歴史・時代小説作品一覧

  • 殿さまの貌 居眠り同心影御用7
    5.0
    逆袈裟魔と呼ばれる辻斬りが五年ぶりに江戸市中を騒がせている。北町奉行所の元筆頭同心で今は居眠り番と揶揄される閑職の蔵間源之助の許に、島帰りの男が訪ねてきた。五年前の事件で無実の罪で処刑された兄貴分の濡れ衣を晴らしてほしいという。同じ頃、八万五千石の大名家の留守居役から、市中で行方不明となった藩主を探し出してほしいという影御用が舞い込んだ。
  • この20人は、なぜすごいのか 乱世を生き抜く「考え方・戦い方」
    3.0
    今を乱世と呼ぶ人がいる。国民不在の政局、沈み続ける日本経済、ほんの数年先の未来がまったく読めない時代に、自分の居場所すら惑う人も多い。それは今までのセオリーが通用しなくなったからだ。しかし、そんな先行き不透明な時代だからこそ、「歴史に学ぶ」という視点が必要になる――。本書は、今の日本に強烈な影響を与えた“すごい”先人たち20人を中世・戦国・幕末から厳選し、その考え方・戦い方を解説。「上杉謙信――自分の強さと弱さに向き合い続ける」「伊達政宗――組織のなかで自分を成長させた教養の人」「藤堂高虎――人間を見抜く者が時代の先を見通せる」「竹中半兵衛――私心を捨て去ることで物事の本質が見えてくる」「源頼朝――生きることへの執着」「西郷隆盛――人を愛し、愛されたリーダー」など、混迷の時代を生き抜く指針を今に伝える。きっとあなたの理想となり、武器となる“すごい人”が見つかる一冊だ。

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  • 光圀伝 電子特別版 (上)
    4.8
    何故この世に歴史が必要なのか。生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾! 「小説 野性時代」連載時の獅子猿氏のイラストが入ったデジタル特別版で配信!!
  • 鱗光の剣
    値引きあり
    4.0
    江戸・深川の町で、人知れずもめ事を闇を葬る男たち。その“始末人”の1人が全裸で殺された。裏稼業の覇権を狙う男たちと繰り拡げられる凄絶な闘い。謎の一味の正体は何か。渋沢念流の達人・蓮見宗二郎の刃が妖しくきらめき、人斬り忠左の「追切りの太刀」と火花を散らす。(講談社文庫)
  • 秘剣 鬼の骨
    値引きあり
    -
    凶作が続き、米価が高騰する深川の町で回船問屋が次々と襲われた。その斬り口から、江戸の安寧を陰で支える始末人の1人が嫌疑をうけ捕えられる。仲間の無実を晴らそうと下手人を探す蓮見宗二郎らを待ち受けていたのは、一太刀で頭骨を砕く戦慄の秘剣だった。渋沢念流・宗二郎に最大の危機! (講談社文庫)
  • 大江戸遊仙記
    4.0
    隅田川の川面に吹く心地よい春の風。船にゆられて墨提のお花見を満喫した後は深川で牡丹、谷中で螢を愛でる。せわしない現代の東京から、一気に160年前の江戸の町にタイムスリップ(転時)した中年男と意気で気風(きっぷ)のいい芸者の大江戸遊覧紀行。綿密な考証で江戸に遊び、江戸に学ぶ「大江戸シリーズ」第3弾。(講談社文庫)
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)
    4.0
    精神の自由と情熱をつらぬいた茶聖・千利休の半生記を描いた歴史長編。 三好長慶を異母兄に持つお稲は、武力の強さにあこがれ、茶の湯の天才である夫・利休を軽んじていた。利休はそれでも家族を大切にしていたが、能の天才・宮王三郎の妻女・おりきに出会い、激しく心を奪われてしまう・・・。 利休の、反権力的な堺町人文化の一頂点でもある茶の湯の道を極めていく縦軸と、おりきへの激しい思いを横軸に、戦国時代を描いた歴史長編。精神の自由と情熱をつらぬく強さを持った男の半生記でもある。 「三浦綾子電子全集」付録として、著者が裏千家茶道の機関誌である月刊茶道誌『月刊淡交』に寄稿したエッセイ、著者の手によるぐい呑み写真を収録!

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  • 浮舟の剣
    -
    大店を警護する蓮見宗二郎ら始末人が次々と襲われた。下手人を追う宗二郎が行きついたのは、殺人剣士塚本浅次郎。自らの母親を斬り会得した、清巌流“浮舟の剣”の達人だった。玄武流“岩燕”、有馬一刀流“波月の剣”、そして宗二郎の“鱗返し”。最強の男達による、前代未聞の決戦の幕が開く! (講談社文庫)
  • 蛮骨の剣
    4.0
    〈亡者甦り、門戸を叩く。是、大凶変の前触れなり〉。謎の触状を残し、残忍な手口で火付け、押し込み、辻斬りを繰り返す“閻魔党”の出現に、江戸の安寧を陰で支える蓮見宗二郎ら始末人が立ち上がる。庶民を恐怖に陥れる、彼らの真の狙いは何か? 渋沢念流宗二郎と実貫流老剣客の勝負の行方は? 傑作時代長編! (講談社文庫)
  • 関東郡代 記録に止めず 家康の遺策
    3.4
    将軍家から格別の恩恵を賜っている伊奈家は、関東郡代を世襲し権勢を誇っていた。その裏には神君家康が隠匿した莫大な遺産を護るという役目が。だが、逼迫した財政を立て直すべく、幕府重鎮・田沼意次がその奪略をもくろむ。当主・半左衛門は武と智を尽くして応戦するが……。やがて迎えた対決の時、死してなお世を揺るがす家康の策略が明らかになる!
  • 大江戸仙界紀
    5.0
    暮れから正月にかけての、江戸市中のにぎやかな生活。かわいい芸者のいな吉を連れて熱海へ……。160年前に転時(タイムスリップ)できる中年男の洋介が目を覚ますと、妻のかわりにホテルのベッドでいな吉が寝ていたから大あわて。綿密な考証で、江戸に遊び、江戸に学ぶ大好評の「大江戸シリーズ」第4弾。(講談社文庫)
  • 大江戸仙境録
    4.5
    東京から160余年前の文政時代の江戸へタイム・スリップ(転時)した科学評論家の速見洋介が、めくるめくばかりの恋をしつつ、日々、現代人の江戸常識を越える体験をする──。しかしこれは単なるSF的空想譚ではない。綿密な考証に基づいて江戸の人との世情をリアルに描いた、新機軸の時代小説なのです! 「大江戸シリーズ」第2弾。(講談社文庫)
  • 大江戸妖美伝
    3.4
    洗練された品々が並ぶ日本橋十軒店の雛市。上野・寛永寺の清水堂から眺める桜と不忍池。屋根船に乗って、深川洲崎の潮干狩り。水道橋の名店・森山のうなぎに舌鼓……。現代から文政の江戸へ転時した洋介と、辰巳芸者いな吉が、春から初夏にかけての江戸を巡り歩く。好評「大江戸シリーズ」第7弾! (講談社文庫)
  • 鬼弾 鹿王丸、翔ぶ
    3.7
    戦国の争乱で荒廃した京の町に、近江の六角(ろっかく)氏が攻めこんだ。しかし鎮撫(ちんぶ)のため町中を見回る六角勢の馬上の武士が次々と鉄砲で撃ち落とされる。標的を無慈悲に倒していくのは一匹狼の凄腕鉄砲撃ち。困り果てた六角氏は甲賀者・伴与七郎に謎の暗殺者の始末を命じた。見えない敵を探す闘いの火ぶたが切られた。(講談社文庫)
  • 大江戸神仙伝
    4.4
    現代の東京から花のお江戸へと転時(タイムスリップ)した男が見た150年前の姿とは? そこには、見るもの聞くものすべて、現代人の常識を覆す、実に魅力的な暮らしがあったのだ。彼は、持参した文明の利器や医学知識で大活躍、世にも不思議な能力を持つ“神仙”として、女たちにも大もての大尽暮らしとあいなったが……。「大江戸シリーズ」第1弾。(講談社文庫)
  • 火怨 上 北の燿星アテルイ
    4.4
    辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。8世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弖流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。(講談社文庫)
  • 青嵐の譜 上
    4.0
    鎌倉時代の半ば、玄界灘に浮かぶ壱岐島で、幼なじみの二郎と宗三郎は、浜に流れ着いた一人の少女を発見する。少女の名は麗花。母国の高麗を追われ、親を失っていた。三人は島で兄妹のように育つが、やがて蒙古の大軍が壱岐を襲い、過酷な運命に巻き込まれてゆく。何のために生き、誰のために戦うのか─。元寇という巨大な時代の嵐に立ち向かう若者たちを描いた、魂を揺さぶる歴史大長編。
  • 小説日本芸譚
    4.1
    日本美術史に燦然と輝く芸術家十人が、血の通った人間として甦る――。新進気鋭の快慶の評判に心乱される運慶。命を懸けて、秀吉と対峙する千利休。将軍義教に憎まれ、虐げられる世阿弥。将軍家、公卿、富商の間を巧みに渡り歩く光悦。栄華を極めながらも、滲み出る不安、嫉妬、苛立ち、そして虚しさ――美を追い求める者たちが煩悩に囚われる禍々しい姿を描く、異色の歴史短編小説十編。
  • 火の華―橋廻り同心・平七郎控
    3.8
    弾正(だんじょう)橋―生き別れになった母への切ない慕情。千住(せんじゅ)大橋―都落ちし、再起を誓った男女を襲う悲劇。稲荷(いなり)橋―なさぬ仲の父と子の絆を結ぶ呼子鳥。江戸百二十余橋を預かる橋廻り同心・立花平七郎が剣と人情をもって悪を裁く!好評シリーズ第二弾。

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  • 花や散るらん
    4.0
    京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。そして2人は良き相棒である片腕の僧、清厳とともに江戸におもむき、赤穂・浅野家の吉良邸討ち入りを目の当たりにする事となるのだが。2人の運命は如何に……。『いのちなりけり』で歴史小説界に新たな地平を切り開いた作者が、名コンビを再び登場させた! 葉室麟の野心作。
  • 八丁堀お助け同心秘聞 不義密通編
    3.0
    北町奉行同心・尾形左門次は荷の積み方を取り締まる高積見廻りといういわゆる閑職に就いている。が、直心影流の達人であり、しかも冤罪に泣く人々を陰で救うという顔を持っていた。そんな彼のもとに少女姦淫事件の報が。「お助け同心」の目がキラリと光った。

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  • へび女房
    3.0
    まさかこんな行く末が待っていようとは。明治維新でふぬけになった元旗本の亭主を見限り、自らテキ屋の世界に飛び込んだ女房の奮闘を描く表題作。金髪の子を生み落とした明治政府高官の妻、政府お雇いの外国人に嫁いだ旧藩主の姫君など、激動の世を生き抜く女たちの心模様と身の処し方を細やかに綴る4編。女の哀しさと潔さが胸に迫る新・時代小説集。
  • 雪舞い―橋廻り同心・平七郎控
    4.5
    雲母(きらず)橋―叶わぬ恋と一度はあきらめた男と再会した女。千鳥橋―我が娘の幸せを、陰から見守る男が零す一筋の涙。思案橋―いがみあう兄弟が掴んだ家族の絆…。江戸府内を預かる北町奉行所の橋廻り同心・立花平七郎の人情裁きが冴えわたる!好評第三弾。

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  • しびとの剣 戦国魔侠編
    -
    鬼が棲むという陸奥・安達ケ原。「いつの日か倅・紫靡帝(しびと)が甦り、御家の再興を果たさん」戦いに敗れた冴月家当主・家虎は嫡男の骸を抱いて呪いの言葉を吐いた。それから百年、「一人で万騎を倒す」と謳われた美貌の紫靡帝が剛刀「羅刹」を手に復活、下剋上の世に踏み出す!

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  • 辻斬り秘帖
    -
    江戸市中では辻斬りが横行。浅草界隈では女が後ろから、麻布界隈では男は前から。離れた場所で同日同夜に起こる辻斬りに定廻り同心の佐久間兵衛は頭を抱えていた。そんな矢先、同僚が刺殺された。なんと局部を切り取られ、痴情のもつれによる女の仕業かと思われたが…。

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  • かげろう絵図(上)
    -
    江戸城花見の宴で催された歌くらべで、前将軍家斉の寵愛する中臈(ちゅうろう)多喜の方は、大奥の実力者お美代の方に勝つ。が、その直後、歌の短冊を桜の小枝に結ぼうとした多喜の方は、踏台から転倒し、流産して死んでしまう。お美代の方の養父中野石翁は、すでに隠居した身でありながら、絶対権力を握る大御所家斉の信寵を得ているのであった……。江戸城大奥と絡む陰湿な政治闘争が展開する。

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  • 螢火
    5.0
    明治から大正に移り変わる小樽。活気に満ちた北の街の片隅に、つるの染み抜き屋があった。女の細腕1本で店の切り盛りをするつるのもとには、今日も訳ありの染みが舞い込んでくる。様々な染みに宿る人生と向き合うつる。たまの息抜きは、長屋の住人たちが通う「ちぎり屋」の暖簾をくぐること。消せない過去を抱えた人々が織りなす人間模様。そしてつるにも、決して消えない心の染みが……。心に染み入る連作短篇全5篇。
  • 佐渡流人行―傑作短編集(四)―
    3.5
    時代小説の第2集。誤解から役人の妻との過去を疑われた男が、逃れるすべのない絶海の孤島佐渡に送られ、金山の湧き水を汲み出す水替人足として想像を絶する地獄の苦しみを味わう「佐渡流人行」。下級役人の哀しい運命をたどる「甲府在番」。江戸っ子の意地を痛快に語る「左の腕」。ほかに「陰謀将軍」「腹中の敵」「秀頼走路」「戦国謀略」など戦国時代に取材した力作8編を収める。

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  • 妻は、くノ一
    完結
    3.9
    平戸藩の御船手方書物天文係の雙星彦馬は、三度の飯より星が好きという藩きっての変わり者。そんな彦馬のもとに上司の紹介で美しい嫁・織江がやってきた。彦馬は生涯大切にすることを心に誓うが、わずかひと月で新妻は失踪してしまう。じつは織江は、平戸藩の密貿易を怪しんだ幕府が送り込んだくノ一だった! そうとは知らず妻を捜しに江戸へ赴く彦馬だったが…。人気著者が放つ「妻は、くノ一」シリーズ第1弾。〈文庫書き下ろし〉
  • おにぎり、ちょうだい ぽんぽこもののけ陰陽師語り
    3.2
    時は平安の世。荒れ果てた京の町に、お腹を空かせた少年と少女の姿があった。少年の名は相馬鬼麿。化け物退治を生業とする腕利きの“鬼斬り(おにぎり)”であった。一方傍らの少女の名は、ぽんぽこ。純白の着物に身を包んだ美しい少女は、果たして強力な妖術を操る狸の妖かしであった。2人は空腹に負け、稀代の陰陽師・安倍晴明の子孫という妖しげな男から化け物退治を頼まれ、思わず引き受けてしまうが!? 剣士と狸の平安陰陽師活劇、スタート!
  • 楠の実が熟すまで
    4.0
    期限は初冬、楠の実が熟すまで。21歳の利津は、御徒目付を務める伯父に命じられ、潜入捜査のため京の下級公家・高屋家に嫁いだ。安永年間、禁裏での出費増大に頭を悩ませた幕府は、公家たちの不正を疑うが、探索のため送り込んだ者たちは次々に謎の死を遂げていた。最後の切り札として単身乗り込んだ女隠密・利津は、高屋家に夫の弟・右近が幽閉されているのを知る。証拠はどこに…? 著者の新境地を拓く、長編時代ミステリー。
  • 鼠、剣を磨く
    4.5
    次郎吉の目前で娘が腕を斬られた。娘は峰といい、奉公先の主人と通じ、その妻の恨みをかって襲われたのだった。峰の父は、娘の不貞に激怒するが、浪人暮らしの父を思い手当てをもらっていたことを知り、言葉を失う。そして、一度は断った「ある仕事」を引き受ける決意をした。それは、武士としてのプライドを捨てるものだったが……。次郎吉こと〈鼠〉が八面六臂の活躍をする痛快時代小説シリーズ第5弾。
  • 男嫌いの姉と妹 町医北村宗哲
    4.0
    浜松町の茶問屋「駿河屋」の姉妹は揃って器量よし、財産もあるが、結婚しないまま三十路を過ぎた。この先、気に入らない親戚に家を継がせるのも業腹だ。そこで妹のちよは名案を思いつく。白羽の矢が立ったのは、芝神明前の腕利き医師・北村宗哲のもとに出入りする浪人、長井半四郎。が、元渡世人の宗哲は、群雄割拠する江戸の裏社会に顔が利くだけあって、半四郎もややこしい状況に置かれていた…。人気シリーズ、堂々の完結!
  • 最後の忠臣蔵
    4.1
    吉良邸討入りから引揚げる途次、足軽・寺坂吉右衛門は大石内蔵助に、生き延びて戦さの生き証人となるよう命じられた。義に殉じる事も出来ず、世間の視線に耐えて生きる吉右衛門は、十六年の後、討入前夜に脱盟した瀬尾孫左衛門と再会する。同じ境遇にある旧友にも、実は内蔵助から密かに託された後事があった。苛酷な半生を選んだ二人の武士の信義と哀歓を描いた表題作など、連作四篇「仕舞始」「飛蛾の日」「命なりけり」「最後の忠臣蔵」を収録。
  • 三日月が円くなるまで 小十郎始末記
    3.7
    仙石藩士・刑部小十郎は、藩の御長屋を出て、江戸市中の借家に居を移した。仙石藩はかねてより隣接する島北藩と不仲だったが、仙石藩主が島北に面子を潰される事件「檜騒動」が勃発、小十郎の朋輩・正木庄左衛門は義憤に駆られ、藩主の汚名をそそごうとしていた。小十郎は、その助太刀を命じられたのだ。大家である古道具屋・紅塵堂の娘・ゆたとの淡い恋をはじめ、人情篤き人々に囲まれた、ほろ苦く切ない江戸の青春時代小説。
  • 蔵の中 短篇時代小説選
    3.3
    花莚問屋の主人庄兵衛は報恩講の席で、娘婿への相続を発表し、仕合せの中にいた。しかしその夜、店の蔵で、雇人が殺された――「蔵の中」。中風の夫のために信心詣りを欠かさない袋物問屋のお房が落ちた罠――「西蓮寺の参詣人」。穀物問屋大黒屋に出入りする厄介者留五郎が惨殺され、その死体には大八車の轍の跡があった――「大黒屋」。わずかな手がかりをもとに岡っ引きが真相に迫る、スリリングな時代短篇集。
  • 千姫様
    3.9
    江戸幕府の始祖・徳川家康の継嗣・秀忠と浅井長政の娘・江与の間に生まれた千姫は、政略により幼くして豊臣秀頼に嫁いだ。しかし十八の春、ついに家康は大坂城に総攻撃をかけ、千姫は速水甲斐守の娘・三帆とともに逃れた。千姫の第二の人生の始まりであった――。動乱の戦国時代に生を享け、数奇な運命に翻弄されながらも、徳川揺籃期の後見として天寿を全うした千姫の情熱にあふれる生涯を描く、長編時代小説。
  • にっぽん怪盗伝 新装版
    4.3
    ふた月前の夜、池ノ端仲町の日野屋に賊が押し入り、金を奪って逃げた。あるじ久次郎は奉行所に届け出たが、恋女房のおきぬが犯されたことは隠していた。もう忘れようと夫婦が互いにいたわりあっていた矢先、再び同じ賊が日野屋に押し入る…。火付盗賊改方の頭に就任した長谷川平蔵は、神出鬼没の盗賊団捕縛を命じられ、正念場を迎える。「江戸怪盗記」をはじめ、人の世の哀感を滲ませる、「鬼平」の原点ともいうべき傑作捕物帳。
  • 竹島御免状
    5.0
    隠密として鳥取藩に送り込まれた裏柳生が、柳生ノ庄に急報をもたらす寸前、惨殺された。折しも、陰陽道に通じた柳生友信は朝鮮妖術師の日本侵入を察知する。朝鮮との衝突を避けるため、日本漁民に竹島渡海が禁止された「竹島一件」から4年、日朝関係に再び緊張が走るのか? 美女を従え、伝説の剣士たちを甦らせた妖術師の目的とは? 友信と共に鳥取に向かった柳生十兵衛が、因縁の敵との最後の戦いに挑む! 衝撃の伝奇長編。
  • 青嵐
    4.0
    侠客・清水次郎長一家に2人の「松吉」がいた。一の子分、「森の石松」こと三州の松吉は美男で博打も喧嘩も強い兄貴分、いっぽう並外れた巨体で「豚松」と呼ばれた三保の松吉は女も博打も苦手な愛嬌者。好対照ながら同じように親と別れ、一家に身を寄せた2人は互いに認め合う。幕末の苛酷な運命が、2人と一家を待ち受けていた──。初夏、青葉のころに吹く「青嵐」のように、東海道を駆け抜けた最後の侠客を描く、傑作時代長編!
  • 道三堀のさくら
    3.5
    道三堀から深川へ、暮らしに欠かせない飲み水を届ける水売りたちは、皆自分の仕事に誇りをもって働いている。そんな水売りの一人、龍太郎には、蕎麦屋の娘・おあきという許嫁がいる。日本橋の大店が蕎麦屋を出すとの報せに、「美味い水」が必要だと思い知らされ、協力して美味い水造りを始めるが、いつしか二人の間に微妙な隙間風が吹き始めて…。人の気持ちに翻弄されつつも、せつなく凜々しい、江戸の「志」を描く長編時代小説。
  • 城は踊る
    3.7
    今回の陣触れはひどく急だった。神子田久四郎らが参陣した青山信濃守の軍勢は、国境にある敵城へと向かっていた。城主・武田左近将監の討死の報せを聞き、急ぎ出陣したにもかかわらず、榎沼城はすでにいくさ支度を調えて待ち構えていた。この城攻め、何かおかしい──。無理難題の主命、敵方には貴族出の女城主。矢玉飛び交う戦場で運と欲に翻弄される人びとは、生き残りと恩賞をかけて駆け回る。傑作戦国エンタテインメント!
  • 山河果てるとも 天正伊賀悲雲録
    3.9
    平和を享受してきた伊賀国に暗雲が垂れ込める。隣国の伊勢を手中にした織田信長の侵攻が、いよいよ始まろうとしていた。伊賀国衆の子弟たち、忠兵衛、小源太、勘六、左衛門の4人は、押し寄せる信長の軍勢を前に、それぞれの選択を迫られる。信長の走狗となる者、屈辱に耐えようとする者、信長の命を狙う者、そして、特別な道を選ぶ者。故郷を愛した竹馬の友は、非情な運命に引き裂かれていく…。注目の気鋭が描く、戦国巨編!
  • 武田家滅亡
    3.9
    信玄亡きあと屈指の大国を受け継いだ武田勝頼は、内憂外患を抱えていた。近隣諸国からの脅威に加え、財政逼迫や家臣との対立も勝頼の孤立を深めてゆく。こうした状況のもと、同盟国・北条家から嫁いだ桂姫は、勝頼の苦悩に触れて武田・北条両家の絆たらんとするが……。信玄をも上回る武人の才に恵まれながら悲劇の主人公となった勝頼の後半生を、歴史小説界に現れた破格の才能が活写する本格歴史長編。
  • 女影同心
    2.0
    1巻385円 (税込)
    「死して屍拾うものなし」 その掟のもと正義の剣を奮ってきたふたりの美しい影同心・紅お竜と不知火おらん。 歌舞伎の黒衣のような姿の男によるおらんの拉致。謎の敵による仲間たちの次々の惨死。復讐に立ち上がったお竜、おらんを待ち受ける苛烈な当身による気絶と強姦の運命。 影同心を壊滅させた敵とは? 黒衣の男の正体とは?! 被虐に耐えて真相に迫るおらんたちの見たものとは?!

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  • 仇討ち遺聞
    -
    腹心や親族にまで裏切られ悲惨な最期を遂げる武田勝頼、落ち度もないのに主家の面目のために切腹させられる会津藩士柴司…建前の影に見え隠れする本音に翻弄される主人公たち。その無念の人生は、現代のビジネス社会を生きる我々にも相通じるものがある…。戦国・徳川期の武家社会の不条理を淡々とした筆致で浮き彫りにする、ビジネスマン必読の歴史短編小説集。

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  • 歴史読本2012年9月号電子特別版「新選組 京都15大事件の謎」
    -
    新選組についての素朴な疑問に答える入門Q&Aから、最新の研究成果を反映した史論まで、歴史読本8年ぶり・最新の新選組特集が登場。入門者からマニアまで、すべての幕末史・新選組ファンに贈る1冊。

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  • 歴史読本2012年8月号電子特別版「陸海軍航空部隊全史」
    -
    日本陸海軍航空隊の基礎知識からその戦史、エースパイロットと呼ばれた男たちの実像、部隊・航空機の一覧まで、日本陸海軍航空部隊の歴史を特集します。
  • 歴史読本2012年7月号電子特別版「古代女帝即位の謎」
    -
    皇室の女性をめぐる議論が白熱するなかで、近年飛躍的に進んだといわれる古代女帝をめぐる研究の最先端を大特集! 8代6人の女帝誕生から、女性天皇問題の根源を探ります。
  • 歴史読本2012年6月号電子特別版「徹底解析 信長・秀吉・家康の城」
    -
    「戦う土の城」から「魅せる石の城」へ――3人の天下人に受け継がれていった築城の思想とは?野望に燃えた武将たちの城の凄み、その歴史と魅力を、最新の研究成果をもとに徹底解析!
  • 歴史読本2012年5月号電子特別版「源氏対平氏」
    -
    武士の世のはじまり、武門の覇者をめぐる200年にわたる争いの全貌に迫ります。この1冊で、NHK大河ドラマ『平清盛』の時代がもっとよくわかる!
  • 歴史読本2012年4月号電子特別版「古事記の見方・楽しみ方」
    -
    編纂1300年の今年、古事記をめぐる10の謎に迫る。古事記を徹底的に楽しめる特集です!
  • 歴史読本2012年3月号電子特別版「三百藩藩主列伝」
    -
    創刊55年記念号は、いまも全国にその足跡を残す名君を大特集。あらゆる面から、江戸時代の全国三百藩のすがたに迫ります。
  • 歴史読本2012年2月号電子特別版「日本の神社・神さま入門」
    3.0
    年末年始にかけてたくさん行われる年中行事。お歳暮の由来は? なぜ年越しそばを食べる? 除夜の鐘は108回つかない? などなど知ってそうで知らない雑学から、自宅での神さまの祀り方まで徹底紹介!
  • 歴史読本2012年1月号電子特別版「日米開戦への道」
    -
    6つの視点から日米開戦を眺め、開戦前1年間をドキュメントで追い、運命の1日をCGで再現……。真珠湾攻撃70年の節目の年に、「なぜ日本は戦争に踏み切ったのか」という問いを考えます。
  • 歴史読本2011年12月号電子特別版「戦国武将の兄弟」
    -
    戦国時代、強大になった大名には、必ずと言っていいほど有能な兄弟がいました。一族でも殺しあった乱世を生き抜いた兄弟の生き様、絆の強さに迫る!
  • 耳袋秘帖 浅草妖刀殺人事件
    4.2
    刀屋ばかりを狙う盗人「おたすけ兄弟」が、近所の神社に金を隠すのを見た町奉行所の中間・与之吉は、娘の薬代にとこれを奪うが、やがて兄弟に嗅ぎつけられ、身の回りに危険が迫る。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第3弾。坂巻が、初めて江戸見物をした日を描いた書き下ろし短編「ずぼんぼ」を特別収録。
  • 耳袋秘帖 八丁堀同心殺人事件
    3.4
    与力同心組屋敷がある八丁堀で、立て続けに、同心が殺された。地元・八丁堀での同心殺しは、威信にかかわると、北町奉行の小田切は気が気でない。だが、白昼堂々、次なる同心殺しが起き……。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第2弾。若き日の根岸を描いた、書き下ろし短編「河童の銭」を特別収録。
  • 耳袋秘帖 赤鬼奉行根岸肥前
    4.0
    若い頃、肩に赤鬼の刺青を彫る無頼をしながら、62歳で南町奉行まで昇り詰めた名奉行・根岸肥前守鎮衛(ねぎしひぜんのかみやすもり)。「大耳」の綽名を持つ彼が奇譚を記した随筆『耳袋』には、誰にも見せないもう1つの秘帖版『耳袋』があった。物を言う猫、続けて人が死ぬ井戸……根岸が同心の栗田、家来の坂巻とともに江戸の怪異を解き明かす「殺人事件」シリーズ第1弾!
  • 佐々木道誉 南北朝の争乱を操ったバサラ大名
    3.0
    南北朝の動乱期、武芸だけでなく連歌や立花など風流に通じ、華美な服装、そして遠慮のない振る舞いで「バサラ大名」と称された佐々木道誉(高氏)。本書は彼の波瀾の生涯を描く長編小説である。鎌倉幕府が弱体化し、次なる政治秩序が模索されていたころ、衆望を集めた後醍醐天皇は、幕府打倒を図る。やがて百数十年続いた武家政権を、いったんは朝廷に取り戻すことに成功するが、加担した武士たちが、恩賞の問題で再び不満を募らせることに。そこに登場してくるのが足利尊氏であり、元弘元年の政変(元弘の変)後、尊氏に従った佐々木道誉である。道誉は尊氏の影の参謀として臨機応変に立ちまわり、尊氏とともに時代を動かしていく。そして、再び京に武家政権を打ちたてるのである。「バサラ」を演ずることを、悪い時代を自由に生き抜くための手段とし、己れの進むべき道を強かに、確かに歩んだ武将の生きざまを、見事に描出する力作である。

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  • 小説 織田三代記 信秀・信長・信忠、天下取りへの道
    3.0
    戦国の日本を統一へと導いた稀代の英雄・織田信長。その天下統一事業は信長の手だけでなされたわけではない!まず、信長の父である織田信秀。尾張国守護代に仕える三奉行の一人だった信秀は、下剋上の流れに乗って尾張の支配者にのしあがる。この父の遺産と遺志を引き継いで「戦国大名・織田信長」が誕生した。そして、尾張の統一のみならず、近隣の強敵・今川義元を討ち取り、美濃の斎藤家を滅ぼして、天下布武への道を邁進し始めたのである。さらに、信長の嫡男・織田信忠。本国の尾張・美濃を相続し、偉大な父の後姿を見詰めながら天下人の後継者になるべく己を磨いた傑物であり、「新しい日本」の建設に力を振るうことが期待された。しかし、本能寺の変に遭遇したとき、不利を承知で明智光秀に立ち向かい、父に殉じた。ここに信長の天下布武は幕を下ろしたのである。戦国乱世に身を置き、全力で戦い続けた織田家三代の男たちを描き出した力作長編小説。

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  • ジョーの夢 新島襄と徳富蘇峰、そして八重
    4.0
    ジョーには夢があった。日本初の私立大学設立という、大きな夢が。明治初頭、日本の青春期に誕生した偉大なる教育者。鎖国最中にアメリカに渡り、後に同志社大学を設立する新島襄の姿を、その愛弟子にして日本初のジャーナリスト・徳富蘇峰は見守り続ける。ライバルは、慶應義塾大学設立を目指す福澤諭吉。ハンサムな妻・八重(2013年大河ドラマ「八重の桜」主人公)に支えられ、襄の夢は明治を駆け抜ける。
  • 邯鄲の誓 始皇帝と戦った者たち
    3.5
    紀元前3世紀、戦国時代末期の中国。秦軍が圧倒的な力で各国を侵略するなか、無敵の権力者・秦王政(始皇帝)の命を狙う少年がいた。その名は張順。滅亡した名国「韓」の宰相家の生まれ。民を救い導く宿命を負った順は、稀代の剣士・荊軻、故郷を奪われた少女・桃と出会い、志を一つにする。万に一つしか成功しないと言われる秦王暗殺に秘策などあるのか? 仕損じれば死――苛烈な戦いに彼らは挑んでいく!
  • めぐり逢い 新島八重回想記
    4.0
    天保14年、新島襄は上州安中藩江戸屋敷詰の祐筆の家に生まれる。尊皇攘夷運動の中、キリスト教精神に触れてアメリカへの密航を決意する。他方、八重は会津藩の砲術指南役の家に生まれる。藩主・松平容保が京都守護職に任ぜられ、鳥羽・伏見の戦いが勃発する。──単身渡米して西洋の精神を学ぼうとする襄。会津城で最後まで戦った八重。後にキリスト教精神の「良心」に基づく大学創設に結実するそれぞれの人生の軌跡とは!
  • 黒王妃
    3.6
    黒王妃こと、フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシスの波乱の生涯――。国王崩御の際は白い喪服をつけるのがしきたりだったこの国で、生涯黒衣をまといつづけた異端の王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。
  • 江戸のご隠居意見番 小春びより
    4.0
    峯井伝兵衛は八千五百石の大名並みの元旗本。幕府の大番頭や留守居役も勤めた身であったが、今は隠退して家督を倅に譲り、向島の隠居所で悠々自適の日々を楽しむ身の上だった。その伝兵衛のもとへ、養子に出した現北町奉行の太兵衛から「助っ人」の依頼が…

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  • 中国皇帝列伝 歴史を創った名君・暴君たち
    4.5
    悠久なる中国の歴史は王朝交替の物語であり、そこには実に多くの皇帝たちが登場する。それら名君、暴君、天才、凡才たちの中から、歴史に大きな足跡を残し、存在感の際だっている12人の皇帝について書かれたのが本書である。あの広大な中国の国土を一つにまとめるには並々でない手腕がいる。だが時として、そのような人物が現われて国をまとめ、新しい王朝を興した。しかし、せっかく創業には成功しても二代か三代ですぐに滅びた王朝も多く、もちろん何百年と続いた王朝もある。その違いはいったい、どこにあるのだろうか? その答えは、本書に登場する12人の皇帝たちの事績の中にある。彼らは果たして、どういう考えのもとに政治を行ない、どのような生涯を歩み、どのような歴史を創ったのか。広大な舞台で繰り広げられた12の波瀾万丈の人間ドラマを活き活きと描くと同時に、人が生きていくうえで何が大切かということも教えてくれる一書である。

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  • 鍼師おしゃあ 幕末海軍史逸聞
    3.8
    一途な恋の行方を描く江戸っ子鍼師の一代記 ボコボコにされておしゃあのもとに駆け込まれた男は、瀬戸内育ちの漁師で古川庄八といい、幕府の命により水夫となり、江戸にやってきていた。女郎上がりで鍼師となったおしゃあは男嫌いだったが、庄八と恋に落ちる。庄八は、次第に重用され、オランダにまで留学するようになる。戊辰戦争では、幕府方として函館で明治政府軍と戦って捕らえられる。解放された庄八に会いたさに、函館まで出かけていったおしゃあだったが、そこには奈津という許嫁がいた……。  将軍の侍講にしてジャーナリストの成島柳北、安田銀行・安田生命の創業者である安田善次郎などの傑物もおしゃあと親しい患者として登場。  治療の腕と気っぷの良さは天下一品! 逞しいけど恋には純粋な江戸っ子おしゃあの、一途な恋の行方を描いた幕末明治一代記。  単行本刊行時には、『笹色の紅 幕末おんな鍼師恋がたり』という題名でしたが、文庫化に際し改題しました。

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  • ちゃんちゃら
    値引きあり
    4.0
    江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」で修行中の元浮浪児・ちゃら。酒好きだが腕も気風もいい親方の辰蔵に仕込まれて、山猫のようだったちゃらも、一人前の職人に育ちつつあった。しかし、ある日を境に、一心に作庭に励んでいた一家に、とんでもない厄介事が降りかかる。青空の下、緑の風に吹かれるような、爽快時代小説! (講談社文庫)
  • 鼠、影を断つ
    4.3
    なじみの小料理屋で飲み、寝入ってしまった次郎吉。おかしな気配に気がついて目を覚ますと、隣家から火の手が上がっている! 次郎吉の機転で延焼は防げたが、火元の家に住んでいた母と幼い娘が焼け出された。火事の原因は不明。さらに母子の周辺に見え隠れする怪しい人物たち。何かあると感じた矢先、今度は小料理屋が火事に――。人情篤い盗賊・鼠小僧こと次郎吉が悪と闘う痛快時代小説シリーズ。ますます絶好調の第3弾!
  • 月影の道 小説・新島八重
    3.0
    会津が降伏開城した夜、見上げた空には銀の月、無残に散った親友の美しい顔──。壮絶な籠城戦に男装で参加し生き延びた、会津藩砲術指南役の娘・山本八重は、薩長への突き上げるような憎しみに葛藤する。アメリカ帰りの牧師・新島襄と結婚した時、心に期したこととは。「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、時代に挑戦し続けた女性の激動の一生。2013年NHK大河ドラマの主人公・新島八重の、誇り高き会津人としての生き様をドラマティックに描ききった画期的小説。
  • 鼠、夜に賭ける
    4.3
    〈鼠〉こと次郎吉が酒を飲んでいた店に、抜身を手にした男が入ってきた。どうやら人を斬ってきたらしい。男は「しくじった……やり直しはできん。俺はもう終りだ。けりをつける」と言い残すと、刀で首を斬って自害した。一方、騒ぎに巻き込まれた店で働く娘おようは、自害した男が落としたあるものを懐に忍ばせ、家路を急いでいた――。盗賊・鼠小僧が悪をくじく痛快エンタテインメント時代小説。絶好調のシリーズ第4弾!
  • 藪の奥―眠る義経秘宝
    3.0
    後にトロイア発掘によって世界的な名声を得ることになるシュリーマンは、「黄金郷ヒライズミ」の地図を預かる。一攫千金と名声獲得の野望を胸に、シュリーマンは奥州藤原氏の財宝探しに幕末の日本に渡る。稀少な手がかりを元に財宝の在処を平泉北西の北上山地と割り出し、山道険しい藪の奥を分け進む。財宝目当ての争いに、シュリーマンも短銃を手に持ち構える。はたして財宝は見つかるのか、そして義経北行伝説の真相とは?(講談社文庫)
  • 幻海 The Legend of Ocean
    3.0
    1588年、イエズス会士シサットは日本での布教の行き詰まりを打開すべく、豊臣秀吉と会談。北条家征伐に同行し航海学の知識を貸すなら東国に布教の拠点を作ってよいとの条件をのみ、豊臣水軍に加わる。だが戦いのさなか「奥伊豆に黄金の国がある」という噂を耳にした一行は危険な海域を目指す。彼らがそこで目にしたものとは!? 迫真の海洋スペクタクル合戦譚。

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  • 手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩
    3.8
    江戸吉原には、娘を花魁(おいらん)へと染めかえる裏稼業があった。その名も、うぶな時分に性技を仕込む「上ゲ屋(あげや)」、年季を重ねた妓(おんな)に活を入れハリを蘇らせる「保チ屋(もちや)」、常に女心を探り間夫(まぶ)を絶つ「目付(めつけ)」。吉原の架空の設定を軸に、これら男衆と、磨きぬかれたオンナ達が織りなす色と欲、恋と情けを描いた連作7編。秘められし真心が静かに胸をうつ、期待の新人のデビュー作!
  • 新 真田軍記 1
    -
    関ヶ原の戦い後、一年有余、ついに真田昌幸・幸村の復仇戦が始まった。九度山に流されていた父と子は、秘策を練りあげる。徳川家が最も畏れた昌幸の知嚢から生まれた秘計だ。完璧だった。まず狙われたのは、勇将と称されていたあの男だった。そして次は……?

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  • 長宗我部(ちょうそがべ)
    3.7
    四国統一を成し遂げ天下を夢見るも、関ヶ原で敗北。山内政権下で「下士」へ転落し、雌伏の後、明治維新を機に家名復活へ──。秦の始皇帝を遠祖とする名門一族の興亡を、長宗我部元親の末弟、親房から17代目の当主・長宗我部友親が描く。末裔でなければ書けない史実の数々は、70代、2000年に及ぶ血脈の「大河の一滴」までさかのぼった、まさに歴史のロマン。長宗我部元親の原点がここにある!
  • 信長の血統
    3.2
    「時代の改革者」「革命児」の異名をとる日本史上の傑物といえば、織田信長をおいて他にいない。しかし天下統一の夢半ばの天正十年、本能寺の変に斃れ、49年の生涯を閉じる。その遺志は、秀吉、そして家康に受け継がれた。彼らが天下取りへの錦の御旗に掲げたものは何だったか? 稀代の改革者の血は、どこへ流れたのか? 日本エッセイスト・クラブ賞受賞者で東大教授の山本博文氏が、戦国時代の権力継承の仕組みを解き明かし、信長一族や末裔が辿った運命を克明に描く。
  • 平 清盛 一
    3.8
    今からおよそ900年前、混迷を極めた平安末期。この国の行く末を示すべく生まれたひとりの男--平清盛。本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年は、養父・忠盛とともに海賊討伐をおこない、やがて一人前のサムライへと成長していく。青春期の清盛像を生き生きと描く、シリーズ第1巻。

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  • 朝顔草紙
    4.0
    顔も見知らぬ許婚同士が、十数年の愛情をつらぬきとおし、藩の奸物を討って結ばれるまでを描いた『朝顔草紙』。徳川四天王、本多平八郎と同姓同名の臆病な青年武士が、戦場で名乗りをあげるたびに敵の第一目標とされ、あわてて逃げ出すという滑稽な設定の『違う平八郎』。いずれ劣らぬあわて者同士主従の不思議な心の通いあいを描いた『粗忽評判記』。ほかに『義理なさけ』など全12編。

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  • 彦左衛門外記
    3.3
    身分のちがいを理由に大名の姫から絶縁された旗本、五橋数馬は奇抜な方法で出世を試みる。失意のうちに市井に隠棲していた大伯父の大久保彦左衛門をおだてあげ、戦記を捏造し、なき家康のお墨付きを偽造して天下の御意見番にしたてあげてしまう。それを侍、侠客、水野十郎左衛門たちが担ぎあげたために大騒動がもちあがる。諷刺と虚構を存分に駆使した奇想天外、抱腹絶倒の異色作。

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  • 新潮記
    -
    高松の松平家は水戸の徳川家と互いに養子を交換する本枝不離の関係にあったが、水戸藩が幕末動乱の策源地となるとともに藩内は尊皇佐幕に二分される。高松藩の尊皇派の中心人物の庶子である早水秀之進は、その生まれのゆえに屈折し、文武に秀でているにもかかわらず時流を冷ややかに眺めるだけであったが、水戸藩への密使に立ち、生死の間をくぐりぬけることで己れのなすべき事を悟る。

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  • 夜明けの辻
    3.7
    江戸中期の尊皇論者、山県大弐と出会ったことから藩の内紛にまきこまれた二人の青年武士の、友情の破綻と和解までを描いた初期の中編『夜明けの辻』。元芸妓との結婚を望んだ若侍が、頑固一徹の国家老の伯父を説得するために機略に富んだやり取りをくりひろげる“こっけい物”の佳品『嫁取り二代記』。ほかに『平八郎聞書』『葦』など、山本周五郎の文学的精進のあとを伝える全11編。

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  • 生きている源八
    3.8
    どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。その細心にして豪胆な戦いぶりに託して、“玉砕”が叫ばれていた太平洋戦争末期に作者の信ずるところを強く打ち出した〈日本士道記〉シリーズの表題作。かけ違った恋に衝撃を受けつつも、剣の道を貫く『藤次郎の恋』。ほかに『立春なみだ橋』『豪傑ばやり』など全12編。

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  • 菊月夜
    3.6
    四年間の江戸詰めの間に許婚・小房の父が狂死し家族は追放されるという運命に遭った信三郎が、事件の決裁に疑問をいだいて真相をさぐり、小房と劇的に再会するまでを描いた「菊月夜」。周五郎が年少の読者に向けて、母の愛とは何かを感動的に語りかけた「花宵」「おもかげ」。ほかに「柿」「一領一筋」「蜆谷」や、名作「青べか物語」の原型となった「留さんとその女」「蛮人」など全10編。

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  • 怒らぬ慶之助
    4.0
    二の矢を携えず、ただ一矢のみを持って真剣勝負に臨む侍の姿を通し、 武士道の真髄を描いた表題作。従妹の許婚の悪行を知らされると同時に、従妹への恋情に目覚める「怒る新一郎」ほか「千代紙行燈」「武道絵手本」など。大正15年の「小さいミケル」から、昭和18年「日本婦道記」が直木賞に推されてこれを辞退した時期までの苦行時代を、新たに発掘された11編を含め跡づける短編集。

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  • 与之助の花
    3.7
    ふとした不始末からごろつき侍にゆすられる身となった与之助が、思いを寄せていた娘から身を引き、ごろつきを斬って切腹するまでの心の様を描いた表題作。わがままで武術自慢の藩主の娘を、一介の藩士が無遠慮にこらしめる「奇縁無双」。維新戦争に赴いた恋人の帰りを40年間も待つ女心を哀切に謳った「春いくたび」。ほかに「一代恋娘」「友のためではない」など全13編を収める。

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  • 酔いどれ次郎八
    4.5
    藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田千久馬。二人は首尾よく本懐を遂げるが、薩摩藩士に取り囲まれ退路を断たれる。千久馬を逃がし、その場で死んだと思われていた次郎八が二年後に藩に姿を現した時、かつての許婚は千久馬のもとに嫁いでいた――。次郎八のとる意外な行動を描く表題作ほか、「与茂七の帰藩」など全11編を収録。

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  • 髪かざり
    3.5
    太平洋戦争中から終戦直後にかけて、著者は〈日本婦道記〉と題した短編を発表し続けた。初期の代表作となったこのシリーズには、未曾有の非常時にあって、古来、戦場の男たちを陰で支え続けてきた日本の妻や母たちの、夫も気づかないところに表われる美質を掘起こしたいとの願いが込められていた。本書には、「忍緒」や「二粒の飴」など、文庫未収録の本シリーズ作品のすべて、17編を収録。

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  • 艶書
    3.3
    宵節句の宴で七重は隣家の出三郎の袂に艶書を入れる。しかし、部屋住みでうだつがあがらないと思っている出三郎には、それが誰からのものかわからないまま、七重は他家へ嫁してゆく。廻り道をしてしか実らぬ恋を描く「艶書」。愛する男を立ち直らせるために、自ら愛着を断つ女心のかなしさを謳った「憎いあん畜生」。著者が娯楽小説として初めて世に問うた「だだら団兵衛」など全11編。

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  • 楽天旅日記
    3.6
    大吉田藩七十万石の正嫡順二郎は、四歳の時、側室一派の陰謀によって廃嫡され、国許で幽閉同然の生活を送る。ところが、二十四歳になった時、世継ぎとされていた側室の子が突然死亡し、順二郎は隠密裡に江戸表へ迎えられる事になるが……。お家騒動の渦中に投げ込まれた世間知らずの若殿の眼を通して、現実政治に振り回される人間たちの愚かさとはかなさを諷刺した長編小説。

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  • ならぬ堪忍
    3.6
    城代家老の“御意討ち”を命じられた新八郎は、直(じか)に不正を糺すが、逆に率直な説明を受け、初めて真実を知る。世間の風聞などは信を置くに足らぬと説いた著者の人間観が現れる『宗近新八郎』。藩の“家宝”が象徴する武家の権威を否定して“人間第一主義”を強調する『浪人走馬灯』。生命を賭けるに値する真の“堪忍”とは何かを問う『ならぬ堪忍』など戦前の短編全13作を収める。

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  • 月の松山
    3.9
    あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供を身ごもっていた女の、数奇な運命とそれを見まもる周囲の暖かな眼を情感ゆたかに謳った『初蕾』。ほかに『お美津簪』『追いついた夢』『おたは嫌いだ』など、話術の巧みさを存分に発揮した10編を収める。

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  • 雨の山吹
    3.7
    乳呑み児をかかえた家来と出奔した妹を斬るために遠国まで追っていった兄は、みじめな境遇におちながらも小さな幸福にすがって生きる妹一家と出会う。静かな結末の余韻が深い感動を呼ぶ表題作。逆境に生きてきた勝ち気の芸者と藩政改革の矢面に立つ若侍との障害をこえた愛「山茶花帖」。ほかに「恋の伝七郎」「いしが奢る」など、武家社会のさまざまな愛の形を中心に10編を収める。

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  • 花も刀も
    3.7
    没落した家運を剣によって再興しようと淵辺道場に入門した平手幹太郎(造酒)は、稽古おさめの試合で筆頭代師範を破るが、その夜、破門を命じられる。強い自負心と出世への野望を秘め、酒も飲まず女遊びもせずに剣ひと筋に励みながら、その努力が空回りし、ついには意味もなく人を斬るまでの失意の青春を描く『花も刀も』。ほかに『枕を三度たたいた』『源蔵ヶ原』など全8編を収める。

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  • 人情武士道
    3.6
    御用人の佐藤欽之助は、妻を通して琴の稽古友達だった女から、夫の仕官の世話を頼まれる。その女が、かつて縁談を申し込んで断られた和枝であることを知った欽之助は、思いがけない行動で依頼を果たす……。著者の鋭い人間観察眼を際立たせている表題作の他に、後年の“職人もの”の先駆をなす「しぐれ傘」や“滑稽もの”の「竜と虎」など、初期の傑作12編を収める。

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  • あんちゃん
    3.6
    妹に対して道ならぬ行為をはたらき、それを悔いてグレていった兄の心の軌跡と、思いがけぬ結末を描く『あんちゃん』。世継ぎのいない武家の習いとして、女であるにもかかわらず男だと偽って育てられた者の悲劇を追った『菊千代抄』。ほかに『思い違い物語』『七日七夜』『ひとでなし』など、人間をつき動かす最も奥深い心理と生理に分け入り、人間関係の不思議さを凝視した秀作8編を収録。

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  • 扇野
    4.4
    枯野の襖絵に点睛を加えるために、初めて会った芸妓に野原で扇を落させる流れ絵師。その後の二人の道行きと、その陰で力をつくす女のまごころを鮮やかに写し取った『扇野』。“三十ふり袖、四十島田”のたとえに流れる女の哀しみを、下町の人情と善意で救った『三十ふり袖』。なにげない会話や独白のなかに男女の機微と人生の深い意味を伝える“愛情もの”の秀作全9編を収録する。

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  • 明和絵暦
    -
    尊皇学者・山県大弐の影響をうけ、藩の進むべき道をめぐって対立を深める小幡藩の青年藩士たち。そして兄と許嫁とが敵味方に分かれることになった時、八千緒は……。大弐と苦難をともにする若者たちをとおし生涯のテーマ〈人間の真価は何を為したかではなくて、何を為そうとしたかだ〉を追究。若き周五郎が娯楽小説作家としても第一級の腕前であることを証する二作目の新聞小説。

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  • 風雲海南記
    3.7
    四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、七歳で浅草の寺に預けられる。英三郎は市井の浪人として成長するが、思いがけない偶然の重なりから、知らず知らずのうちに西条藩の御家騒動に巻き込まれる。その中で英三郎は己の出自を知り、騒動を操る藤巻右京と大老・酒井雅楽頭に闘いを挑んでゆく。戦時中に刊行され、戦後長く埋もれたままとなっていた幻の大作。

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