。日本SF作家クラブ会員。2001年10月『新世界大戦EPISODE3』(KKベストセラーズ)で作家デビュー。緻密な世界観を構築した作品は幅広い世代から支持を得ている。著書には『戦略超空母「信濃」』『最強不沈空母「飛龍」』『極東大戦 日中激突』『逆襲のレイテ』『真世界大戦』(コスミック出版)、『時空改変戦艦「大和」』『傭兵艦隊「大和」』『覇王戦艦「大和改」』(電波社)、『ガ島要塞1942』(経済界)、『女皇の帝国』シリーズ(KKベストセラーズ)、『作家で億は稼げません』(インプレス)、『マザーズ・タワー』『第二警察』(早川書房)などがある。 -
天神小五郎 人情剣
侍を捨てた。 だが、斬らねばならぬ理由がある。 町で人気の煮売屋の主人・小五郎が、人のため剣を振るう! シリーズ累計280万部突破! 「風の市兵衛」の著者が描く、江戸の人情と圧巻の剣戟 八丁堀の女房たちに人気の煮売り屋「天神屋」。その主人・小五郎は、西国の大名に仕えた元武士で剣術の腕も立つと噂されている。 ある日、店の前で騒ぎが。博奕打ちの竹二が妻のおさんを折檻しているのだ。店に出入りする風来坊の徳市とともにおさんを助けた小五郎は、やがて思いもかけぬ騒動に巻き込まれていく。 弱きを救う小五郎の剣に心震える痛快時代小説。 -
非 忠臣蔵
赤穂浪士最後の脱盟者・毛利小平太は名を変え、他家に仕えることになった。ところが、その小平太の前に、赤穂浪士ただ一人の生き残り・寺坂吉右衛門が現れる。吉右衛門は、赤穂浪士の頭領・大石内蔵助が、裏切り者の小平太を誅するために送った刺客であった。 元禄赤穂事件の裏で、暗躍する将軍・徳川綱吉、側用人・柳沢吉保、浅野・吉良両家の内通者たち。仇討ちという美談に垣間見える人間の悲しい性。 語り尽くされたと思われた忠臣蔵に新たな物語が生まれた。 ※本作は高廣 雅巳の個人誌作品の電子書籍版となります。 -
はぐれ医 慶安
承応年間の江戸木挽町に、大和慶安という若い医者がいた。 水野家筆頭侍医を父に持ち、跡継ぎとして期待を寄せられていたものの、血が苦手という医者としては致命的な弱みがあり、家を飛びだして鬱屈とした人生を送っていた。 だがこの慶安、血を見なければ優秀な医師、木刀を手にすれば天下無双、しかも人の背後に「桜色の後光」が見えるという、なんとも変わった人物であった。 ひょんなことから、他人の恋心が見えるこの不思議な能力を活用し、慶安は商家の若旦那失踪事件を見事解決に導く。 世話焼きの妹や女医師、岡っ引の協力を借りて、慶安は男女の事件を紐解いていくのだが…!? 日本初の結婚相談所を作った、実在の医師を描く新シリーズ! -
駆け込み寺吟味所
厚木藩の家臣・小暮右近は、絶体絶命の危機におちいっていた。 それというのもこの右近、あるじの御息女、貴子姫の従者として、姫ともども輿入れ先の市原藩松本家に移る予定であったのだが、婚礼当日、肝心の貴子姫が逃げだしてしまったのだ。 しかも姫が逃げた先は、縁切寺として知られる東慶寺の別院。 切腹免除と引き換えに姫を連れ戻す密命を受けた右近は、さっそく寺に向かうが、当の貴子姫はいっこうに戻るつもりはない。 それどころか右近を巻きこみ、離縁状吟味の真似事をはじめる。 優しすぎる旦那の真意、飲んだくれ浪人の秘めた想い、妾に溺れた商人の悲劇……男女間のさまざまな問題を、奇縁でつながったふたりが裁いていく新シリーズ。 -
用心棒血戦記
乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂 この男、ただの用心棒にあらず―― 老中直属の隠密にして剣の達人、葵十三郎 小藩の跡目を巡る策謀を阻止できるか!? 痛快剣戟小説、開幕! 乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂乂 修行旅の道中、葵十三郎と従者の茂平は刺客に追われる武士の一団を救う。 狙われたのは岩田藩の世継ぎとなる松太郎。国許へ向かう途中のことだった。 凄腕を見込まれ、用心棒を引き受けた十三郎は、松太郎一行を国許まで警固することに。 信濃国三万石の小藩・岩田藩では、藩を二分するお家騒動が起こっていた。 松太郎の擁立を阻む国家老らは、城代家老の片岡を人質に取り、松太郎一行の抹殺を目論む。 敵が次々と仕掛ける罠を打ち破るため、十三郎は単身、漆黒の闇に包まれた敵陣へと斬り込む。 実はこの男、幕政の舵を握る老中、松平伊豆守直属の隠密だった! 冴え渡る田宮流居合の閃光が悪を裁く。 一気読み必至の痛快剣戟時代小説! -
新生最強戦艦「大和」
「戦艦大和を、ミッドウェー島に向けて前進させよ!」──山本五十六司令長官は厳命した。 昭和17年6月、ミッドウェーに向け出撃した連合艦隊第一航空艦隊は、サンド島基地爆撃に成功するが、米空母部隊に発見されてしまう。 それを知った山本は、航空機と戦うなら大和しかない、と決断。本隊から離し急進させたのである。大和は、B17爆撃機の先制攻撃、さらに急降下爆撃機の集中攻撃を受けるも、空母をおびき出すという策略は成功し、砲撃によって太平洋艦隊に打撃を与える。 呉に戻った大和は無線通信の設備を増強。ガダルカナル島に航空基地を建設し、ソロモン方面に主軸を移動する米軍に対し、進撃を再開する! 生まれ変わった不沈戦艦が新たな任務を全うする傑作戦記シミュレーション!! -
司馬遼太郎の幕末・明治 『竜馬がゆく』と『坂の上の雲』を読む
歴史小説は“史実”か“虚構”か、という対比には意味がない。 作家も歴史家も、自分の生きている時代のなかで、ある時代を切り取り、対象として書く。 歴史を描くうえで、両者の差はない。 史実が書かれているかどうかではなく、記述の“作法”に意味がある。 本書では、「国民作家」司馬遼太郎作品のなかでもとくに人気の高い『竜馬がゆく』と『坂の上の雲』を、作品全体を通してたんねんに読み込んでいく。 2作品で司馬が書いた、あるいは書かなかった幕末・明治を、小説の対象となった時代・小説が書かれた時代・そしてわれわれが読んでいる今現在=「三つの時間軸」で読む、はじめての試みである。 読み手が“いま”を背景に、作品をどう読むかも問われるのだ。 -
戦略論入門 自衛隊幹部学校 講義録
第三次地政学ブームは、アメリカの経済界が火付け役だったように、今、ビジネスを展開するためには戦略論の理解が不可欠だ。 地政学の第一人者が、古典から現代までの戦略論を概観。 世界のリスクを予見するための基礎を伝授する。 人類は今もなお戦禍の中にいる。 戦後80年、日本では戦略論はタブーとされてきたが、平和を願うだけでは見えないことがあるのだ。 自衛隊幹部学校の講義録をベースにした戦略論入門の決定版。 -
ご縁おむすび屋
あなたに良縁、お運びします。 江戸の片隅で、婚活から祝言まで縁組相談に乗っているお結は〈ご縁おむすび屋〉の主。 短所も欠点も見当たらないのに、不思議と良縁に恵まれない男女ばかりが頼みにやって来る。 今日も干鰯問屋の重太郎が相談に訪れた。 若旦那曰く、「何度か見合いして、仲よくなった相手もいたけれど、なぜか途中で上手くいかなくなってしまう」という。 一見すると、容姿も生まれも稼ぎも、すべて可もなく不可もないのに、だ。 お結は何が悪いのだろうと首を傾げつつも、重太郎の好みに合いそうな、小間物問屋の娘お初を紹介することに。 お見合いの場所は、たまにお結がおむすびを握らせてもらって小銭を稼いでいる料理屋〈春屋〉と決まった。 〈春屋〉の善吉は繊細な気遣いで客に合った料理を出すので、きっとうまくいくと安心していたが……。 江戸の町に幸せの涙が溢れる人情小説。 -
大あばれ 三人若殿
旗本家の厄介者、三人、何者にもなれぬ明日を自らの手で切り拓く! 由緒正しき血を引きながら、邪魔者扱いされる若殿たち。 部屋住、ヤクザ、女装の三人が出会い、共に闘う! 公事騒動の顛末は? 若月誠太郎は旗本家の厄介者。写本を内職に食い繋いでいる。ある日、手にした白樺の樹皮の裏に書かれた異国の文字が誠太郎を事件に巻き込んでいく。そんな誠太郎の前に現れた公事宿のヤクザ稼業・龍次兄ィと女装のお喝頼政もどうやら御家の厄介者。一方、行方を晦まし悪の手に堕ちた、誠太郎の竹馬の友・津村弥之助は殺し屋の仕事を請け負わされようとしていた…。 『大富豪同心』で人気の幡大介、新シリーズ -
かぜゆら
「風鈴って、まるで人みてえだ……不揃いで、どれも音が違う」 若き風鈴職人と、孤独を抱えた者たちが織りなす、優しくて力強い再生の物語。 師匠夫妻を亡くし、大道芸で糊口を凌ぐ若き風鈴職人・宇多次。 己の未熟さに悩み、型破りな硝子(びいどろ)師・国平のもとで働き始めた彼は、献身的な商家の奥女中・お櫂、奉公先で傷ついた少年・小丸と出会う。 訳あって宇多次は小丸を引き取るが、そこに六年前に出奔した師匠の娘・お勢が突如帰還。 裏長屋での奇妙な三人暮らしが始まった。国平に導かれ、宇多次が新しい風鈴の創作へ挑む一方、お勢の言動には拭いきれない違和感が漂い始めて……。 江戸の市井を描く名手・西條奈加の真骨頂! -
「駕籠屋春秋」シリーズ【全5冊合本版】
江戸は人形町の“駕籠留”には新三と太十という小粋な駕籠舁きがいる。歳は二十八、子供の頃からつるんできた二人の息の合った駕籠は、客からの評判も上々だ。ある日、二人は有名な男伊達・直次郎を乗せるが、道中次々と彼の因縁の相手に遭遇する。かつて愛した女、大事な弟分。さらに縄張りを接する侠客一家からの襲撃に遭った直次郎を、新三と太十は見事な武術で助け――。出会いが縁を繋ぎ、嵐を呼ぶ。男前な二人組、江戸を駆ける! 人気作家・岡本さとるが送る、ほろりと泣ける時代小説の大本命。※本書は『駕籠屋春秋 一』『質屋の娘 駕籠屋春秋 二』『雨やどり 駕籠屋春秋 三』『相棒 駕籠屋春秋 四』『旅路の果て 駕籠屋春秋 五』の5冊を合わせた合本版です。 -
隠元
世の理不尽と悟り。弟子から見た高僧の実像 寺の門前に捨てられ、自らの名前以外、何も持たなかった孤児。 すべてを諦めてきた彼の目の前にあらわれたのは、 日本中の注目を集める高僧だった――。 鎖国時代に明から来日し、隠元豆、木魚、煎茶、椅子などさまざまな文物を伝えた隠元禅師。 仏教界のみならず、庶民たちの間にまで一大ムーブメントを巻き起こし、禁裏と幕府の双方から厚い帰依を受けるが、それゆえに時代の渦のなかにも巻き込まれていく。 江戸からの圧力に不満をためる公家たち。帝と、時の権力者の諍い。それの影響としてあらわれる理不尽…… 我欲にまみれた人の世で、異国の僧が日本に示した献身の理由とは。 誰もが知る高僧のとらえがたき実像を、 彼を慕う寺男・快鳳の目から描く傑作歴史長編!
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