すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
家族葬を専門とする葬儀社「芥子実庵」を舞台に、「死」と向き合う人々の姿を描いた連作短編集です。
大切な人を見送る遺族、故人との間に消えないわだかまりを抱えた人、自分自身の人生に迷いを抱える人。最も「死」に近い場所である葬儀の現場だからこそ、それぞれが抱えてきた後悔や葛藤、本音が浮かび上がってきます。
本作を読んで強く感じたのは、「死」を描きながらも、その先にある「生」を見つめ続ける物語だということです。いつ訪れるかわからない別れがあるからこそ、「今」をどう生きるのか。自分に嘘をついてまで守ろうとしているものの先に何があるのか。登場人物たちの姿を通して、そんな問いを投げかけられました。
また、人は一人では抱えきれないものを背負って生きています。それでも誰かに頼り、誰かにつないでもらうことで、前へ進めることもある。本作にはそんな優しいまなざしが通底しています。
町田そのこさんの描く心理描写は相変わらず見事です。各章に登場する身勝手な人物には本気で腹が立ちますし、傷つきながらも立ち上がろうとする人々の姿には胸を打たれます。人間の弱さも醜さも優しさも余すことなく描き出す筆致に、何度も心を揺さぶられました。
読み終えた後、大切な人との関係や自分自身の生き方について、少し立ち止まって考えたくなる一冊です。
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購入済み
強い
城ではとんでもないことが起きている
絵のタッチとのギャップがたまらない
今度のボッジは家族を守れるかも知れない -
Posted by ブクログ
猪苗代湖では奇跡が起こる。
命の恩人に誘われてその道にはいった新人スパイ。失恋のショックから立ち直ろうと湖に出向く新入社員。一見、全く別の場所にいるように思える両者がそれぞれの視点で奇妙な現象に助けられる。互いの姿は見えないが、世界は確かにつながっている。
一章から四章で、もう話の構造も掴めてきてだれてきた頃に、全く新しい展開が舞い込んできて飽きさせない工夫になっていた。(ラストのインタビューを読んだらそれだけではないことが分かった)
全然知らなかったけれど、ザ・ピーズさんという人の歌がところどころ使われていて、話の内容とピッタリだから印象に残った。(むしろ歌詞を元に物語を考えたらしい)
P66 「プライド?そんなの、ただの言葉だろ」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて窪美澄先生の作品を読みました。
本当に出会えてよかった作品です。
ひとりの自殺が、残された同級生たちの人生に、どんな影響を及ぼすのか、本当に長い年月をかけて追っていってるのが、すごく良かった。
達也の章で、有馬くんが「優しいんじゃなくて、だらしない」って言ってた時、優しさって結局人のためじゃなくて、自分のために人に優しくしてるのかなって。それってなんだか不純だなって思ってたけど、最終章の達也の言葉は、紛れもなく、優しい人の言葉だなって思った。
死だけじゃなくて、仕事辞めたいとか私はよく思うんだけど、それって周りに上手く合わせられない自分がいけないのかな、どうやったら辞めたいって思わなくて済むんだろうっていつも考えてたけど、達也の言葉を読んで、べつに頑張らなくても、辞めたいって思うのは普通のことか!って思えた。
なんだか、凄く肩の力が抜けるというか…
本当に出会えてよかったです。
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