macさんのレビュー一覧
レビュアー
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・麻疹:麻疹ウイルスの空気感染、飛沫感染、接触感染。
・10~12日の潜伏期→白色の小斑点(コプリック斑)→赤~暗赤色の発疹→回復期へ
・回復しない場合、肺炎や脳炎の恐れ。
・ウイルスはリンパ組織で増殖→一時的な免疫抑制→他の感染症による合併症の危険あり。
・脱水防止におかゆや果物
・喉への異物→気管閉塞→ハイムリック法(腹の突き上げ)→無理なら外科手術
・湿度を保つ→痰を出しやすくする
・はしかにならない。はしかにさせない。はしか(麻疹)は感染力が大変強い感染症。
=自分が感染しないだけでなく、周りの人に感染を広げないためにも、予防接種は有効だ。
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・コレラ:コレラ菌により、汚染された水や食物を摂取。経口感染→
胃酸で死ななかった菌が、小腸に達し、定着し増殖する→菌が産生した毒素が、細胞内に侵入→
下痢で米のとぎ汁状の便が出る。甘くて生臭い臭いの水様便。尿が出なくなる。
・下痢や嘔吐で失われた水分の補充→生理食塩水や、スポーツドリンク(砂糖と塩水)
・外地では、生水や生モノを口にせず、必ず火を通したものを食べること。
・汚染されたものや場所→アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで消毒。
焼却。石灰(酸化カルシウムや水酸化カルシウム)の粉をまく
・今の日本では、ほとんど熱帯や亜熱帯のコレラ流行地域での感染。
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・抗生物質のペニシリンは、初期のうちは注射製剤としてしか使えなかった。
経口投与しても、胃酸で分解されてしまうからである。
内服薬ができたのは、化学合成技術が開発された1959年以降のこと。
・ペニシリンの作り方その1:①青カビをたくさん収集
②それを液体培地(米のとぎ汁と芋の煮汁を混ぜたもの)で培養
③1週間後、その培養液を、綿を詰めた漏斗で濾過→それに菜種油を加えて攪拌
④上澄み(精製培養液)を取り出す=不溶性物質および脂溶性物質の除去
⑤炭を細かく砕く→それを精製培養液に加えて攪拌→炭にペニシリンが吸着する(バッチ法)
⑥このペニシリンが吸着した活性炭を、カラム容器( -
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・ペニシリンの使い方
①アレルギーの有無を調べる
(バッチテスト:ごく薄めたペニシリン溶液を少量、皮内注射→発赤なければアレルギーなし=使って良し)
②点滴と静脈注射によるペニシリン投与
・ペニシリンの作り方その2:①カラムクロマトグラフィーで精製したペニシリンで
濃縮された分画を、濾紙(和紙でも可)を使ってさらに精製する。
②1m四方の紙の下から、15㎝のところに、横一直線に濃縮分画の液を垂らす
③乾燥させる→乾燥した紙を、酸(酢)とアルカリ(海草の煮出し液)を一定に調整した溶液に、
下から10㎝のところまで漬ける
④比率は酸20%で、アルカリ80%
⑤この溶液は毛細 -
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ペニシリンの作り方その3:①熱や水分に弱いペニシリンの長距離輸送はどうする?
②ペーパークロマトグラフィーで出来たペニシリンを、多く含んだ紙片を、加熱せずに水分だけを抜いて乾燥
③蒸籠のような容器に、紙片を敷き詰める→その上から消毒用の高濃度アルコールを吹き付ける
→アルコールに反応して、紙に含まれた水分だけが分離する
→紙から水が抜け、下に落下→アルコールはすぐに気化する
→高濃度のペニシリンを含んだ乾燥した紙片ができる
④そうして出来た紙片を容器に詰める→その間を、活性炭を紙で包みこんだものを互い違いに挟み、湿気を防ぐ
⑤これと別に作っておいた蒸留水を一緒に運ぶ
⑥現地で、 -
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・ペニシリンの作り方その4:①培養器でできた青カビのコロニーをはがす
→ひとつすつブドウ球菌を塗った寒天培地のシャーレに移す=薬剤感受性テスト
②その結果、それぞれのシャーレには色々な大きさの阻止円(ペニシリンが細菌を殺菌したクリアゾーン)ができる
③その中の阻止円の大きなものが、ペニシリンの産生度の高い青カビ
④その青カビを選ぶ→そのコロニーの希釈を試験管で3回繰り返す
⑤その青カビを培養→①~④を何度も繰り返して、最も産生度の高い青カビを選ぶ
⑥100%に近い高濃度のアルコールとペニシリンを混ぜ合わせたら、白くなる=結晶化
(ペニシリンは水溶性だが、アルコールには溶けないため -
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・人の血清に他人の血球を混ぜ合わせると、凝集する場合(血液型不適合)と、しない場合(血液型適合)がある。
・輸血:血液成分を補充すること。
・輸血には、感染症の伝播や、血液型の違いによる副作用の危険性が常に伴う。臓器移植の一種。
=ほかに方法がない場合のみ行う最終手段。
・献血者の選択には、献血者の安全確保と感染症などから受血者を保護するため、問診と検診が行われる。
・輸血の際に、必ず赤血球の検査をする理由は、赤血球は他の血球成分に比べて圧倒的に多いから=それだけ重篤になりやすい
・赤血球の抗原には、糖鎖(ABOなど)や、蛋白(Rhなど)がある。
・出血や、貧血の急速な補正が必要 -
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・脚気:栄養素吸収力の低下(アルコール依存症、胃切除、慢性的な下痢など)、栄養バランスの偏った状態など
→ビタミンB1不足→ビタミンB1はエネルギー代謝や神経機能に関連する
→体内では、グルコース(ブドウ糖)からピルビン酸になる(解糖系)→
だが、ここから先の反応(ピルビン酸から乳酸への)が進まない(TCAサイクルおよび電子伝達系)
→エネルギー物質であるATP産生に支障→乳酸がたまりすぎに→乳酸アシドーシスに
→食欲不振、倦怠感→神経症状、筋力低下=手足に力が入りにくい、感じにくい、言葉が発しにくい
→神経麻痺のため膝を叩いても、腱が反応しない
→心臓では、心拍数増加→動悸、下 -
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・ショック:重要臓器の循環障害により起こる、生命に関わる状態。
・肺血性ショック:菌体毒素であるエンドトキシンを産生するグラム陰性桿菌の感染によって起こるショック。
・誘因は、大腸菌、緑膿菌、セラチアなどの感染後。
・初期は、高熱(38℃以上)、心拍出量増加、呼吸性アルカローシス、
末梢血管の拡張(血流増加→四肢が温かい)。末梢血管の抵抗性減少(エンドトキシンの作用)
・その後、血圧低下、心拍数増加、代謝性アシドーシス、
末梢血管の虚脱または末梢血管の抵抗性増加→血流がシャント(短絡)を通って、組織を素通り→
毛細血管の内圧および透過性上昇→循環血液量減少→四肢が冷たくなる
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・気胸:針(割ったボールペン)で脱気→人工呼吸で肺に空気を送り込みふくらませる応急処置
・「関係ないね。俺は論文症例ではなく、患者を切りに来たんだ」
・心タンポナーデ:損傷を受けた心筋からでた血液が、心外膜と心筋の間に溜まった状態。
通常、出血部を切開し、血液を排出する処置を行う。
心筋の鈍的損傷だけでは急激な心停止は不自然。他の原因。心臓の穿孔。鋭的損傷。穿孔部位からの出血。
指で外傷を押さえた心臓マッサージ。
・「死なせていい患者なんていねえんだよ」
・「教科書通りの症例など一つとしてない。
だから外科医は、実際に数を切ることでしか成長しない」
(現在では、遺体による手術 -
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・クルマのバッテリーを除細動器代わりに
・「バチスタは難しい手術だ。外科医だけに任せるわけにはいかん。
それに、術後の治療計画を立てるプロが、チームには必要なんじゃないのか?
短い付き合いになるが、お前のような奴とは、それくらいがちょうどいい」
・洞不全症候群:右心房にあり、心臓の調律を司る洞結節の機能が障害されている状態。
・完全房室ブロック:房室結節からヒス束に至る高度な伝導障害。
・「まだ…迷っているのか?そんな時は、患者の心の声を聞くんだ」
・「患者はモルモットじゃねえ。このままあんたの好きにはさせねえぜ!!」
・「末期ガンの痛みは想像を絶する。最後は人格すら吹き飛んで -
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・「キミの心臓だよ。すげえだろ。手にすっぽり収まるくらい小さいのにパワフルでさ。
船の機関部のように熱く動くんだ。あんたは死のうとしているのに、こいつは必死に生きようとしていた。
外科医やってっと、時々とてつもなく、こいつが愛おしく見えてくるんだ」
・「私はね、生きよう生きようとしている心臓を見ると、いつも赤ちゃんのように思えるの」
「…赤ちゃん?」「そ。誰の胸の中にもいる、小さくて元気な、無力な赤ちゃん」
・「あなたがなぜ死にたいのか、理由は分らないし、知ってもきっと何もしてあげられない。
だけど、その子は一人では生きられないの。誰よりもあなたを必要とし、誰よりもあなたを愛してい -
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・「誰かが助けてくれるのがチームじゃねえ。死に物狂いで全員の役に立とうとするのがチームだ」
・(責任なんてとったことのない奴に限って、そんなものに憧れる!)
・「お前が引き受けて、お前が切った患者だろォ。責任はお前が取るんだよ。
お前のミスで患者が死んだら、お前が遺族に頭下げて、お前が提訴されたりするんだよ。
それが手術する人間の最低限の覚悟だろ。
俺のチームに入った以上、これからも責任は背負わせるさ」
・「待ちに待った患者だと?勘違いするなよ。患者が医者を待ってるんだぜ」
・「あんたの改革は、あんたの妥協をごまかすための道具じゃねえ。人間は無限に自分をごまかせる。
改革のため -
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・「手術は競争じゃねえ。勘違いするな」
・「お前らに言っとくぜ。金で技術を売るってのが、俺と医療の線引きだ。
払えないってんなら、線を踏み越えて俺に近づくな」
・「君は、患者や家族との間に、まだうまく一線を引けていないようだな」
「…わかりますか!」
「一人の患者に時間を取られては、他の患者がおろそかになる。
それに、患者や家族に近づきすぎて、同情や共感を抱え込みすぎると、感情におぼれて、かえって判断が鈍くなる。
医者は医者だからこそできる事がある。患者に同化してはいけない」
「…そうなんですよね」
「だけど、それを、わずらわしい患者から逃げる口実にしてはいけない。
線を引 -
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・「もし、僕に技術(うで)があったなら、決してあなたのような人に頭は下げません。
気持ちだけで患者が救えるなら、何も頼むもんですか!!」
・「手は貸すが、俺の仕事に口を出すな。代わりにメスだけに集中させてやる。
俺が全身管理をやる以上、万に一つも間違いはねえ。それでも手術に失敗したら、おめえの腕がヘボってこった」
「クククク。久し振りに本気でやらせてもらえるわけだ」
・「悪党を許せないなら、許さなくていい。あいつは責められるために今も悪党やってんだからよ。
自分の犯した罪が、一生かけても許されない事は、荒瀬もよく知っている。
だから、あの意地っ張りは他の道を選べなかった。これから -
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・「患者は誰でも完全な健康体に憧れるものだ。症状が完治する魔法の手術がある…
とお偉い大学病院の医者に唆されれば患者はつい乗ってしまう。
研修明けに何年か市中病院に勤めていた頃、私も霧島のような大学病院の医者に何人も患者を奪われた。
薬で症状を抑え、病気と一生付き合う気持ちで生きていけば、危険な手術など必要ない人たちだった。
大学の外科医は、患者の症状ではなく、自分の手術にしか興味の無い者たちだった。
手術が終わりさえすれば、患者は用済みだ。患者はてっきり、
手術後も大学病院でアフターフォローしてもらえるものと思っていたが、
現実は、元の市中病院への紹介状を手渡されるだけ。
し -
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・「俺は凡人だ。お前と朝田が気付かせてくれた。礼を言う。
幼いころから俺は優秀だった。競争というものに敗れたこともなかった。期待され、それに応える事が当然だった。
今にして思えば、医者にはありがちなタイプだったな。
しかし、いくら俺が優秀でも、朝田という壁は越えられなかった。
努力で越えられないものを才能と呼ぶのだと初めて知った。
朝田を医局から追い出す事で、あいつに勝とうとしたが、その時こそが、俺が朝田に負けた瞬間だった。
お前が去った後、ようやくそう気付いたよ」
・「医局に、髪の長い男がいるだろう。肩まで垂らした」「木原助手(せんせい)?」
「俺が初めて明真に挨拶に来た時、 -
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・「名人が考える術式は、一見、理にかなっていて、非常に魅力的ですが、我々普通の医者には毒となる。
無論、患者にとっても悲劇です」
・「我々は難しい事に挑戦する必要はないのです。リラックスして、ゆっくり確実に行うのが、良い手術です」
・「最高クラスの選ばれた者だけのチームも必要です。
だけど、僕が求めているのは、もっと普通の、当り前のチームです。
みんなが患者のために普通に努力して、もし一人欠けても、誰かが代わりをやれるチーム。
故障して動かないなんて事は決してないチーム。バチスタチームのように一つしかない特別なものじゃなくて、
どこの病院でもたくさん作る事ができるチームです。
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・「その道が正しいかどうかなんて、後からわかることだろ。
もし、あいつにはっきりとした目標があるならよ、どんな道を歩いてもいいんじゃねえの?
あいつがどこに向かっているか知らねえが、そこが俺の目指している場所と同じなら、もう一度、どこかで会える」
・(俺にとって、もはや家族は何の意味も持たなくなった。
朝田も家族のない男だった。学費のために家を売り、帰る場所もない。
それだけ聞き出すのに2年かかった。
一度、休日に二人で海に行った事がある。
昔、朝田の家があった辺りの海に。あの時、あの海には、失った家族の代わりになるものが、確かにあった。
俺たちの絆)
・(絆は切れかけていた -
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・「俺も…俺もみんなのフルネーム・・・全部覚えてました」
・「下の名前なんて覚えてないのも当然ですよね。同僚は友人じゃないんだから。
でも僕は、友人とはいえなくても、せめて仲間だとは思いたかった。
なのに、みんなの事が好きなのを気づかれたくなくて、名前なんて覚えてないフリしたりしてました。
とばされた先輩や後輩を切り捨てたり。辛かったけど、そうしないと逆に医局で仲間外れにされる。
・・・霧島先生、あなたは僕の気持ちを救ってくれました。おさらばです」
・「君には、まだまだ教えたい事がたくさんある。私がそう言った事を覚えていてくれ」
・「手術プランの変更は、あくまで患者の状態が予想以 -
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・「誰もが思う通り、木原は上司の顔色を窺って生きていく、どこにでもいる医局人だ。
だが、そんな凡人だからこそ、絆で結ばれれば強くなる。誰かを救うために走ろうとする」
・「軍司、木原を信じているのか…信じたいだけなのか、どっちだ」
「俺は一度信じた絆を、もう二度と疑わない」
・「執刀医として、俺にはこの患者の命に責任があり・・・今は判断しなければならない。
この状況下でのベストは、木原を信じている軍司を信じる事だ」
・「加藤、あんたは伊集院を信じているか?」「もちろんよ」
「あいつは腹黒い上に計算高く、いつも後悔ばかりしている、どこにでもいる普通の男だ。
今だって、迷いながらグチ -
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・(権力は美しい。人間同士、どんな関係であっても、その間に権力は存在する。
親友や恋人同士であっても例外ではない。人間というものを美しいと思うなら、権力もまた美しい。
僕は権力が欲しいのであって、ポストが欲しいわけじゃない)
・「野口教授、御乱心~~!!」「ちょっと待てよ、一体どういうことだよ?」
「退官前に医局の膿を出し切るとかで」
・「どうせ強い影響力を残せないならと、後ろ足で砂をかけていきたいのか、それとも何かの策なのか?
・・・いずれにせよ、これは大学と医局員たちに対する裏切りよ。野口が学内で権力を握ることはもうないわ」
・「…料理、もう始めてください」「え?まだ、どなた -
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・「末も東の旅衣、日も遙々の心かな。『隅田川』といってね、子を探し求める母親の物語なんだ」
・「愛する者と別れたり、不幸な境遇に落ちたりして半狂乱になるものを、能では物狂いといってね
…この狂い笹を持って舞うわけだ。臣下に裏切られ、権力の座を追われ、かつてない孤独に追い落とされて」
「その上、病に落ちて物狂いになったわけですか」
・「舞わずとも、狂う心が僕の心臓を止めるかもしれないね」
・「君には、この頃やけに共感することが多くてね。強いリーダーシップ、周囲に大きな影響を与える独善的な個性、
そして、目的のために、ひたすら駆け続ける執念。君が一番、僕に似ている。
もし君が、その天 -
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・「息子じゃなく、患者の家族に見せられる手術をしろよ」
・「腕ってやつは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ。維持してると思ってんなら、落ち始めてるってことだ。
酒と薬は止めろ。でなきゃ俺についてこれねえぞ」
・「俺が麻酔やると、きっとまた殺しちまうからよ」
・「このまま酒におぼれて死ぬのを待つ気か?」「それが悪いってのかよ?」
「言っておくが、君は酒では死ねないぞ。健康診断では健康そのものだ。
ロシア人なみのアルコール代謝能力があるようだよ。それとも、オーバードーズで死ぬのを待つのかな?
だが、自殺に逃げ込むのは君の本意ではあるまい。今のままでは、まさしく生き地獄だろう。
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・「僕をかばうって、何様のつもりなんですか・・・?」
・「あんた、患者をなんだと思ってるんですか。…それに僕をかばうなんて口実でしょ?
人をかばうとか、何かカッコイイ理由で問題を起こし、責任を取る形で、医者であることから逃げ出したいだけだ。
お見通しですよ。本音じゃ手術が失敗してほしいと思ってる」
・「よくいますよ。仕事を辞める時に、血尿が出るくらい働いてみせたりして、
ちょっとした自己犠牲を払ってみせる人。
でも、すがすがしい顔して辞めていくんですよね。何故だかわかりますよね?
後に残る人間の方が大変だって知っているからですよね」
・「キレイなままではいられないかもしれないけ -
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・「なれるよ。きっとあいつみたいになれるよ、お前らも。
だって、あいつはさ、どこにでもいる普通のやつだったんだから」
・「君はただの観客だから、ぶっちぎりのトップランナーにしか目がいかないだろうな。
だけど俺たち同業者は違う。自分より周回遅れで走ってたはずのやつが、ふと振り返るとすぐ後ろにいる。
それどころか隙あらば追い抜こうとしている。驚愕、焦り、恐怖で目が離せない、伊集院から。
今ここにいるみんなは、伊集院の粗を探しているのさ。自分の方が上手いって安心するためにね」
・「やってくれたな、小僧」
・「君は君の技術を継ぐ者を育てているか?僕のように自分の才能だけに頼って生きていな -
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・「助けてくれ・・・お前が切ってくれ」
・「どうして、僕に朝田先生を切らせたいんですか…」
「切らせたくないよ。未熟な研修医じゃなくて、この地球で最高の医者に執刀してほしいよ。
けど、誰もがそんな医者に切ってもらえるわけじゃない。経験のない医者の最初の一回に当たる患者もたくさんいる。
今回がその時だよ」
・「・・・もし、切れると判断して手術をしたとして、何らかのミスで死なせてしまったら?」
「その時は、死なせた数だけ成長なさい」
・「きっと、彼は伊集院先生にこう聞きたいのよ。手術、やってみたくねえか?面白いぞ?」
・「楽しくていいんだよ。でなきゃ続かない。ヒューマニズムだけで伸 -
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・「なぜ耐えられたんでしょうか?やっぱり、ただそういう空気に鈍感なだけだったんでしょうか?」
「君がいたから、…じゃないかな。
特別な人間じゃなくても、きっと自分を理解してくれるって希望を持っていたからだと思う。
今日、君はその気持ちに応えたのよ」
・「やることがあった方がいい。何もできない辛さを、今日は十分味わったからな」
・「伊集院、お前が選べ」
・「私にとって最善の一票は、若者に自分の未来を選ばせること」
・「お前じゃなきゃダメだ」
・「あの時、俺はこいつと一緒に働きたいと思った」
・「僕を信じてくださって、ありがとうございます」
・「この虫けらがあ!…そうだよ、俺も -
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・「お前は俺が嫌いじゃなかったのか?」
「…嫌いですよ。暴力的で独善的で、人をパシリに使い、歌を馬鹿にし…
もしあなたが好きだったら、きっと怖くて切れなかったですよ。
・・・けど、僕は手術の間、ずっとあなたのことを考えてました。
何を欲し、どう生きていく人なのか必死に考え、心臓を切った。
ほんの一時でも、生死の境を分かち合った人を、嫌いでいられるわけがない。
あなたも僕と同じでしょう?だから、あんなにも人を救うことに真摯でいられたんだ。
人を愛したかったんだ。誰よりも、人と繋がることに飢えていたんだ。
やっとわかった。帰りましょう。明真(あそこ)には仲間がいるんだから」
・「 -
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アルコール依存症
・アルコール依存症とは、意志が弱いためにお酒が止められない病気だと思われているが、それは違う。
大量の飲酒をしているうちに、「ある日その人にだけ、お酒が覚醒剤になる病気」なのだ。
それ故、いったん断酒できても、再び飲酒すれば、依存症という状態に戻ってしまう。
・依存症の根底にあるのは「幸福感を得たい」という渇望。
淋しさを紛らわすため、眠るため、元気を出すためと、睡眠薬や安定剤代わりに使われることが多い。
・禁断症状は、身体の依存による脳の神経の興奮。
エチルアルコールは神経をマヒさせ、習慣的に飲酒していると、神経のバランスが崩れてしまう。
肝臓が障害され、鼻が赤くなる。
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クレランボー症候群
・「小雨(ペニーレイン)のブルーな朝。幼かったあの頃を夢見ながら、まどろみの中で死んでいこうと思ってた。
嵐の夜にバーボンを飲みながら、ほろ酔い気分で死んでいこうと思ってた」
・クレランボー症候群:恋愛妄想の一種。相手から愛されていると一方的に思い込む。
・症状の基礎は、自負、欲望、希望の三つの感情。対象は芸能人やスポーツ選手など、手が届かない相手が多い。
・手が届かない相手のはずなのに、やけに積極的になって、相手の家まで押し掛ける。
・結局、自分が相手から全く相手にされていないという事実に耐えきれなくなる。
・親近感が作りものとわかったとき、愛が憎悪に転化する。
・希望の時期→ -
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外敵に備えるために
気になったところを一部、紹介します。
・勝つためには、あらゆる手段でサプライズを狙う必要がある。戦争の目的は「勝つこと」であり、「ルールを守る」ことではないからだ。それ故、機動の仕方だけでなく、メンタル面での柔軟性を身に付けねばならない。
・本当に実力のある軍隊は、全てを完璧に観客に見せるような演習(演劇)はできない。そのための練習を行うリソースがもったいないからだ。全ては本物の戦いのために使わなければならない。
・戦争で守る原則は「攻撃は最大の防御」「不測の事態を恐れるな」「リスクをとれ」である。
・地経学の目標は「国家の富の拡大、そして国民の就業率を最大化すること」 -
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ギャンブル依存症
・「あなたを選ぶか、ギャンブルを選ぶか、二つに一つ」
・理屈では分かっていても、抑えることのできない依存欲求というのは、独立性や自主性のない幼児的な甘えからきている。
・その原因は、依存の最初の対象である母親の愛情不足、あるいは愛情過多。
その依存の対象が、具体的人物から象徴的なものにスライドする。
そういう人間は適度に楽しむということができない。アルコール依存症然り、ギャンブル依存症然り。
・身体が刺激に馴れていく。刺激と快楽がどんどんエスカレートして、自分でも抑制が効かなくなる。
・「あなたのこれまでの人生は笑っていますか?それとも泣いていますか?」
・どんな病気でも、一 -
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カニバリズム
・カニバリズム:人間の肉を食べること。
・食人の風習は世界各地でみられた。それは特定の集団の中で、特定の食べ方のみが許される、
きわめて呪術的、共同幻想的行為で、治療行為としての儀礼に他ならなかった。
・神話や文学の中で、屍体への性的愛着がファンタジーとして、何度も描かれている。
・実際にあった事件としては、遭難した筏でのメデューズ号事件。
小説にもなったヨット・ミニョメット事件。
アンデス山中に墜落した飛行機の乗客が、しんだ仲間の肉を食べて生き残った事件。
・動物の共食いは珍しいことではない。
・誰でも閉ざされた極限状態に置かれると、隠していた人間の本性が剥き出しになる。
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沈黙の叫び
・絵には不思議な力がある。
どんなに隠しても、必ずその人の深層心理が見えてしまう。
たとえ同じ絵でも、見る人によって好みや解釈はさまざま。
・スタンダール症候群:絵の中に引き込まれたり、絵を見ているうちに気を失ったりする現象。
作家のスタンダールがフィレンツェで、聖クローチェ教会の絵を見た時に、
冷や汗や吐き気に襲われ、不安感を覚え、幻覚を見た。
そのことから、絵を見ているうちに強い感情に支配され、自分を惨めに感じたり、
こんなことは早く忘れたいと思ったり、うつ状態になって人格が変化したりする現象。
・見る側の絵を揺さぶるからこそ、名画として後世に残っていく。
・問題は、その -
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憑依
・憑依:人間の自我意識が失われ、自分の中に他の人格が入り込んで共存したり、
一方的に支配されたりすること。人格変換体験。同時的ニ重人格と継続的ニ重人格がある。
一過性に人格変換をきたし、本人はその信仰する神、タブー、悪魔、あるいは狐、狸などに相当する言語動作を行い、
平常の人格とは全く異なった状態を呈するもの。
・同時的ニ重人格:他の人格に支配されていることを病者が理解している。
・継続的ニ重人格:自己の人格が全く消失してしまう。
・鑑別が必要なのは、作為体験、化身妄想。
・作為体験:自己の行為が他者によって動かされ支配されている。
・化身妄想:自分は神であるなどと勝手に思い込 -
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インターネット依存症
・インターネット依存症:現実の生活よりも、パソコンの中のネット上の生活の方がリアリティを持ち、
その世界が全てのベースになってしまう。食事は必要最小限のインスタントやレトルトなどで済ませ、
ネット外の生活を《オフラインの生活》と呼ぶ。
・特徴:①睡眠時間が削られる、②ネット以外の活動を無視する、③周囲からネット利用について苦情を言われる、
④接続していない時もネットのことばかり考えている、⑤ネットから抜け出そうと思っても、どうしてもできない
⑥少しだけ、と思って始めても、すぐに何時間も経ってしまう。
・コンピューターの中は、自分だけの電脳空間。
電脳空間でありながら、パソコンは心 -
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児童虐待
・「あなた、まだ子供もいないんでしょ?それで何がわかるっていうの?」
・児童虐待には、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクト(保護の怠慢ないし拒否)がある。
児童虐待は再発率や死亡率の高い《疾患》なのだ。
・「しつけ」と「折檻」は違う。一方的な虐待は、子供の心身の発達を遅らせ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などを引き起こす。
・家事、子育てからストレスをため込んで、発作的に暴力をふるってしまうケースが多い。
(だから、家庭を一方的にパートナーに押し付けてはいけない)
・虐待連鎖:親から暴力を受けた子供が親になった時、今度は自分の子供を傷つけてしまう。
親子間の虐待の連鎖 -
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・「病気と怪我は待ってくれませんから」
・「そんな怖い顔しちゃダメだよ」
・「オレはまだ、医者ってやつを信頼したわけじゃねえ。だけど、タケヒロの命を助けてもらったことに関しては…
あんたに礼を言うぜ」
・「この島にくる医者で、真剣に医者やろうなんてやつは、いなかったんだよ」
・高血圧→黄色腫(目頭にできるおでき様のもりあがり)→血管壁薄くなる→風船状に膨らむ→破裂→大出血
・「ぼくは医者だ。ぼくは人を生かすために医者になったんだ。
目の前で死んでいく人を黙って見ているくらいなら、今すぐ医者をやめるよ!!」
・「先生、オレは難しいことはわからねえ。でも、これだけはいつも、息子のタ -
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・硬膜外血種:頭部の打撲→硬膜と頭蓋骨の間に血液がたまる→要外科手術
・「人間性ってやつは、大人は騙せても、子供は騙せねえもんさ」
・敗血症ショック
・「ここは学校じゃない。同じ病気の患者さんが10人いたら、10通り、いやそれ以上の治療法を考えてみるのが当然だ。
治った後の患者さんの生活を考えたら、ぼくらはすすんでリスクを負わなきゃいけない時もあるんだ。
ぼくは医者にマニュアルなんかないと思ってる」
・尿管結石:腎臓にできた石がこぼれおちる→尿道に詰まる→尿が流れていかない→
腎臓が圧迫され激痛。
リスク因子は、①水分摂取量が少ない、②汗かき、③大食い、④肉類をよく食べる、⑤糖 -