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Posted by ブクログ
お気楽な若旦那たちは、恵まれた環境ゆえに世間をなめ、自分探しの果てに自爆していく姿がとにかくリアルでイタい。
『手鎖心中』の栄次郎は、まさに「承認欲求のこじらせ」。天才になれない自分の才能のなさを自覚しているからこそ、作品の質ではなく「お上に捕まる」というスキャンダル(今でいう炎上商法)で話題になろうと暴走する。「何者かになりたい」という凡人の執着は、現代のSNS社会にも重なる痛々しさだ。
一方の『江戸の夕立ち』は、「身の程知らずな道楽と甘え」の自滅劇。親や周囲がなんとかしてくれるという世間知らずな甘さが、じわじわと自分の首を絞めていく過程は、自業自得ながら滑稽で冷ややかなおかしさがある。
落語のような軽快な笑いで始まった物語が、気づけば笑えない悲哀や虚しさに変わる「おもろうてやがて悲しき」世界観。
手段や時代が変わっても決して変わらない、人間の浅はかさと愛おしさを突きつけられる二作です。
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