つわものの賦

つわものの賦

1,500円 (税込)

7pt

4.6

2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代、
鎌倉武士たちのリアルな姿を描き出した面白さ抜群の傑作歴史評伝。

「ここで私は、大小いくつかの作品で扱ってきた鎌倉時代に対する一つの決算書を書いた。」(あとがきより)

『炎環』『北条政子』で鎌倉幕府成立の時代を小説として描いた後も、
『吾妻鏡』を何度も読み返し、この時代を【大きな変革の時代】として位置付けてきた永井路子氏。
その盛り上がりの中核にあるのは、外からの力でも、源頼朝個人の挙兵ではなく、
東国武士団の行動として捉えた時、歴史的な意義が明確に見えてくる。
本書は、永井氏が鎌倉時代を扱った一連の小説の原点であり、帰結でもある。


序章 嵐の中への出発 治承四年八月
第一章 中世宣言 三浦義明の場合
第二章 空白の意味するもの 上総広常の場合
第三章 功名手柄 熊谷直実の場合
第四章 東国ピラミッド 源平合戦の意味
第五章 「忠誠」の組織者 梶原景時の場合
第六章 大天狗論 東国対西国
第七章 奥州国家の落日 征夷大将軍とは何か
第八章 裾野で何が起ったか 曽我の仇討ちにひそむもの
第九章 血ぬられた鎌倉 比企の乱をめぐって
第十章 雪の日の惨劇 三浦義村の場合
第十一章 承久の嵐 北条義時の場合
あとがき

※この電子書籍は一九八三年七月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。

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つわものの賦 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年04月20日

    炎環、北条政子と読み、すっかり永井路子さんの書く東国武士の世界に引き込まれている。
    本書は小説ではない。頼朝の挙兵に始まり、周囲の東国武士達についての彼女なりの考察書のようなもの。
    彼女も中で何度も言っているが、吾妻鏡やその他の資料を何度も読み返し、歴史学者とは違う小説家として、その時代の背景や心情...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月11日

    鎌倉草創期、頼朝から義時までの、東国の独立と基盤づくりに伴う駆け引きや血の応酬、読んでいると古今東西、時代の変わり目に繰り返される一つの雛型のように思えました。文中で著者みずから何度も言及されているとおり、(細かな史書の読み込みを踏まえてはいるものの、)学者としてではなく小説家としての想像的視点で書...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月16日

    鎌倉殿の13人の復習である。
    御恩と奉公は奴隷的な無償奉仕からの決別である。ビジネスライクな民間感覚である。
    源頼朝の旗揚げに賛同した武士団は海沿いのものが多かった。北条や三浦である。平家の時代が長くないという情報を得やすい位置にいた。44頁。

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月26日

     そろそろ来年(2022年)の大河ドラマに向けた読書を、ということで、まず本書を読んでみました。

     小説ではなく論考です。『吾妻鏡』を中心に、『源平盛衰記』や九条兼実の日記『玉葉』など、さまざまな史書を読み込んで、歴史小説家ならではの想像力を駆使して導かれた、この時代の歴史の見方、捉え方にはとても...続きを読む

    0

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