歴史・時代小説作品一覧

  • 歴史読本2012年1月号電子特別版「日米開戦への道」
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    6つの視点から日米開戦を眺め、開戦前1年間をドキュメントで追い、運命の1日をCGで再現……。真珠湾攻撃70年の節目の年に、「なぜ日本は戦争に踏み切ったのか」という問いを考えます。
  • 歴史読本2011年12月号電子特別版「戦国武将の兄弟」
    -
    戦国時代、強大になった大名には、必ずと言っていいほど有能な兄弟がいました。一族でも殺しあった乱世を生き抜いた兄弟の生き様、絆の強さに迫る!
  • 耳袋秘帖 浅草妖刀殺人事件
    4.2
    刀屋ばかりを狙う盗人「おたすけ兄弟」が、近所の神社に金を隠すのを見た町奉行所の中間・与之吉は、娘の薬代にとこれを奪うが、やがて兄弟に嗅ぎつけられ、身の回りに危険が迫る。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第3弾。坂巻が、初めて江戸見物をした日を描いた書き下ろし短編「ずぼんぼ」を特別収録。
  • 耳袋秘帖 八丁堀同心殺人事件
    3.4
    与力同心組屋敷がある八丁堀で、立て続けに、同心が殺された。地元・八丁堀での同心殺しは、威信にかかわると、北町奉行の小田切は気が気でない。だが、白昼堂々、次なる同心殺しが起き……。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第2弾。若き日の根岸を描いた、書き下ろし短編「河童の銭」を特別収録。
  • 耳袋秘帖 赤鬼奉行根岸肥前
    4.0
    若い頃、肩に赤鬼の刺青を彫る無頼をしながら、62歳で南町奉行まで昇り詰めた名奉行・根岸肥前守鎮衛(ねぎしひぜんのかみやすもり)。「大耳」の綽名を持つ彼が奇譚を記した随筆『耳袋』には、誰にも見せないもう1つの秘帖版『耳袋』があった。物を言う猫、続けて人が死ぬ井戸……根岸が同心の栗田、家来の坂巻とともに江戸の怪異を解き明かす「殺人事件」シリーズ第1弾!
  • 佐々木道誉 南北朝の争乱を操ったバサラ大名
    3.0
    南北朝の動乱期、武芸だけでなく連歌や立花など風流に通じ、華美な服装、そして遠慮のない振る舞いで「バサラ大名」と称された佐々木道誉(高氏)。本書は彼の波瀾の生涯を描く長編小説である。鎌倉幕府が弱体化し、次なる政治秩序が模索されていたころ、衆望を集めた後醍醐天皇は、幕府打倒を図る。やがて百数十年続いた武家政権を、いったんは朝廷に取り戻すことに成功するが、加担した武士たちが、恩賞の問題で再び不満を募らせることに。そこに登場してくるのが足利尊氏であり、元弘元年の政変(元弘の変)後、尊氏に従った佐々木道誉である。道誉は尊氏の影の参謀として臨機応変に立ちまわり、尊氏とともに時代を動かしていく。そして、再び京に武家政権を打ちたてるのである。「バサラ」を演ずることを、悪い時代を自由に生き抜くための手段とし、己れの進むべき道を強かに、確かに歩んだ武将の生きざまを、見事に描出する力作である。

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  • 小説 織田三代記 信秀・信長・信忠、天下取りへの道
    3.0
    戦国の日本を統一へと導いた稀代の英雄・織田信長。その天下統一事業は信長の手だけでなされたわけではない!まず、信長の父である織田信秀。尾張国守護代に仕える三奉行の一人だった信秀は、下剋上の流れに乗って尾張の支配者にのしあがる。この父の遺産と遺志を引き継いで「戦国大名・織田信長」が誕生した。そして、尾張の統一のみならず、近隣の強敵・今川義元を討ち取り、美濃の斎藤家を滅ぼして、天下布武への道を邁進し始めたのである。さらに、信長の嫡男・織田信忠。本国の尾張・美濃を相続し、偉大な父の後姿を見詰めながら天下人の後継者になるべく己を磨いた傑物であり、「新しい日本」の建設に力を振るうことが期待された。しかし、本能寺の変に遭遇したとき、不利を承知で明智光秀に立ち向かい、父に殉じた。ここに信長の天下布武は幕を下ろしたのである。戦国乱世に身を置き、全力で戦い続けた織田家三代の男たちを描き出した力作長編小説。

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  • ジョーの夢 新島襄と徳富蘇峰、そして八重
    4.0
    ジョーには夢があった。日本初の私立大学設立という、大きな夢が。明治初頭、日本の青春期に誕生した偉大なる教育者。鎖国最中にアメリカに渡り、後に同志社大学を設立する新島襄の姿を、その愛弟子にして日本初のジャーナリスト・徳富蘇峰は見守り続ける。ライバルは、慶應義塾大学設立を目指す福澤諭吉。ハンサムな妻・八重(2013年大河ドラマ「八重の桜」主人公)に支えられ、襄の夢は明治を駆け抜ける。
  • 邯鄲の誓 始皇帝と戦った者たち
    3.5
    紀元前3世紀、戦国時代末期の中国。秦軍が圧倒的な力で各国を侵略するなか、無敵の権力者・秦王政(始皇帝)の命を狙う少年がいた。その名は張順。滅亡した名国「韓」の宰相家の生まれ。民を救い導く宿命を負った順は、稀代の剣士・荊軻、故郷を奪われた少女・桃と出会い、志を一つにする。万に一つしか成功しないと言われる秦王暗殺に秘策などあるのか? 仕損じれば死――苛烈な戦いに彼らは挑んでいく!
  • めぐり逢い 新島八重回想記
    4.0
    天保14年、新島襄は上州安中藩江戸屋敷詰の祐筆の家に生まれる。尊皇攘夷運動の中、キリスト教精神に触れてアメリカへの密航を決意する。他方、八重は会津藩の砲術指南役の家に生まれる。藩主・松平容保が京都守護職に任ぜられ、鳥羽・伏見の戦いが勃発する。──単身渡米して西洋の精神を学ぼうとする襄。会津城で最後まで戦った八重。後にキリスト教精神の「良心」に基づく大学創設に結実するそれぞれの人生の軌跡とは!
  • 黒王妃
    3.6
    黒王妃こと、フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシスの波乱の生涯――。国王崩御の際は白い喪服をつけるのがしきたりだったこの国で、生涯黒衣をまといつづけた異端の王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。
  • 江戸のご隠居意見番 小春びより
    値引きあり
    4.0
    峯井伝兵衛は八千五百石の大名並みの元旗本。幕府の大番頭や留守居役も勤めた身であったが、今は隠退して家督を倅に譲り、向島の隠居所で悠々自適の日々を楽しむ身の上だった。その伝兵衛のもとへ、養子に出した現北町奉行の太兵衛から「助っ人」の依頼が…

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  • 中国皇帝列伝 歴史を創った名君・暴君たち
    4.5
    悠久なる中国の歴史は王朝交替の物語であり、そこには実に多くの皇帝たちが登場する。それら名君、暴君、天才、凡才たちの中から、歴史に大きな足跡を残し、存在感の際だっている12人の皇帝について書かれたのが本書である。あの広大な中国の国土を一つにまとめるには並々でない手腕がいる。だが時として、そのような人物が現われて国をまとめ、新しい王朝を興した。しかし、せっかく創業には成功しても二代か三代ですぐに滅びた王朝も多く、もちろん何百年と続いた王朝もある。その違いはいったい、どこにあるのだろうか? その答えは、本書に登場する12人の皇帝たちの事績の中にある。彼らは果たして、どういう考えのもとに政治を行ない、どのような生涯を歩み、どのような歴史を創ったのか。広大な舞台で繰り広げられた12の波瀾万丈の人間ドラマを活き活きと描くと同時に、人が生きていくうえで何が大切かということも教えてくれる一書である。

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  • 鍼師おしゃあ 幕末海軍史逸聞
    3.8
    一途な恋の行方を描く江戸っ子鍼師の一代記 ボコボコにされておしゃあのもとに駆け込まれた男は、瀬戸内育ちの漁師で古川庄八といい、幕府の命により水夫となり、江戸にやってきていた。女郎上がりで鍼師となったおしゃあは男嫌いだったが、庄八と恋に落ちる。庄八は、次第に重用され、オランダにまで留学するようになる。戊辰戦争では、幕府方として函館で明治政府軍と戦って捕らえられる。解放された庄八に会いたさに、函館まで出かけていったおしゃあだったが、そこには奈津という許嫁がいた……。  将軍の侍講にしてジャーナリストの成島柳北、安田銀行・安田生命の創業者である安田善次郎などの傑物もおしゃあと親しい患者として登場。  治療の腕と気っぷの良さは天下一品! 逞しいけど恋には純粋な江戸っ子おしゃあの、一途な恋の行方を描いた幕末明治一代記。  単行本刊行時には、『笹色の紅 幕末おんな鍼師恋がたり』という題名でしたが、文庫化に際し改題しました。

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  • 鼠、影を断つ
    4.3
    なじみの小料理屋で飲み、寝入ってしまった次郎吉。おかしな気配に気がついて目を覚ますと、隣家から火の手が上がっている! 次郎吉の機転で延焼は防げたが、火元の家に住んでいた母と幼い娘が焼け出された。火事の原因は不明。さらに母子の周辺に見え隠れする怪しい人物たち。何かあると感じた矢先、今度は小料理屋が火事に――。人情篤い盗賊・鼠小僧こと次郎吉が悪と闘う痛快時代小説シリーズ。ますます絶好調の第3弾!
  • 月影の道 小説・新島八重
    3.0
    会津が降伏開城した夜、見上げた空には銀の月、無残に散った親友の美しい顔──。壮絶な籠城戦に男装で参加し生き延びた、会津藩砲術指南役の娘・山本八重は、薩長への突き上げるような憎しみに葛藤する。アメリカ帰りの牧師・新島襄と結婚した時、心に期したこととは。「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、時代に挑戦し続けた女性の激動の一生。2013年NHK大河ドラマの主人公・新島八重の、誇り高き会津人としての生き様をドラマティックに描ききった画期的小説。
  • 鼠、夜に賭ける
    4.3
    〈鼠〉こと次郎吉が酒を飲んでいた店に、抜身を手にした男が入ってきた。どうやら人を斬ってきたらしい。男は「しくじった……やり直しはできん。俺はもう終りだ。けりをつける」と言い残すと、刀で首を斬って自害した。一方、騒ぎに巻き込まれた店で働く娘おようは、自害した男が落としたあるものを懐に忍ばせ、家路を急いでいた――。盗賊・鼠小僧が悪をくじく痛快エンタテインメント時代小説。絶好調のシリーズ第4弾!
  • 藪の奥―眠る義経秘宝
    3.0
    後にトロイア発掘によって世界的な名声を得ることになるシュリーマンは、「黄金郷ヒライズミ」の地図を預かる。一攫千金と名声獲得の野望を胸に、シュリーマンは奥州藤原氏の財宝探しに幕末の日本に渡る。稀少な手がかりを元に財宝の在処を平泉北西の北上山地と割り出し、山道険しい藪の奥を分け進む。財宝目当ての争いに、シュリーマンも短銃を手に持ち構える。はたして財宝は見つかるのか、そして義経北行伝説の真相とは?(講談社文庫)
  • 幻海 The Legend of Ocean
    3.0
    1588年、イエズス会士シサットは日本での布教の行き詰まりを打開すべく、豊臣秀吉と会談。北条家征伐に同行し航海学の知識を貸すなら東国に布教の拠点を作ってよいとの条件をのみ、豊臣水軍に加わる。だが戦いのさなか「奥伊豆に黄金の国がある」という噂を耳にした一行は危険な海域を目指す。彼らがそこで目にしたものとは!? 迫真の海洋スペクタクル合戦譚。

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  • 手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩
    3.8
    江戸吉原には、娘を花魁(おいらん)へと染めかえる裏稼業があった。その名も、うぶな時分に性技を仕込む「上ゲ屋(あげや)」、年季を重ねた妓(おんな)に活を入れハリを蘇らせる「保チ屋(もちや)」、常に女心を探り間夫(まぶ)を絶つ「目付(めつけ)」。吉原の架空の設定を軸に、これら男衆と、磨きぬかれたオンナ達が織りなす色と欲、恋と情けを描いた連作7編。秘められし真心が静かに胸をうつ、期待の新人のデビュー作!
  • 新 真田軍記 1
    -
    関ヶ原の戦い後、一年有余、ついに真田昌幸・幸村の復仇戦が始まった。九度山に流されていた父と子は、秘策を練りあげる。徳川家が最も畏れた昌幸の知嚢から生まれた秘計だ。完璧だった。まず狙われたのは、勇将と称されていたあの男だった。そして次は……?

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  • 長宗我部(ちょうそがべ)
    3.7
    四国統一を成し遂げ天下を夢見るも、関ヶ原で敗北。山内政権下で「下士」へ転落し、雌伏の後、明治維新を機に家名復活へ──。秦の始皇帝を遠祖とする名門一族の興亡を、長宗我部元親の末弟、親房から17代目の当主・長宗我部友親が描く。末裔でなければ書けない史実の数々は、70代、2000年に及ぶ血脈の「大河の一滴」までさかのぼった、まさに歴史のロマン。長宗我部元親の原点がここにある!
  • ちゃんちゃら
    4.0
    江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」で修行中の元浮浪児・ちゃら。酒好きだが腕も気風もいい親方の辰蔵に仕込まれて、山猫のようだったちゃらも、一人前の職人に育ちつつあった。しかし、ある日を境に、一心に作庭に励んでいた一家に、とんでもない厄介事が降りかかる。青空の下、緑の風に吹かれるような、爽快時代小説! (講談社文庫)
  • 信長の血統
    3.2
    「時代の改革者」「革命児」の異名をとる日本史上の傑物といえば、織田信長をおいて他にいない。しかし天下統一の夢半ばの天正十年、本能寺の変に斃れ、49年の生涯を閉じる。その遺志は、秀吉、そして家康に受け継がれた。彼らが天下取りへの錦の御旗に掲げたものは何だったか? 稀代の改革者の血は、どこへ流れたのか? 日本エッセイスト・クラブ賞受賞者で東大教授の山本博文氏が、戦国時代の権力継承の仕組みを解き明かし、信長一族や末裔が辿った運命を克明に描く。
  • 平 清盛 一
    3.8
    今からおよそ900年前、混迷を極めた平安末期。この国の行く末を示すべく生まれたひとりの男--平清盛。本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年は、養父・忠盛とともに海賊討伐をおこない、やがて一人前のサムライへと成長していく。青春期の清盛像を生き生きと描く、シリーズ第1巻。

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  • 朝顔草紙
    4.0
    顔も見知らぬ許婚同士が、十数年の愛情をつらぬきとおし、藩の奸物を討って結ばれるまでを描いた『朝顔草紙』。徳川四天王、本多平八郎と同姓同名の臆病な青年武士が、戦場で名乗りをあげるたびに敵の第一目標とされ、あわてて逃げ出すという滑稽な設定の『違う平八郎』。いずれ劣らぬあわて者同士主従の不思議な心の通いあいを描いた『粗忽評判記』。ほかに『義理なさけ』など全12編。

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  • 彦左衛門外記
    3.3
    身分のちがいを理由に大名の姫から絶縁された旗本、五橋数馬は奇抜な方法で出世を試みる。失意のうちに市井に隠棲していた大伯父の大久保彦左衛門をおだてあげ、戦記を捏造し、なき家康のお墨付きを偽造して天下の御意見番にしたてあげてしまう。それを侍、侠客、水野十郎左衛門たちが担ぎあげたために大騒動がもちあがる。諷刺と虚構を存分に駆使した奇想天外、抱腹絶倒の異色作。

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  • 新潮記
    -
    高松の松平家は水戸の徳川家と互いに養子を交換する本枝不離の関係にあったが、水戸藩が幕末動乱の策源地となるとともに藩内は尊皇佐幕に二分される。高松藩の尊皇派の中心人物の庶子である早水秀之進は、その生まれのゆえに屈折し、文武に秀でているにもかかわらず時流を冷ややかに眺めるだけであったが、水戸藩への密使に立ち、生死の間をくぐりぬけることで己れのなすべき事を悟る。

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  • 夜明けの辻
    3.7
    江戸中期の尊皇論者、山県大弐と出会ったことから藩の内紛にまきこまれた二人の青年武士の、友情の破綻と和解までを描いた初期の中編『夜明けの辻』。元芸妓との結婚を望んだ若侍が、頑固一徹の国家老の伯父を説得するために機略に富んだやり取りをくりひろげる“こっけい物”の佳品『嫁取り二代記』。ほかに『平八郎聞書』『葦』など、山本周五郎の文学的精進のあとを伝える全11編。

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  • 生きている源八
    3.8
    どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。その細心にして豪胆な戦いぶりに託して、“玉砕”が叫ばれていた太平洋戦争末期に作者の信ずるところを強く打ち出した〈日本士道記〉シリーズの表題作。かけ違った恋に衝撃を受けつつも、剣の道を貫く『藤次郎の恋』。ほかに『立春なみだ橋』『豪傑ばやり』など全12編。

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  • 菊月夜
    3.6
    四年間の江戸詰めの間に許婚・小房の父が狂死し家族は追放されるという運命に遭った信三郎が、事件の決裁に疑問をいだいて真相をさぐり、小房と劇的に再会するまでを描いた「菊月夜」。周五郎が年少の読者に向けて、母の愛とは何かを感動的に語りかけた「花宵」「おもかげ」。ほかに「柿」「一領一筋」「蜆谷」や、名作「青べか物語」の原型となった「留さんとその女」「蛮人」など全10編。

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  • 怒らぬ慶之助
    4.0
    二の矢を携えず、ただ一矢のみを持って真剣勝負に臨む侍の姿を通し、 武士道の真髄を描いた表題作。従妹の許婚の悪行を知らされると同時に、従妹への恋情に目覚める「怒る新一郎」ほか「千代紙行燈」「武道絵手本」など。大正15年の「小さいミケル」から、昭和18年「日本婦道記」が直木賞に推されてこれを辞退した時期までの苦行時代を、新たに発掘された11編を含め跡づける短編集。

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  • 与之助の花
    3.7
    ふとした不始末からごろつき侍にゆすられる身となった与之助が、思いを寄せていた娘から身を引き、ごろつきを斬って切腹するまでの心の様を描いた表題作。わがままで武術自慢の藩主の娘を、一介の藩士が無遠慮にこらしめる「奇縁無双」。維新戦争に赴いた恋人の帰りを40年間も待つ女心を哀切に謳った「春いくたび」。ほかに「一代恋娘」「友のためではない」など全13編を収める。

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  • 酔いどれ次郎八
    4.5
    藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田千久馬。二人は首尾よく本懐を遂げるが、薩摩藩士に取り囲まれ退路を断たれる。千久馬を逃がし、その場で死んだと思われていた次郎八が二年後に藩に姿を現した時、かつての許婚は千久馬のもとに嫁いでいた――。次郎八のとる意外な行動を描く表題作ほか、「与茂七の帰藩」など全11編を収録。

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  • 髪かざり
    3.5
    太平洋戦争中から終戦直後にかけて、著者は〈日本婦道記〉と題した短編を発表し続けた。初期の代表作となったこのシリーズには、未曾有の非常時にあって、古来、戦場の男たちを陰で支え続けてきた日本の妻や母たちの、夫も気づかないところに表われる美質を掘起こしたいとの願いが込められていた。本書には、「忍緒」や「二粒の飴」など、文庫未収録の本シリーズ作品のすべて、17編を収録。

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  • 艶書
    3.3
    宵節句の宴で七重は隣家の出三郎の袂に艶書を入れる。しかし、部屋住みでうだつがあがらないと思っている出三郎には、それが誰からのものかわからないまま、七重は他家へ嫁してゆく。廻り道をしてしか実らぬ恋を描く「艶書」。愛する男を立ち直らせるために、自ら愛着を断つ女心のかなしさを謳った「憎いあん畜生」。著者が娯楽小説として初めて世に問うた「だだら団兵衛」など全11編。

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  • 楽天旅日記
    3.6
    大吉田藩七十万石の正嫡順二郎は、四歳の時、側室一派の陰謀によって廃嫡され、国許で幽閉同然の生活を送る。ところが、二十四歳になった時、世継ぎとされていた側室の子が突然死亡し、順二郎は隠密裡に江戸表へ迎えられる事になるが……。お家騒動の渦中に投げ込まれた世間知らずの若殿の眼を通して、現実政治に振り回される人間たちの愚かさとはかなさを諷刺した長編小説。

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  • ならぬ堪忍
    3.6
    城代家老の“御意討ち”を命じられた新八郎は、直(じか)に不正を糺すが、逆に率直な説明を受け、初めて真実を知る。世間の風聞などは信を置くに足らぬと説いた著者の人間観が現れる『宗近新八郎』。藩の“家宝”が象徴する武家の権威を否定して“人間第一主義”を強調する『浪人走馬灯』。生命を賭けるに値する真の“堪忍”とは何かを問う『ならぬ堪忍』など戦前の短編全13作を収める。

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  • 月の松山
    3.9
    あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供を身ごもっていた女の、数奇な運命とそれを見まもる周囲の暖かな眼を情感ゆたかに謳った『初蕾』。ほかに『お美津簪』『追いついた夢』『おたは嫌いだ』など、話術の巧みさを存分に発揮した10編を収める。

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  • 雨の山吹
    3.7
    乳呑み児をかかえた家来と出奔した妹を斬るために遠国まで追っていった兄は、みじめな境遇におちながらも小さな幸福にすがって生きる妹一家と出会う。静かな結末の余韻が深い感動を呼ぶ表題作。逆境に生きてきた勝ち気の芸者と藩政改革の矢面に立つ若侍との障害をこえた愛「山茶花帖」。ほかに「恋の伝七郎」「いしが奢る」など、武家社会のさまざまな愛の形を中心に10編を収める。

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  • 花も刀も
    3.7
    没落した家運を剣によって再興しようと淵辺道場に入門した平手幹太郎(造酒)は、稽古おさめの試合で筆頭代師範を破るが、その夜、破門を命じられる。強い自負心と出世への野望を秘め、酒も飲まず女遊びもせずに剣ひと筋に励みながら、その努力が空回りし、ついには意味もなく人を斬るまでの失意の青春を描く『花も刀も』。ほかに『枕を三度たたいた』『源蔵ヶ原』など全8編を収める。

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  • 人情武士道
    3.5
    御用人の佐藤欽之助は、妻を通して琴の稽古友達だった女から、夫の仕官の世話を頼まれる。その女が、かつて縁談を申し込んで断られた和枝であることを知った欽之助は、思いがけない行動で依頼を果たす……。著者の鋭い人間観察眼を際立たせている表題作の他に、後年の“職人もの”の先駆をなす「しぐれ傘」や“滑稽もの”の「竜と虎」など、初期の傑作12編を収める。

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  • あんちゃん
    3.6
    妹に対して道ならぬ行為をはたらき、それを悔いてグレていった兄の心の軌跡と、思いがけぬ結末を描く『あんちゃん』。世継ぎのいない武家の習いとして、女であるにもかかわらず男だと偽って育てられた者の悲劇を追った『菊千代抄』。ほかに『思い違い物語』『七日七夜』『ひとでなし』など、人間をつき動かす最も奥深い心理と生理に分け入り、人間関係の不思議さを凝視した秀作8編を収録。

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  • 扇野
    4.4
    枯野の襖絵に点睛を加えるために、初めて会った芸妓に野原で扇を落させる流れ絵師。その後の二人の道行きと、その陰で力をつくす女のまごころを鮮やかに写し取った『扇野』。“三十ふり袖、四十島田”のたとえに流れる女の哀しみを、下町の人情と善意で救った『三十ふり袖』。なにげない会話や独白のなかに男女の機微と人生の深い意味を伝える“愛情もの”の秀作全9編を収録する。

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  • 明和絵暦
    -
    尊皇学者・山県大弐の影響をうけ、藩の進むべき道をめぐって対立を深める小幡藩の青年藩士たち。そして兄と許嫁とが敵味方に分かれることになった時、八千緒は……。大弐と苦難をともにする若者たちをとおし生涯のテーマ〈人間の真価は何を為したかではなくて、何を為そうとしたかだ〉を追究。若き周五郎が娯楽小説作家としても第一級の腕前であることを証する二作目の新聞小説。

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  • 風雲海南記
    3.7
    四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、七歳で浅草の寺に預けられる。英三郎は市井の浪人として成長するが、思いがけない偶然の重なりから、知らず知らずのうちに西条藩の御家騒動に巻き込まれる。その中で英三郎は己の出自を知り、騒動を操る藤巻右京と大老・酒井雅楽頭に闘いを挑んでゆく。戦時中に刊行され、戦後長く埋もれたままとなっていた幻の大作。

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  • 風流太平記
    3.6
    紀州徳川家がイスパニアから武器を密輸して幕府転覆をはかっているらしい――前代未聞の大陰謀を解明すべく奔走をはじめた兄たちによって花田万三郎は長崎から江戸に呼びもどされる。しかし、人間への思いやりにあふれ、彼を慕う二人の女性の間で翻弄される万三郎は、事件解明第一の兄たちに叱られてばかり。独特の人間観をにじませながら、波瀾万丈の剣劇をくりひろげる長編小説。

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  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(上)
    4.1
    女性が人間らしく生きるとは?ガラシャ夫人を通して語りかける著者初の歴史小説。 明智光秀の娘・玉子は、織田信長の命により、16歳で細川忠興に嫁いだ。戦乱の世の常の政略結婚で、多くの女性がそれを運命として疑うことをしなかった中、玉子は、女たちが道具のように扱われることに、耐えられぬ思いを抱いていた。人間としての自我にめざめていた玉子(後のガラシャ夫人)を通して、女性が人間らしく生きることの意味を問う著者初の歴史小説。 「三浦綾子電子全集」付録として、『信徒の友』に掲載された著者談話「細川ガラシャ夫人を書き終えて」、西教寺住職の説明を受ける著者写真を収録!

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  • 同時にわかる! 日本・中国・朝鮮の歴史
    5.0
    韓国や中国の歴史ドラマに出てくる「倭人」。一体何時代の、どこから来た人なのか疑問に思ったことはないだろうか? 本書は、そんな知っているようで知らない三国の歴史を同時並行で学ぼうというもの。漢の光武帝は奴国に金印を授けていない!! 日本に製鉄技術を伝えたまぼろしの国・伽耶の実態。なぜ大和朝廷は新羅VS百済の戦いに参加したのか? 「日本」をはじめて認めたのは則天武后? 渤海が日本と仲良くしたホントの理由。李氏朝鮮の王子が清の人質になったいきさつ……。歴史認識問題や領土問題など、何かとぶつかることの多い日本、中国、朝鮮半島。しかし、このような複雑な関係は今に始まったわけではない、二千年の間、互いにぶつかり、影響しあってきたのが東アジアなのだ。この一冊で、政治から文化、経済まで三国の意外な歴史がよくわかる!

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  • 秘 独眼龍軍記 1 決断
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    関ヶ原合戦後、天下は徳川家康のものとなった。しかしなおも胸中に天下簒奪の野望を秘めた者がいた――奥州の雄・伊達政宗である。松平忠輝、大久保長安、そしてはるかイスパニアの無敵艦隊――あらゆる策を講じながら、独眼龍がふたたび天下の覇権を狙う!

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  • 戦国繚乱記 壱 群雄起つ、明智軍を追撃せよ!
    -
    本能寺の変の直後、長宗我部信親は堺を襲撃した。信長の死後、色めきたつ全国の有力武将たちのパワーバランスはこれをきっかけに狂い始め、明智を討たんとする秀吉軍は思わぬ苦戦を強いられた。そして織田信雄は……。大乱戦の天下取りレースの開幕第一弾!

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  • 叛三国志1 北方の反逆児
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    西暦213年、覇道を突き進む曹操のもとに、思わぬ知らせが届く、長城の北側の鮮卑族をまとめ、新たなる王が誕生したというのだ。諸葛亮は、この王と結び、南北から曹操を挟撃すべく布石を打った。今、新たなる三国志の幕が上がった!

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  • 鉛色の顔 ある女形と清仏戦争
    -
    台湾出身の女形張阿火には十四歳の初舞台から豪商や大官など一流の贔屓筋がついた。張阿火は祝儀などをよく散し、たちまち取り巻きができた。楚々たる美女に扮したが、舞台をおりると、さながらやくざの頭目だった。そのころ清仏関係が決裂し、フランス艦隊が台湾基隆(キールン)砲台を攻撃した。張阿火は自力で義勇軍を募り、フランス艦隊と戦った。清仏間に和議が成立すると張阿火は義勇軍をそのまま海賊にして最後に仏船モンブラン号を襲うが失敗。文無しの張阿火は再び役者に。そしてある日、元モンブラン号の水夫長が広州沙面の租界で殺された。殺害時間に張阿火は舞台に立っていたというが……。

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  • ウルムチに消えた火 独裁者楊増新と革命
    -
    辛亥革命(一九一一年)のあと、中国の中心部では軍閥の混戦がつづいたが、新疆はふしぎに平和であった。老荘思想の持ち主であった独裁者楊増新が新疆を支配し十七年もの間平和を保ったが、それは近代化とは遠い「無為」を重んじた政策で青年たちの夢をくだくものだった。

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  • 角笛を吹けど 密告者に復讐
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    香港の出版社大啓書局に奇妙な依頼と原稿が届いた。原稿は戦争末期の上海での地下工作員の逮捕に関する記事で、依頼は記事のタイトルを表紙に刷り香港、台湾で広告してほしいとあり、三百香港ドルの小切手が添えられてあった。大啓書局は依頼に応じた。その結果……。

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  • 七十六号の男 上海国民党特務の暗闘
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    李士群は出世欲のかたまりのような男である。『七十六号』の主任は丁黙邨で李士群はその副。丁・李の暗闘が始まる。李は女学生の鄭蘋如を使って丁を追いおとす。李の野心は汪政権を牛耳る蔭の実力者になろうと志したが、重慶軍統と日本軍を敵にして……。知られざる七十六号の実相。

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  • 空中楼閣 ある企業スパイ戦
    -
    本社が倒産して失業中の香港駐在員村尾俊三は戦時中には、敵方の諜報部の幹部で知れたヘンリーブランドの紹介で、東南アジア華僑の大立物李欣信の通訳に採用される。通訳として知り得た情報を秘密裏にもう一人の雇人に提供する条件で。李欣信、ブランド、匿名の雇人による華僑資本の海外逃避をめぐる企業スパイ戦が始まった。

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  • スマトラに沈む 詩人郁達夫の失踪
    -
    郁達夫は終戦直後スマトラで日本の憲兵に暗殺されたといわれる。郁達夫を連行して行ったのは中尉一人だけだった。ひき立てて行ったというよりは、まるでいたわりでもするように。彼ら二人が闇に消えてから三十分以上たって、遠いところで、二発の銃声がきこえた。ほんとにかすかな音であった。

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  • 紅蓮亭の狂女 阿片戦争悲話
    -
    明治十八年(一八八五)、朝鮮を舞台に風雲急を告げる日本と清国。清国の対日政策の動向を探るべく、密偵の古川恒造は、光緒帝の従兄弟であるとかく噂が絶えない遊蕩児「十刹海の貝勒」こと載澂に接近した。貝勒の命ずるまま、古川は邸内の「紅蓮亭」で白い膚に青い瞳の迷の狂女と出会い女は過失で死ぬ。そして数日後、要人との宴会を終えた載澂は両眼をえぐられ殺された。紅蓮亭の迷の狂女と載澂の殺害、その背景は四十数年前の阿片戦争に溯る。女の故郷は阿片戦争で最も凄惨な戦闘、殺戮と掠奪と強姦のあった町・鎮江であった。

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  • 似てくる男 大侠朱家を真似た反骨と意地っ張り
    -
    長沙場王堆で漢代古墳が発見され、被葬者はたいこう夫人と推定された。楚の侠客田仲はあるじの娘に求愛したがかなわず、大侠朱家に父事してそのすべてを手本に学んだ。故郷に戻った田仲だが、娘はすでに長沙王の執事利倉の正室に。利倉は後年、たいこうに封じられた。

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  • いざ男の時代 散財で天下の侠客に
    -
    幼年時代の武帝が姑母の館陶公主の娘阿嬌と出会った頃、趙群も阿嬌に心を奪われていた。この一種のロマンチシズムが趙群を游侠に向かわせた。時代の風潮は武帝即位のころから男性的になった。漢の国庫は豊かで、趙群の家も素封家になっていた。

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  • おれは幸運児 酷薄非情が任侠の紳士に
    -
    武帝期、庶民の信望を得て隠然たる勢力を保持した侠客の郭解。若い時にはひたすら己の幸運を信じ悪事のかぎり。年を取ると「徳をもって恨みに報い厚く施して薄く望む」紳士に大変貌。だが、老齢で世に出た御史大夫公孫弘は御前で決議。「郭解は大逆無道」と。

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  • 季布の一諾 任侠の鑑、侠客の手本
    -
    「黄金百斤を得るは季布の一諾を得るに如かず」項羽軍の部将だった季布の苦境を救ったのは魯の大侠朱家。劉邦の天下取りでは全国の侠客の力を借りた。朱家は全国侠客の頂点に立ち劉邦側近とも親しい。だが、朱家は時の権勢家と会うことは避けていた。

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  • 首がとぶ 己を知る者を求めて
    -
    氏素姓もさだかでない遊説の氏でありながら、いきなり趙王に謁見を求め得意の弁台で上卿に任命された虞卿。春申君に望外の幸いと意外の禍を説く士のなかの士といわれた朱英。ともに任侠の友を求めて老を共にし、虞卿は「虞氏春秋」を著述したという。

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  • 虎符を盗んで 王命なく国軍を動かす大義
    -
    中国の戦国時代は百家争鳴、百花斉放といわれる躍動の時代で、客好きの戦国四君のなかで信陵君は芸術家的な気質があり損得抜きの行動が任侠に近く、姉妹国趙が秦国の侵攻を受け援軍を求めたとき「虎符」を盗んでやむにやまれぬ任侠の拳に出たのだ。

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  • 孟嘗君の客 鶏鳴狗盗、無名の食客たち
    4.0
    孟嘗君は斉の王族、有為の士三千余人を食客とし名声は全国に高かった。秦に召還されたが色地におち、鶏鳴狗盗をよくする食客たちに助けられた。孟嘗君ははたして任侠の士であったか。命も惜しまないが、無名も惜しまないのが任侠の極致とすると。

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  • 荊軻、一片の心 始皇帝暗殺行
    2.0
    秦の始皇帝とは同じ境遇の幼馴染だったが、冷たく扱われた燕国の太子丹。そして秦軍は燕国に迫る。主戦派の丹に残された起死回生策・始皇帝暗殺を企てた荊軻の壮絶な心。奇策ならず。だが、荊軻「一片の心」はいつまでも私たちの心をとらえて離さない。

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  • 徳川覆天記1 家康横死
    -
    武田との密通を疑われた、嫡男信康の無実を晴らすべく、徳川家康は自ら織田信長のもとに赴いた。しかし、信長はその家康を惨殺。さらに信康の切腹を徳川家に要求する。武家の対面を汚された徳川家は、信康を新たな主君に迎え、織田との対決を決意する!

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  • 天正虎狼伝1 反 秀吉同盟ここになる!
    -
    天正13年。九州を統一した島津義久は、迫り来る秀吉の脅威に対抗するため、徳川家康との同盟を決意。時期を同じくして東西より反秀吉の狼煙を上げた! 秀吉は九州征伐は秀長に任せ、自らは家康を討つために関ヶ原へ向かった――。覇権を握るのは誰か!?

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  • 天正血戦譜 上 秀長謀殺の計
    -
    主君・秀長の病の原因が、秀吉から盛られた毒だと気づいた藤堂高虎。実弟の殺害を計画するほど迷妄した秀吉と戦うべきと高虎は秀長を説得。朝鮮出兵のために秀吉が大坂を離れたのを機に、秀長は織田秀信を擁立し、太閤秀吉に反旗を翻した!

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  • 海山仙館記 ~中国歴史小説 没落した大富豪邸宅のその後
    -
    まさかと思われる出来事がおこった。潘家が倒産した。栄枯盛衰は世の常とはいえ、あんなにながく我が世の春を謳歌していた塩商潘家にも、だいぶ前から衰えの兆しはあったのだという。海山仙館の豪華ぶりを見せつけられていた市民には、とても信じられないことであった。広州の塩商・潘家の豪邸「海山仙館」を宝くじで当てた貧乏教師呉節の歴史秘話。

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  • シンカンの若者 ~中国歴史小説 蘭軍侵攻に抵抗する台湾青年
    -
    オランダが台湾にはじめて上陸したのは、一六〇四年のことだ。オランダは東インド会社をつくりパタビアに貿易基地を置いたが、商売としては有利な対日貿易のために、台湾に進出したのだ。日本人を父にもつ台湾の青年・ヤタロウはオランダ人に雇われるが、オランダ人の横暴さに目覚め、彼らと対抗するために、日本人商人に近づいていった。オランダの台湾占領時代、日本人を父にする台湾の青年ヤタロウの波乱の台湾裏面史。

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  • 胡蝶の陣 ~中国歴史小説 倭寇に復讐する中国人の怨念
    -
    賊は風のようにあらわれた。やっとのことで、賊の眼をのがれることができたが、陳可願の家族は、みな殺しにされていた。倭寇といっても、もとはただの武装貿易商人なのに。あの胡蝶の陣の白扇のゆらめきは、その後、陳可願の夢になんどあらわれたかしれない。悪夢である。陳可願には片時も忘れられないことがあった。それは、復讐である。父母を殺した憎き倭寇の得意の戦法「胡蝶の陣」。地主の息子・陳可願が奇策をもって倭寇に復讐する中国裏面史。

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  • 落日孤雲 ~中国歴史小説 大詩人元好問の苦渋の秘策
    -
    蒙古軍の再包囲で、城内に地獄絵図がくりひろげられた。封鎖によって食料の供給は久しくとだえている。百姓、食尽キ、以テ自ラ生クル無シ。金王朝は滅亡した。元好問はしばらく抑留され、のち自由を回復したが、いくら勧誘されても元朝には仕えなかった。亡国の民として、滅びた金国の記録を蒐集することに一生を捧げたのである。 国の滅亡という危機に、金王朝の歴史を後世に伝えようとした大詩人・元好問の史話。

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  • パミールを越えて ~中国歴史小説 名将軍高仙芝の波乱の生涯
    -
    高仙芝は唐の玄宗時代の名将だが、漢人ではない。高麗の人だった。ダルコット峠の頂点にたったとき、高仙芝は部下の将兵が、恐怖におそれおののいているのをかんじた。弱卒ははじめから連れてこなかった。それなのに彼らはひるむ色を見せた。そこで智将高仙芝は全軍の力を生み出すために、この大氷河をくだれば、勝利があると全軍にふれたのだ。 パミール峠を越えてチベットを征服した唐朝の名将・高仙芝の大活躍を描く歴史秘話。

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  • 楊貴妃は覇水を見た ~中国歴史小説 玄宗皇帝の寵愛とその結末
    4.0
    ある日、楊貴妃に温泉に入れという、玄宗皇帝の命令が伝えられた。宮廷のしきたりでは、皇帝の寵愛を受ける宮女に、そのような命令が下るのである。楊貴妃はむろんその意味を知っていた。楊貴妃はうつむいて半ば目をとじていた。肩がかすかに揺れていたが、おそれおののいていたのではない。楊貴妃はふしぎに冷静になれた。 玄宗皇帝に見染められ、最期には殺された楊貴妃の一生をたどる中国史悲話。

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  • ヤクブ・ベク ~シルクロード人物物語 放浪音楽師が回教国家を樹立
    3.0
    イギリスの力をバックにして、中央アジアにおけるロシアの侵略に、できるだけ中立的な姿勢をとることによって、ヤクブ・ベクは自分の王国の拡張と安泰をはかった。ヤクブ・ベクは「信仰の守護者」という称号を受けた。これは、回教世界から君主の地位を認知されたことにほかならない。しかし彼は、それゆえに人心を失ってしまったのだ。

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  • スウェン・ヘディン ~シルクロード人物物語 前人未踏の地に憧れ西域へ
    4.0
    ヘディンは若くして、中央アジア、中国の「西域」に踏みいった。「誰も行ったことのない土地」それが彼のたましいに誘いかけるのである。そのヘディンの業績のなかで、最も燦然と光を放っているのは、「さまよえる湖」ロブ・ノールの問題を解決したことであろう。その光は、三十余年前に、彼が楼蘭で遺跡を発見したことと照らし合っている。

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  • 張騫 ~シルクロード人物物語 匈奴討滅に月氏と同盟を謀る
    -
    「騫、人と為り強力なり。寛大にして人を信ず。蛮夷もこれを愛す」史記の作者司馬遷は、張騫のことをこのように評している。張騫の西域旅行は、使者に指名されたのではなく、みずから志願してのことだった。志願して、それが許されたのは「頼もしげな男である」と武帝はふだんから見ていたのであろう。

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  • 宋雲 ~シルクロード人物物語 西域諸国と友好を結ぶ
    -
    風雪が多く、沙が飛び、礫が走り、目をあげるとすべてが砂というシルクロードを旅した宋雲は、正式の使節としてエフタル王のテントに案内された。王は錦衣をつけ、四つの黄金の鳳凰をかたどった椅子に座った。宋雲が北魏の詔書をもたらしたと知ると、エフタル王は再拝してひざまずき、それを受け取った。

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  • 法顕 ~シルクロード人物物語 高僧のインド求法の旅
    4.0
    この時代、西域の大砂漠を越え、大雪山を越えてインドまで行くのは、筆舌に尽しがたい苦難の旅であった。「求道の旅である。途中で命をおとしても悔いはない」六十五歳の法顕は、みずから天竺に渡る決意をしたのである。「私は命を必死の地に投じて、万に一つの希望を達したのです」法顕は旅行譚をきかせたあと、必ずそうつけ加えたという。

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  • 風来の剣
    4.0
    料理屋の女将(おかみ)が襲われ、奉公人が殺された。同じ頃、材木問屋の主が川で謎の転落死を遂げる。事件を追う蓮見宗二郎ら始末人だが、魔手は始末屋の元締・文蔵にまで伸びる! 陰に見え隠れする謎の老武士は何者か?  宗二郎の秘剣“鱗返し”を突き崩す“風来の剣”とは? 始末人に最大の危機が迫る! (講談社文庫)
  • 影笛の剣
    -
    門前仲町老舗の奉公人が次々に襲われた。主人たちに依頼され、警護の任にあたる始末人・蓮見宗二郎。敵は“影笛の剣”の使い手・峰崎京之介を刺客に送る。――哀しい笛の音、後に残るは首を一太刀にされた屍――渋沢念流・宗二郎はその残忍な刃を見切ることができるか! (講談社文庫)
  • 疾風剣谺返し 深川狼虎伝
    3.0
    女郎屋を脅して大金をせびるごろつきが深川で出没し、始末を請け負った鳴海屋の面々。いったんは金で解決したはずの事件の背後には始末人皆殺しを目論む黒幕がいた。酒は強いが女に弱い渋沢念流の達人・宗二郎が、一太刀で眉間を斬り割る「谺返し」の遣い手に挑む! 大人気「深川群狼伝」待望の新シリーズ。文庫書下ろし。(講談社文庫)
  • 本多作左衛門(ほんださくざえもん) 「信念」を貫く男の生き方
    3.3
    本多作左衛門は、日本一短い手紙として有名な「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」を書いた武将として知られている。彼が生きた時代は、戦国の世から泰平の世へと、価値観が激変した時代。時代が変れば、時代が求める価値観に沿うように生きるのが常識的な考え方だが、いつの世にもその器用さに欠ける人物はいるものである。本書の主人公、本多作左衛門が、まさにそれに当る人物だった。「一筆啓上云々」の手紙でもわかるように、簡にして要を得る言動こそ武将の生き方と信じて疑うことを知らなかった「気骨の男」。是を是とし、非を非とする作左衛門の生き方は、いつしか「頑固者」として周囲の者の目に映るようになっていった。「聞き分けのよさ」が幅をきかす時代に、「君(主人)、君たらざれば、臣(部下)、臣たらず」の精神を貫いたのである。その場の空気、周囲の目を気にしがちな現代人にとって、自分の真実を考えさせられる一冊である。

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  • 敬天布武 1 つきせぬ夢
    -
    時は幕末、ペリー艦隊の前に現れた巡洋艦「高千穂」。乗組員は、織田信長、羽柴秀吉、西郷隆盛、坂本竜馬、山本五十六…錚々たる面々である。果たして、歴史は何処に向かおうとしているのか! 人気キャラ総登場の究極のシミュレーション登場!

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  • 蠱毒の針 無茶の勘兵衛日月録14
    3.0
    御三家に次ぐ家格だが小藩の越前大野藩への謀略は止むことがない。大老酒井忠清の絶大な権力を背景に、大藩越後高田藩家老小栗美作新たな陰謀は、すでに動き出していた。延宝五年(一六七七)、その毒網に絡め取られたのは元番頭で現無役の縣茂右衛門であった。藩内の不穏を察知した御耳役落合勘兵衛は秘密裡に行動を……。
  • 織田戦国志 1 信長の遺言
    3.0
    本能寺の変で織田信長、信忠、そして三法師が死亡。揺れる織田家中で、天下簒奪を狙う羽柴秀吉を防ぐため、三男・織田信孝は従兄弟である津田信澄、義父・柴田勝家らと共に立ち上がる。若き信長の血族か、老練なる家臣か、信長の覇業を継ぐのは誰か!?

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  • 関ヶ原六文銭記1 昌幸の野望
    -
    朝鮮出兵のため肥前・名護屋へ向かった天下人・豊臣秀吉。その隙をついて表裏比興の真田昌幸が大坂城を乗っ取った!信長の息子・長次を担ぎ出し、西の秀吉、東の家康を向こうにまわし、昌幸の神算鬼謀が炸裂する!昌幸の真の狙いは果たして何か!?

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  • 関ヶ原群雄伝 1 大谷吉勝の決意
    -
    徳川家康の専横に憤る大谷吉勝は家康との対決を決意。石田三成や真田昌幸らの協力を仰ぎ、さらに真田幸村、宇喜多秀家ら秀吉の息子たちとともに、家康の野心から豊臣家を護るために結束する! 第14回歴史群像大賞優秀賞受賞作家デビュー作!!

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  • 忍び外伝
    3.6
    第2回朝日時代小説大賞を選考委員満場一致で受賞。伝奇色豊かな正統的忍者小説でありながら、主人公の文吾とその妹分・お鈴の成長物語&青春小説としても秀逸。和田竜など若手時代小説作家に匹敵する筆力あり。

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  • 忍び秘伝
    4.0
    永禄4(1561)年、川中島――。甲越双方6割の兵が命を落とす地獄の戦を左右した兇神「御左口神」。その力を利用すれば、天下もたやすく手に入るとされる兇神をめぐり、武田・上杉両軍、謎の忍者・加藤段蔵、若き日の真田昌幸、そして山本勘助が暗躍する書き下ろし長編時代エンターテインメント!

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  • 真説 大坂の陣
    値引きあり
    3.0
    果たして「大坂の陣」とは何であったのか? すでに政権を掌握していた徳川家康は、なぜ「主殺し」の汚名を敢えて着てまで、豊臣家を滅ぼしたのか? その真相を真田幸村や後藤又兵衛など、戦いに身命を賭した武将らの姿を通して、誰にでも判り易く解明する!

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  • 秘剣『村雨』事件始末 契り旅
    値引きあり
    3.0
    入り婿で恐妻家の菰田幸四郎は親友『人斬り浅右衛門』こと山田浅右衛門とともに、火付け盗賊改め役頭・長谷川平蔵の依頼で、大盗賊『小天狗の弥八』を常陸の国笠間まで護送する。道中数々の罠と襲い来る敵の攻撃をことごとくはね返し弥八を守る二人。

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  • 音なし源捕物帳(巻一)
    -
    左腕がなく、顔一面、濃い無精髭(ぶしょうひげ)におおわれている男が、颯爽たる男前の左右両腕利きの《音なし源》に変身!…冴えわたるプロットと小気味よい殺陣で読ませる笹沢左保ならではの「ハードボイルド捕物帳」。全10巻。本巻には「光る闇」「夜桜の涙」「暗夜の花道」「鶴の八番」「《さ》の字殺し」の5編を収めた。

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  • 山彦乙女
    3.9
    武田家再興――百三十余年にわたる悲願に翻弄される甲州甘利郷のみどう一族。江戸の新御番、安倍半之助は甲府勤番中に失踪した叔父の遺品を調べるうち、叔父を狂気へと導いた武田家の莫大な遺産をめぐる「かんば沢」の妖しい謎のとりことなり、己れもまた甲州へと出奔してゆく。著者の郷里甲州の雄大な自然を舞台に謳いあげた、周五郎文学に特異な位置を占める怪奇幻想の大ロマン。

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  • 黒船前後
    -
    本書には、「黒船前後」「黒船来航」「汽船が太平洋を横断するまで」「咸臨丸その他」「撥陵遠征隊」「尊攘戦略史」「新撰組」「志士と経済」「上海由来」「福沢諭吉」「武鑑譜」「望郷――北海道初行脚」の12編をおさめた。各編からは明治維新史が新たな視点から生き生きとよみがえる。

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  • 五瓣の椿
    3.9
    「この世には御定法で罰することのできない罪がある」最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子なのを知ったおしのは、淫蕩な母とその相手の男たちを、自らの手で裁く事を決心する。おしのは、母を殺し、母の男たちの胸につぎつぎに銀のかんざしを打ちこみ、その枕もとに赤い山椿の花びらを残してゆく……。ミステリー仕立で、法と人間の掟の問題を鋭くついた異色の長編。

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  • 柳橋物語・むかしも今も
    4.2
    幼い一途さで答えてしまった「待っているわ」という一言によって、一生を左右され記憶喪失にまで追いやられてしまう“おせん”の悲しい生涯を描いた「柳橋物語」。愚直な男の、愚直を貫き通したがゆえにつかんだ幸福を描いた「むかしも今も」。いずれも、苛酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き愛をまっとうした江戸庶民の恋と人情を描き、永遠の人間像をとらえた感動の2編。

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  • 棒手振り同心事件帖 秋の声
    -
    大店の若旦那から一転、棒手振りになった雀太郎は、縁あって定町廻り同心に婿入りし、見習いとして勤めに励んでいた。美人局絡みの殺しの一件で、怪しい男女を探るさなか、その女が屋敷から妻を連れ出すのを目撃、尾けようとする雀太郎に何者かが襲い掛かる!

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