あらすじ
おいしくて、いとおしい。 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。 山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。 それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。 巻末に番外編を収録。
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Posted by ブクログ
母とのすれ違い、恋人との突然の別れなど不運があっても前向きに料理を通じて人を幸せにする主人公に魅了された。
誰かのことを思って料理を作ることの素敵さと仕事に対する熱意を感じて、自分も家事や仕事を頑張ろうと思えた。
最後に実の母の思いを知れたのはよかったと思うが、生きている間に言葉にしなければわからないこともあるというのを痛感した。
全体を通して美味しそうな料理が多く、最も気になったのはイチゴのカレーである。ぜひ食べてみたいと思った。
Posted by ブクログ
テンポが早くて読みやすかった。
失恋されてからウジウジ絶望する日々が何ページもあると思ったら意外とスピーディーに食堂開いてて、展開が早くて良き。
途中までほのぼの日常系な話だと思ったら後半から怒涛の展開だった。
こりゃ感動していけねえや。
Posted by ブクログ
15年ほど前に読んだことがあったものの内容を結構忘れてたので再読。当時と印象が結構違った。良い意味で。
夢を叶えるため懸命に働き、実現も近付いてきたかと思われた頃にそれまで愛し合った男性が倫子のすべて、本当になにもかも持ち去ってしまう。
辛うじて残されていた、祖母との思い出が詰まった糠床の存在が救いになったのか直ぐに絶望的な状況から立て直す行動力を見せてくる。かと思えばやっぱりふとした時に涙がこぼれる様子が見られる。そりゃそうだ声も失くしてしまうほどだし。
料理に対する信念が揺るがない倫子。母の最期の望みとはいえエルメスを手にかけることも食と誠実に向き合う姿勢が素晴らしかった。
出生の秘密は『水鉄砲』ではない真相が匂わされている。不器用ながらに倫子を愛しそうとしたルリコママの最後の手紙の場面はこちらも思わず涙が出そうになった。
Posted by ブクログ
誰かのためを想ってごはんを作ることのあたたかさや愛がたくさん詰まった本。ただ料理のシーンの温かさと、いやーな家族関係の描写や、家畜を絞め殺す場面の描写の落差がきつかった。でも、料理をするというのは命をいただくことだし、嫌な家族関係も、実は知らなかっただけで愛されていたとわかるという、「そうかあこれも込みで人生か」と感じる場面が多い話だった。
おかんからの手紙はずるいというか、まあずるい、泣かないで読むことはできなかったよ。