小川糸のレビュー一覧

  • とわの庭(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前半とにかく辛かった。お母さんとの温かい時間があったから余計にとわの1人でなんとか生きていたあの時間が本当に辛かった。やっと人の目に見つかって、救いの手が差し伸べられて、少しずつとわが変われていくところでようやく安心した。

    とわが感じていた香りとか、情景が伝わって、とわが感じでいたように自分も感じることができた。目が見えない人も香りとか音とかでどんな風に感じているのか、どんな風に生きているのか分かった気がした。目が見えてる人以上にいろんな情報があって、色とりどりな世界が広がってるんだなぁと。
    あとジョイかわいい。

    0
    2026年07月21日
  • とわの庭(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    書店でこのメルヘンチックな表紙を見て、カバー裏のあらすじと最初の2ページを読み、私は次のような物語を想像した。

    盲目の少女「とわ」が、優しく愛溢れる賢い母親に育てられ、強く優しく育っていく。けれど、途中でお母さんが亡くなって一人になり、施設に預けられる。厳しい環境の中でもお母さんに教わったことを活かし、強く賢く生き抜き、最後は幸せになっていく――そんな感動ストーリーだと。

    大筋では合っていた。だが、読み進めるにつれて細部が全然違う方向に進み、思いがけない展開になっていく。

    物語は、とわが感じ、理解した子どもの視点で語られていくが、最初からどこか違和感を覚えるところはあった。

    まず、とわはお母さんと一緒に一日中家の中で生活している。本を読んでもらったり、世の中にあるいろいろな物について教えてもらったり、手作りの料理を食べたり、それはそれは楽しく幸せな生活だ。でも、お母さんが仕事もせずに、どうして一軒家で暮らしていけているのだろう?それは「オットさん」という人が、生活に必要なものを1週間に1回運んでくれているからだった。

    では、そのオットさんとは一体誰なのか?という疑問が出てくる。ここで推測が働く。きっとお母さんは誰かの愛人で、認知されない子どもを産んだシングルマザーなのだろう。その愛人はお金持ちで、二人に家と生活費を与えてくれているのだろう、と。しかし、そのオットさんは二人とまったく接触がない。物を家の前に運ぶだけで、会うこともないのだ。ということは、愛人ではない?では誰なのか?

    物語が進むにつれ、オットさんからの現物支給が途絶えたらしく、お母さんは夜の間だけ、たまに働きに出るようになる。夜の仕事?
    それでも、翌朝とわが起きると、お母さんはいつものように家にいて、優しい声をかけてくれるし、ホットケーキも焼いてくれる。だが、お母さんの夜の仕事の回数が増えていくにつれ、とわの世話はおろそかになっていく。このあたりから、だんだんとお母さんの精神状態が不安定になり、壊れていくのがわかってくる。
    あんなに愛情たっぷりに育ててくれたのに、ネグレクトの状態になっていくのだ。何が起こったのかもわからないとわは、ただ狼狽するしかない。ここから、孤独で凄惨な、生活とも言えない人生が始まる。

    最終的に、大人になったとわは福祉の支援を受け、一人で生きていけるようになる。その過程で、お母さんの驚愕するような正体と、オットさんが誰だったのかが明らかになり、大人の視点から当時何が起こっていたのかを理解していく。

    あんなお母さんだったけれど、とわの持つ強さや優しさ、そして賢さは、幼少期にたっぷりの愛情と知識を与えられたことが確かな土台となっているのだろう。そう強く感じさせられる作品だった。
    とわの「あんなお母さん」は私のとは全然違うけど、私の母も別の意味で「あんなお母さん」だったから、心が揺さぶられた。

    0
    2026年07月21日
  • わたしの名店

    Posted by ブクログ

    作者名のラインナップの、朝井リョウ目当てで手に取った。安定の、早稲田学生ライフの片鱗が伝わるクオリティ。
    でもどの文章も、地方民の自分が読んで「あー、観光目的じゃなくこの本に出てくる料理目的でそのお店行ってみたい!」と思える店+料理紹介で、軽い気持ちで手に取って想像以上の満足度が味わえる一冊だった。

    0
    2026年07月19日
  • あつあつを召し上がれ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ


    食事にまつわる短編7編

    再読。新潮社さんの文庫フェアを頼むとほぼ確定で入ってくる本。それでもって(新刊を覗く)いつも1番最初に捌けてゆく素晴らしい売行良好書。のんびりした雰囲気を醸しながらガツンとせめてくる小川さん好きです。クセになるんだよね

    始業前に読んだら仕事中腹ぺこでした。松茸を食べに金沢に行きたくなりました

    0
    2026年07月18日
  • 森のバカンス

    Posted by ブクログ

    小川糸さんのリアルな森での生活。
    自分もそのお家に一緒に住んでいるかのような疑似体験をしながら読み進めていきました。
    サッと読めたけど土の匂いも感じられるような書き方でびっくり。
    山にも登るし、庭仕事、犬との生活、人との出会いなど
    心温まる一年を私も空想で体験させてもらい、ありがとうございます。
    こんな暮らしができたならなー。でも、かいつまんで自分だけの至福の時間を少しでも意識して作ろうと思いました。

    0
    2026年07月17日
  • 森のバカンス

    Posted by ブクログ

    はじめて読んだ小川糸さんのエッセイ。
    物語同様、食べること、生きること、生かされていることを感じられ素敵な時間を過ごせた。長野県に行きたくなった

    0
    2026年07月08日
  • 泣きたい午後のご褒美

    Posted by ブクログ

    良かったけど、最後から二つ目の「彼と私の恋と彼」みたいな名前の話がちょいゾッとした。どういうあれ、、、?

    0
    2026年07月07日
  • サーカスの夜に(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    両親が離婚し、育ててくれたグランマの元を離れてサーカス団へ飛び込んだ少年の物語。場末のサーカスのうら淋しい雰囲気と、そこで働く温かい仲間たちとのやり取りが素敵でした。最後もよかったです。

    0
    2026年07月06日
  • いとしきもの 森、山小屋、暮らしの道具

    Posted by ブクログ

    小川糸さんの作品も好きですが、お料理や持っている物のセンスが抜群で目の保養。移住山暮らし。
    私も憧れました。でも行動できません。
    行動力と信念にも感動した作品。癒し度100%
    (土いじりをしていると本当に時間が経つのが早い)

    0
    2026年07月06日
  • とわの庭(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    途中まで、母と娘の愛情の物語だと思っていた。油断していた。壮絶で表現がリアルで暗い暗いページが続きました。最後は希望に溢れる気持ちの良い終わり方で一安心。小川糸さん恐るべしと思った作品。

    0
    2026年07月06日
  • つるかめ助産院

    Posted by ブクログ

    ライオンのおやつを彷彿とさせるストーリーだった。私はライオンのおやつの方が好きかも。南の島の情景が目の前に広がる。未読の小川糸著書の小説があと僅かになってしまい残りを読み始められない葛藤。

    0
    2026年07月05日
  • 小鳥とリムジン

    Posted by ブクログ

    主人公の小鳥さんは、過酷な人生を歩んできたことで、「自分が生きることには意味がない」とさえ感じながら生きています。そんな彼女が出会った人たちとの交流を通して、少しずつ心を取り戻していく物語でした。

    印象的だったのは、誰かに救われるのではなく、その出会いをきっかけに自分自身で考え、自ら前へ進む道を選んでいくこと。だからこそ、その変化には大きな説得力があるように感じました。

    過去に起きた出来事は決して消えないし、なかったことにもできない。それでも過去を抱えながら生きていくことには確かな価値があり、その姿はとても尊いものなのだと感じさせてくれる作品でした。

    ちなみにタイトルの意味は物語の比較的序盤で明かされますが「そういうことだったのか」と感じられたのも印象的でした。

    0
    2026年07月05日
  • 森のバカンス

    Posted by ブクログ

    森に暮らす、ということ。良いこともあり、良くないこともあり、森に抱かれて、森に溶け込んでいく暮らしに憧れる。

    0
    2026年07月01日
  • 食堂かたつむり

    Posted by ブクログ

    糸さんの、解釈を読者に任せるような余韻のある文章

    料理には詳しくないので、想像がついてこない部分もあったけど、読み進めるうちに気付いたらあたたかい気持ちで覆われている

    お茶漬けを作ったシーンからが、特に作者の、そして主人公の熱がこもっていく印象

    0
    2026年06月30日
  • 森のバカンス

    Posted by ブクログ

    森の山小屋での自然を大切にする暮らし、出会った人やとの温かい関わり、友人が来た時のおもてなし、とても素敵な暮らしだと思いました。
    自分も、素手で土いじりしたり温泉に行ったり森の中で読書したりしたいなとワクワクしました。

    0
    2026年06月28日
  • とわの庭(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    途中、かなり重たい話だなと思ったけれど、重たい部分があったからこそ、ささやかな光を輝かせられる、強い主人公の話だった

    0
    2026年06月19日
  • ぷかぷか天国

    Posted by ブクログ

    ラトビア、いきたいなぁとか、ベルリンいいなぁとかほっこりしました。
    ラトビア伝わる十の心得っていいですね

    0
    2026年06月17日
  • 森のバカンス

    Posted by ブクログ

     「いとしきもの 森、山小屋、暮らしの道具」 (文春文庫)で始まった長野の森での山小屋生活の続きのエッセイ。

     温泉で毎日くつろぎ、愛犬ゆりねと愛おしい時間を過ごす。春は庭仕事に明け暮れ、夏は庭でビールを楽しむ。秋は森を歩きながら冬の準備。時々、シー(鹿)との対決。

     時間はゆっくりゆっくり流れ、美味しい野菜で美味しい料理を作り、友人達や地域の人々とこの地と時間を楽しむ。都会にはない時間がそこには流れている。

     多分多くの読者にとって夢のような生活に違いない。でも、都会でもきっとの「精神」は真似ることができるかもしれません。

     岡山の里山に移住した僕には、「あるある」感満載の小川さんの生活です。

    0
    2026年06月15日
  • 食堂かたつむり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ていねいに描写されており、イメージが湧いてきます。

    少しのすれ違いなどからなかなか関係が良くならないことがありますが、最後はよい形にひとまずなるお話でした。
    インド人はどこへ??

    0
    2026年06月14日
  • いとしきもの 森、山小屋、暮らしの道具

    Posted by ブクログ

    田舎育ちの私からすると森暮らしって絶対嫌だけど、この作品を読むと自然といいなと羨ましく感じた。最近少しずつ土を触って植物を育てたり、森や自然の良さに気づく年齢になったからだろうか。

    あとタイトルの「いとしきもの」とあるとおり、お気に入りのものに囲まれてる生活が羨ましい。多少値が張っても気に入ったものを長く使う生活が憧れる。
    現在海外駐在の身で、捨てる前提で家具キッチン用品もとりあえず安いものを使ってるから本当に羨ましい。

    0
    2026年06月11日