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超人気シリーズが、書き下ろし長編小説に! 髪結いの伊三次と芸者のお文。仲のよい夫婦をめぐる騒動を、江戸の夜空にかかる月が見守っている。大河ロマン的な人情時代小説です。
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Posted by ブクログ
人気シリーズの14作目。 ただし、初の文庫書下ろし。 8作目の「我、言挙げす」のラストで火事があって家を無くした伊三次とお文一家。 9作目「今日を刻む時計」では、10年がたっていたのです。 この10年間の空白に起きた出来事を描く内容になっています。 伊三次の妻で芸者のお文は、父親を知らずに育ちま...続きを読むしたが、しだいに察してはいました。 お座敷の客として訪れた侍の海野との偶然の出会いから、互いにそれと気づきます。 さっぱりした気性のお文の、胸のうちに秘めた思いが切ない。 互いに名乗りはしないまま、手を差し伸べてくれる実の父親の気持ちを受け取ります。 祖父とは知らずに懐いていたお文の息子の伊予太。 子供の言葉がタイトルというのもいいですね。 一方、不破の息子龍之進ら奉行所の見習いの若い者らは、無頼派を名乗る若者集団を追っていました。 事件が落ち着いた後にふと出会い、互いを認め合う成り行きがまた妙味があります。 伊三次が焼け出されて、お文と離れていた時期の出来事。 不破友之進の妻いなみの、年を重ねた妻の思い。 一捻りした味わいが深く、読んでいてこちらも江戸市中をさまよい、人の心にまで共感したような心地になりました☆
今までは「オール讀物」に1年半くらいにわたって掲載してから単行本化していたのだが、病床で書いたためか、デビュー作のシリーズの気になる事柄に決着をつけておきたかったからなのか、初の文庫書き下ろし。 シリーズ最初から見守ってきた読み手へのありがたいメッセージとして受け止めた。 章立てはないが、4つの...続きを読むストーリーが描かれる。 (1〜8)父母を知らずに育ったお文が、十年前父親に巡り会い親子の縁を喜んだ話。泣ける。 お座敷の客として来た隠居の侍海野は、お文を見て美濃屋の内儀が探していた娘ではないかと問う。二人が駆け落ちし引きはがされた後に自分が生まれてたことを知っていたが、相手をおもんばかって否定するが海野は親愛の情をかけてくれた。「月は誰のもの」とは伊与太が海野に問うたことば。 (9〜16)本所無頼派を名乗り鬱憤晴らしに悪さを働いていた旗本の二、三男たちのリーダーだった薬師寺次郎衛に、不破の息子龍之進が邂逅し、互いを認め合う話。 龍之進ら奉行所の見習い組は、彼らを捕らえようとして最後の誘拐事件を解決するが、誰も捕らえられなかった。龍之進が荒れていた時期になじんだ芸者小勘が、勘当されて駄菓子屋の親父となった次郎衛と暮らしていた。 (17〜23)焼け出されてお文と別居していた時期の伊三次の、おでん屋の女将との淡い思いと捕り物の話。 (24)不破友之進の妻いなみの、嫁と不破への思い。
2016.9.17 昔語り。 お文と父親との交流が切ない。 火事見舞いに大枚を渡してくれた。 互いに名乗りあわずとも心通う。 味噌屋の事件が腹立たしい。下手人の悪どさにいたたまれない。真相がわかって良かった。 次郎衛と龍之進の不思議な友情にほっこりした。次郎衛は龍之進の小者になって近い将来、大事...続きを読む件を解決していくその伏線かも… 2025年3月18日 再読
最近は子供世代のお話が多くなっていて少し寂しかったけれど、今回はお文や伊三次の心情を描いてくれて嬉しかった。特にお文が実の父親に会えたお話に感激。また度々語られることのなかった十年のお話を是非書いていただきたいものです。
件のシリーズ最新刊で10年間の空白ができたため、大好きなシリーズなのにちょっと違和感が生じていた。そんなファンの気持ちを汲んでいただいたのか、語られなかった10年の間の出来事を綴った書き下ろし作品。 お文の父親の話、本所無頼派の顛末、そして伊三次の出来心など、心が温まったり人間関係の煩わしさを知った...続きを読むり。ますますシリーズの深みが増す一冊である。 それにしても、「月は誰のもの」と尋ねる伊与太のかわいいことこの上ない。
人気シリーズも14弾目、シリーズ初の文庫書下ろし作品。 お文の回想から始まり、過去の出来事と現在の事件が絡み合いながら、話が進む。作者自身も、シリーズを振り返りながら、書くことを楽しんでいるよう。ますます筆がさえる。
短編集のような長編。カキオロシ。 最新刊がどの時点の話か、よくわからなくなってきた。 ま、それでも十分楽しめる。
内容(ブックデータベースより) 江戸の大火で別れて暮らすことになった髪結いの伊三次と芸者のお文。仲の言い夫婦をめぐる騒動を夜空にかかる月が見守っている。 伊三次の色恋沙汰。お文の父親のこと、八丁堀純情派に屈した本所無頼派のその後・・・・。 長女・お吉が誕生する頃の、語られることのなかった十年を描く...続きを読む傑作長編。 大人気シリーズ、初の書き下ろし! 令和6年10月11日~14日
なんとなくひといき、といった感じの、物悲しさが あった一冊。 手の届かない月なんて、誰のでもないのに。
201410/最新作だけど、従来作を一緒に振り返りながら読み進めてるカンジ。時の移り変わりの切なさと次世代達の成長ぶりのたくましさ。
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月は誰のもの 髪結い伊三次捕物余話
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宇江佐真理
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