【感想・ネタバレ】パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VIのレビュー

あらすじ

志なかばに倒れたカエサルの跡を継いだオクタヴィアヌスは、共和政への復帰を宣言。元老院は感謝の印として「アウグストゥス」の尊称を贈ったが、彼の構造改革の真の意図は別のところにあった……。半世紀をかけて静かに帝政を完成させ、広大な版図に平和をもたらした初代皇帝の栄光と苦悩を、あますところなく描いたシリーズ最高傑作。 ※当電子版は単行本第VI巻(新潮文庫第14、15、16巻)と同じ内容です。

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Posted by ブクログ

ジョン・ウィリアムズ『アウグストゥス』から、史実はどうなのか興味が湧いてこちらを読む。天才の後を継いだ、天才じゃないアウグストゥスが、いかにしてローマの平和を築き、持続させたのか。いやー、面白かった。苦悩も含めて。ますます興味が沸く。

(こうしてみるとウィリアムズはほぼ史実に忠実で、そこから人物と物語を深めたこと、特にユリアを膨らませたことで物語の厚みと影が出来たことがよくわかる。これを読んだ後で、ウィリアムズを再読するとまた更に面白そう。)
しかしこれを書いた時点では、塩野さんはウィリアムズ未チェックだった模様。

いやー、ローマ面白いわー。

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2020年11月16日

mac

ネタバレ 購入済み

ローマによる平和

一部ご紹介します。
・防衛を目的とした戦略を最も効果的に現実化する手段として、常備軍の設立がある。
・効率性を追求するために、ローマは集権と分権を共存させた。
・統治と街道には共通点がある。①不断のメンテナンスが不可欠と考える認識力②認識するや直ちに修正するのを厭わない柔軟な行動力③それを可能にする経済力。①~③のどれか一つでも欠けたら機能しなくなる。
・健全な「国家」は健全な「家族」の保護と育成無しには成り立たない。
・妄執は悲劇しか生まない。あくまでも運命を自分の思い通りにしようとする態度は謙虚を忘れさせ、それゆえに神々から復讐されるからである。
・公正を期して作られるのが法律だが、そのあまりにも厳格な施行は不公正に繋がる。
・ある墓碑の碑文「健康で人を愛して生きよ。あなたが墓に入るまでの全ての日々を」
・兵役の義務と納税の義務は常に重なりあって展開する。
・いかなる事業も、それに参加する全員が、内容はそれぞれ違ったとしても、いずれも自分にとって利益になると納得しない限り成功できないし、その成功を永続させることもできない。
・平和はただでは得られない。金がかかる。だがかかるからといって、かかるままにまかせておくと、財政赤字に繋がる。現代なら、国債を売って補足することができる。それがない時代は、経費を安く押えられる「補助兵」のシステム化でしのいだ。
・年少(17歳以下)の子供には、絶対に兵役に就かせてはならない。いかに国家存亡の危機にさらされようと、将来の国家を背負う世代には、必要な教育を受けるに充分な期間は保証されねばならない。
・盛者必衰は歴史の理(ことわり )。われわれにできるのは、戦争や滅亡の危機を「先延ばし」することだけだ。

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2022年09月30日

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天才カエサルの後を継いだ天才でない人物が、いかにして天才が到達できなかった目標に達したか―人々が見たいと欲する現実を見せるために、見たくない現実を直視しながら、静かに共和政を帝政へ移行させた初代皇帝アウグストゥス。ローマを安定拡大の軌道にのせるため、構造改革を実行し、「ローマによる平和」を実現したアウグストゥスの運命と意志の物語。

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2012年09月10日

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18歳でカエサルに後継者として認められた初代皇帝アウグストゥスの生涯を描く。

まずは、ローマ国内のライバル、アントニウスとその妻であるエジプト女王クレオパトラを葬る。続いてはローマ国周辺を制圧。そして、皇帝へ。

と、ローマの帝国化に成功したアウグストゥスだが、次期皇帝を自身の血縁者にするという最大の目標には失敗。心残りだったのだろう。

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2011年05月14日

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カエサル亡き後に役者はいるのかと思ったけれど、塩野さんの筆ならばきちんと役者は登場する。アウグストゥスは悩みに悩んで帝国を育てた人だった。そして自分の身内を結果的には贔屓することもなく、フェアプレイをした人だった。フェアプレイをする気はなかったのに、結果フェアプレイ。この人もまたすごい人だった。

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2009年10月04日

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第6巻は紀元前30年、オクタヴィアヌス(アウグスツウス)の皇帝即位から、紀元後14年アウグスツウスの死まで。
「マキャヴェリ  新しい政策を断行しなければならない場合は、人々に考え批判する時間を与えないように次々と行うべきである」
「情報公開  秘密とは、それを所有する者の権力を増す上で、最も有効な手段である」
「アウグスツウスの卓越した手腕  一つ一つは完全に合法でありながら、それらをつなぎ合わせていくと、共和政化では非合法とするしかない、帝政につながっていくからである」
「ローマ街道  ひとつの目的のために完璧につくられたことは、他の目的のためにも役立つという真理」
「価値観さえ共有していれば、妥協は常に可能である」
「平衡感覚とは、中間点に腰をすえることではない、問題の解決により適した一点を探し求めるという、永遠の移動行為」
「ローマ人の家庭には必ず、その家の守護神と先祖たちの「霊」を祭る一画がある。神的なまでの天分に恵まれた生者は死後には星・守り神になる  日本の神々との類似性」
「平和を目指すからこそ常備軍が必要という、方針が確立」
「マキャヴェリ  いかなる事業も、それに参加する全員が、内容はそれぞれ違ったとしても、いずれも自分にとって利益になると納得しないかぎり成功できないし、その成功を永続させることもできない」
「税制改革  いかなる事業であろうと、財源の確保なしには存続は望めない」
「一見逆説のようだが、逆説ではなく真実である。文明のどが高ければ高いほど、その民族の制覇は容易になり、低ければ低いほど、その民族の制覇は困難になる」
「長生きすることは、親しい人の死に出会う回数が増えることである。同年代の人が多くなると、人間は老いを、そして自分の死も、深く感ずるようになる」
「人間とは、責任感と自負心を持ったときにもっともよく働く、使う側から言えば駆使できる、生き物である」
「女は愛されていなくても愛するフリをしてくれるだけでも耐えられないこともない」
「ローマの共和制とは、貴族性・寡頭制であり、現代の我々が考える民主政体ではない」
「人間は、自分では忘れたいと思っていることを指摘されると、腹を立てるものなのである」

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2009年10月07日

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オクタヴィアヌスがカエサルの後を継ぎ
アントニウスとの闘いなどを経て初代皇帝アウグストゥスとなったところです。

晩年のエピソードが好きです。

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2009年10月04日

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初代皇帝アウグストゥスの生涯が書かれています。
カエサルの後継者でありながら、慎重で、戦いに弱く、才能よりも血にこだわるなど、カエサルとは異なるところが多かったようですが、カエサル以後のローマを平和に導いた功績は大きいと思われます。
カエサル以後の割と平和な時代には、アウグストゥスのような人物がローマを率いたことはローマにとって良かったのではないでしょうか。
アウグストゥスはカエサル程、才能には恵まれてはいませんでしたが、統治能力、慎重さ、平和裏に帝政へ移行する忍耐力等は優れており、自分に才能がないところは、アグリッパ、マエケナス2人の友に支えられながら、ローマを平和にしていきました。
カエサルとはまた違った魅力を感じる人で、苦労した人生を見ると親近感が湧く人物でもあります。

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2023年11月18日

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ネタバレ

アクティウムの海戦にてアントニウス・クレオパトラの連合軍を打倒したアウグストゥスに権力が集中する一方、アウグストゥスは危機管理を忘れなかった。内乱期に獲得した特権を放棄し、共和政に帰す事を突如元老院議員の前で宣言したのである。特筆すべき特権は課税権を伴った「イタリア宣誓」であり、これは対アントニウス戦のために国家ローマのためにアウグストゥスを総司令官と定めた特別法であったからだった。
チグリス・ユーフラテス川の両川を拠点とするパルティアの問題はオリエントの防衛にとって長らく無視できない重要な課題であった。初めて正面からぶつかったクラッススは無残な敗北を喫し、オクタヴィアヌスとの権力争いの中で自身のプレゼンス向上を図りたかったアントニウスも失敗ではないものの軍勢を削られる芳しくない結果に終わっている(どちらにも共通するのは自身の政治的な劣勢を覆す起死回生の一手としてパルティア遠征を活用している点が面白い)。パルティア問題は放置すればするだけ、東方の安定に影を落とすためカエサルであればアントニウスを打倒した直後にパルティア問題に着手していたであろうが、アウグストゥスはそうしなかった。3度目の失敗は取り返しのつかない事態に繋がることから、自身に軍才がないこと、右腕アグリッパも天才的司令官ではないことから軍事力での解決は絶対的な一手に欠けるというのが理由だと考えられる。着手は絶対権力者となってから10年後にパルティアの内紛(王の老齢化に伴い、王弟が政権簒奪を狙うが失敗する)に乗じてであった。この時、アルメニアは親パルティアの国であったが、アウグストゥスは義子ティベリウスに進軍させ、アルメニアの親ローマ化に成功する。パルティアは友国アルメニアの親ローマ化を受け自国の政情不安も重なってローマとの講和を結ぶこととなった。こうしてアウグストゥスは長年の問題であったパルティア問題を兵の損失なく解決したのであった。
特有の事情からアウグストゥスの私有地としていたエジプトであるが、アウグストゥスは灌漑工事に着手すると共に土地の私有化を推し進める。自作農でないと生産性の向上にインセンティブが働かないからである。灌漑工事は成功するものの、古来より小作農が一般的であったエジプトで私有化は上手く進まず一部のみに留まったが、生産性は飛躍的に向上した。
西方・東方の安定化にひと段落をつけたアウグストゥスはいよいよ、本国ローマの統治体制の改革に着手する。とはいえ、スッラ/カエサルの二の舞にならないようにであった。スッラは純血主義ともいえる形で元老院強化を推し進め、カエサルは統治体制の開国を図り反対派に暗殺された。アウグストゥスが着手したのは、ローマ市民権所有者全体の強化でった。統治改革の前提には、ローマ市民権所有者の質と量があると考えたからであった。内乱終結後のローマでは少子化が進んでおり、アウグストゥスは少子化対策として2つの法案(ユリウス二法:ザックリ独身だと税制面で不利になったり、不倫を公の罪にしたり、といった法案)を提出した。子供が産まれる産まれないは個人の特性にも依るため、子に恵まれなかったとしても税制面の不利が緩和された法案に修正され成立している。軍制改革にも着手した。パルティア問題が解決したことにより、ローマ軍の方針は「防衛」に限定された。パルティア以外の国境を接する国はどれも蛮族であり戦利品など期待できないからである。スッラ、ポンペイウス、カエサルのようにカリスマ性による軍の統制ではなく、システムにより統制されることが重要と考えた。常備軍の設立や、報酬の増額、退職金制度の設立、常備軍への兵役の年限など、数々の改革を行った。改革の中に、属州国民で構成される「補助兵」の正規兵化があり、除隊後はローマ市民権を付与するものであった。これは、防衛費の削減や自国は自分で守るという意識づけにも役立った(属州税だけ払えば防衛はローマがやってくれる、という意識は人間を堕落させるというのが古代の考えでもあった)。加えて、属州内での下層階級への失業対策や、「軍団兵(ローマ市民で構成)」と肩を並べて働くことによる文明化にも繋がった。

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2023年06月05日

Posted by ブクログ

カエサルのカリスマ性を持った天才ではなかったが、偽善という性質は持っていたアウグストゥスが帝政を築き上げていく物語。自分が見たい現実しか見ない人間が多くいる中、アウグストゥスは見たくない現実も直視した。それ故、見たい現実しか見ない阿呆の相手をするには苦痛を伴ったが自己制御能力が抜群であったため、長時間かけて段階的に帝政を完成させていく。合法に見えるやり方でも、つなぎ合わせれば非合法の帝政を達成させた。しかしこれらの成功の影には常にカエサルが現れた。

1.統治前期
自らが持っていた特権を廃止し、共和政復活を宣言するも、内実は手放した方が利益になる特権を廃止したにすぎず、浅はかな元老院は上っ面しか受け取れなかったため帝政を進めることになる。彼は、周りからの熱があってようやく取り組む姿勢であって、カエサルのように一挙に進めることはしなかった。それ故、周りを欺き、訂正を進めることができた。14年の内乱がありながらも他国や属州から反乱がなかったのはカエサルがそのような統治体制を整えたおかげである。死してなおその姿を残し、大きな貢献をもたらすカエサルの偉大さたるや。
西方に次ぎ東方の再編成を終え、権威と権力を着実なものにする。有力貴族ではないため、先に名声を高め、その後明らかな帝政制度を進める基盤作りをしたのは自然な流れに感じる。カエサルと違い30代から動けたアウグストゥスにはのんびりと着実に進めることができたが、これもまたカエサルのおかげである。かといって全てを段階的に進めるではなく、時には考える隙を与えず次々と法を整えていたから、巧妙さが伺える。
2.統治中期
帝政の核とすべきローマ市民の質と量の確保に努める。属州民の更なる同化。信頼たる部下、アグリッパらを失う。
3.統治後期
固執した血の繋がりを重視した計画をことごとく失敗したため、次期皇帝ティベリウスに近づいていく。遺言でも細かな現状情報と指示を与えており、高効率な国家の運営と平和の確立を目指したアウグストゥスの働きぶりが現れている。一度も元老院達の大きな反発なく死を迎えられた点は、アウグストゥスの偽善が効いた証である。属州で反乱が起こったのは、アウグストゥスが現地で考えることを怠ったため、正確に把握できずに判断を鈍った故だと思う。今まで反乱が起こらなかったのはカエサルの統治能力に依るものである。

if.アウグストゥスが帝政を全面に出した政策を打ち出していたら?

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2022年04月17日

Posted by ブクログ

古代ローマの指導者たちの死後の執着が薄かった。霊廟が質素
常設の軍事力
⇒防衛に必要となる。攻め込まれるたびに徴兵していたら後手に回るため
攻撃ならその都度 目的に応じて召集すればよい
ただし可能な限り効率的に、少ない経費で最大の効果をあげる組織を作らなければ
国の経済力がそれに耐えきれなくなる。防御側の不利。
⇒税の値上げ⇒住民の不満⇒国内の不安

未開部族相手では勝利しても戦利品が期待できない。
戦争において勝てば戦利品が期待できるのは兵士の士気に大きく関わる
⇒未開部族相手の防衛は地味で苦労ばかりおおい汚れ仕事
古代ローマの安全に対する考え
他人に金を払ってもらって安全を保証してもらうのは人間を堕落させる
征服された人々が反乱するのは、民衆が自主的に蜂起するためでなく、
民衆の指導者層が民衆を扇動するから。支配者層が不満をもつのは
他国民に支配された結果、自分たちのうまみ(権威、権力)がなくなるから
⇒支配した部族の指導者層、拠点の温存が長期支配につながる
民衆の不満は指導者を得ない限りは爆発しない。

若い指導者は老害になめられる
古代ローマの少子化対策
軍隊の種類
①他国からかき集めた傭兵
士気ひくい。
②自国民
士気たかい。自国防衛という理念


キケロ
「人間にはことの重大さを理解する頭脳はある
だがそれが、対処する活力に結びつくかは、どれほど読みきく人に
とって心地よい形で提示されたかによってきまる」
文明の度が高いほど、征服は容易になる。
①文明化の利点を理解できるから。
②文明化していれば都市を作って住んでいるから、
蛮族相手だとゲリラ戦になる
ローマ人は死を忌み嫌ったりしなかった
女は愛してくれるふりをしてくれるだけでも耐えられることもある
ローマの共和政:貴族政、寡頭制
軍勢が5万を超えると指令が行き届かなくなる
古代の考えでは、運命を自分の思い通りにしようという考え方は謙虚さを忘れさせ
神々から復習される。
ローマ軍の強さはロジスティック(兵站
昼でも暗く深い森
正攻法になれた兵士ではきつい
法とは、上に立つ人間が守ってこそ、下の者にも強いることができる

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2019年01月19日

Posted by ブクログ

アメリカによるイラク攻撃の話題と時期的に重なったためにパクス・アメリカーナの意図が見え隠れする。ひとつの超大国とその他の国の集合体だけが平和をもたらすという考え方(塩野七生の解釈か?)は2000年後でも通用するのか。国連(≒元老院)の無力ぶりからもうなずくしかないか。

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2018年10月24日

Posted by ブクログ

ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。この巻では、カエサル後のローマの繁栄。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カエサルの後継者として選ばれたオクタヴィアヌス。

著者の宣言通り、華々しい戦闘シーンや痛快な戦術を駆使した勝利、という話はまったくなかったが、彼の政治センスはなかなかおもしろいものであった。

カエサルが見込んだのことはあるセンスにより、元老院議員の心を誘導しつつ、帝政ローマ建国へ向かう様子は、カエサルとはまた違った魅力を感じるところである。

あまりにも厳格な法の制定、特に「ユリウス姦通罪・婚外交渉罪法ユリウス正式婚姻法」には、疑問であったが・・・

現在の少子化対策において、このような法を制定したら、今の日本はどうなるであろうか? と考えてみたが、おそらく犯罪者だらけになってしまうであろう。

それにしても、彼の血統へのこだわりは異常ではなかろうか?

最後はなりふりかまわずといった感があったが、彼のイメージにはそぐわない行動に思えて、苦笑してしまった。

カエサルの後継者でありながら、彼独自の方法で(たとえば、処罰者名簿の作成など)進め、ローマ帝国を築きあげ、初代皇帝として名を残した功績は認めるが、やはりカエサルと比較すると見劣りしてしまうのは私だけだろうか?

カエサルと比較するほうが間違っているのか?

いずれにしても、最後のページで登場するエジプト・アレクサンドリアからの商船の船乗りの言葉、

「あなたのおかげです、われわれが生活が成り立つのも。 あなたのおかげです、私たちが安全に旅をできるのも。 あなたのおかげです、われわれが自由で平和に生きていけるのも」

が象徴するように、パクス・ロマーナは構築されたのは疑いようがないことであろう。

上に立つ者は、一般人から讃辞をささげられることこそが、政策の成功であるはずであるのだから・・・

共和制から帝政へ完全移行したローマ。

カエサルやアウグストゥスが望むようなローマになっていくのであろうか・・・

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2012年11月20日

Posted by ブクログ

偉大な業績と同時に、血の世襲へのこだわり。オクタヴィアヌスはカエサルの明とすると、暗、太陽と月見草といったところか。

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2012年01月01日

Posted by ブクログ

ローマ人の物語六巻目。塩野七生さんの見識の深さは素晴らしい。まだまだ続く物語。今年中に読み終えることができるかどうか?はなはだ怪しいものがある。じっくり読む作品。

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2010年09月16日

Posted by ブクログ

初代皇帝アウグストゥスがいかにして”皇帝”としての地位を暗黙裡に固めていったか、また、その後皇帝として行った数々の改革を中心に描かれる。
アウグストゥスの巧妙で、バランス感覚に恵まれた施策の進め方に感心するとともに、苦悩、人間臭さも出ていて面白い。

個人管理No. JI20091116-001

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2009年11月17日

Posted by ブクログ

アウグストゥス(オクタヴィアヌス)初代皇帝、
帝政への移行をめっちゃくちゃ慎重にした様子が分かる。
血の継承にこだわったのはなんでなんだろう。。。

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2024年08月03日

Posted by ブクログ

ローマの初代皇帝アウグストゥス、オクタヴィアヌスの生涯を描く。
カエサルの養子で若くして後継者に指名されていたオクタヴィアヌス。美男子であったが、虚弱で、身長もカエサルが180センチくらいであったのに比べ、170センチほどで、カエサルほど洒落者ではなかったという。
戦闘は、右腕のアグリッパに任せ、領土拡大に走っていたカエサルから全てを受け継いで、アウグストゥスは、領土維持、パクスロマーナの時代へと移行する。

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2018年11月04日

Posted by ブクログ

カエサルの物語に比べて退屈だった。
アウグストゥスとアグリッパを選んだカエサルの目利きは驚くようだけど、カエサルに認められたという事実が彼等を育てたようにも思う。
ローマ人の物語も6巻まで読み終えて、このシリーズの存在意義が何となく見えてきた気もする。

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2016年04月09日

Posted by ブクログ

アウグストゥスの治世。
スキピオ、カエサルのドラマチックな業績に比べるとどうしても後継者、引かれたレールを上手に辿った感は否めない。

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2010年10月29日

Posted by ブクログ

英雄カエサルの遺志を継ぎ、事実上帝政ローマの初代皇帝となったオクタヴィアヌス(アウグストゥス)の一生を描く一冊。
以下、本文から抜粋。
「天才の後を継いだ天才でない人物が、
 どうやって、天才が到達できなかった
 目標に達せたのか。」

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2009年10月04日

「歴史・時代」ランキング