【感想・ネタバレ】女医レイカ デラックス版 6のレビュー

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沈黙の叫び

mac
2022年09月30日

・絵には不思議な力がある。
どんなに隠しても、必ずその人の深層心理が見えてしまう。
たとえ同じ絵でも、見る人によって好みや解釈はさまざま。
・スタンダール症候群:絵の中に引き込まれたり、絵を見ているうちに気を失ったりする現象。
作家のスタンダールがフィレンツェで、聖クローチェ教会の絵を見た時...続きを読むに、
冷や汗や吐き気に襲われ、不安感を覚え、幻覚を見た。
そのことから、絵を見ているうちに強い感情に支配され、自分を惨めに感じたり、
こんなことは早く忘れたいと思ったり、うつ状態になって人格が変化したりする現象。
・見る側の絵を揺さぶるからこそ、名画として後世に残っていく。
・問題は、その絵を見た人間が、抑圧されていた潜在的な性的倒錯を刺激された場合。
被害者側のマゾヒズムが、加害者側のサディズムを誘発し、結果的に犯罪事件を引き起こす可能性があること。
・心の病が逆にたぐいまれな傑作を生み出している例はたくさんある。
有名なのは、精神病院の入退院を繰り返し、37歳で拳銃自殺したヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。
・特に注目すべきは『叫び』を描いたエドワルド・ムンク。
彼の様々な絵からは、病的な不安神経症、高所恐怖症、閉所恐怖症、対人恐怖症、被害妄想などがうかがえる。
・絵画というのは、口にできない心の中の声。それは、誰かに救いを求める《沈黙の叫び》。
・「目を逸らさないでッ!怖がらずに見つめるのッ!
逃げないで心の声を聞くの。逃げればまた絵に支配されてしまうわよ」
・「現代人は、誰もが何か心の病を抱えて生きている…それは決して恥ずかしいことじゃないの」
・ムンクの『叫び』には、絵の上空の一部に、ほとんど見えないくらいの小さな文字で、こう書かれている。
「これは狂人だけが描けた絵である。
私は二人の友人と道に沿って歩いていた。
太陽が沈んだ。空は血のように赤くなった。
私は一抹の憂鬱を感じた。そこに立ち止まり、死んだように疲れ果て、欄干にもたれた。
黒く青い入江と町の上には、血まみれの舌のような形の炎がかかっていた。
友人は先を行き、私は恐ろしさに震えながら後に残った。
その時、自然を駆け抜けるような大きな、終わることのない叫びを聞いた」

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