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レディ・ハートブレイク
女医ロティの代診の医師が撲殺された。通りすがりの犯行でなければ、最近救急病院で死亡した妊婦の夫がギャングを雇いうらみを晴らそうとしたのか。わたしはその線を洗おうとするが、今度はロティの診療所がデモ隊に襲われる。錯綜する事件の向こうには何が? 女探偵ヴィクの苦くハードな闘いを描く第四作。 -
レイクサイド・ストーリー
いとこの元ホッケー選手が埠頭から落ちて死んだ。死因に疑いを抱くわたしは彼のマンションを訪れるが、部屋は荒され、警備員まで殺されていた。たった一人のわたしに襲いかかる魔の手、五大湖を走る大型貨物船の爆破……海運業界に渦巻く陰謀とは? ハードボイルド界に颯爽と登場した女探偵ヴィクの第二作。 -
シンパサイザー
「私はスパイです。冬眠中の諜報員であり、秘密工作員。二つの顔を持つ男――」捕らえられた北ベトナムのスパイは、独房で告白をつづる。息もつかせぬスパイ小説にして皮肉に満ちた文芸長篇。ピュリッツァー賞、エドガー賞最優秀新人賞など六冠に輝いた傑作! -
逃げ出した秘宝
天才的な泥棒ドートマンダーが宝石店から盗んだ品物の中には、大きなルビーの指輪があった。それはアメリカがトルコに返却する秘宝で、宝石店の店主が奪ったものだった。不運にもドートマンダーはFBIと警察から追われる身に。しかも、仕事がしづらくなった彼の仲間たちが、捜査を終わらせるため犯人を探し始めた! 『天から降ってきた泥棒』に続く爆笑作。 -
刑罰
黒いダイバースーツに身を包み、浴室で首をくくっていた男。赤ん坊を死なせた夫の罪を肩代わりし、3年後に出所の日を迎えた母親。静寂の中で余生を暮らし、夏の終わりに小銃に弾を込めた湖畔の住人。犯罪組織のボスとして人身売買の罪で起訴された男と、彼を弁護することになった新人弁護士。──唐突に訪れる犯罪の瞬間には、彼ら彼女らの人生が異様な迫力をもってあふれだす。刑事専門の弁護士として法廷に立つ傍ら、デビュー作『犯罪』で本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた当代随一の短篇の名手が、罪と罰の在り方を鮮烈に問う12の物語。/【目次】参審員/逆さ/青く晴れた日/リュディア/隣人/小男/ダイバー/臭い魚/湖畔邸/奉仕活動(スボートニク)/テニス/友人/訳者あとがき/解説=千街晶之 -
矢の家
フランスのディジョンに住む資産家ハーロウ夫人の死は、養女ベティによる毒殺である――夫人の義弟ワベルスキーがそう警察に告発したとの報が、ロンドンにある夫人の法律事務所に届く。事務所の若き弁護士フロビッシャーは事態を収拾すべく、事件を担当するパリ警視庁の名探偵アノーと接触してから現地に赴き、ベティとその友人アン、ふたりの可憐な女性と出会うのだった。“矢の家”グルネル荘で繰り広げられた名探偵と真犯人との見えざる闘いに、読者は解決編において驚嘆するであろう。文豪・福永武彦による翻訳で贈る、メースンの代表長編。/解説=杉江松恋 -
七つの時計
クリスティが売り出した頃の傑作のひとつで、チムニーズ館が、背景として使われている。鋼鉄王サー・オズワルド・クート氏によってチムニーズ館にまねかれた4人の青年達のうち、外務省官吏ジェラルド・ウェイドが、睡眠剤を飲んで死んでいた。その部屋のマントルピース上には、七つの目覚まし時計が並び、時を刻んでいた。八つの時計をベッドの下に置いた、いたずらだったはずなのに…。チムニーズ館の持ち主ケイタラム卿の娘バンドルは謎の解明に乗り出すが、またも次の犠牲者が…セヴン・ダイアルズ・クラブとは、この事件にいったいどういう関わりをもつのか。スコットランド・ヤードのバトル警視、親友の死に心を傷めるビル・エヴァズレー、ビルの友人テシジャなどの活躍のなかで、謎は謎をよび、混迷を深めてゆく。 -
チムニーズ館の秘密
本書は本格探偵もので知られるクリスティにしては珍しい、毛色の変った異色作品だ。バルカン地方の架空の一小国ヘルツォスロヴァキアを背景に、霧深きロンドン、靜かな湖のほとりにあるチムニーズ館を舞台に物語は展開する。ヘルツォスロヴァキアの王位継承問題にからんで、同国で発掘された石油の利権を得んものと互いに国王候補を押し立てる英米両国代表、チムニーズ館に隱された名宝ダイア「コイヌール」を狙う怪盗ヴィクター王、ヘルツォスロヴァキア国の王政復古を阻止せんとする革命派赤手組、王位継承問題に大きな支障ともなる元ヘルツォスロヴァキア国総理スティルプティッチ伯爵の手記を手に、南アフリカより単身渡英したアンソニー・ケイド…これらの人物が入りみだれる中に、突如チムニーズ館に突発した殺人! -
マギル卿最後の旅
『マギル卿最後の旅』は、推理小説に旅行をとりいれた作家、アリバイくずしの作家、鉄道人であった経歴を持つ作家クロフツの面目が充分に発揮されている小説だと言えよう。その意味では、この小説は有名な『樽』にもまして、クロフツの代表的な作品だと言っていいのではないかと思う。…これは訳者の言葉だが、ロンドンの富豪マギル卿は、息子の経営するベルファストの紡績工場へ行くと称して消息を絶つ。北アイルランド警察の捜査では、血痕のついた卿の帽子が見つかっただけで死体は見つからない。だがロンドン警視庁のフレンチ警部がのり出すと、果然、事件はその様相を一変した。息子の私邸の庭から、卿の無惨な死体が発見されたのだ! -
ソーンダイク博士の事件簿
フリーマンは、ソーンダイク博士を主人公とした推理小説で人気を博した。倒叙推理小説の創始者として有名だが、他にも多くのソーンダイクものがあり、それらの中から短編を選りすぐって2巻にまとめたのが本書だ。なお、倒叙形式の作品だけ5編を集めた短編集「歌う白骨」全訳は、このタイトルのまま弊社から刊行されている。その最初の作品「オスカー・ブロズキー事件」を除く4編は、本書1にも重複して収められている。「ソーンダイク博士が、頭のはたらきのにぶいワトスン役のジャーヴィス医師にともなわれて、庭を散歩するようにロンドン中を歩きまわるすばらしい描写」については、レイモンド・チャンドラーがとくに指摘している。 -
思考機械の事件簿
「思考機械」(Thinking Machine)とはそもそも何者なのか。これはれっきとした探偵の名前で、アメリカ生まれのシャーロック・ホームズの仲間だ。「いかなる問題も、すべて単純な知的操作によって数学的因子に還元されるはずなのだよ」オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授(これが彼の本名だ)は、力を込めて言った。作者フットレルは、ジョージア州生まれで、一九〇五年、「思考機械」の別名を持つ探偵が活躍する推理小説「13号独房の問題」を発表して人気を集めた。以後、「思考機械」ものの推理小説で欧米の人気をさらったが、奇しくも一九一二年、タイタニック号の遭難事故で死亡した。「思考機械」ものの推理小説は、ポーストの「アブナー伯父」と並びアメリカン・ミステリの古典として高く評価される。 -
フォーチュン氏の事件簿
作者ベイリーはロンドン生まれで、オックスフォード大学卒業後はジャーナリストに。一時は従軍記者になったが、そのころから医者で探偵役もつとめるフォーチュン氏を主人公とする探偵小説のシリーズを書き始め、1948年まで長編・短編あわせて23冊もの人気シリーズとなった。欧米各国で広く愛読され、英国探偵小説家としてはセイヤーズ、クリスティ、クロフツ、フリーマンとともに5大家と評される。フォーチュン氏は高級な詩や深遠な学問的、哲学的考察から、チョコレート・クリームにいたるまで、およそ人間的な喜びといえるものはどれとも無縁ではないし、料理と酒に対する関心は人後に落ちない。 -
パイド・パイパー 自由への越境
時は1940年夏。現役を退いた老弁護士ジョン・ハワードは、傷心を癒やすためジュラの山村へ釣り竿一本下げて出かけた。しかし、懸念されていた戦局がにわかに緊迫度を高め、突然の帰国を余儀なくされたばかりか、ジュネーヴの国際連盟に勤めるイギリス人の子供二人を預かって帰る破目に陥った。だが、ハワードの運命はそれだけにとどまらなかった。途中で世話になったホテルのメイドの姪や二親を失った孤児など、次々と同行者の数は増えていく。戦火の中を、ひたすらイギリスを目差す老人と子供たち。英国冒険小説の雄ネヴィル・シュートの代表作。/解説=北上次郎 -
13の秘密/第1号水門
「13の秘密」はパリを舞台に、探偵趣味のルボルニュ青年が新聞記事を手がかりに13の犯罪の謎を解明する連作短編集。有名なミステリー評論家アントニー・バウチャーは「純粋に頭脳だけで事件を解決するという点でルボルニュに比肩しうるのは『隅の老人』だけだ」と絶賛している。「第一号水門」はメグレもの初期の長編…老船頭のガッサンは運河に落ちるが、救出される。同じ場所で、界隈の河川運行を仕切るデュクローが、痛手を負い意識を失っていたところを助け出される。デュクローの息子ジャンが、父を襲ったのは自分だと告白する手紙を遺し自殺を遂げる。翌日、さらにベベールなる水夫がシャラントンの水門で縊死死体となって発見される。 -
ゲー・ムーランの踊子/三文酒場
未成年シャボーとデルフォスはキャバレー「ゲー・ムーラン」で閉店まで遊び、売上金を盗もうと隠れていた。だが、二人は客の一人が死んでいるのを発見し、泡を食って逃げる。翌日の夕刊は、この男が柳行李詰めの死体として発見されたと報じた。ジャンは思いを寄せる踊子の部屋に行き、そこで昨夜の客が持っていたはずのシガレットケースを見つけて真っ青になる。外に出たジャンは大柄の男につけられていた…。「三文酒場」の舞台はパリとその郊外だ。メグレはサンテ監獄で、死刑が翌日に迫ったジャン・ルノワールという男と面会する。そしてまだ捕まっていない彼の共犯者が、三文酒場なるところの常連であると明かされる。メグレは《三文酒場》を探そうとするが…。 -
ラスト・ダンス
服を着たままベッドに横たわる老人は、目と口をあけ、舌を突き出して死んでいた・・駆けつけたキャレラには、老人が首吊り自殺をしたように見えたが、第一発見者の娘は自然死だと主張する。キャレラたちが娘を問い詰めると、自殺では保険金の受取額が減るので自然死にみせかけようと工作したのだと告白する。が、真相はさらに複雑だった。 -
ビッグ・バッド・シティ
87分署近くの公園で若い修道女の死体が発見された。検死の結果、彼女が豊胸手術をしていたことが判明。なぜ敬虔な修道女が豊胸を? さらにクッキー・ボーイと呼ばれる空巣が街を跋扈し、キャレラの父を殺した男が今度はキャレラをつけ狙う。87分署の面々はこの邪悪な日常を打破できるのか? -
ノクターン
安アパートの一室で、老女が胸を撃たれ横たわっていた。捜査に出向いたキャレラは、老女が元有名ピアニストだったことを知る。やがて、老女が孫娘に大金を遺していたことが判明し、その金をめぐって熾烈な争奪戦が展開。アイソラの闇に沈む哀しくも皮肉に満ちた真実をキャレラは暴けるのか? -
寡婦
女は喉を切り裂かれ、ペントハウスの床に横たわっていた。現場で見つかった手紙の束にはエロチックな妄想が綴られており、差出人は彼女のパトロンと思われたが、その彼も路上で射殺されてしまう。強盗に父親を殺されるという悲しい事件に直面しながらも、キャレラが連続殺人事件の謎に挑む。 -
晩課
春の宵、教会の庭で神父が刺殺された。キャレラたちが調べていくと、麻薬密売をめぐる少年たちの争いや、悪魔崇拝を行なっている教団など、教会の周囲にはさまざまな怪しい影があった。神父自身もなにか大きな悩みを抱えていたらしい。はたして、聖職者の背にナイフを振り下ろしたのは誰か? -
魔術
ハロウィーンの夜。「ごちそうしないと、いたずらするぞ」と叫びながら、次々と酒屋強盗をはたらく子供の一団が出現した。一方87分署では、奇術師の夫が突然姿を消してしまったと妻が訴えていた。おりしも街では男のバラバラ死体の一部が発見され……ハロウィーンの夜を脅かす数々の怪事件! -
毒薬
警備会社副社長が毒殺された事件と、会計士が刺殺された事件。関連のない二つの事件を追うウィリス刑事の前に、謎の女マリリンの存在が浮かんだ。何人もの男と付きあい、働きもせず優雅に暮らす彼女は、被害者たちとも関係していた。彼女は危険な毒婦なのか? 意外な展開の連続で描く意欲作 -
稲妻
女性ばかりを次々と狙い吊し首にする殺人犯。大胆不敵な犯行はあのデフ・マンの仕業なのか? 一方、特搜班のバークは強姦魔逮捕のため危険なおとり捜査に身を投じていた……異常な連続絞殺事件を捜査する87分署の精鋭たちと、捨て身で強姦魔に挑む女刑事の姿を円熟の筆致で描く巨匠の自信作 -
快盗ルビー・マーチンスン
短編の名手スレッサーにかかると「殺人」や「犯罪」が血なまぐさくない、さりげない事件となり、殺人者や被害者、はてはごろつきや警察官までもが愉快で憎めない人物になってしまう。つねに「うまい犯罪、しゃれた殺人」を描くことに心を砕いていたヒッチコックは、スレッサーの作品が大いに気に入り、テレビのヒッチコック劇場の常連シナリオ・ライターに起用した。本書は根は善良な小市民、悪党気どりの愛すべき一青年ルビー・マーチンスンを主人公に設定し、ニューヨークのダウンタウンを背景に、彼が思いつく奇想天外な犯罪計画の数々とその皮肉な失敗の経緯を披露する。趣きの変った、大人の童話という感のある作品。 -
大いなる眠り
ハードボイルドの旗手チャンドラーの長編処女作。主人公の私立探偵フィリップ・マーロウはこれによって一躍、有名になった。マーロウは富豪の将軍の邸宅へ招かれる。将軍の次女カーメンが、賭博場でふり出した約束手形にからまる強請りの件で、その調査を依頼されたのだ。マーロウは張本人とみられるガイガーの家をさぐりに行った。だが、三発の銃声がとどろき、ガイガーは射殺されていた。踏みこんだ所はあやしげな秘密写真撮影の現場だった。次々に現れる不審な人物に加え、将軍家の長女の夫の失踪事件もからみ、事件はいよいよ複雑に。双葉氏の翻訳はその名調子で知られる。 -
ファーザー・ハント
ウルフとアーチーは、エーミー・デノヴォと名乗る女性から父親捜しの依頼を受ける。彼女の母親は三ヵ月前に轢き逃げに遭い、エーミーは一人残された。父親は毎月母親宛に小切手を送り続けてきていたのだという。アーチーは、小切手の振出人割り出しから追跡を開始し、それが信託銀行の元頭取サイラス・M・ジャレットだったことを突き止める。エーミーの母親は当時別名でジャレット夫人の秘書を務めていた。だが、調査は暗誦に乗り上げる。ジャレットの息子も父親に該当しないことがわかる。ウルフは捜査中の轢き逃げ事件に着目し、その犯人からのアプローチを試みる。車の運転席に残されていた葉巻の銘柄が唯一の手がかりだった。 -
夜歩く
カーの処女作。「私にとって単調で退屈ということは許されざる罪悪」というカーは、本書に対する自信のほどをのぞかせて、こう言う。「神経質な読者に悪夢をもたらし、パズルの玄人(くろうと)に頭痛をおこさせれば、私は満足だ」本書『夜歩く』は成功を収め、カーは職業作家として立つ。彼は別の機会に書いた。「私の野心は今もなお真に傑出した推理小説を書くことであるが、いまだに達成したとは正直、思わない。作家がこう述べるとき、その本音はほかのすべての推理小説がつまらないものに見えるような傑作をものしたいということである。無論、それは不可能だ。しかし、いつまでも試みつづけることはできる」 -
災厄の町
ふらりと立ち寄った町が気に入ったエラリーは土地の有力者ライツ家の持ち家を借りた。その家はライツ家の当主が次女ノーラとジム・ハイトとの結婚後に住む家として用意したものだったが、二人は喧嘩別れして、ジムは姿を消していた。それからすでに三年たつが、突然ジムが戻り、二人はよりを戻して結婚する。新婚早々、ノーラは偶然ジムが妹宛てに書いた3通の手紙を見つける。そこには、まがまがしい予告とも受け取れる出来事が書いてあった。やがてジムの妹ローズマリーが招かれてやってきた。そして感謝祭、クリスマスと、手紙の中味に符合するような事件がノーラの身に起こり、新年にはついに、ローズマリーが毒酒で死ぬ事件が起こる。ことの成り行きからジムが逮捕された……アメリカの架空の田舎町を舞台に繰り広げられる家族ドラマ。クイーン中期の代表作として名高い。 -
遺志あるところ
米国実業界の大物ノエル・ホーソーンが、義弟の国務長官の別荘近くの森で死体となって発見され、ショットガンの事故として処理された。遺書の内容はショッキングだった。妻デイジーに50万ドル、3人の娘たちには長女のジューンつまり国務長官夫人にはリンゴ1個、次女でヴァーニイ・カレツジの学長であるメイにはナシ1個、三女で女優のエイプリルにはモモ1個、ジューンの2人の子供アンドルーとセーラにそれぞれ10万ドル、ナオミ・カーンなる女性、つまり愛人に700万ドル、を遺贈するとあったのだ。未亡人デイジーは遺言無効の申し立てをすると主張するが、3姉妹は兄の遺書が公にされスキャンダルになることを恐れ、故ノエルの遺書を作成した弁護士とノエルの直属の部下を同道してウルフを訪ね、ナオミに遺産の半分を放棄するよう説得してほしいと依頼する。やがてノエルの死が殺人である可能性が浮上する…… -
裏切りの戦場 SAS部隊イエメン暗殺作戦
一気読みする本が欲しいのなら、クリス・ライアンを読め! ――〈インデペンデント〉 タガを外せ、情けはいらない ロンドンで卑劣な爆破テロが発生。 SAS部隊にテロリスト殲滅が命じられる――! 残忍なテロの手口、ドローンによる攻撃、情報機関同士の権力争い…… ロンドン、パディントン駅で多数の犠牲者を出す爆弾テロ事件が発生。 そのあまりに卑劣な手口にイギリス中が怒りに震える。 テロ実行犯は過激なイスラム教指導者アブ・ライードを支持するふたりの青年と判明。 事態を重く見た政府はMI5、MI6、CIAによる合同の緊急対策委員会〈ハマーストーン〉を結成し、ライードらの抹殺を計画する。 この極秘任務に就いたSAS隊員ダニー・ブラックは、自分を抜擢したMI6のヒューゴー・バッキンガムとうれしくもない久々の再会を果たす。 相棒のスパッド・グローヴァーと共に容赦なく実行犯たちを始末していき、残るは黒幕であるライードただひとりとなった。 しかし、あまりに順調すぎる展開に、ダニーは何者かに操られているような嫌な予感を覚えていた……。 孤高のSAS隊員ダニー・ブラックの活躍を描く、冒険アクションシリーズ! -
亡霊は砂塵に消えた ステルス機特殊部隊777チェイス
「飛行シーンと戦闘シーンの描写が素晴らしい。ステルス機の元パイロットでなくてはかけない描写だ」――ジェームズ・ストッダード 新型ステルス機ドリーム・キャッチャーを開発せよ! 戦闘機乗りたちの誇り、ステルス機開発の試行錯誤…… B-2、A-10、MQ-1プレデターの元パイロットの究極の軍事アクション小説! ニューヨークでの同時多発テロ発生後、アメリカ軍はイラク側の幹部を抹殺するためにドローンを使った作戦を刊行するも失敗を繰り返してしまう。 業を煮やした上層部は大統領直轄の極秘作戦〈ケルベロス〉を発動させる。 目的は新型ステルス機を完成させることだ。 作戦への参加を要請された空軍大尉ダニー・シャープは、変人だが天才的な頭脳を持つスコット博士と共に〈ドリーム・キャッチャー〉の開発に着手する。 一方、以前からB-2ステルス機への搭乗を希望していた空軍パイロットのニック・バロンへも〈ケルベロス〉への参加が命じられる。 遂にステルス機に乗れる日が来たと勇み立つニックだったが、彼を待っていたのは地獄のような日々だった――。 元ステルス機パイロットの著者による、空軍を舞台にした軍事アクションシリーズ! -
ダーウィンの警告
我々は、ここに来るべきではなかった…… ──チャールズ・ダーウィン 南極大陸から〈第六の絶滅〉が、今、始まる…… 全世界で日本でベストセラー! シリーズ最新作! 第一の絶滅──4億4400万年前、全生物の85%が絶滅。 第二の絶滅──3億6700万年前、海洋生物の70%が絶滅。 第三の絶滅──2億4500万年前、陸海で全生物の90%が絶滅。 第四の絶滅──2億年前、全生物の80%が絶滅。 第五の絶滅──6500万年前、恐竜が絶滅。 哺乳類の時代が幕開けした。そして、現在── 人類に第六の絶滅が迫っている…… 〈あらすじ〉カリフォルニア州の軍事研究施設から、爆発とともに謎の物質が流出した。その研究所から発信された最後のメッセージは、〈殺して……私たちを全員、殺して〉。現地に赴いたシグマフォースのペインター・クロウ司令官は、山間部を死の世界に変えながら拡散する物質の封じ込め作戦の指揮を執るが、正体不明の物質への対処法が見つからない。一方、研究施設で行なわれていた実験内容を探っていたグレイ・ピアース隊長は、施設の爆発後に行方不明となったケンドール・ヘス所長の知り合いのアレックス・ハリントン教授から要請を受け、南極大陸に飛ぶ。しかし、現地ではグレイたちの調査を妨げる勢力が待ち構えていた。カリフォルニア州での災厄と氷の大陸での攻撃を、裏で画策しているのはいったい何者なのか? ◆歴史的事実に関して──複数存在する〈南極大陸〉の地図 本書の中には、氷で覆われていない南極大陸を描いたものと思われる古代の地図が何枚も登場する。これらは実在する地図で、何世紀も前に作成されたものであるが、こうした地図に関する議論は今なお続いている。一つはっきりとわかっているのは、古代の人々は我々が考えているよりもはるかに以前から、世界各地の大洋を航海していたということである。人類の航海年表は毎年のように歴史をさかのぼり続けている。古代の知識の宝庫であった有名なアレクサンドリア図書館の破壊とともに、どれほどの量の真実が灰燼に帰してしまったのかは知る由もない。 -
エデンの祭壇
猛烈なハリケーンがルイジアナを襲った。 嵐の翌朝、獣医のローナはミシシッピ川デルタ沖の離島で座礁したトロール船の調査に駆り出される。 現場に着くと、調査を指揮していたのはかつての恋人の兄、ジャックだった。 ふたりには暗い過去があった。しかし船倉にはさらに驚くべきものが待っていた。 檻に入れられた外来動物、しかもあり得ない進化を遂げ、並外れた身体と能力を獲得した動物たちだった。 そして船から逃げ出した動物の痕跡。これはいったい……? ふたりは真相究明へ乗り出す! -
ドラゴンの歯
エラリー・クイーンは自分と同じ警察官の息子ボー・ランメルの発案で、いっしょに私立探偵社を経営することになった。ボーは金も出し、足回りの仕事はなんでもやるという。ある日、そこへ億万長者カドマスが現われ、将来、事件を依頼するからという怪しげな条件で、多額の契約金を払っていった。その数日後、依頼人は愛用の豪華なヨットの上で謎の死をとげる。巨万の富を相続することになる二人の娘をめぐってまき起こる怪事件に乗り出すクイーン! 謎ときの興味横溢する本格編! ギリシア神話のカドマスはドラゴンの歯を地中に埋めて多大なトラブルを生み出したのだが……。 -
女子高生探偵 シャーロット・ホームズの冒険
ワトスン博士から数えて6代目の子孫、ジェームズ・ワトスンはロンドンからアメリカのシェリングフォード高校へ転校した。そこにはホームズ家の5代目にして女子高生探偵シャーロット・ホームズがいた! 美しい黒髪とグレーの瞳を持ち、推理と実験と薬に耽弱するシャーロットと、彼女の“相棒”になりたいジェームズ。……運命のようにふたりは出会い、そして事件は起こった。男子学生が殺され、傍らには蛇が――。 《まだらの紐(ひも)》になぞらえられた殺人事件の第一容疑者になったのはシャーロットとジェームズ……! ふたりはこの謎を解くことができるのか!? -
死者との結婚
一枚の切符、五ドル紙幣、そしてお腹の中にいる赤ん坊――それがヘレンのすべてだった。男に捨てられた傷心を抱き列車に乗った彼女にとって、前の席で楽しそうに語らう若夫婦と寄るべもない現在の自分との落差はあまりにも大きかった……彼らは親切にしてくれ、ヘレンの心も次第になごんでいった。だが、列車転覆という思わぬ事故でヘレンの運命は一変した。不思議な運命の糸に操られた女の辿る物語を流麗な筆致でつづる! -
恐怖
彼の指が女の喉元にくいこみ、やがて女の体は動かなくなった……証券会社に勤めるマーシャルは最愛の女性と婚約し、今日が結婚式だった。しかし、たった一度おかした過ちから恐喝を受け、愛する女性と結ばれるため、結婚式の当日に恐喝者を殺してしまったのだ。殺人の事実を隠蔽し、式を済ませた彼は、ニューヨークを離れ追われる者の苦痛と焦燥の淵へと向かっていく─―ウールリッチ的叙情をサスペンスにあふれる佳品。 -
我が名は切り裂きジャック
1888年秋、ロンドンのイーストエンド地区ホワイトチャペルを襲った恐怖。次々と娼婦を惨殺する謎の殺人鬼の正体とは?新聞記者ジェブが事件の真相を追う。衝撃のヴィクトリアン・ミステリー。 -
地底世界 サブテラニアン
一人息子と2人で暮らす考古学者アシュリーのもとに、ブレイクリーなる科学者が訪ねてくる。政府中枢が主導する極秘調査にリーダーとして参加してほしいという。目的を知らされぬまま、報酬に魅力を感じたアシュリーは参加を決意。同じくチームに招集された洞窟探検の専門家ベンジャミンらと調査地である南極へ向かう。途中、アシュリーらは驚くべき事実を知らされる。南極のエレバス山の地下に巨大な洞窟網が走り、その中で人類史を大きく揺るがす遺物が発見されたというのだ。それは……。 -
シグマフォースシリーズX Σ FILES 〈シグマフォース〉機密ファイル
◎累計1500万部のベストセラーシリーズ初の短編集+徹底分析録! ◎人気キャラクターが主人公のシリーズ間の空白を埋めるエピソード!+Σをより理解できる〈分析ファイル〉を収録! ◎セイチャン、タッカー&ケイン、コワルスキが主人公のこれまで明かされなかった物語と〈シグマフォース〉の組織、隊員、敵、彼らが直面してきた事件等を記した、機密書類を収録! ◎実在の組織である国防高等研究計画局(DARPA)傘下の、架空の秘密特殊部隊シグマフォースの世界規模にわたる活躍を描いたストーリーは、歴史的事実と科学的事実がふんだんに盛り込まれており、スピード感とアクションにあふれ、読者をひきつけてやまない。主人公のグレイ・ピアースをはじめとするシグマフォースの隊員たち、および敵も含めたそのほかの登場人物も魅力的で、作品を重ねるにつれて各自の成長や人間関係の変化が描かれているのも、シリーズものならではの特徴である。本書は、これまでのシリーズの間を埋める短編三作に加え、〈シグマフォース〉の組織や隊員、敵、彼らが直面してきた事件について詳細に記した研究文献を収録したものである。 〈収録内容〉 シグマフォース・シリーズ 2・5 『コワルスキの恋 』 シグマフォース・シリーズ 5・5 『セイチャンの首輪』 シグマフォース・シリーズ 6・5 『タッカーの相棒』 シグマフォース分析ファイル 1 シグマフォースとは?/2 隊員プロフィール/3 味方と敵/4 過去の主要任務/5 未来に向かって ■著者プロフィール ジェームズ・ロリンズ James Rollins 1961年イリノイ州生まれ。ミズーリ大学で獣医学の博士号を取得後、カリフォルニア州サクラメントで獣医を開業。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。以後、『ナチの亡霊』『ユダの覚醒』『ロマの血脈』『ケルトの封印』『ジェファーソンの密約』『ギルドの系譜』などを経て、2015年12月全米刊行予定の“The Bone Labyrinth”に至るまで、シリーズは十作(『ウバールの悪魔』も含めると十一作)を数える。歴史的事実に基づきながら、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。 ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト ■http://www.jamesrollins.com ■訳者プロフィール 桑田 健 Takeshi Kuwata 1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒。主な訳書に『痛いほど君が好きなのに』(ヴィレッジブックス)、『すべてはゲームのために マイ・ストーリー』(ソニーマガジンズ)、『ウバールの悪魔』『マギの聖骨』『ナチの亡霊』『ユダの覚醒』『ロマの血脈』『ケルトの封印』『ジェファーソンの密約』『ギルドの系譜』(以上竹書房)、『オバマノミクス――「持てる者への優遇の経済」から「持たざる者への思いやりの経済」へ』(サンガ)、『地球 驚異の自然現象』(河出書房新社)がある。 -
チンギスの陵墓
その墓が暴かれし時、世界は終わりを迎える〈神の目〉が映し出した人類の未来、そこには崩壊するアメリカの姿が……「真実」とは何か? 「現実」とは何か?全世界で日本でベストセラー!シリーズ最新作!◎待望の〈シグマフォース〉シリーズ、最新第8弾! ギルドとの長い闘いを終えた〈シグマフォース〉に最大の悲劇と危機が訪れる!◎謎の組織〈ギルド〉との長い闘いを終えた〈シグマフォース〉。だが、休む間もなく新たな脅威に直面する。彗星の尾に接近した軍事衛星が地球に墜落するが、その衛星から送られてきた最後の画像には、廃墟と化したアメリカ東海岸の“未来”が映っていたのだ……。◎ヴァチカンのモンシニョール・ヴィゴー・ヴェローナとその姪レイチェル・ヴェローナが三作ぶりに登場するほか、前作『ギルドの系譜』で明らかになったセイチャンの過去に関しても新たな展開が!◎〈あらすじ〉ダークエネルギーの調査をしていたアメリカの軍事衛星が、彗星の尾に接近した後、地球に墜落する。通信が途絶える直前に衛星から送られてきた画像がとらえていたのは、廃墟と化した“四日後の”アメリカ東海岸だった。一方、ローマのヴィゴー・ヴェローナのもとに届いた古い頭蓋骨にも、四日後に地球が滅びるとの予言が記されていた。シグマフォースのペインター・クロウ司令官は、モンク・コッカリスたちを派遣し、ヴィゴーとその姪のレイチェルとともに、頭蓋骨の送り主がいるアラル海に向かわせる。その頃、死んだと思われていた母親の行方を探してマカオを訪れていたセイチャンが、何者かに拉致される。グレイ・ピアースとジョー・コワルスキは、セイチャン奪還のため北朝鮮の平壌に乗り込んだ。◆歴史的事実に関して――チンギス・ハン(1162年5月31日―1227年8月25日)モンゴル帝国・初代皇帝(1206年~1227年在位)。互いに抗争を繰り返していた大小様々なモンゴルの遊牧民諸部族を一代で統一。その後、中国北部・中央アジア・イラン・東ヨーロッパなどを次々に征服、モンゴル帝国の基盤を築き上げた。この帝国は、当時の世界人口の半数以上を統治しており、人類史上最大規模の世界帝国である。彼の死後、帝国は百数十年を経て解体されたものの、その影響力は中央ユーラシアにおいて生き続け、遊牧民の偉大な英雄として、特に故国モンゴルにおいては〈神〉として、国家創建の英雄として称えられている。血に飢えた暴君というイメージがある一方で、チンギスは先進的な考えの持ち主でもあった。初めて国際的な郵便制度を確立し、外交特権という概念を取り入れ、政治の場に女性を登用した。そして、それまでに類を見ないほど宗教に対して寛容だった。彼の死後、部下たちは葬儀や墓の建設に関わったものたち全員を抹殺した。そのため何世紀にもわたって調査が行なわれているにもかかわらず、陵墓の所在地は現在に至るまで謎のままである。陵墓には征服した土地から奪った財宝が隠されているとの噂がある■著者プロフィールジェームズ・ロリンズJames Rollins1961年イリノイ州生まれ。ミズーリ大学で獣医学の博士号を取得後、カリフォルニア州サクラメントで獣医を開業。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。以後、『ナチの亡霊』『ユダの覚醒』『ロマの血脈』『ケルトの封印』『ジェファーソンの密約』『ギルドの系譜』“The 6th Extinction”(2016年春発売予定)などを経て、二〇一五年夏刊行予定の“The Bone Labyrinth”(日本版は2016年秋発売予定)に至るまで、シリーズは十一作(『ウバールの悪魔』も含めると十二作)を数える。歴史的事実に基づきながら、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト■http://www.jamesrollins.com■訳者プロフィール桑田 健Takeshi Kuwata1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒。主な訳書に『痛いほど君が好きなのに』(ヴィレッジブックス)、『すべてはゲームのために マイ・ストーリー』(ソニーマガジンズ)、『ウバールの悪魔』『マギの聖骨』『ナチの亡霊』『ユダの覚醒』『ロマの血脈』『ケルトの封印』『ジェファーソンの密約』『ギルドの系譜』『Σ FILES〈シグマフォース〉機密ファイル』(以上竹書房)、『オバマノミクス――「持てる者への優遇の経済」から「持たざる者への思いやりの経済」へ』(サンガ)、『地球 驚異の自然現象』(河出書房新社)がある。 -
オックスフォード運河の殺人
モース主任警部は不摂生がたたって入院生活を余儀なくされることになった。気晴らしに、彼はヴィクトリア朝時代の殺人事件を扱った研究書『オックスフォード運河の殺人』を手に取った。19世紀に一人旅の女性を殺した罪で二人の船員が死刑となったと書かれていたが、読み進むうちモースの頭にいくつもの疑問が浮かび……歴史ミステリの名作『時の娘』を髣髴させる設定で贈る、英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作 -
ニコラス・クインの静かな世界
ニコラス・クインが海外学力検定試験委員会の一員に選ばれた際、委員会は大騒ぎとなった。彼は極度の難聴で、会話を交わすにも読唇術だけが頼りだったからだ。三ヶ月後、クインは毒殺死体となって発見された。補聴器をつけた安全無害の男がなぜ殺されなければならなかったのか?モース主任警部は即座に委員会に照準をあわせ捜査を開始するが……現代本格派の騎手が紡ぎ出す華麗な謎解きとアクロバティックな推理の世界。 -
戦場の支配者 SAS部隊シリア特命作戦
パリに亡命中のシリア反政府部族の長老ファーハドが暗殺された。シリアでは新政権トップの座を巡り、ファーハドの息子たちが争いを始める。英国政府は次男アシューに政権を取らせようと、長男ソーゲンの学友だったMI6の情報部員バッキンガムをシリアに送り込み、兄弟の和解を目論む。その極秘ミッションのリーダーとなったSASの隊員ダニー・ブラックは、仲間たちと共にバッキンガムの護衛として、激しい戦闘が続くシリアへの潜入を命じられる。 一方、現地で<国境なき医師団>の一員として活動していた医師クララは、政府軍の兵士に襲われ孤立無援となっていた。陰謀と戦火が渦巻く世界最悪の危険地帯で、彼らを待ち受ける壮絶な運命とは……!? 宿命を背負った戦士、ダニー・ブラック登場! -
引き潮の魔女
いま売り出し中の精神科医ガースの脳裡からは若い美貌の未亡人ベティのことが一時も離れなかった。そんな彼の診療所にやってきたトウィッグと名乗る警部は、驚くべきことを口にした。ベティはもと売春婦で、恐喝もしている悪女だというのだ。不吉な予感に襲われ、ベティの別荘へと向かったガースが海辺の脱衣小屋の中で見たものは、ベティとうりふたつの女が水着を着たまま絞殺されている姿だった! しかも小屋のまわりには人影もなく、潮の引いた砂浜には足跡とてない……密室トリックの巨匠がエドワード王朝に材をとる歴史本格ミステリ! -
妖女の隠れ家
今は住む人もなく荒れ果て、醜い姿をさらすチャターハム監獄には、不気味な伝説があった。監獄を所有するスターバース家の長男が、代々、首の骨を折って死ぬというのだ。近くに住むフェル博士を訪れた青年ランポールは、はからずも伝説が現実となるのを目撃することとなった。現当主マーチンが所長室から転落して死んだのだ。彼は家に代々伝わる儀式どおりに、25歳の誕生日当夜、所長室の金庫をひとりで開けにいったらしい。妖気漂う監獄でマーチンを突然の死に追いやったものは何か? 名探偵フェル博士初登場の記念すべき作品! 改訳決定版。 -
皇帝のかぎ煙草入れ
北仏のある避暑地で、英国人ローズ卿が深夜、秘蔵の煙草入れもろとも頭を打ち砕かれて殺されるという陰惨な事件が起った。いくつかの状況証拠から、殺人容疑は、ローズ家の向いに住み卿の息子と婚約中のイヴにかかった。ところが、事件当夜、彼女は前夫ネッドと窓越しに惨殺現場を見ていたのだ。婚約者の手前、無実の証に前夫を持ち出す訳にもいかないイヴは、抗弁できぬままにいよいよ追い詰められてゆく……綿密な筋書の下に演出された完璧とも思える殺人劇の全貌とは? アリバイ崩しを扱った本格ミステリの名篇として名高い著者の代表作! -
ハイチムニー荘の醜聞
妹二人を早く結婚させるように父を説得してほしい――友人の奇妙な依頼を受けて、ハイチムニー荘を訪れた作家クライヴは、そこで驚くべき話を聞かされた。友人の父親マシューから、三人の子供の中に、昔自ら死刑に追い込んだ殺人犯の忘れ形見がいると打ち明けられたのだ。驚いたクライヴがその名を尋ねた時、銃声が轟き、弾丸がマシューの頭を貫いた。邸内で大胆不敵は殺人をやってのけた人物は、復讐に燃える死刑囚の遺児だったのか? 絢爛たるヴィクトリア朝の英国に実在した名警部ウィッチャーが登場する第一級の時代ミステリ! 改訳決定版。 -
ギルドの系譜
◎待望、〈シグマフォース〉シリーズ第7弾! ギルド、エシェロン、星の一族様々な名で呼ばれ、遥か昔から世界を司る謎の“組織”。最大の秘密とされている〈真の血筋〉に、ついに辿り着く〈シグマフォース〉とグレイソン・ピアース。組織の黒幕は果たして誰か? そして、セイチャンとグレイの関係は?◎神の創りしもの、人の創りしもの。エデンの園には二本の木があった。一本は〈知識の木〉、そしてもう一本は〈命の木〉。〈知識〉を手に入れたアダムとイブ。しかし神は、ふたりに“ 定めのない時を生きられる”命の木の実を与えはしなかった……。◎人類の永遠の夢――不老不死。それは“夢”ではなく、すでに“現実”である。それを手にする者が世界を制するのか!?◎世界を裏で操る〈組織〉の歴史……それはテンプル騎士団から発する。時の流れの中を生き延びるために、〈組織〉は様々に名を変え姿を隠してきた。果たして闇の組織の中心、〈真の血筋〉は、現在、誰に受け継がれているのか……?◆歴史的事実に関して――テンプル騎士団、九人目の謎 十二世紀初め、この組織は九人の騎士の集まりとして産声をあげた。騎士たちは聖地へと巡礼の旅に出る者たちの保護を誓った。だが、次第に富と権力を蓄積し、ヨーロッパ各地へと拡散、ついには法王や国王までもが恐れる一大組織へと成長したのである。しかし、一三〇七年十月十三日、フランス国王とローマ法王は共謀し、騎士団が異端信仰をはじめとする非道な行為をしたとし、団員を逮捕、組織を解散させた。この粛清の後、騎士たちが迫害を逃れ、新大陸へと到達したという話がある。また、騎士団は厳重な保護のもとで今日も密かに存在し、世界を一変させる可能性を秘めた力を守り続けているとも……。多くの人々の知らない事実として、最初の九人全員が血縁や結婚によってつながったある一族の出身だったということがある。そのうちの八人については、歴史的な文書に名前が記されているが、九人目については今もなお謎のままである。歴史と伝説のうえでこれほどまでに名高い組織の創設に携わったこの謎の人物とは、いったい何者なのか? なぜこの九人目の騎士の名前だけが記されていないのか……?◎〈あらすじ〉アメリカ合衆国ジェームズ・T・ギャント大統領の娘アマンダが、セーシェル諸島でソマリアの海賊に誘拐された。シグマフォースのペインター・クロウ司令官は、グレイ・ピアース隊長率いるチームを救出のために派遣する。しかし、出産を間近に控えたアマンダが、逃げるようにセーシェル諸島へと向かった理由とは? 誘拐の裏にギルドが関与しているのか? ペインターはアマンダが人工授精手術を受けた不妊クリニックの調査を行なう。一方、グレイはタッカー・ウェイン大尉と軍用犬ケインの協力を得て、ソマリア山中の謎の施設にアマンダがいることを突き止める。だが、建物内に踏み込んだグレイが発見したのは、腹部を切り裂かれた惨殺死体だった。その間、ギルドによるシグマ包囲網は着々と狭まりつつあった……。
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