天才絵師と猫。江戸の怪事件を解く!
今なお人気の歌川国芳が風刺画、春画、滑稽画を引っ提げて江戸の怪事件に出くわす!
猫を愛した天才が活躍。『耳袋秘帖』の著者が描く、ユーモア溢れる短編集。
美人画、春画、幽霊画、ご政道批判の風刺画まで。
黒船来航の時代に八面六臂の活躍を見せた天才絵師・歌川国芳。
個性派揃いの弟子たちと、八匹の猫に囲まれながら遭遇するのは、金魚偏愛者や贋国芳、葛飾北斎の娘や歌川広重も登場する怪事件ばかり。
謎と老いらくの恋が絡み合う――人気時代作家待望の短編集。
解説・金子信久
Posted by ブクログ 2016年09月30日
面白かった!
国芳と猫とお弟子さん達と、身近のちょっとした謎解き。不思議もあり。
お栄さんや広重も登場するし、北斎や暁斎の逸話なんかもてんこ盛りで超豪華!
国芳と同じ時代に生きていたら、彼が絵に込めた想いもリアルに感じとれてもっと楽しめて驚けたのに…と思うと悔しいーっ。
至急、本の中に出てきた作品を...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月27日
面白かった。
帯には怪事件、という言葉があったが、特に怪事件というわけではなく、難解な謎解きがあるわけでもなく、その意味では耳袋とは違うのだが、人間の織り成すいろいろなことが丁寧に書かれているという感じ。まぁ、事件はそもそも怪なるものばかりだと思えば、怪事件でもよいのかな。
一編一編が味わい深い。義...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月20日
歌川国芳の周囲で起こる様々な事件とその顛末を軽快に描いてあった。
下手なのに国芳に絵を習いに来る老人、金魚を偏愛する男、北斎の娘・応為に振り回される日々、病を抱える妻に義母に自分自身に猫、幽霊が出てきたり、歌川広重との冷戦があったり、最後は自分の偽者まで現れたり。
国芳が大好きな猫は常に八匹置いてお...続きを読む