あらすじ
おいしくて、いとおしい。 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。 山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。 それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。 巻末に番外編を収録。
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母とのすれ違い、恋人との突然の別れなど不運があっても前向きに料理を通じて人を幸せにする主人公に魅了された。
誰かのことを思って料理を作ることの素敵さと仕事に対する熱意を感じて、自分も家事や仕事を頑張ろうと思えた。
最後に実の母の思いを知れたのはよかったと思うが、生きている間に言葉にしなければわからないこともあるというのを痛感した。
全体を通して美味しそうな料理が多く、最も気になったのはイチゴのカレーである。ぜひ食べてみたいと思った。
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久しぶりに涙がほろほろ、いつの間にか涙が止まらなくなっていった本です。親の計り知れない愛を感じ、また、生きること、食べることといった基本的なことを丁寧にしていこうと思った素敵な本です。
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ほんわかした話なのかと思ったら、生き物の生がとても生々しく、目を逸らせないぐらい事実として書かれていて、「食べる・生きる・死ぬ」にシンプルにまっすぐ向き合うしかなかった。
でもそのシンプルさが心地いい。
人間は他の生き物を消費するしかなくて、どこまでも自然に生かされてると思う。人間は与えてくれる生き物たちになにをあげられてるんだろう。
チョコムーン良かったなあ
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初、小川糸さん
いいなぁ、こんなふうに料理を作ったことがない、私にとって料理は“義務”に近いです
毎日こんな気持ちで料理できたらシアワセだろうなぁ
食材や工程の描写がとてもよい、あたたかくて心地よくて気持ちが晴れてゆく
そして出て来る人が結局みんないい人なのも癒される
もし食堂かたつむりに行くことができるなら、ビールに合う一皿、ワインに合う一皿、そして日本酒でも一皿、最後にエスプレッソで小さなスイーツをいただけたら最高です!
また別な作品で美味しそうな料理に出会いたいと思う、初・小川糸でした
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小川糸さん、ライオンのおやつに続いて2作目。心があたたまる、けれど、、やっぱり悲しい。本作は後半まで美味しそうな料理と素敵なお話で、このまま幸せな気持ちで終わると思っていたのに…。おかんの病気からのエルメス、そして手紙。涙がこぼれ落ちそうになった。悲しい気持ちが強いまま終わってしまったので、巻末に短編小説がのっているんだけど、それは読まず、悲しみから顔を上げた倫子に私も便乗
。さ、ご飯作ろう!
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ライオンのおやつ以来のやさしくて繊細な文章はほんとに感情移入する、豚にも食材にもなれるような感覚
エルメスが姿を変えてみんなを元気づける、エルメスの命が継承され慈しまれる。
ふとしたきっかけで今はいろんな感情になってしまう人間だけど、原始から継承されている植物や動物が持つ根本的な力ってのはもっと重んじられてもいいな、慈しまれるべきなのかな、ご飯食べている時くらい全てを忘れて感謝しながら、背景を想像しながらいただくようにしたいな
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小川糸さんの「生」の物語。
恋人に裏切られて声が出なくなった主人公が、ふるさとに戻って食堂かたつむりを運営することで、わだかまりのあった母との関係や自分の声を取り戻していく物語
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食べることは命をいただくこと。
私も今まで以上に食材に感謝したいなという思い。
熊さんのやさしさ、みんな食堂かたつむりの想いを受け取っていい方向に進むところ(これはご飯の力で勇気が出たり活力が湧くからだと思う)が微笑ましかった。
そして最後のふくろうの謎とおかんからのお手紙は私も大号泣。おかんも倫子も不器用だけど愛があるんだね。
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テンポが早くて読みやすかった。
失恋されてからウジウジ絶望する日々が何ページもあると思ったら意外とスピーディーに食堂開いてて、展開が早くて良き。
途中までほのぼの日常系な話だと思ったら後半から怒涛の展開だった。
こりゃ感動していけねえや。
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情景の表現が綺麗だなぁ。
『空には玉ねぎの薄皮みたいに半透明の薄い雲の膜が、ぴったりと貼り付いている。』
『生みたての卵の黄身みたいな、ツルンとした濃いオレンジ色の太陽。』
『クラゲのような薄い雲が広がっている。』
夕『焼け空が広がっている。まるで、地球をそのまま巨大なはちみつのビンに沈めたみたいだった。』
この感性で人の機微を表現しているのだから、読んでいてとても暖かくなる。
凝り固まっている様に見える女性3代に渡る関係性が料理を通して解れていく。
その他にも色々な人間関係が温かい心のこもった料理を通してポジティブな一歩を踏み出せる。
そんな温かい温度を感じる作品でした。
素晴らしい料理を作る本人が救われてくれて良かったなぁ。
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命をいただくことの有り難みを再認識しました。読んでいると心があったかくなったり、苦しくなったりして、感情が忙しかったです。
最後の番外編もすごくよかったです!!
私の勘違いで、エルメスはスナック常連の比喩だと思っていたのですが、本当に豚だったのでひっくり返りました(笑)
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15年ほど前に読んだことがあったものの内容を結構忘れてたので再読。当時と印象が結構違った。良い意味で。
夢を叶えるため懸命に働き、実現も近付いてきたかと思われた頃にそれまで愛し合った男性が倫子のすべて、本当になにもかも持ち去ってしまう。
辛うじて残されていた、祖母との思い出が詰まった糠床の存在が救いになったのか直ぐに絶望的な状況から立て直す行動力を見せてくる。かと思えばやっぱりふとした時に涙がこぼれる様子が見られる。そりゃそうだ声も失くしてしまうほどだし。
料理に対する信念が揺るがない倫子。母の最期の望みとはいえエルメスを手にかけることも食と誠実に向き合う姿勢が素晴らしかった。
出生の秘密は『水鉄砲』ではない真相が匂わされている。不器用ながらに倫子を愛しそうとしたルリコママの最後の手紙の場面はこちらも思わず涙が出そうになった。
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誰かのためを想ってごはんを作ることのあたたかさや愛がたくさん詰まった本。ただ料理のシーンの温かさと、いやーな家族関係の描写や、家畜を絞め殺す場面の描写の落差がきつかった。でも、料理をするというのは命をいただくことだし、嫌な家族関係も、実は知らなかっただけで愛されていたとわかるという、「そうかあこれも込みで人生か」と感じる場面が多い話だった。
おかんからの手紙はずるいというか、まあずるい、泣かないで読むことはできなかったよ。
Posted by ブクログ
"食"は気づかないうちに生きる中での大切なきっかけとなってるのかもしれない。
人生=食、絶対に切り離せないからこそ、尊さを持ち、選び、命をいただくことに感謝する必要がある。
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本当に大切なことは、自分の胸の中に、ぎゅっと、鍵をかけてきっちりとしまっておこう。誰にも盗まれないように。空気に触れて、色褪せてしまわないように。雨風にさらされ、形が壊れてしまわないように。
倫子
大事なものは、なんでも冷蔵庫の中にしまえばいいのよ。そして、必要な時にレンジでチンすれば大抵のものは平気なの。
ルリコ
作中に出てくる、大事なもの大切なものの解釈。真面目で慎重な娘とマイペースで大雑把な母親、2人の性格が色濃く出ている場面かなと思います。二人の関係が物語の主軸となっていたと感じます。母と娘の絡まった糸がほどけた証に倫子の声が戻る。とても、幸せな気持ちになりました。
私にとって母と娘の関係には、はっきりとした「親子の壁」があります。でもそれは冷たさではなく、親としての責任や人生経験へのリスペクトから生まれる大切な距離だと思っています。母は、私が最初に出会った一人の大人の女性でした。生き方や考え方に憧れた部分もあれば、思春期には反面教師として見た部分もあります。その両方があったからこそ、私は自分なりの価値観を育ててこられました。友達のように何でも話せる関係も素敵だと思うけれど、私にとって母との距離は「敬意」を含んだちょうどよい関係なのだと思います。
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あたりまえに食べている毎日の食事は、命をいただいているんだということに気づかされる。
読んでいて辛くなる場面もあったけれど、食べることが好きな私にとって、そういうことに気づかせてくれる作品は、食事をより価値あるものにしてくれる。
おかんからの手紙もよかった。
食が好きだから読み進められたけれど、そうでない人には読むのが辛い作品かもしれない。
Posted by ブクログ
生きる、ことを丁寧に 著者の料理および食に対する思いと知識の深さに驚く。この人の小説を読むと、丁寧に生きる=食べる、寝る、掃除するという家事の根本的な大切さと楽しさに気づかされる。本来生きる、とはそれがベースなのだと。
ストーリーは食以外の部分はあまりそこまで、、って感じ。追加のゲイカップルのお話の方が良かったかな。
自然
都会と田舎。
生きることと死ぬこと。
憎悪と愛情。
飾ること。
魅せること。
心を込めること。
どれもコロナ禍で失われつつあるもの。
それらがどれだけ心の糧になっていたか,私たちはこれから痛感していくのであろう。
Posted by ブクログ
2025/2/3 再読★4
エルメス、いのちの大切さを教えてくれてありがとう。個人的に、子どもの頃から食に対して言葉で表現しづらいコンプレックスがある。どうしても自分ひとりでいると食生活が荒んでしまう。適当なインスタント食品で済ませることもしばしば。
この作品を読むとはっとする。食に対してここまで真摯に向き合うことは私にはできないかもしれないけど、こういう気持ちや感覚は忘れてはいけないなと。
2014/10/29 ★5
電車の中で何度も涙が落ちそうになりました。食べ物って人間にとってとても大事なものなんだなと再認識。料理はときに残酷だけど、私たちはそこから目を逸らしてはいけないのだと思う。
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とても素敵な大人の童話でした。
たのしくきちんと料理できる人になりたい。
それには愛がなくっちゃよ。
おばあちゃんとの暮らし、義母を思い出しちゃった。
おばあちゃんはおばあちゃんで色々あったとのこと…でした…
ドーナツ、愛でした……食べたいナ
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何となく既視感があったので昔読んだのかもしれない(こんなに綺麗に忘れる事に驚く...)自然や料理の描写は丁寧で、風を感じて料理の湯気や匂いも感じられました。暖かい人々に囲まれて...でも豚の屠殺やいくつか生々しく読めなかった描写があり残念。もう少し頁をさいて倫子親子の心に触れたかったです。でも丁寧に生きようと思える小説でした。
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近すぎて傷つくなら、一定の距離を保つ。
結局は話さなければわからない事はあるし、話してくれなければわからない事なんて沢山ある。
言いたくなったら言えばいいし、言いたくなかったら言わなければいい。
本当に大切なことは、自分の胸の中に、ぎゅっと、鍵をかけてきっちりとしまっておこう。
誰にも盗まれないように。
Posted by ブクログ
2010年(発出2008年) 290ページ
最近続けて食がテーマのお話を読んだ。料理が出てくる物語は結構好きだ。その中で、このお話は、圧巻のシーンが登場する。
辛口レビュー注意⚠️
現実離れとご都合主義、人物造形が浅いところが気になるお話で、ファンタジーとかおとぎ話と思って読んだ方が良い物語。
気になる料理の描写は、どんな素材を使った、入れた、揚げた、ミックスした、とかの表現ばかりで、料理の音や匂いや味が伝わる表現がなく想像できなかった。なんか、すごい料理を作ってるってのはわかるんだけど。
その印象が、最後でひっくり返った。命をいただく「いただきます」という言葉をあらためて認識できた。残酷という感想もあるけど、屠殺、解体業のおかげで人間は生きていけるのだ。
大事に育てたペットの豚を食べてしまうというストーリーと、主人公の倫子が、屠殺解体処理のテクニックをどうやって身につけたのかは果てしない疑問だけど、この部分は目を逸らさず読んだ。スーパーでパック詰めされてる肉しか見てないから想像できないだけで、われわれはこのおかげでロース肉やバラ肉などを食べることができるのだ。
昔はわが家でも、卵を産まなくなった鶏を、祖父が締めて殺して、そして食べていた。
最後の鳩を食べるシーンも命を余さずいただく、という意味で描いているのだろうけど、これは必要だったのかな? 野生の鳥獣は注意が必要です。まあ、カラスの死骸を食べていた恐るべきYouTuberもいたけど。
Posted by ブクログ
「ライオンのおやつ」ぶり2作目に、小川糸さんの作品を読みました。
主人公や周りの人々が、料理を通して生きる活力を得たり、自分と向き合ったりしていく様はとてもよかった。
ただ、どうしても随所に散りばめられた下ネタ的ワードが、本当に必要なのか?と、、
わたしにとってはノイズに感じてしまった。この作品にとって大切な意味があるなら誰か教えてください、、、
Posted by ブクログ
ごはんの美味しそうな描写がたくさんあって、人と人との優しい繋がりを描く物語を想像しながら読み始めたら、実際には母と娘の仲直りを軸にしたお話だった。
序盤は少し独特の空気感があって、現実とは少し距離のある世界観に感じられて、なかなか物語に入り込めない部分もあった。
でも、あることをきっかけに、初めて母の過去を知って、自分の認識してた母と実際の母がだいぶ違ってることがわかる。
限られた時間の中で、自分にできる最大限の親孝行をして、空っぽになってしまったときにわかる母の真意。
人ってわからないな、と。
関係性とか、知っている期間とか、そういうの関係なくて、ちゃんと知ろうとしなくちゃわからないんだと思った。
ふわふわとしたファンタジーのような表現の中に、ときおり現実の重みや生々しさを感じさせる描写が差し込まれていて、不思議なバランスの文章世界だった。
番外編の短編は、より柔らかく幻想的な雰囲気が前面に出た、可愛らしく心が和むお話だった。
Posted by ブクログ
相変わらず小川糸さんは心温まるお話だった!
恋人に裏切られたショックで声をなくした主人公が田舎の故郷に帰って、そこで開いたお店で心を込めて料理を作って人を幸せにする、一方でお母さんとの確執が解れていって、お母さんからの最後の手紙はちょっと泣けた
Posted by ブクログ
2025.12.28
小川糸さんの小説の中で1番ピンとこなかった作品かも。お母さんとの確執も結局よくわからんし、家を飛び出したわりに、戻ってきて店を始めるなんて甘えてるなあと感じたし…。
そして料理があんまり美味しくなさそうで小川さんの作品にしては珍しいなと。
登場人物の行動ほとんどにハテナマークがつく感じでした。
最後、エルメスを振る舞うシーンではどこかの小学校で飼育していたブタのPちゃんを食べる食育授業について思い出しました。
Posted by ブクログ
倫子が心を込めて丁寧に料理を作っていっている様が伝わってきて、ほっこりした気持ちになりました。ゆったりした空気感の中で、読者の心もほぐされていくような気がします。破天荒な人かと思いきや、実は娘のことを大切に想ってくれていたことが分かるおかんの手紙には心動かされました。心を込めて作られた料理は人に生きる力を与えてくれる、その思いが強くなりました。
Posted by ブクログ
すべてを失った主人公・倫子が故郷で一日一組限定の食堂を始め、料理を通して人々の心を癒やしていく物語です。丁寧で美しい料理の描写と、登場人物たちの静かな成長が心に残る作品で、母との関係の変化にも深い感動があります。スローライフや癒しを求める人におすすめの、優しくて少し切ない一冊です。
うーーん
前半は楽しく読んでいたのですが、後半は急に話が進みすぎていまいちついていけない感じがしました。
前半の感じで物語が進んでいけばすごく好きな本なのにと思いました。
嫌いではないのですが、なんだかモヤモヤする本でした。