macさんのレビュー一覧
レビュアー
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腹黒い世界を生き抜くために
一部ご紹介します。
・「真実」が解れば「心」が変わる。
「心」が変われば「人生」が変わる。
・「真実」は言葉ではなく、「行動」に現れる。事実(過去)を見て「未来」を予測する。
・影響力と国力を測る基準は「経済力」と「軍事力」だ。
・日本は、欧米との友好関係を維持しつつ、インドとの関係を強化するべし。そして、ロシアを中国に対する牽制に利用すること。
・基軸通貨国なら、貿易赤字でも心配いらない。自国通貨を発行して相手国に渡せばいいからだ。基軸通貨の地位から引きずり下ろされるとしたら、その通貨の使用量を減らし、他の通貨で決済するような動きだ。アメリカがイラクを攻撃した理由は、石油利 -
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健康的な社会を目指して
一部ご紹介します。
・人は、社会経済的状況によって、すむ家や食べ物、医療へのアクセスなど健康状態を左右する要素が決められてしまう。
・所得格差によって、国民の健康状態に悪影響を及ぼすことがある。高所得者が今まで社会で賄っていた教育、医療、警備などの基本的なインフラに関して、自腹を切って、自分たちのためだけに個人で負担するようになる。その結果、高所得者は、自分たちの税金が他の人のインフラを支えることに不満を募らせる。
最終的に、社会インフラの質が低下し、地域全体の健康状態の悪化を招く。
・所得格差の是正、幼児期からの早期の教育、職の安定が必要だ。
・幼児期に100万円の教育投資をす -
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戦争の悲劇を防ぐために
一部ご紹介します。
・「経済力」と「軍事力」が一番であることが覇権国家の条件だ。しかし、実際に覇権があるかどうかは、その国が他国に何かを要求し、それを他国が素直に実行した時に初めて解る。
・核保有国同士の戦争は、情報戦(プロパガンダ)と外交戦(同盟国がどれだけ多いか)と経済戦(経済制裁)が主体だ。
・中国は、今は外交戦で優位だが、経済が悪化すれば手のひらを返されるだろう。そうなって初めて、人権侵害を糾弾できる。賛同も得られる。国際社会は、儲けさせてくれる人権侵害国家には甘いが、儲けさせてくれない人権侵害国家には冷たいからだ。
・アメリカと中国が同率の関税を掛け合ったら、中国の被害は -
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生き残るためのミニ辞典
辞典のように、興味を持った項目や、緊急性の高い箇所から、読んでみるといいです。
一部ご紹介します。
・多数意見は、災害時には、正しくない。
・籠城戦で最も注意すべきは、疫病の流行だ。
・木が傾くような植生の変化は、危機の前兆だ。
・備蓄品は、一週間分は確保すべし。水は1日二リットル以上だ。
・中国産の食料品は要注意。遺伝子組み換え農産物は、避けた方が無難。
・何を食べようか迷ったら、食中毒対策に、昼食はカレー。夕食は和食で鍋物。
・睡眠時間を確保する。7〜9時間欲しい。睡眠不足はアルツハイマー病への一里塚。
・車に積むべきは、サバイバルキット、杖、ジョギングシューズ。
・健 -
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中級者以上の人向け
政治、経済、地政学の予備知識がある程度ないと読了は困難だと思います。
一部ご紹介します。
・経済とは、一定の軌道を持った人々の集団行動に他ならない。
・デフレとは、国民が消費や投資を縮小させる(貯蓄や借金返済を優先させ、お金を使わなくなる)方向へと向かう集団行動だ。(その結果、所得が手に入らなくなる)
・インフレとは、国民が消費や投資を拡大させる(お金を使う)方向へと向かう集団行動だ。
・経済政策とは、この国民の経済的な集団行動の方向を、国家が操作することに他ならない。
・デフレ不況を克服するには、金融緩和(お金を発行して、お金を増やす)、財政出動(政府が損得抜きで仕事や投資を増や -
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日本の司法の闇
一部ご紹介します。
・「日本弁護士連合会」(日弁連)という団体名を使って、つまり、日本の全ての弁護士が参加する組織の信用を悪用して、現実社会では少数派であるにもかかわらず、自分たち少数派のイデオロギーを日本国内で実現しようと活動を続ける者が、日弁連のなかに確実にいる。
・従って、日弁連が発表する意見書や会長声明は、日本の弁護士業界の総意だとは言えない。
・日弁連の「死刑廃止反対」に賛同している弁護士は、全体の1.4%に過ぎない。
・大多数の弁護士は、仕事に追われ、政治活動を行う余裕はない。
・自治権が認められている日本の弁護士会や所属弁護士による「納得できない」活動に対して、国民が異 -
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必読
一部ご紹介します。
・日本弁護士連合会(日弁連)の最大の罪は、現在の日韓関係の悪化に、朝日新聞とともに決定的な役割を果たしたことだ。朝日新聞が慰安婦問題を捏造し、日弁連が国際問題に仕立てあげた。
・日弁連の改革は、内部からは不可能だ。政治家に動いてもらって、国会で、弁護士法を改正するしかない。
・弁護士法を改正し、禁止規定を設ける。「弁護士会が政治活動、特に会員の中で意見が大きく割れるような問題について、会や会長の名前を使って、活動することを禁止する。該当する活動に会費を使うことを禁止する。」
・日弁連によって、日本国の尊厳が貶められてきた事実を、国会がしっかりと認識し、議論して、法改 -
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自給率上昇の処方箋
一部ご紹介します。
・食料自給率を高めるために、米の消費を増やす。全国の公立中学、高校に完全米飯給食導入させる。
・学校給食は、国産米を使うよう学校に指導(命令)する。米飯には、発芽玄米を混ぜる。
・無農薬、低農薬の食材を使う。農協、農家、商店に協力させるために、「指定された食材以外には、国は補助金を出さない」通達を出す。
・青魚を増やす。
・朝給食を導入する。内容は和食。
・学童保育の小学生たちに、和食の夕給食を導入する。フルタイムで働く母親に喜ばれる。
・専業農家に、太陽光発電、風力発電、小型水力発電をプレゼントし、発電収入は、専業農家が受けとる。
・「農村のある自治体」に -
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平和な世界を目指して
一部ご紹介します。
・主要メディアを傘下に収めて、世論操作。基軸通貨ドルの発行権独占による金融支配。情報機関を配下に置いて、世界の裏社会と通じる。軍産複合体のビジネスの便宜を図る。ネオコンというイデオロギー政策集団を使った戦略の実行。司法界の要所を抑えて、党派的な捜査や裁判によって、政敵を沈黙させてきた勢力。
・彼らは「ディープステート(国家内国家)」と呼ばれる左翼ユダヤ人勢力であり、国際金融資本家である。事実上のアメリカの「影の支配者」とされる。
・情報分析の基本は、①情報は公開情報のみで分析するが、既存メディアは洗脳工作を行っているという前提で、行間を読む。②裏情報(貴方だけに教えま -
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左翼思想と監視社会の恐ろしさ
一部ご紹介します。
・いくら、崇高な思想を掲げようが、そこに資本がくっついていなければ、国内どころか世界的な動きにならない。世界は手垢にまみれた巨大マネーと意志がワンセットで動いてきた。
・日本でも世界でもナショナリスト、保守が弱かったのは、世界を動かす国際金融資本家は皆、グローバリスト(共産主義者、社会主義者)だからだ。
・左翼は、「現状変革勢力」「グローバリスト」。右派は、「ナショナリスト」「保守」
・左翼ユダヤ人の大資本家が、世界の左翼運動のバックにいる。歴史を振り返れば、左翼は昔から大金持ちの味方だ。
・共産主義の思想の由来は「被害者意識」。「被害者が正義」ということは、「自 -
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世界の戦争のミニ辞典
戦争の歴史のミニ辞典として読むといいと思います。第二次世界大戦及び対米戦争より、一部ご紹介します。
・アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領は、経済再建に戦争が不可欠と考えた。そこで、日本を標的にした。このため、屑鉄や石油の禁輸に追い込み、苦境に陥らせた。そして、ハルノートにより、日本を対米開戦に踏み切らせた。
・もし、真珠湾を攻撃するなら、燃料タンクも破壊するべきだった。
・「海軍の疫病神 」南雲忠一が、真珠湾の失敗だけでなく、ミッドウェイ島攻略作戦を付け焼き刃に立案、図上演習もせずに作戦を実施したことで、大敗北に繋がった。
・「作戦の貧乏神」辻政信が無謀なガダルカナル作戦をやら -
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老後に備えて
一部ご紹介します。
・適切な金融政策で、非労働人口が労働人口に変わる。むしろ、人口減少時代の方が、人手不足故に、効率化を図るための技術革新を起こすインセンティブが働くため、生産性向上が実現する。
・全体の物価は、個々の価格とは関係なく動いていく。
・人口減少でも良質な製品であれば売れることもある。だが、人口増加でも、良質な製品でないと売れない。
・年金は保険である。40年払った保険料=20年間で受けとる年金。
・「ねんきん定期便」は、国からのレシート。
・民間保険は手数料を保険外交員に貢ぐだけ。
・最低一つは、日本語以外の言語をマスターした方がいい。英語も数学も、プログラミングも -
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AIその他
一部ご紹介します。
・AIは、人間が作ったプログラム。プログラムを書く人が、人の役に立つプログラムを入れておけば、人間の役に立つロボットができる。逆に人類を滅亡させるプログラムを入れておけば、ロボットはその指示通りに動く。
・進化できるプログラムにせよ、どこまでプログラムを書かせるかを決める(限界を設定する)のは人間だ。
・コンピュータの持ち味である計算能力を活かしやすいのは、定型的な作業だ。
・弁護士に代表される士業は、難しい国家試験を受けて合格しないとなれない。それ故、専門職のように思われているが、やっている仕事の多くは定型的な業務だ。
・弁護士は依頼者から、「これは法律的にどう -
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世の中の数字を見るための基本
一部ご紹介します。
・金の流れが分かれば,権力関係は見えてくる。金と権力は繋がっているからだ。
・バランスシート(貸借対照表)と損益計算書を見るのが会計の基本。「資産」と「負債」のバランス、すなわち「純資産」を見る。
・経済は、「需要曲線」「供給曲線」のバッテン型の図で見る。
・デフレがダメなのは、「雇用の喪失」「設備投資減少」を引き起こすからだ。
・「人口減少」による人手不足は賃金上昇のチャンス。
・「統計」とは、「人々の経験を要約して、それによって人々がその本質を理解できるようにすること」「要約された事実に基づいて、その他の状況、将来の状況に対して、どのような結果が得られるか推 -
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ローマ興隆の要因
一部ご紹介します。
・ペリクレス「貧しいことは恥ではない。だが、貧しさから脱出しようと努めないことは恥である。」
・プルタルコス「敗者さえも同化する、ローマ人の開放的な性向こそローマ興隆の要因。」
・多神教では、人間の行いや倫理道徳を正す役割を神に求めない。多神教の神は、努力を惜しまない人間を側面から援助する守護者。
・多神教では、他者の神を認める。それは、他者の存在を認める寛容の精神を育む。
・国民の義務は、税金を払うことである。もうひとつの義務は、国を守ることである。
・宗教は、それを共有しない人との間では効力を発揮しない。だが、法は、価値観を共有しない人との間でも、効力を発揮 -
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ローマ対ハンニバル
一部ご紹介します。
・ハンニバル「あそこはもうイタリアだ。イタリアに入りさえすれば、ローマの城門の前に立ったと同じことになる。もうここからは下りだけだ。アルプスを超え終わったあとで、一つか二つの戦闘をやれば、われわれは全イタリアの主人になれる。」
・ファビウス「ローマは英雄を必要としない国家である。」
・フラミニヌス「ローマの伝統は、敗者さえも許容することにある。敗者の絶滅は、ローマ人のやり方ではない。」
・ローマ人は、肉を食べて体位向上をはかることはなかった。戦闘は体力で決まるものではないと思っていたからか。あるいは、海産物とチーズと穀物とオリーブ油に葡萄酒の、地中海世界の食事から離 -
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社会問題
一部ご紹介します。
・ハンニバル「いかなる強大国といえども、長期にわたって安泰であり続けることは出来ない。国外には敵を持たなくなっても、国内に敵を持つようになる。外からの敵は寄せ付けない頑健そのものの肉体であっても、身体の内部の疾患に、肉体の成長についていけなかったがゆえの内臓疾患に苦しめられることに似ている。」
・失業者問題は、福祉の充実では、解決しきれない。なぜなら、失業するということは、生活手段を失うことだけでなく、人間の存在理由までも失うことになるからだ。
・人間とは、食べていけなくなるや、食べていけそうに思える土地に移動するものだ。この類いの民族移動を、古代では蛮族の侵入と呼び -
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ガリア戦記
一部ご紹介します。
・カエサル「人間ならば誰にでも、現実の全てが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。」
・幼時に母親の愛情に恵まれて育てば、人は自然に、自信に裏打ちされたバランス感覚を会得する。そして過去に捕らわれずに未来に眼を向ける積極性も知らず知らずのうちに身に付けてくる。
・女は無視されるのが何よりも傷つくものだ。
・女とは、モテたいがために贈り物をする男と、喜んでもらいたいために贈り物をする男の違いを、敏感に察するものだ。
・敵地で戦う総司令官にとって最も大事なことは、戦闘指揮と、兵糧確保だ。戦争は、死ぬためにやるのではなく、生きるためにやるもの -
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内乱記
一部ご紹介します。
・防衛線を確立した内部での、国力の充実。秩序ある平和。それによる生活大国化の実現。生活大国とは、唱えさえすれば実現するというものではない。実現にはそれに適した諸制度の改革が先行されねばならない。
・平和とは、優劣なき国々相互の話し合いによるよりも、絶対的に優勢な国による調停とか裁定とか、止むを得ないとなれば、力で押さえつけるとかで成り立つ確率の方が高いのが、人間世界の現実だ。
・効率性とは、不測の事態も考慮に入れるからこそ、そのあくなき追求も意味を持つ。
・民主政とは、それが実施される領域の拡大につれて機能しがたくなる。寡頭政も、地理的な事情に無縁ではいられない。広 -
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ローマによる平和
一部ご紹介します。
・防衛を目的とした戦略を最も効果的に現実化する手段として、常備軍の設立がある。
・効率性を追求するために、ローマは集権と分権を共存させた。
・統治と街道には共通点がある。①不断のメンテナンスが不可欠と考える認識力②認識するや直ちに修正するのを厭わない柔軟な行動力③それを可能にする経済力。①~③のどれか一つでも欠けたら機能しなくなる。
・健全な「国家」は健全な「家族」の保護と育成無しには成り立たない。
・妄執は悲劇しか生まない。あくまでも運命を自分の思い通りにしようとする態度は謙虚を忘れさせ、それゆえに神々から復讐されるからである。
・公正を期して作られるのが法律 -
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税金を無駄にしないために
一部ご紹介します。
・国会を1日空転させると税金3億円が無駄になる。国会議員の「質問通告の遅れ」は3750万円の無駄になる。この損失を無くすには、国会質問項目を事前公表にすればいい。これが実現すれば、くだらない質問は事前にバレて炎上するため、不勉強な一部議員の低レベルな質問で、国会の議論がかき乱される時間も減る。
・年金を全額「物価連動国債」で運用すれば、GPIFの運営費に年間数百億円も使わなくて済む。
・公金助成の対象になれば、納税者への説明責任が生じる。考えなければならないのは、「納税者が納得するかどうか」「公金で助成しなければならない理由がどの程度あるのか」だ。
・復興対策の財源 -
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経験と理性
一部ご紹介します。
・偽善とは、演技をすること。フリをすること。
・全てを所有する人にとっての最大の恐怖は、現に所有しているものを失うことである。
・最も有効な外交は、軍事力を使って脅したあとで握手をすることだ。なぜなら、人間とは、理(ことわり)によって眼を覚ます場合は少ないのに、武力を突きつけられれば眼を覚ますものだからだ。
・システムとは、現状に適応するように修理修復さるべきものである。それを怠ればシステム自体に疲労をもたらし、終には崩壊する。それは、長期的に見て大変に非経済的なことである。機能性の不断の追求は、持てる力の効率的な活用の巧みさによって、はじめて可能となる。
・組織 -
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危機管理
一部ご紹介します。
・人間には、自らが生きた時代の危機を、他のどの時代よりも厳しいと感じてしまう傾向がある。ただし、興隆途上の危機とその克服は、さらなる繁栄に繋がるが、衰退期に入ると、危機は克服できても、それは最早さらなる繁栄に繋がらなくなってしまう。
・平時にも活躍できるタイプの人材でなければ、真の意味で戦時にも有益になり得ない。なぜなら、リーダーの第一条件が、彼に従う人々に対しての統率力であるからだ。
・「見たいと思う現実しか見ない」傾向は、人を不幸にする。異なる宗教、異なる生活様式、異なる人種であっても、共に生きていかなければならないのが人間社会の現実だ。玉砕は後世を感動させること -
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ローマ帝国の完成
一部ご紹介します。
・皇帝に課された責務は、安全保障と、属州の統治、帝国全域のインフラ整備である。ハドリアヌス帝が、ローマ帝国全域の旅行をした理由は、現地を知らなければ施政者の責務は果たせないと考えたからである。自らの寿命を縮めてまで視察、整理整頓を目的とした大旅行を行ったことで、帝国の防衛システムの再構築と、法体系の整備が実現できた。
・小プリニウス「後世の人々は、われわれを記憶してくれるだろうか。記憶される価値は、われわれにだって少しはあると思うのだが。われわれの天分によるとは言わない。そう言ってしまっては傲慢にすぎる。だから、われわれの勤勉、われわれの熱意、われわれが抱いている名誉を -
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インフラの重要性
一部ご紹介します。
・アリスティディス「かつて、ホメロスは語った。大地は全ての人の物であると。ローマは、詩人のこの夢を現実にしたのである。あなた方ローマ人は、傘下に収めた土地の全てを測量し記録した。そしてその後で、河川には橋を架け、平地はもちろんのこと山地にさえも街道を敷設し、帝国のどの地方に住まおうと、往き来が容易になるように整備したのである。しかもそのうえ、帝国全域の安全のための防衛体制を確立し、人種が違おうと、民族が異なろうと、共に生きていくに必要な法律を整備した。これらのこと全てによって、あなた方ローマ人は、ローマ市民でない人々にも秩序ある安定した社会に生きることの重要さを教えたので -
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新ローマ帝国衰亡史
一部ご紹介します。
・内戦は悲劇である。これさえ起こらなければ国家という「共同体」に貢献できた多くの有能な人材が、ただ単に敗者になったというだけで消されてしまうのだから。内戦とは、自分で自分の肉体を傷つけ、自らの血を流すことなのだ。出血多量は、死に至らなかったとしても、体力の減退は避けられない。
・一般の人より強大な権力を与えられている指導者の存在意義は、いつかは訪れる雨の日のために、人々の使える傘を用意しておくことにある。
・思考も筋肉と同じように絶えざる鍛練を必要とする。思考も使わないとカンが鈍ってくる。
・戦略が確立していないと、戦争の長期化に繋がりやすい。戦争は、攻められる側だ -
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アイデンティティクライシス
一部ご紹介します。
・歴史は現象としては繰り返さない。だが、この現象に際して露になる人間心理ならば繰り返す。それ故、人間の心理への深く鋭い洞察と、自分の体験していないことでも理解するのに欠かせない想像力と感受性、このうちの一つでも欠ければ、かつては成功した例も、失敗例となり得る。
・三世紀のローマの特質の一つは、政略面での継続性を失ったことにある。最早、ローマ帝国は、持てる力の無駄遣いに神経を払わないようになってしまった。ローマ人が、大帝国を築き上げ、しかも長期にわたって、その維持に成功できた最大の理由は、持てる力の合理的で徹底した活用への執着にあったのだ。「継続は力なり」は、やはり真理な -
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変質したローマ帝国
一部ご紹介します。
・アウグストゥス帝の時代は、「先に納税者あり。国家は税収が許す範囲のことしか手掛けない」という小さな政府であった。
・だが、ディオクレティアヌス帝の時代になると、「先に国家あり。国家に必要な経費が、税として納税者に課せられる」という大きな政府になった。そして、元首政から絶対君主政へ移行した。
・軍事力の増強、官僚機構の肥大化は、必要経費の増大(国庫から給料を払う人間の数が増える)と組織や人材の硬直化(縄張り意識の肥大化による流動性の断絶)を招かないでは済まない。
・ローマ帝国をまとめていたのは、「ローマ法」「ローマ皇帝」「ローマの宗教」であった。コンスタンティヌス帝 -
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背教者ユリアヌス
一部ご紹介します。
・キリスト教の多神教及び皇帝に対する勝利は、「皇帝がその地位に就くのも、権力を公使できるのも、神が認めたからであり、その神の意向を人間に伝えるのは、司教とされている以上、皇帝といえども司教の意に逆らうことはできない」時代の到来であった。
・絶対専制の弊害の一つは、主君の意向を臣下が勝手に推し測ることだ。
・宦官のやることは常に陰湿だ。
・全ての面で苛酷な現実の中で、精神のバランスを失わないで生きていくには、苛酷な現実とは離れた自分一人の世界を作り出せるかどうかにかかっている。ユリアヌスが救われたのは、昔のギリシャの哲学と文学の世界に遊ぶことができたからだ。暗記の結果 -
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最後のローマ人スティリコ
一部ご紹介します。
・「国家」が瓦解していく過程で人々の心をより強く支配するのは、「理」よりも「情」だ。
・三世紀に実施されたローマ市民権の既得権化と、四世紀に実施されたシビリアンとミリタリーの完全分離が、ローマの軍事力を衰えさせた二大要因だ。
・皇帝ホノリウス「コンスタンティノープルへ行って、幼い甥の統治を助けたい(皇帝は幼少だ。これを機に東ローマ帝国の帝位も自分のものにしたい)。」
スティリコ「この難しいローマ帝国の現状で要になる皇帝の不在は許されません(私の立場を公認できるのは、私に対する反対派が多い以上、皇帝であるあなたしかいません)。」
・互いに本音を出さずに建前だけで相対 -
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弁えるべきは
一部ご紹介します。
・人間の真心がそのまま相手に通じると思うべきではない。人の心は、どんなに親しい友人の間柄でも、長年の付き合いの仲でも、お互いに解らない部分を残しているものだから。言葉はそれを繋ぐ橋。橋を使えるようにする設備が作法。躾とは、身を美しくするものなのだ。
・青年は、人間性の恐ろしさを知らない。市民の自覚とは、人間性への恐怖から始まる。互いに互いの人間性の怖さを悟り、煩雑な手続きで互いの手を縛り合う。
・革命とは、現在より未来を優先させる考え方。未来社会の無謬性を信じれば、行き着く先は「欲しがりません勝つまでは」だ。
・どんな自由な世界が来ても、たちまち人はそれに飽きて、階 -
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左翼とは何か
一部ご紹介します。
・科学である条件は、反証可能性(仮説が実験や観察によって正しいか誤りかを判定することができること)と再現性(同じ条件下で同じ行為をすれば同じ結果が得られる)を満たすことだ。
・従って、反証された説を、反証を無視して唱え続けたり(無意味なサプリメントや代替医療など)、反証可能性のない説を、反証がないからと言って正しいと主張すること(神学のような信念によって立つ説など)は、科学的な態度とは言えない。マルクス思想やフロイトの精神分析は科学たりえない。
・左翼とは、資本主義(大企業や自分より上の金持ち)を否定し、主権国家を基本とする国際秩序(愛国心、軍隊、警察)を否定し、間接 -
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日本の民主制が進歩するには
一部ご紹介します。
・学問と勉強の違いは、自分を教育する者の説さえも疑うか否かにある。
・在職老齢年金(高齢でも働く者にお金を渡さないという事実上の罰則)を廃止し、年金支給の繰り下げ(先伸ばしにするほど月額で受け取れる支給額は多くなる)を無限にし、それ以外の加入年金制度を廃止することが、年金制度の道徳的バージョンアップである。
・官公庁が取り組むべきは、天下り(賄賂の時間差攻撃)全面禁止と、「ヒラに始まりヒラに終わる」職員制度(パワハラ防止)の導入である。その代わり一生働くことができるようにすることだ。
・日本が世界の中で圧倒的に低いのは大学教育だ。それは日本人が未だに「大学に入るため -
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力の哲学
一部ご紹介します。
・弱いために侮られる者に中立という特権はあり得ない。力を放棄すれば何も守れなくなる。
・軍隊生活とは理不尽を絵に描いたような世界。なぜなら戦争そのものが理不尽なものだから。戦争に行った人間ほど、戦争を憎む。最前線に行った人間ほど、戦争を嫌う。
・子供を知識に導くことはできるが、考えさせることはできない。
・「わたしはお前に、いろいろなことを話して聞かせた。というのは、なぜ自分が罰せられるか解らない者を罰しても無意味だからだ。」
・子供に処罰を与えることは必要なのだ。痛みと共に覚えたことは忘れはしないものだから。何が悪いのか理解できないなら、それをすると痛い思いをす -
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幸せになるために
一部ご紹介します。
・お互いWIN/WINになるように心がける。
・個人の「自立の条件」は、「自分で生活費を稼げるようになること」だ。
・伊勢雅臣の「国際派日本人養成講座」で尊いセルフイメージを持つ。
・国産と外国産の食べ物があったら、できるだけ国産を選ぶべし。主食はご飯(米)で決まりだ。
・いつかは目標に通じる歩みを一歩一歩進む。その一歩一歩もまた目標であり、一歩そのものが価値あるものでなければならない。
・腕力も金の力もそれ自体は単なる道具。使い方次第で、他人を喜ばせたり、困っている人を助けることもできる。だから、金を稼いで、良いことに使うよう心がける。
・言動の結果について -
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文は人なり
一部ご紹介します。
・豊かな日本語を声に出して読めば、それがそのまま「自分自身の語彙」になっていく。引用は「教養のアウトプット」である。
・少しでも気になることがあったら、すぐ「検索」する。
・インターネット上のレビューは「使える語彙」の宝庫。「まとまった情報」としてのレビューには、集合知という価値がある。
・知識を掘り下げたいときは、専門書やネットを使う。
・短い文章の中にも、人格は確実に現れる。「文は人なり」。語彙と思考はセット。
・「歌詞」「映画」は、語彙を身に付ける上で、最上の教科書。
・洋画の「字幕翻訳」には、翻訳と語彙の妙が詰まっている。
・語彙が豊かになると、コミ -
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総合的な生存技術
一部ご紹介します。
・物事をマスターするには、守破離の段階を踏まないといけない。まず、言われたことを完璧にこなせるようにすること。次の段階では、応用を利かせ「何か他にいいやり方があるのではないか」考える。最終的に、先生を離れて自分なりのやり方にすることだ。自分のやり方を模索している段階から、新たな個性を確立する段階である。
・「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」。自分と相手の優位点と劣っている点を比較し、充分な勝算が見込めるなら、戦いに打って出る。
・「戦わずして勝つ」のが、理想。そのために、情報の収集と分析をする。
・心の弱さを突かれて攻撃されれば、情報を主とした大切な物を奪われ -
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短編集
一部ご紹介します。
『炎に飛び込み、身を焼いて食事に差し出したウサギ』:昔々、とある場所で、行き倒れた老人を、ウサギとキツネとサルが見つけた。
キツネとサルは、食べ物を探してまわり、老人に与えた。だが、非力なウサギだけは、何も与えることができなかった。
そこで、ウサギは、キツネとサルに焚き火の準備を頼んだ。彼等が火を起こしたところで、ウサギは言った。
「僕には食べ物を探し出す力がありません。だから、僕の体を焼いて食べてください。」と言うや、 たちまちウサギは炎の中に踊り込んで焼け死んだ。
このとき、老人に変身していた神は、このウサギが火に飛び込んだときの姿を、そのまま月の中 -
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欲望の果てに
一部ご紹介します。
・神「求め続けている限り、人間は踏み迷うものだ。」
・ファウスト「胸に感じるものがなければ、人の心を得ることはできぬ。本当に胸の底から涌き出たものでなければ、胸から胸へと伝えることはできない。」
・ファウスト「祖先から遺されたものは、自らの手で獲得し直してこそお前のものとなる。」
・ファウスト「俺に欠けているものが、こんなところで見つかるとでもいうのか?この上幾千もの本を読み散らせというのか?いつの世もどこの国でも人間はわれとわが身を苦しめてきたことを知り、時としては幸福者もいたことを知るためだけに」
・ファウスト「俺が仮にも将来ある瞬間に向い、留まれ!お前はあま -
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情熱の果てに
一部ご紹介します。
・運命の女神たち「踊り愉楽に身を任せ、陶酔に我を忘れるその時は、この糸にも限りがあることを思いだし、用心するこそ大事です。切れることもあるのです。」「どうにも無駄な糸を引き出し、それに長々光、大気を恵む一方、未来に輝く希望の糸をぷっつり切って墓の穴へと繋ぐのです。」「糸が伸びてくる。糸が車に巻き付いてくる。どの筋も廻る車に合わせねばならぬ。私の心がお留守になったら世界はいったいどうなるのだろう。」
・メフィスト「先人がまだ考えていないほど馬鹿げたこと、賢明なことが、いったい誰に思いつけるものかね?」
・ネレウス「助言が人間に役立ったことがあるかね?賢明な言葉も、聞く気 -
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愛情と情熱
一部ご紹介します。
・男の本来の資質は、行為し、働きかけることにある。女は、もっと生活全体の中にあるつながりに目を向ける。
・親しく結びつけられた二人の間に少しでも均衡の狂いがあれば、そもそも第三者なるものはほとんど役に立たない。
・シャルロッテ「私たちの行く手に待っていることは、もうかなりはっきりしていますわ。あなたはオッティリーエを愛していらっしゃる。あなたはオッティリーエなしでは居られなくなっていらっしゃる。愛情と情熱は、あの子の側からも芽生え育ってきています。刻一刻、目の前ではっきりと起きている事実を言葉にして言ってしまって何故悪いのでしょう。この先どうなるのか、自分たちの心に聞 -
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株式投資の基本
一部ご紹介します。
・株式投資はギャンブルである。ただし、平均回収率が100%を超す有利なギャンブルだ。
そして、この「有利さ」は、投資対象企業に資本と時間を与えることで作り出される。
。株式投資をやめるべき時は二つある。
一つは、自分が株式投資のために借金をしてしまった時(信用取引の利用含む)。
もう一つは、株式投資のことが四六時中、頭から離れなくなった時。
そうなった時に潔くやめる事が出来ない場合、依存症として、医師や家族に相談をすること。
・人生経験に伴って情報が多いことは有利とも思えるが、思考がパターン化しやすい弊害もあり、過信は禁物だ。
投資で重要なのは、知識やデータ -
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虫愛ずる姫君
一部ご紹介します。
・虫愛ずる姫君「人々が『花よ蝶よ』とほめるのこそ、考えが浅く奇妙なことです。にんげんというものは、誠実さがあり、物の実態を探し求めてこそ、心掛けが素晴らしいというものです。」
「人間というものは、何事につけても、良く見せようと取り繕うところがあるのはよろしくない。」
「評判なんてどうでも構いません。すべてのことは、もとをたずねて結果を見てこそ因果関係がわかるのです。子どもでもわかることです。あの毛虫が蝶となるのです。」
「絹といって人の着る物も、蚕がまだ羽のできないうちに作り出します。蝶になったら糸も果てて無駄になってしまうのですよ」
「私が、蛇のあなたと、御縁が -
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上位存在と世界
一部ご紹介します。
・「あれが何者の像なのか、おそらくこの世界の統一者である梵天王でさえ知るまい。
あの像に移された巨大な神人は、かつてこの世界を訪れ、この世界が己の領域にあることを宣言して去った異世界の住人。
この世界を外から支配するもの。五十六億七千万年後に再びこの世界に現れて、すべてこの世界に住むものの命運を決しようとするもの。
それがあの弥勒とよばれるものだ」
「救いか!末法の世を救うためにか!」
事実は人々の待望し、信じているものとは全く反するものだった。
・「生理的なパターンだけが記号化されて保存され、それが人工肉体に封入されてあらわれたからといって、
それが人間だ -
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戦場
一部ご紹介します。
・「未来は決定されているわけではない。全ては常に揺れ動く。けれども、彼は選択した。そのことはもう変えられない」
・「忘れるな、お前たちは阿修羅、戦いの悪鬼。アートマこそがお前たちの本質。敵を引き裂き、屠り、喰らえ、飢えから逃れ、生き延びるすべは他にない。そして飢えが楽園を目指す」
・「眠っている間に、深層意識に蓄積されたいろんな記憶や、心配や、不安や、コンプレックスが、具象的、あるいは抽象的なシンボルとして、あたかも現実のように再生される。それが『夢』。正常な意識活動の一つだわ」
・「悲しいときとか、うれしいときに、涙を流すの。声をあげて。あげなくてもいいけど」
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ルーパ
一部ご紹介します。
・「常に最悪と最善を期して行動しろ。最悪を考えていれば、用心深くなる。最善を考えていれば、大胆になる」
「どういう生まれ方をしようと、どんな場所で作り出されようと、俺たちは生きてここにいて、〈教会〉に、天に、挑もうとしている。大事なのはそのことだけだ。俺たちはここにいる。自分自身の意志で、だ」
「いつか、訊いたことがあったな、『なぜ、俺たちを選んだのか』と」
「その時の『俺』が本当には何を考えていたのか、俺は覚えていない。確証もない」
「だが、今なら、俺にはわかるような気がする。その時の『俺』の考えが。『俺』は、たぶん、自分の生きてきた証を残したかったんだろうよ」 -
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壊れ行く世界の中で
一部ご紹介します。
・「おれはあの子に何かしてやりたいんだ。
連れて逃げ出すとかはたぶん無理だけど、ちょっと楽しい気分にさせてやるくらいならできるかな、って思って」
「あの子の気晴らしになってるってんなら、いくらだっておれ、踊ってやるよ。あの子の好きなだけ」
・「いま世界情勢はね、国家とか企業とか、政治的宗教的集団とかが、もう区別も何もつかないくらい入り組んでるの。
あなたたち市民が、ドームの下で太陽の光におびえてすくんでいるうちに、国家も企業も、信念も信仰もどんどん意味をなくしていってる。
もうそんなものを信じているのは、羊みたいな市民と、ガチガチの軍人くらいよ。
口ではどんな -
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ポリティカルコレクトネスの欺瞞
一部ご紹介します。
・「フィクションに関して良化法は違反語は指定できても、文脈による違反指定はできないんです。
良化法をじかに批判するもの以外はね。
僕の作品は多くの人に差別的な印象を与えるにも関わらず、良化法の決めた枠からは一語たりとも飛び出していない」
「言葉だけ狩って蓋をして差別が無くなると思っている奴、あるいは過去に確かに存在した差別がそれで帳消しになると思っている奴に思い知らせたいんですよ」
「実際にその言葉の対象になる人々が不利益を被っていて、声を上げてやめてくれとおっしゃるならそれに何らかの対応をすべきでしょう。
しかし、一時期の時代物の漫画の復刊のように伏字の嵐で訳