与力同心組屋敷がある八丁堀で、立て続けに、同心が殺された。地元・八丁堀での同心殺しは、威信にかかわると、北町奉行の小田切は気が気でない。だが、白昼堂々、次なる同心殺しが起き……。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第2弾。若き日の根岸を描いた、書き下ろし短編「河童の銭」を特別収録。
Posted by ブクログ 2014年09月05日
坂巻と栗田の真逆コンビがいい味出している。好いた女を忘れられない坂巻がイケメンで自分よりモテるので嫉妬丸出しな栗田、自分の好きな根岸奉行の女中・雪乃が坂巻の事が好きなんじゃないかと勘ぐって「同心殺しの疑いを持つなら俺じゃなく坂巻にしろ」とか、この辺りの下りが人間っぽくて思わず笑える。が、奉行のボディ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月04日
冒頭の描写から不穏な空気が漂っている。
しかも最後の1行が気味が悪いくらいあっさり書かれていて、だからこそ救いがない。
身も蓋もない言い方をすると、
正しいと思って起こした行動がめいっぱい裏目に出た、といったところか。
事を起こした本人は正義だと思って動いてる故、罪悪感がないのが怖かった。
『耳袋...続きを読む