【感想・ネタバレ】あつあつを召し上がれ(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。(解説・松田哲夫)

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Posted by ブクログ

ページ数も少なくひとつひとつ短い話だけれど、食にまつわるグッとくる話が多くて、ウルッと来てしまう話もあり、心が温まった

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2025年09月16日

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初期の短編集。美味しそうな料理が出てくる話ばかり7編。7編それぞれに、いろいろな人生が関わってくる。「こーちゃんのおみそ汁」だけは、どこかで読んだ気がするけど、それ以外は未読だと思う。一番美味しそうだったのが「親父のぶたばら飯」。状況がよくわからないけど、それはそれで良いかなと思うのが「ポルクの晩餐」。この作者の本を読むときは、気を抜いていると不意をつかれると、改めて思う。

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2025年08月20日

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はじめて小川糸さんの作品を読んだが、とても心が温かくほっこりした。

一章がとても短いが、読んでいて飽きない食事の素晴らしさを感じさせてくれる。
なにより読んでてめっちゃお腹がすいてくる、、

劇的な衝撃的展開とかがないから面白味ないなーとか思うかもしれないが、それがこの本の良さだと思う

とくに好きなのは「こーちゃんのおみそ汁」読んでてうるっと来た。
五章目の「ポルクの晩餐」は他の章と違ったテイストだったが、新鮮で全く飽きを感じなかった。

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2025年08月04日

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公園で一話ずつ読み進めた

時に泣いたり、笑みがこぼれたり
ひとりだから公園で本が読める喜びを感じた
あったかい時間を過ごせたあつあつ〜

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2025年05月14日

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短編集でサクッと読めるけど、どれも心温まる作品だった。

お味噌汁ときりたんぽの話は泣きそうになってしまった。
どれも描写がとても丁寧だった。

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2025年05月10日

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 読みたい本や積読に多数ある著者作品。初読みは本書で。短編集への評価が厳しくなりがちな私だがどの話も面白く、早速著者の評価が上がる。「バーバのかき氷」から始まり、全然あつあつじゃないなと思いつつも、どんどん話にのめり込んでいく。「こーちゃんのおみそ汁」「親父のぶたばら飯」などのじーんとくる良い話はもちろん、「いとしのハートコロリット」や「さよなら松茸」「ポルクの晩餐」といった他の作家さんではあまり見られない作品が好み。食をテーマに書かれる作家さんは多いが、文章で読者に涎が出るほど美味しそうと思わせる筆力がある方はそう多くないと感じるので、他作品も追いかけよう。

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2025年05月10日

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⬛︎食べること、生きること。
食事をテーマにした7編の短編集。二回目の拝読です。
小川糸さんが紡ぐ食事表現が大好きなのですが、この小説はそれをたっぷりと堪能できる、読む美食小説。

ただ美味しいだけではなくて、ほろ苦かったり切なかったり、喜びであったり…人生の節目と食事、生きることは食べることである、としみじみと感じる一冊です。
バーバのかき氷、では老衰した祖母の香りを発酵になぞらえ「醸している」と表現。その比喩と感性にため息が出てしまいました。

糸さんの美食表現はどこか艶めかしくて、それが魅力のひとつ。親父のぶたばら飯、ポルクの晩餐ではその魅力が炸裂していました。

一番心に沁みたのは、こーちゃんのおみそ汁。
私も一児の母だからなのか、こはるちゃんへみそ汁の作り方を教え込んだお母さんの気持ちや、娘が独り立ちし家に1人になるお父さんの気持ちを思うと、涙がこみあげました。

一話一話が短くてサクッと読めて、読後感は温かいお吸い物を飲んだ時のような…じんわりと温かく心に沁みる言葉や気持ちが残る、素敵な一冊です。

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2025年05月05日

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小川さんらしい作品で、とても良かった。ご飯が食べたくなっちゃうけど、読みやすいし、何度も読み返したくなるような、そんな本

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2025年12月06日

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7つの食と共に語られる短編。
食事という日常の中に色々なドラマがあって、短い物語の中にぐっとくるものがあった。
あっという間に読み切れるけど心の中は本の厚さよりも何倍もの温かい気持ちが残った。
これからも何度か読み返したい一冊。

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2025年11月23日

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食と家族という身近なテーマで感情移入しやすかった。
前半と後半で短編のニュアンスが違ってるように感じられ、2度美味しかった。

1番好きな作品はこーちゃんのおみそ汁。
五感の中でも、味覚・嗅覚は特に記憶と結びつきやすく、その人を形成する大事な要素だと思った。

家族と美味しく、楽しく食卓を囲む日常は格別だな、と再実感できた。
読み終わって満足した気持ちになれた。

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2025年08月31日

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7つの短編物語にそれぞれの人生を感じる、またそれが自分にも重ねて考えさせられる作品。
食と人生の結びつきって深い。
自分でも思い出の食べ物、その時の景色や心情など思い出すとしみじみその時の記憶が蘇るものってたくさんあるなぁと。
一つ一つのごはんの描写も何とも素晴らしくてつい食べたくなる、ほんわかする一冊でした。

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2025年08月26日

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ネタバレ

食にまつわる短編集。食べることと人の生死、あるいは恋と別れが結びついている。別れることになった同棲者と、最後に能登に行って松茸の天ぷらを食べる話が切ない。食、というものは生きることと結びついているけど、何にせよドラマがあるよなあと思う。中華街の豚バラ飯を食べてプロポーズする話は、海員閣のイメージで読んだ。あの2階の畳の大広間で、豚バラ飯を一心不乱に食べる2人、食の好みが合うことは一緒に暮らすためのパスのようなものだと思う。

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2025年08月18日

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恋人との能登お別れ旅行のお話と、亡くなったお母さんに仕込まれたお味噌汁のお話しが良かった。
別れて、その後に向き合わなければいけないことがわかっている自分の気持ちとか。
味噌汁を作って、とプロポーズした夫に、病気で自分で作れなくなるから、幼い娘に厳しく教えこむとか。読んでいて切なかった。

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2025年08月16日

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人間の体は食べるもので作られるって言うけど…心も食べる物で作られる
そして記憶に残される
自分の思い出の食べ物が浮かぶ作品でした

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2025年08月15日

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7つの話の中で「親父のぶたばら飯」が1番好きでした。「結婚相手を選ぶ時は、この店の味が分かる人にしろよ」この文章がとても素敵だなと思いました。

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2025年08月10日

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料理を中心とした短いストーリー。
時には家族の思い出の味で心が暖かくなったり、
大切な人との別れでのご飯であったり。
それぞれ場面や状況は全く違う内容だったけど、
共通して、どのお話に出てくる料理もそっと優しく、食べる人の感情や記憶を包み込んでくれる。
個人的には「こーちゃんのおみそ汁」の話が1番好

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2025年06月09日

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どの短編も美味しそうな料理が出てくるので、満腹の時に読んだ方がいいと思います(笑)
どの物語も短いので、サクッと読めます。
ほろっと感動しました。

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2025年06月08日

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ネタバレ

2025.05.30-2025.05.31

小川糸の小説を読むのは、これが初めてだった。
短編集ということ、表紙がチャーミングで惹かれたことがきっかけだ。
読んでみると、不思議な体験が待っていた。頭の中で、文章がするすると自然に具現化されていく。一人称で進む小説だということもあるが、ある小説では真夏の富士山を横目に必死に自転車を漕ぐ姿がありありと、またある小説では、中華屋でとろけるような油に溺れたあと、プロポーズに心を揺らす主人公の仕草が、読んでいてまざまざと浮かび上がってくる。

それはさながら、運ばれてきた蒸し器の蓋を開けた時に、ぶわりと空気に解き放たれる湯気と香気のような勢いと場を支配する力がある。
料理を一品一品味わうように堪能できるこれらの小説は、自分の経験と重なる描写があると、つい涙を流してしまうほど入り込んでしまった。
『バーバのかき氷』では昨年の夏に亡くなった祖母の最後を重ねたし、『親父のぶたばら飯』は穏やかな気持ちになれた。

逆に、味わいがしっかりしているからこそ、『ポルクの晩餐』は読んでいて「気持ちが悪く悍ましい、浅はかで自分勝手な主人公だな」と思ってしまった。(性的嗜好のことではなく、主人公の人間性が妙に気持ち悪い。)
こうした両極端な気持ちを味わわせてくれるのも、小川の描写力あってこそだろう

私にとって一番、心が動いたのは『親父のぶたばら飯』の以下のフレーズだ。

「どうして本当に美味しい食べ物って、人を官能的な気分にさせるのだろう。食べれば食べるほど、悩ましいような、行き場のないような気持ちになってくる。」

食事に対する快楽を、ここまで共感を持って描ける作家は、なかなかいないのではないだろうか。
読み終えた後、満腹になる一冊だった。

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2025年05月31日

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短編集で薄いので一晩ですぐ読めた。
文章自体読みやすいし場面も掴めやすいけど、他の人の感想のような感動したり、心に沁みるような感覚はなかった。

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2025年12月05日

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食べることは生きることで、生きることは食べることなのだと改めて実感

こーちゃんのおみそ汁で、カフェにいるのに普通に泣いてしまった

美味しい食べ物と近くにいる人や場所の記憶はセットで、食べるたびにそれを思い出せるって素敵なことだよね

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2025年10月31日

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2025.10.16

130ページくらいの薄い短編集だったので1時間くらいで読み終えられます。
どれも小川さんらしいほっこりしながらも少し悲しかったり寂しかったりのエッセンスがあって読み終わった後にじんわりするお話が多かったです。

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2025年10月18日

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小川糸さんの短編集。
“食”にまつわる七つのストーリーが収録されております。

“食べ物”系の話って“ほっこり”をつい期待してしまいがちなのですが、本書は温かいお話も勿論ありますが、ほろ苦いお話や、わけわからんぶっ飛び系のお話(後述)まで様々な“お味”が詰まっております。
ただ、どのような背景であっても“美味しいものを食べる時は幸せ”ということは共通して伝わってきますね。

各話、料理の描写が美味しそうなのですが、特にそそられたのが、
「親父のぶたばら飯」ですね。
“中華街で一番汚い店”だけど料理の味は絶品、という所謂“きたな美味い店”で提供される、極ウマ中華料理の数々がもう・・。
“アラびきの肉それぞれに濃厚な肉汁がぎゅっと詰まって、口の中で爆竹のように炸裂する”しゅうまいとか、堪らんでしょ!って感じでした。

そして、前述したぶっ飛び設定の、
「ポルクの晩餐」は、“小川さん、どうした?”と思わず困惑しそうになるも、インパクトは大でしたね。
ポルクという豚と同棲している男性が心中前にパリで最後の晩餐を堪能するお話なんですけど・・。
まず、オスの豚が愛人て、どういうこと?・・あ、でも“男”という書き方していたので、ホンマは人間の男で、“比喩としての豚”ってことなんかな?
因みに「ポルク」はオネエ口調なんですけどね・・(何気に可愛いんだなこれがw)
・・と、こんな謎すぎるカップル(?)のパリ豪遊話で、登場するフランス料理は勿論美味しそうなのですが、設定がシュールで料理描写が入ってこない(;´∀`)
いやもう、二人(一人と一匹?)の馴れ初めとかも気になるので、いっそ深堀りしたくなった私です~。

ということで、様々なテイストのお話を味わせてさせていただきました。
あ~、お腹すいた!

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2025年09月26日

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ネタバレ

短編集。豚の話が不思議だった。野暮だけど、豚なの?人間の男性なの?と気になってしまった。それが強烈すぎて他はあんまり覚えてないかも。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人生の様々なシーンに美味しい食べ物が登場し、身も心もホッコリする7つの短編集。
私は「こーちゃんのお味噌汁」が好きだった。亡くなったお母さんの気持ちも味噌汁にこめられている気がした。
また「ポルクの晩餐」は豚と同棲している男が心中しようとパリにやってくる設定がぶっ飛んだストーリー。
それぞれの短編が心に染み入る内容だった。

7つの短編はこちら↓↓
「バーバのかき氷」
「親父のぶたばら飯」
「さよなら松茸」
「こーちゃんのおみそ汁」
「いとしのハートコロリット」
「ポルクの晩餐」
「季節はずれのきりたんぽ」

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2025年09月08日

Posted by ブクログ

さらっと読みやすい短編集。

タイトルからハートフルなお話を想像していたのだけれどなかなかどうして、人間生きるって大変なんだな、というお話ばかり。

10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代……続いていく人生はきれいなことばかりじゃない。

たべものと、人生のおはなし。

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2025年08月27日

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タイトルから、美味しいご飯とほのぼのとしたお話を想像していたけれど、そんなはずもなく。

どのお話もビターだったり狂気を感じさせるエッセンスが含まれている。それもほんの少し。

それにしても、小川糸さんのご飯の描写はどうしてこんなに美味しそうなんだろうか。親父の豚ばら飯屋の中華屋さん、絶対行きたい。

ごはんが美味しそうなお話にはやっぱり惹かれてしまう。また違うお話も読みたくなりました。

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2025年08月18日

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ネタバレ

2025.6.6
初めての小川糸。

『どうせなら、ロマンティックに死なせてよ』

最後はパーっと、シャンパン飲んで、毒飲んで終わらせよう

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2025年06月05日

Posted by ブクログ

『こーちゃんのおみそ汁』がよかったです。
登場人物それぞれが果たすべきことをしていて読んでいて引っかかる部分のない、それでいて心温まる良い物語でした。

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2025年06月03日

Posted by ブクログ

はじめて小川さんの作品を読ませてもらいました。日常のことをたんたんと書かれていて不思議に心に入ってきました!
食べ物の事を書かれていて、お腹が空いてしまった。

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

小川糸さんの作品は初めて読んだ。
料理にまつわる物語の短編集。
巧みな料理の描写にお腹がなることもしばしば。

感動的な「バーバのかき氷」や、暖かくなる「親父のぶたばら飯」、切ない「さよなら松茸」や「いとしのハートコロリット」、「季節はずれのきりたんぽ」。
そして思わず涙してしまった「こーちゃんのみそ汁」。
どれも家族や恋人との日常にやわらかく思い出の食事が絡んでいてとても読みやすかった。

しかし、「ポルクの晩餐」だけは全く意味がわからなかった…料理で言うところの箸休め的な?感じかなぁ

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2025年05月15日

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