歴史・時代小説作品一覧
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4.4江戸の人材派遣業、口入屋・冬屋の女主人となったお藤。「商いは人で決まる」が口癖の祖母に口入稼業を仕込まれ育ったが、実家の不幸が重なり天涯孤独の身に。義母から女衒に売られるも必死に逃げ、江戸で生きてきた。お藤は、払いが悪く悶着の多い武家が相手の商いで傾いた店を救うため、ある勝負に打って出る。取り扱う客を商家に絞り、男の奉公人志願者に徹底した家事指南を行い、大店へ送り込む。前代未聞の大転換は周囲の猛反発を呼んでしまう。そんな折、お藤は女衒から逃げていた時に助けてくれたお武家によく似た男と出会う。男は黒羽の百蔵と呼ばれ、江戸中の武家奉公人の上に立つ恐ろしい人物だった。冬屋の挑戦がようやく成果をあげはじめた頃、その好調ぶりを忌々しく思う人宿組合の顔役たちは百蔵を相談役に据え、冬屋潰しを目論む。お藤たちは真っ向勝負を挑むが――。人は何のために働くのか、仕事の喜びとは何かを問い直す渾身の長編時代小説。
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3.0平戸藩の御船手方書物天文係の雙星彦馬は、三度の飯より星が好きという藩きっての変わり者。そんな彦馬のもとに上司の紹介で美しい嫁・織江がやってきた。彦馬は生涯大切にすることを心に誓うが、わずかひと月で新妻は失踪してしまう。じつは織江は、平戸藩の密貿易を怪しんだ幕府が送り込んだくノ一だった! そうとは知らず妻を捜しに江戸へ赴く彦馬だったが…。 ※本電子書籍は「妻は、くノ一」「星影の女 妻は、くノ一 2」「身も心も 妻は、くノ一 3」「風の囁き 妻は、くノ一 4」「月光値千両 妻は、くノ一 5」「宵闇迫れば 妻は、くノ一 6」「美姫の夢 妻は、くノ一 7」「胸の振子 妻は、くノ一 8」「国境の南 妻は、くノ一 9」「濤の彼方 妻は、くノ一 10」を合わせた合本版です。
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3.5
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-主人公の雙星彦馬は平戸藩の御船手方書物天文係の武士で28才独身。航海学や天文学に詳しいが、羽織を裏返したまま登城したりする藩きっての変わり者。そんな彦馬のもとに上司の薦めで、若く美しい嫁・織江がやってきた。彦馬は新妻にぞっこんになり、生涯大切にすることを誓う。だが、織江は、ひと月後のある日、突然、失踪する。じつは織江は、手裏剣と心術を操る凄腕のくノ一。平戸で密貿易が行われ、藩主松浦静山が黙認しているのではないかという疑念を抱いた幕府お庭番が、織江に平戸を探索させていたのであった。そうとは知らずに、彦馬は、隠居願いを出して、江戸に向かうが……。 ※本作品は『妻は、くノ一』シリーズ全3巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
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-のちに〝日本近代化の父〟と賞される破天荒な幕臣は、なぜ斬首されなければならなかったのか?——第3回中山義秀文学賞を受賞し、NHKドラマの原作にもなった大島昌宏の傑作歴史小説が30年ぶり待望の復刊! 〝日本近代化の父〟と評価されることになる小栗上野介。 富国強兵の基礎となった横須賀製鉄所創設の立役者になっただけでなく、幕府財政の立て直しに取り組み、タフネゴシエーターとして複雑な外交交渉を切り盛りし、さらには商社の設立に関わるなど、その才覚は外交や経済、軍事などにいかんなく発揮された。 しかし——彼は多彩な能力を持ちながらも、短期間で重要な役職を15以上も渡り歩き、最短で20日で辞めてしまうという破天荒な人物だった! 未来を見据え、家康以来の「祖法」と闘いながら外国と渡り合い、組織を変革し、誰よりも〝義〟を重んじた彼が残したものはいったい何だったのだろうか。 〝上司〟である徳川慶喜との対決、ライバル・勝海舟との見えざる絆、破天荒な夫を支える妻への愛情。激動の幕末、さまざまな人間関係の中で彼が成し遂げたかったことは?そして——《罪なくして》斬首されたのはいったいなぜだったのか? 1995年に「第3回 中山義秀文学賞」を受賞し、2003年1月にはNHK正月時代劇「またも辞めたか亭主殿〜幕末の名奉行・小栗上野介〜」(岸谷五朗主演)としてドラマ化された傑作歴史小説が、30年ぶりに復刊! 【目次】 序章 第一章 露寇 第二章 又一どの 第三章 歩兵奉行 第四章 三度目の勘定奉行 第五章 建設の地は横須賀に 第六章 ヴェルニー来たる 第七章 征長再び 第八章 建設すすむ 第九章 慶喜、将軍に 第十章 フランス人たち 第十一章 大政奉還 第十二章 閑適の日々 第十三章 烏川畔に散る 終章 海戦勝利 あとがき 文庫版あとがき 【著者】 大島昌宏 1934(昭和9)年福井市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。広告会社に勤務し、数多くのテレビCMの企画制作を手掛ける。1992(平成4)年『九頭竜川』(現在「つり人社」から刊行)で第11回新田次郎文学賞を受賞。1994(平成6)年には『罪なくして斬らる 小栗上野介』で第3回中山義秀文学賞を受賞。主な著書に『北の海鳴り 小説・中島三郎助』『幕末写真師 下岡蓮杖』『そろばん武士道』『結城秀康』『炎の如く 由利公正』『海の隼 参謀・三浦按針』などがある。1999年12月没。生誕90年・没後25年に向けて、電子書籍による復刊が進んでいる。
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5.0
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-幼い頃に父親を殺め、領内の外れにある尼寺で人目をはばかって育てられた城次は、十八歳になったのを機にひとり立ちを決意した。出立のときに育ての親である春恵尼から性の手ほどきを受け、初めて女体の素晴らしさを知った城次は、城下で身を寄せた武家の女剣士や熟れ肌の人妻、愛くるしい村の生娘たちと様々な体験を重ねていく。だが、城次に大きな秘密があった。実は彼は先代藩主が側室に産ませた落とし胤、正真正銘の後継ぎだったのだ。お家の存亡を懸け、血筋を絶やさぬため、城次は病弱な現藩主に代わって初々しく気品に溢れた姫君と同衾することになるのだが……。傑作長編時代小説。
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-北関東の小藩・北川藩の見回り役、大河原家の厄介者・真吾は剣術より絵が得意で、いつか江戸に出て絵師になることを夢見ていた。だが、そんなある日、兄の突然の死で運命は大きく変わってしまう。家名の存続のため兄嫁の志穂と添うことを強いられた真吾は、ついに藩を出奔することを決意した。 おりから、藩の剣術使いを斬り殺した女武芸者・山吹真弓の追捕を命じられた真吾は、思いを寄せていた村娘の芙美と江戸を目指す。だが、旅の途中で無頼に襲われる危機を救ったのは当の真弓。二人の美女と熱い情交を重ねつつ、江戸に辿り着いた真吾だが、そこでは、女たちのさらなる濃厚な媚香が待ち受けていた…。傑作長編時代小説。
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-柿沢琢馬は御家人の次男、いわゆる厄介者である。二十歳になるが女は知らない。ある日、男になろうと深川に来たところ、辰巳芸者の珠樹が三人の浪人者に襲われているのに遭遇した。疾風のごとき剣捌きで相手を退散させた琢馬は、その腕前を買われ用心棒を依頼される。そして、その日から珠樹の色仕掛けに翻弄されることに……。ある夜、珠樹の家が襲撃された。相手のうち二人を斬り捨てた琢馬は、残り一人の顔を知ることから町方の探索を手伝うことになる。幼馴染みの小雪と探索するうち、事件の背後に巨大な権力の存在を知った琢馬は類い稀なる美貌の剣客、澪とともに巨悪にたちむかうことを決意した。これぞ痛快無比の時代官能エンターテインメント!
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-沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第6弾。 著者は近現代沖縄文学とそれに係わる幅広い問題について研究を行い、ぼう大な成果を発表してきた元琉球大学教授の仲程昌徳氏。 つらねの代表作に「泊阿嘉(とぅまいあかー)」という歌劇がある。これは沖縄の三代悲歌劇のひとつであり、初演以来多くの芝居ファンを熱狂させてきた。沖縄版「ロミオとジュリエット」である。物語の中でヒロイン(ジュリエット)が残した長歌、これがいわゆる「つらね」と呼ばれるものである。沖縄における「つらね」は八八八の句を重ね、最後を六音の句でしめくくる長歌体で書かれている。「つらね」は恋を歌った作品が多い。 本書は明治末年に流行した「つらね」の幾篇かを紹介しつつ、その変遷をたどり、何故明治も末になって、琉球方言になる表現が、輩出されたのか、その問題を探る。 「「泊阿嘉」や「薬師堂」、「奥山の牡丹」や「伊江島ハンドー小」という歌劇が、相次いで現れた時代。それは、沖縄の言葉が、美しく輝いた最後の時代だったのでなかろうか。ひょっとすると、それらの過激派、沖縄の言葉がやがて消えてしまうという予感によって、いよいよ磨きに磨かれたのではなかろうか。最後の輝きを思わせるほどに、歌劇の言葉はたっぷりと味わいあるものとなっているが、その歌劇のクライマックスに用いられた「つらね」となると、いよいよその感を深くせざるをえない。 二〇世紀初頭の沖縄は、新知識を持ちかえった人たちが、琉球文芸の復興を叫んだ時代であった。つらねは、その落とし子であったようにも見えるが、新旧思想の衝突するなかで、たとえわずかな時期であったとはいえ、「つらねの時代」と名付けることのできる時期があったということは、大きな驚きである(1990年当時の作品紹介文より)。」
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3.5真田幸村は本当に日ノ本一の兵(つわもの)だったのか。思いもよらぬ着想から描かれる戦国六大合戦の裏側。 「火、蛾。」桶狭間の戦い 策士たちが裏の裏を読み合う壮絶な頭脳戦、心理戦の先にある驚愕のラスト。 「甘粕の退き口」川中島合戦 優れた武将だけが持ち得るカリスマ性とは何か。 「幽斎の悪采」本能寺の変 失敗すれば平然と切り捨てる信長の下で心身ともに追い詰められていく幽斎と光秀。 「槍よ、愚直なれ」賤ヶ岳の戦い 加藤清正のラブロマンスを軸に、従来の武張ったイメージを覆す。 「怪僧恵瓊」関ヶ原の戦い 歴史を読み替え、いかに合戦を避けるかが物語を牽引する異色作。 「日ノ本一の兵」大坂の陣 家康、秀忠父子を翻弄した知将・真田昌幸の息子、幸村は何者だったのか。
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3.3戦国時代に異彩を放つ二人の男がいた。一人は、北条、上杉と戦い、織田信長、豊臣秀吉に仕えた猛将の山上道牛。そして一人は天下の傾き者・前田慶次郎。相反する二人はどのように邂逅したのか──1556年秋、山上城城主の山上氏秀は、関東を席巻する北条軍に城を包囲されていた。近隣諸侯に援軍を求めるも、北条を怖れて二の足を踏む事態に、氏秀は徹底抗戦を余儀なくされる。武勇で鳴らす氏秀の活躍も空しく、城は陥落寸前。重臣たちの説得により降伏を選択した氏秀は、北条氏康により領地追放となる。城を失った城主……己にできることは北条と戦うのみ。出家し、山上道牛となった男は、北条に敵対する佐野家を頼り、新たな戦場を求めるが──。
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4.82022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代、 鎌倉武士たちのリアルな姿を描き出した面白さ抜群の傑作歴史評伝。 「ここで私は、大小いくつかの作品で扱ってきた鎌倉時代に対する一つの決算書を書いた。」(あとがきより) 『炎環』『北条政子』で鎌倉幕府成立の時代を小説として描いた後も、 『吾妻鏡』を何度も読み返し、この時代を【大きな変革の時代】として位置付けてきた永井路子氏。 その盛り上がりの中核にあるのは、外からの力でも、源頼朝個人の挙兵ではなく、 東国武士団の行動として捉えた時、歴史的な意義が明確に見えてくる。 本書は、永井氏が鎌倉時代を扱った一連の小説の原点であり、帰結でもある。 序章 嵐の中への出発 治承四年八月 第一章 中世宣言 三浦義明の場合 第二章 空白の意味するもの 上総広常の場合 第三章 功名手柄 熊谷直実の場合 第四章 東国ピラミッド 源平合戦の意味 第五章 「忠誠」の組織者 梶原景時の場合 第六章 大天狗論 東国対西国 第七章 奥州国家の落日 征夷大将軍とは何か 第八章 裾野で何が起ったか 曽我の仇討ちにひそむもの 第九章 血ぬられた鎌倉 比企の乱をめぐって 第十章 雪の日の惨劇 三浦義村の場合 第十一章 承久の嵐 北条義時の場合 あとがき ※この電子書籍は一九八三年七月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
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-歴史好きならだれでも知っている松の大廊下での刃傷沙汰は、浅野内匠頭の乱心によるものだった。 吉良上野介は、赤穂勢にうらまれる理由などなかったのである。じつはそこには柳沢吉保の陰謀があった。 そして、温厚で聡明な名君である吉良上野介は、赤穂浪士の手にかかって殺されたのではない。 そのような不名誉を嫌い、周到に準備された秘策によって、みずから生命を絶ったのである。 構想から20年をかけて真相を解いた歴史小説の大作が、今よみがえる。 【上巻目次】 第1章/若き日の懊悩 第2章/大江戸春欄漫 第3章/上杉家の存亡 第4章/吉良荘の赤馬 第5章/混迷する政局 第6章/名君吉良義央 第7章/元禄花乱れ舞 第8章/刃傷松の廊下
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3.0
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-兵藤三郎は貧乏御家人の三男坊。学問所で医術に秀でていた三郎は、町医者の鉄丸源斎から請われて養子となる。 だが、この源斎にはもうひとつの顔があった。彼は鉄魔羅の源――手籠め人という裏稼業を持っていたのだ。養父の死後、三郎は鉄魔羅の二つ名を継いで源之助と名乗る。 手籠め人の元締めである薬種問屋の女将・お美津から色事の手ほどきを受けた源之助。絵草紙屋の女将・香代、旗本の女剣士・雪絵と情交を重ね、経験を積んだ彼は、男と女の痴情のもつれを解きほぐす、手籠め人として江戸の闇の中への第一歩を踏み出すが……。 鬼才が放つ傑作時代エンターテインメント!
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-現将軍派の頭領、老中・水野越前は、大御所派に属する遠山左衛門尉を失脚させ、自派の鳥居忠耀を奉行職に就かせようと画策し、兇悪五人組の召捕りに、ひと月の日限を切った。しかし、金さん自ら張込む陣頭指揮、町方躍起の探索にもかかわらず、連日市中を荒し回る傍若無人ぶりに、就任当時は江戸市民に人気のよかった金さんにも、「あんまり当てにならねえな」と、非難の声が起こり出した。窮地に立つ金さん! そして、仲秋8月15日、深川八幡祭りの夜、意外な事件が突発した。御家人くずれの馬場陣十郎に行手を阻まれた遊人風の男を見て、笠井小平太は思わず叫んだ。「あっ、親玉が危い!」……。
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3.8真夏の江戸。大川が江戸湾に流れ込む鉄砲州で、日がな釣りを楽しむ四十なかばの武士──もと火盗改め同心、矢沢冬馬である。武芸百般、悪党に恐れられた凄腕の剣士であったが、大捕物の最中のある出来事により、火盗改めを引退。息子に家督をゆずり、釣り三昧のなんとものどかな日々を送っていた。命を賭す激務からは解放されたが、幾度も死線をくぐり抜けた歴戦の武者にしてみれば、やはりちと退屈。ふとした事情から、市井の人々に武芸の個人指南をはじめるのだが……!?難事件からおかしな騒動まで、あざやかな剣さばきと人情で解決する冬馬の活躍!
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3.0おのれの剣のみを頼りに生きてきた浪人、芹澤源八郎──頼まれれば金しだいでどんな荒事も引き受ける、凄腕の用心棒である。ある日、飛脚問屋を強請るやくざ者を痛めつけてくれ、という依頼を受けた源八郎は、些細な行き違いから無関係の人間を傷つけ、失明させてしまう。しかも、その当の被害者は、源八郎のかつての恩師である寺子屋のお師匠さまであった。自らの生き方を悔いた源八郎は、ひょんなことから、寺子屋の先生の代わりを務めることになる。ところが、この源八郎という男、剣は得意だが、子どもは大の苦手。まっすぐで型破りな源八郎の言動が、子どもばかりか、周囲の大人たちをも変えていく……。
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3.7日本橋の近く、傘や下駄問屋が多く集まる町・照降町に「鼻緒屋」の娘・佳乃が三年ぶりに出戻ってきた―― 著者初・江戸の女性職人が主役の書下ろし新作<全四巻> 1巻「初詣で」内容 文政11年暮れ。雪の降る中、18で男と駆け落ちした鼻緒屋の娘・佳乃が三年ぶりに照降町に戻ってきた。 懐かしい荒布橋(あらめばし)を渡り、町の入り口に立つ梅の木を、万感の思いで見上げる佳乃。 実家の鼻緒屋では、父が病に伏せっており、九州の小藩の脱藩武士・周五郎を見習いとして受け入れていた。 父にかわり、職人として鼻緒挿げの腕を磨く佳乃は、新鮮なアイデアを出して老舗の下駄問屋の宮田屋に認められ、吉原の花魁・梅香からも注文を受ける。 自分を受け入れてくれた町に恩返しをすべく、日々を懸命に生きる佳乃だったが、駆け落ちの相手・三郎次が あとを追ってきて―― 「己丑の大火」前夜の町と人々を通して描く、知恵と勇気の感動ストーリー。
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3.7三河刈谷藩二万三千石の四男として育った土井六郎利位――。日々、剣の鍛錬を積みながらも、部屋住みとして一生を終えるはずだったが、突如、江戸にいる父利徳に呼び出しを受ける。そこで待ち受けていたのは、土井本家、上総古河藩七万石藩主で、老中の職にあった利厚であった。しかも六郎を養子に迎えたい、と懇願されたのである!老中を輩出できる家柄……二つ返事で快諾した。だが、この顛末は父が周到に準備したものであった。六郎ら、傍流の土井の血脈は、徳川の世では決して公に宿命があったのである。その真実を知り、壮大な天命があることを悟った六郎。出世を果たして、その大願は叶うのか。あの名家の血を引く大名が定めの剣をふるう、期待の新シリーズ‼
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4.0ものごころついたときは、京の尼寺に預けられていた六條頼母。位ある公家の血を引いている、と噂は立っていたが、羽織の背に菊の紋所が鮮やかに染まっているのを見た者は、帝の落し胤ではないかと、平伏した。そんな頼母が二十歳となった折、従四位下の官位を有するが故に、帝からある下命がもたらされる。将軍家への恭順を示すため江戸に下向し、橋渡し役として徳川へお仕えせよ、と申し渡されたのだった。小石川伝通院の寺侍となった頼母だが、畏れ多くもその身は帝の名代。寺社ばかりか大名家の屋敷にも“御出入り勝手”の証を得る。拝領した銘刀・粟田口吉光で不義を斬る頼母──。朝廷と幕府の名をもって天下を治めたいと渇望する美剣士の闘いがいま、幕を開ける!
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-豊臣秀吉を天下人へと導いた、武将・黒田官兵衛。関白となった秀吉に「わしが死んだあとに天下をとるのは、この男しかいまい」とまで言わしめた知恵袋。五十数度もの戦を経験するが、驚くことに不敗を誇る天才軍師である。 戦場では、しばしば意表をつく知略を発揮し、多くの敵から恐れられたが、自らを頼る相手は決して裏切らず、生涯、正室一人を愛し続けた実直な武将だったという。 2014年大河ドラマの主人公となる黒田官兵衛。その波瀾万丈の半生を描く本作。上巻では、秀吉との出会いから天下統一までの足跡を追う。
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4.0戦国の乱世をもっとも痛快に、自由奔放に生き抜いた武将――前田慶次郎。朱柄の鑓を縦横無尽に振るい、合戦では鬼神のごとき働きで敵陣を震え上がらせた。と同時に、たとえ主君に対しても命を賭けて己の意地を貫き通す“傾き者”として名を馳せていた。また武辺のみならず、古今典籍にも通じた風流人であり、家康に追い詰められて窮地に陥った上杉景勝・直江兼続の主従へ参陣するなど、「義」に厚い人物でもある。誰だろうと理不尽には屈しない、そんな周りが惚れ込むような反骨の男だったが、前半生は決して恵まれたものではなかった。本来、自分が継ぐはずだった前田家の家督を叔父の利家に奪われ、長く不遇の時代を強いられる。だが、天下統一を目指す織田軍の東征は乱世を大きく揺さぶり、この猛き武将を戦国最後の活躍の場へと解き放つのであった――。日の本を掌握した豊臣秀吉の前ですら、平然と傾いて魅せた「天下御免の傾き者」の生涯を描く!
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-町を騒がす辻斬りを、凄まじき剣技で成敗した謎の侍……。誰あろう、この長身の武士こそ、闇に隠れた悪を裁くべく市井にくだってきた、時の将軍・徳川吉宗その人であった。将軍になって以来、庶民を救うために目安箱を設置した吉宗であったが、幕府の制度では限界がある。世の影にひそむ悪事をただすべく、吉宗はおのれとそっくりな小藩の下級侍になりかわり、市井の側から、世直しをおこなうことを決意した。事情を知る越貫藩から遣わされた、遊び人侍の亀治郎をお供として、将軍吉宗の波乱にみちた影の裁きが、今はじまる!名君として名高い八代将軍・徳川吉宗の、知られざる活劇譚!
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-用心棒の仕事を終え、帰宅した浪人・一色彪馬──。そこで目にしたのは、血まみれで倒れていた父の姿だった。父は間もなく息絶えたが、翌日、宍戸徳兵衛と名乗る旗本の訪問を受ける。御城へ登城せよ、というのである。待っていたのは、なんと将軍・家斉であった。浪々の身である自分がなぜ?家斉は、元々名門である一色家を再興し、徳川を支えて欲しい、と懇願。京へ赴き、新しい高家として天皇家に官位をもらい、政をほしいままにする老中の企みを、朝廷と組みして探って欲しいという。葵の御紋入りの短刀を受け取り、彪馬はいざ京へ。御所では天子さまに拝謁、短刀にはもう一つ、恐れ多い御紋を刻まれる……!天下無二の拝領剣を手にした彪馬が、朝廷と幕府に仇なし、父を襲った悪を裁く!!
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4.0モデル・冨永愛さん、絶賛! 「苦難と災害に立ち向かいながらも 受け継がれる想いに、心に火が灯るような活力を得る! あぁ、日本の素晴らしさをまた知ってしまった。」 江戸後期。知多郡半田村(現在の愛知県半田市)で酒造業を営む、 五代・中野半左衛門の急死により、婿養子に迎えられた三六(のちの初代・中野又左衛門)は、 酒造りの傍ら、酒粕を使った粕酢造りを思いつく。 いまや世界で愛される日本の「寿司-SUSHI-」。その流行の淵源となった「粕酢」に生涯をかけた、 初代から二代、三代へと受け継がれる三人の又左衛門の物語。 巻末に女優・高島礼子氏との特別対談を収録。 「歴史書であり、啓発書であり、企業書でもありますね。仕事に悩んでいる人に 読んでもらいたい本です」 「私はお寿司が大好きですが、酢飯に注目して食べたことはありませんでした。これからは、酢の歴史にも思いを馳せて味わいたいと思います」 ――女優・高島礼子さん(巻末の特別対談より抜粋)
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4.0世界に誇る「江戸前寿司」はなぜ誕生したのか―― 「粕酢」に挑んだ三人の又左衛門と、彼らを支えた女たち。 江戸の鮨文化を一変させた変革と挑戦! 江戸後期。知多郡半田村で酒造業を営む五代・中野半左衛門の急死により、 婿養子に迎えられた半六は、酒造りの傍ら酒粕を使った粕酢造りを思いつく。 後に分家を許された三六は、又左衛門家を興す。 初代から二代、三代へと、粕酢造りは受け継がれていくが、彼らの行く手には 幾多の苦難が待ち構えていた。 三人の又左衛門は、いかにして粕酢を江戸中に広めたのか――。 いまや世界で愛される日本の「寿司-SUSHI-」。 その流行の淵源となった「粕酢」に生涯をかけた人々の歴史長編小説。
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