あらすじ
朝は鳥の声を聴きながら愛犬ゆりねと森をお散歩。昼間は庭にハーブや野菜を植えたり、梅干しやピーナツバターを手作りしたり。夕方には近くの温泉に行き、夜は薪ストーブの前でワインを飲みながら音楽を聴く。いつか茶飲み友達ができたらいいなと思いながらも、今は孤独を楽しんでいる。山小屋での一人と一匹の暮らしを綴った日記エッセイ。
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2022年1年間の糸さんのエッセイ。
山小屋の生活は7月からなので、後半のみです。
ゆっくりゆっくり、文章を味わいました。森に住むのは精神的にも大変とのことですが、自然の中での生活にはとても憧れます。
いろいろ考えさせられるだけでなく、心の栄養剤にもなってくれた素晴らしいエッセイでした。
この本で紹介されていた矢野智徳さんのドキュメンタリー『杜人(もりびと)』、イタリアの作家、パオロ・コニェッティの『フォンターネ 山小屋の生活』を早速注文しました。
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キリンの命と人の命
P.98
一体、これらの命と引き換えにして得たかったものとは、なんだったんだろう。
この部分、本当に深くて言葉では表せないくらい
命以上に大切なものって何なのかを考えさせられた一文でした。
一文でその深さを心の中にずっしりと感じさせられる表現というか、文字でしかないのに小川糸さんが本当に心から思ってることが読み手にはこんな形で入ってくるのかと、改めてすごい作家さんであることを感じました。
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糸さんの生活を頭の中を覗くことができるエッセイ
小説は違う
でも、繋がる部分が多々ある
読んでいて静かなんだけど強いものを感じたり
姿勢を正されるような気にさせてもらえる本です
心がザワザワしている時に私は読みたいと思う1冊でした
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⬛︎読む森林浴のような本
2022年の日記は、山暮らしのはじまりがテーマ。
ベルリン暮らしから日本に戻り、第二の拠点として選んだのは長野の山。2021年から建築を進めていた山小屋が完成し、そこでの暮らしが描かれています。
小川さんの言葉で綴られる自然の描写は、まるで読む森林浴のよう。
ー窓から見える景色は、一瞬たりとも同じではない。〜万物は常に揺れ動いていて、常はないのだと、私は目の前の木々たちから早々に教わった。〜朝晩、鳥の声を聞きながら、ゆりねと森を歩く。それだけで、私は心の底から生きている喜びを感じることができる。
食べ物がとにかく美味しい、という描写も多くお腹が空きました。笑 「素材の味が美味しい(だからシンプルな調理法が至高)」なことは、とっておきの贅沢だなあと思ったり。お風呂上がりに切り株に腰掛けてビールを飲む、なんていうのも最高すぎる…!
とはいえいいことばかりではなくて、可愛らしい表紙とは裏腹に、鹿との葛藤を始めとした不便なことも書かれていて現実味がありました。
人工物に囲まれた都会と比べて、常に自然の伊吹を感じられる山小屋。
不便を差し置いても、小川さんにとって五感を最大限に研ぎ澄ませられ、自分らしくいられる環境なんだろうな、と感じました。
同時に、彼女の実行力には毎回驚かされ刺激をもらえます。
今回も素敵な考え方も垣間見えて、心にじんわり沁みました。
ー自分のできる範囲で、最大限できることをする。ウィンウィンという言葉があるけど、私はそれよりも、ハッピーハッピーがいいなあ、と感じている。
ー自分の周りで台風が起きている時は、目の中心まで行ってしまえばいい、そうすれば意外と風の影響を受けず静かに過ごせる、と思ってはいたけれど、当時の自分を振り返ると、まさにそんな感じだったのかもしれない。
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森の中に山小屋を建てて、山暮らしを始めた様子が新鮮だった。薪ストーブの前でワインを楽しむなんて、素敵だな。里に下りてきての都会での暮らしと、森の中の山小屋での暮らしの違いを肌で感じての日々もすごく貴重だと思う。なかなかできないと思うことを実行してしまう行動力がすごいと思った。
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作家・小川糸さんのエッセイ。
タイトルの【ジビエ】に惹かれて購入しました。
小川さんが日々考えていることや、大事にしていることが伝わってきて面白かった。
信州の奥山に小屋を建てて、そこに溶け込むように暮らす様子が心地よく、続きのエッセイもあるようなのでそちらも読んでみたいと思う。
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作家小川糸さんの日々のエッセイ。いつも楽しみにしている。山の暮らしが憧れるし、化粧水作るなど丁寧に暮らしてることを感じられて気持ちいい。
ウィンウィンの関係でなくハッピーハッピーの関係を築くという話が良かった。
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山小屋を建て森暮らしを始めた糸さん、どんなに寒くても必ず外に出て一杯コーヒーを飲んだり、鹿対策を考えたり、森で暮らすことは大変なことも多いけれど全部受け入れていかなくてはならない。それ以上に普通の暮らしでは味わえない感動もあり⋯次のエッセイも楽しみ。
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小川糸による、日記エッセイ。
東京と長野の二拠点生活を送りながら、独りと一匹で自分時間を大切に過ごす様子が綴られている。
これはシリーズ化されているようで、初めて読むとコレはダレ?アレはナニ?と戸惑うことが少なくないが、‘なんとなく’読んでいるうちに自然に理解することができたので、終盤はなんら問題なく読み進められた。丁寧な暮らし、と一言で片付けるのは簡単だが、そこに込められている想いが文章によって明かされるのも面白いなと思った。ただし、真似をするのはほぼ無理なので、あくまで読んで楽しむ方向で。
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自分には出来ないだろうけど、少しは憧れる生活を感覚として触れることができる1冊。
別の出版社から雑誌インタビューやムック本が出てるので、それらの記事を読んだ後に読むとタイムラグを感じるので、もう少しなんとかならないか?とも思う。
もう一年、前倒しにならないかな?
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「私はもう、日本で一番美味しい食パンをわざわざ取り寄せてまで食べたいとは思わない。
けれど、近所にあるパン屋さんで買ってきた食パンを、たった一枚食べるのでも、最大限、美味しく工夫して食べたいとは思う。
仕事というのは、そういうものなのではないかと、最近しみじみ思うのだ。
自分のできる範囲で、最大限できることをする。
ウィンウィンという言葉があるけど、私はそれよりも、ハッピーハッピーがいいなぁ、と感じている」
「私は最近つくづく、人生を幸せに生きるコツは、ひとり遊びができるかどうか、で決まるのではないかと感じているのだけど、そこに一匹動物がいたら、それはもう鬼に金棒というか、パーフェクトなんじゃないかと思っている。」
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大好き、糸さんのエッセイ久しぶり。
小川糸さんの本は殆ど読んでますがエッセイ
本当に大好き。ただ今回のこちらは約3年前の
お話で出来るならもう少し早めに読みたいなー
丁度、山小屋を建てられた直後位のお話で
糸さんとペンギンさんに大きな岐路が
訪れた後位かな?
山小屋での暮らしなんて、確かに憧れる
でも便利さに慣れきってしまった自分には
糸さんのように決断するには相当な覚悟が
ないと…思いながら楽しみました。
糸さんの暮らしぶりはとにかく
美味しそうで、健全で必要以上の物を
持たずとも幸せな暮らしが出来るんだと
改めて考えさせられる
ゆりねちゃんの散歩拒否!も微笑ましくて
私も出来るなら田舎で自然いっぱいな場所で
愛猫と家族と暮らせたらなぁ
糸さんのエッセイ読む度に好きになります
2025.2 15冊目
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小川糸さんの2022年の日記エッセイ。
山小屋での暮らしはじめの思いが多く書かれていた。そうだそうだと思いつつ、なかなか実践できない人が多い中、無理はせずに、できることはやろう!としている姿が共感を呼ぶんだろうなぁと思いました。
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小川糸の小説はすごくあったかくて、ほっこりするので好きなのですが、エッセイは少し「ん?」と思うところがあった。
やっぱり、山に住むのは大変だから仕方がないけれど、飼っている犬が少しかわいそうに思えてしまった。鹿に囲まれる生活は犬は落ち着かなそう。友達に合わせてあげてほしいな。
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あ、ちょっと失敗だったかも。糸さんなら間違いないと思ったのですが、エッセイというか日記だったのね。
前に三浦しをんさんのエッセイ読んだ時とおんなじだな。
個人的にお付き合いすることなんて、ないに決まってるんだけど、いっしょにいるのは無理だわあと思っちゃいました。
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今作のエッセイは季節の食材を使った料理の話題が多く、いつも手抜き料理を作っている私ですが、少しは著者を見習い旬の食材を買って料理をしたいな、という気持ちにさせられました。
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糸さん初読みエッセイ。
山に籠って犬と暮らすのもいいように感じるけれど、やっぱり私は糸さんのように自然に触れて自然体で生きていくことは怖くて出来ないだろうな。
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丁寧で真面目な方のエッセイ。
ジャンキーな私からすると、
すごいなーと、尊敬でしかない…
それにしても。きりんの移送中の件には本当に腹が立った。
責任者呼んでこい‼️‼️‼️
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森の中の小さな庵で晴耕雨読の生活をしたい。そんなことを漠然と最近考えている。気の向くままに野菜を育てて火を起こして料理をして暗くなったら寝る。そんなことを考えながら読んだ一冊。
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いつも楽しみにしている糸さんのエッセイ。
長野の山小屋での生活、憧れる気持ちも少しあるけど、私には絶対に無理だなぁ。
獣、虫、気象条件…自然が怖くて。
だから、思い立った事をすっと実行されている糸さんはすごいと思う。寄付の件も然り。
以前よりエッセイも主義主張が強くなっている気がするけど、生きていく中で世の中に対しての思いも強くなってきたんだろうなと思う。
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「 椿の恋文」を書かれた頃の小川糸さんの日記エッセイ。後半は山小屋での暮らしが綴られていて自然に囲まれた生活の苦楽も興味深い。
小川糸さんの最近の小説はいくつか読んだけれどエッセイは始めてで、ペンギンって誰?とググりながら読み進めた。
糸さんの小説では様々な葛藤を乗り越える女性の思いに共感することが多い。
エッセイだけを読むと大変なこともあるだろうになんと優雅な暮らしぶり…と思ってしまう。
まるで女性達の葛藤など無縁のようにさえ思えてくる。
けれど、きっと彼女なりに今までの人生の葛藤が森の中での生活で浄化されているのだろう。
山小屋暮らしの苦労や孤独もそれらを乗り越えたからこそ、楽しみに変えていくことができるのかもしれない。
鹿の片脚が自宅近くの木に刺さっていたら…
想像するだけでゾッとしてしまうけれど、そんなエピソードも、「今夜はジビエ!」と割り切れるようになるのもあっという間なのだろう。
孤独を愉しむ
なかなかできないことだけれど、自然を愛し、地球を愛でる糸さんだからこそ、山小屋暮らしは孤独ではなく自然と共に生きることそのものなのだと思う。
Posted by ブクログ
山小屋生活に手作り石鹸、どんどんロハスというかこだわり強そうになっていて、多分一緒には、生活出来ないだろうなと思いつつ、暖炉の前でのワインとか森の中のビール、羨ましい。
小学生の頃から読書感想文得意だったのか。
凄い!
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予備知識なしでタイトル買いした一冊だが、後に知るところ、毎年の日記をエッセイとして文庫化しているようで、これはその2022年版に当たる。
性差もあるのか、何箇所かは感覚を共有しきれないところも見受けられるが、ちょうどこの年の夏に八ヶ岳山麓の山小屋に拠点を移したという著者の判断基準には共感を覚えるし、またその生活スタイルは憧憬の対象でもある。
コンクリートやアスファルトで大部分を覆われた大地は呼吸困難に陥っている…私もその通りだと思う。
著者が快いと感じる諸々は須らく、ベルリンでの暮らしに土台があり、そこに繋がっているのだろう。