あらすじ
夫が姿を消して傷心のまりあは、一人訪れた南の島で助産院長の鶴田亀子と出会い、予想外の妊娠を告げられる。家族の愛を知らずに育った彼女は新しい命を身ごもったことに戸惑うが、助産院で働くベトナム人のパクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、島の個性豊かな仲間と美しい海に囲まれ、少しずつ孤独だった過去と向き合うようになり――。命の誕生と再生の物語。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分が好きな人に出会って恋をするっていうこと自体が奇跡みたいなことだけど、それ以前に本当に命を授かるってことがどれだけ奇跡なのかを実感した。親に捨てられたって思う人もこの世に生まれたっていう事実だけで苦しい思いをしてまで産んでくれたほど愛されてるっていうことに気がついた。
Posted by ブクログ
妻が妊娠したことをきっかけに、高校生の頃に読んだ『つるかめ助産院』を再読した。
高校時代に読んだときは、「妊娠ってこんな感じなんだ」「こんな知識があるんだ」くらいの感想だったと思う。物語としては楽しめたものの、その本当の意味までは理解できていなかった。
しかし今、夫という立場で読み返してみると、まったく違う本に思えた。
お腹の中で命を育てること。その命を産み出すこと。当たり前のように繰り返されてきた営みの中に、どれほどの奇跡と覚悟があるのかを改めて感じた。そして、出産という経験ができる女性の強さに心を打たれた。
小川糸さんの作品といえば、私は食事の描写が好きだ。本作にも温かな食の場面はあるが、それ以上に印象に残ったのは人と人との関わりだった。傷ついた人が少しずつ立ち直り、誰かに支えられながら前を向いていく。その過程が丁寧に描かれている。
派手な物語ではない。それでも読み終えたあと、人の優しさや生命の尊さについて静かに考えさせられる。
高校生だった自分には見えなかったものが、今の自分には見えた。
再読することの意味を教えてくれた一冊だった。
Posted by ブクログ
まりあの成長と助産院 まわりの人物たちが良かった。
出産シーンに読んでいて思わず、力が入った。
生まれること
人がいなくなること 両方書かれていて その度にウルっとなった。
いのちは、素晴らしい。
人を思いやる心を忘れてはいけない。
独りじゃないよ。と読んで受け止めました。
Posted by ブクログ
糸さんの小説はどの小説もそうですが、美しい情景が容易に想像できるように執筆されるから凄いです。また人と人の思いやりに満ちた繋がりに、読み終わりたくなかった一冊です。ストレスフルな現代社会だからこそ、現実逃避に読みたくなる処方箋のような本です。
途中涙してしまうところもありますが、同じくらい声を出して笑ってしまうギャグも散りばめられていてこのバランスの良さも好きです
あー、島ぐらし。楽ではないけど憧れるな、と思いました
Posted by ブクログ
じんわりと心があたたかくなった。まりあが、島で暮らしていくうちにどんどん明るくなっていく様子が丁寧に描かれていて、自分が微笑みながら読んでるのが分かった。島の景色も目に浮かぶようで、いいな、行ってみたいなと思った。へその緒の話、すごく良くて、人は必ず誰かと繋がっているんだと実感。
さて、この物語、2012年にドラマ化されており、まりあが仲里依紗・鶴田亀子が余貴美子なんて、面白いに決まってるじゃん!!14年も前かぁ、はぁ、14年前に出会いたかった~
Posted by ブクログ
自分が今妊娠中なので手に取ってみた。
主人公まりあが周りの人との関わりで、徐々に本来持っているエネルギーを取り戻していく姿に感動した。
これから出産を迎えるにあたって、大切にしたい言葉をこの本からもらえた。
妊婦さんには特にオススメしたい1冊。
Posted by ブクログ
南の島の美しさと温かさが伝わってくる一冊。実際に島には訳ありの人結構多いらしいと聞いたことある。
自然に触れることで癒されたり、濃厚な人間関係に救われたりすることもあるんだろうな。
小川糸さんのお話は、吸い込まれるような感覚になって自分もそこにいるような感覚になるから不思議。あっという間に読んでしまった。
Posted by ブクログ
ライオンのおやつを読んでから病院ものも読みたいなと思って買いました。読みやすくてとても面白かったです。母に貸したらハマってしまったので、今は母の本棚に移動しました。やっぱり小川糸先生の小説は最高ですね!
Posted by ブクログ
あらゆるものに心を閉ざし、自分の生い立ちからあらゆる人を憎んでいた主人公が、助産院で暮らすうちにどんどん人の愛に気づいていく過程があったかかかった!
自分の「手当て」の才能に気づいてから、周りの人の些細な変化だったりこういうものを抱えているんじゃないか、ていうのに気づくのも、本当は主人公はすっごく繊細で優しい人なんだろうなって感じた。
そして先生の作る料理が美味しそうで美味しそうで、この島に行きたくなった。!
Posted by ブクログ
「ライオンのおやつ」は、ホスピスで過ごす終末期の死に関する作品。この「つるかめ助産院」では命の誕生を題材にした作品。命に関わる真逆なことを題材にしているんだけど、小川糸さんが書かれたこの作品は、どちらも涙なくして読むことは出来ない感動作( ´⚰︎`°。)どちらも印象に残る作品で、読み進める時間が貴重でした(*^^*)
Posted by ブクログ
妊娠中に読んで良かった書籍と紹介されていたうちの1冊。
色んな出会いと別れが主人公のまりあを前向きにしていく様子がとても感動的でした。
子どもが生まれたらまた読み返したい1冊です。
Posted by ブクログ
妊娠中に出会えてよかったと思えた一冊。妊娠9ヶ月になり、早く産みたいということばかり考えていたが「こんなふうに自分の子供と四六時中一緒にいられるなんて、なんて贅沢なのだろう。」という一文にハッとさせられた。これはたったの10ヶ月しかできないことだし、夫にもできない私だけの特権なんだなと思ったらこの貴重で尊い時間を大事にしようと思った。
この話に出てくる妊婦さんの出産シーンはどれもリアルだか、不思議と不安を掻き立てられる訳ではなく、むしろドキュメンタリーを見た後のような気持ちで感動し私も頑張ろうと勇気づけられた。
ラストシーンが急展開すぎたので星4つですが全体的に心温まる内容で素敵な作品。
Posted by ブクログ
南の島の助産院で赤ちゃんを産むお話。
皆辛い過去を経験しながらも今を生きている。
前向きな話ばかりではなく、人が亡くなるという悲しみも描かれていて、主人公のまりあが成長していく様がとても良かったです。
私は出産を経験したことがありませんが、なんと尊いことかと感じました。
世のお母さんは皆凄いですね。
唯一残念だったのが、行方不明の小野寺君がラストに突然現れたこと。
ハッピーエンドで良いのですが、まりあは島でゆったり子育てするのかと思っていたので驚きました。
Posted by ブクログ
『ツバキ文具店シリーズ』が好きで、ちょこちょこと読ませて頂いている小川糸さん。
今回は南の島の助産院を舞台にした、こちらの作品をチョイスしました。
突然夫が失踪してしまい、傷心を抱えて南の島を訪れたまりあ。
そこで偶然出会った〈つるかめ助産院〉の院長・亀子先生から予想外の妊娠を告げられますが・・。
自身の辛い生い立ちから、自己肯定感が低く、孤独や不幸に閉じこもっていたまりあが、島の自然や個性豊かな人たちと関わることで、自分の過去と向き合い、徐々に自立していく展開です。
何といっても、島のあたたかな空気感と住民の方々の丁寧な暮らしぶりがとても素敵ですし、自然の恵みをたっぷり含んだ食材を使ったお料理の数々も魅力的なんですよね。
ここで暮らしているだけで心身ともに健康になっていきそうな、そんな健やかなエネルギーを感じながら読みました。
そして、助産院が舞台なだけに出産のシーンもあるのですが、その濃密な描写が産み出される命の尊さを実感させてくれるのですよね。
亀子先生の台詞にも気付かされるものがあります。
「・・あなたにも おへそがあるじゃない。それって、誰かがあなたを産んでくれた証拠よ。
十月十日、あなたがお母さんのお腹の中に入って守られていた 証じゃない」
そう、自分がこの世に生を受けているってことは、誰か(母親)がお腹の中で“育んで”くれていたということなんですよね。
ということで、南国の雰囲気を味わいつつ、命と再生の物語を堪能させて頂きました。
小野寺君には若干・・いや、かなりモヤモヤするものがありますが、終わり良ければすべて良しってことにしませう!
巻末の小川さんと宮沢りえさんの対談も良きです~♪
Posted by ブクログ
今、絶賛妊婦してるので、読んでみました。育む人って良い言葉だなー。
みんな色んなことを抱えながら生きているのよね。見せないだけで、辛いことの1つや2つを抱えながら生きてる。まりあちゃんが、自分だけが辛いんじゃないし、今まで辛かったことの意味や、人からの愛情を再発見するのが良かった。
あとやっぱり島っていいなー。憧れる。人もそうだし、何よりも海がすぐ近くにある環境っていいなと思う。
いつか短期間で良いから、また旅行したいなー。奄美大島に旅行に行ったのが、楽しすぎてまた行きたくなってる。あわよくば、少し住んでみたいなー。笑
それにしても、小野寺くんは大丈夫なのかって心配になるけれど、そこは2人の問題なので任せようかと思いました。
Posted by ブクログ
私もマリアみたいに自分の悲しみにしか目を向けていなかった。自分だけがつらくて仕方ないって打ちのめされることが今もまだある。
もっと周りに目を向けて自分中心の考え方を変えていきたい。自分の悲しみも認めてあげながら。簡単なことじゃないけど、それが今の自分に必要なことだと思うから努力しないといけない。
Posted by ブクログ
自分ばっかり苦しいってついつい思いがち。
たくさんの人の心に触れて、お腹の中の赤ちゃんと一緒に成長する主人公を応援したくなる話だった。
自分の出来ることを見つけたから、きっと幸せになれると思う。
そして食べ物が美味しそう。
作中に出てこないけど南の島から連想してゴーヤチャンプルを作ってしまった。
Posted by ブクログ
小川糸さんの小説は、いつも温かいです。
自然があり、当然のように生と死がある。
素敵な文章で、人間模様が描かれています。
南の島特有の穏やかな雰囲気をまとった小説でした。
Posted by 読むコレ
優しさに、温もりに触れて、
凝り固まったココロが
少し柔らかくなったら。
勇気を出して、甘えてみよう。
支え合って生きてゆこうよ。
一度、ココロを空っぽにして、
人や自然と、
自然に生きてみたくなる一冊。
Posted by ブクログ
ライオンのおやつから小川さんに興味を持って読んでみた。
小川さんぽいな〜って思った。
小川さんは現実では少しあり得ないけど、でもあり得なすぎはしない日常を描写を大切にしながら物語を書いてるような気がする。
南の島の助産院の話なんだけど、やっぱ小川さんは登場人物の描写が素敵だなって思った。
先生の人柄も伝わってきたし、パクチー嬢の雰囲気もたくさん伝わってきた。
最初は、まりあの夫がいなくなるところから始まるからミステリー味あるかなって思ったけど、伏線回収はあるとしてもどちらかというとのほほん系だったな。
この感じ、勝手にNHK系って呼んでる笑笑
ライオンのおやつもそんな感じだった笑
でも、結末はちょっと微妙だな、。
まりあの出産とともに物語が終わるのはわかるけどなんで急に旦那が現れたの???
こちらからすると、夫が急に消えた理由を知りたいし、なんでこの島に来ようと思ったのか気になる。
気付いたら夫現れて、子ども産んで、島から出る。
ここが残念すぎた。。
ここさえもっと描写されてればめっちゃいい物語だった。
Posted by ブクログ
ハッピーエンド。
突拍子もない話の連続で、夢の中の出来事みたいなんだけど、沖縄が舞台ならありえるかもと思ってしまうファンタジー。
主人公のまりあちゃんの真っ直ぐな世界の見方が、気持ちの良い作品だった。
小川糸さんのエッセイが好きなら好きだと思う。
小川糸さんの公式サイトに載っているあとがきも、とても良かった。
「出産の時には人間ではなく獣になっちゃうのか」とか、「新月の生理が理想なのかー」とか、色々発見があり、妊娠・出産に興味がある時に読めて、良かった。フルタイムで働いているから、こんなに明るい人たちと、太陽とともに暮らしながらの妊婦生活は、憧れちゃう。
Posted by ブクログ
出産を経験している身としては、つるかめ助産院や周りの人、環境の魅力、お産までのリアルな言葉と文章の連なりに胸打たれました。
ただ、スピリチュアルな部分もちょっと感じてしまい、ところどころサーッと冷めた自分がいました。
小野寺くんの失踪についてもなにか伏線が…?と思いながら読み進めていたもののよく分からず。
Posted by ブクログ
妊婦さんを "育む人" と表現してるのが素敵で、そう表現する理由が見えてくると、私もいつかその立場になってみたいなとも思ったり。小野寺くんの謎だけハッキリさせて欲しかった…!モヤモヤ
Posted by ブクログ
優しげな物語を描く作者とは知ってたけど、本音としては「まあ、こんな感じだろうな」という範疇で特別驚きや感動は無かった。というか、単純に読み手の性別や年齢によって大きく受け取り方が違って自分には刺さりきらなかったというところか。
主人公のまりあが妊娠とか、失踪した夫を探して島に来るとか、そういうのはさておき、なぜか島に滞在することになったとして十ヶ月!?とか夫の件は…?とかなんか妙に現実味の無さを意識したのが多分楽しみきれなかった敗因。
失踪の原因とか、帰るに至った経緯とかオカルトにより切らず。ちょっとは回収して欲しいものである。
でも、「努力すれば全員が天才になれるはず」とか「命を産み落とすのもまた命懸け」とかいいことは書いてあった。
Posted by ブクログ
小川糸さんは命の尊さ、儚さ、強さを書くのが本当に上手な方だと思っていますが、本書はそれをまざまざと感じるお話でした。
子供を身籠ったのに夫が姿を消し、過去に2人で訪れた島へ半ば自暴自棄になり訪れた主人公・まりあ。
島で助産院を営む亀子と出会うところから物語は始まります。
南の島(モデルは石垣島あたり?)ならではの、のびのびとたゆたうような時間の流れや、全てを包み込むような海の雄大さ、自然の恵み。それらを文章から感じ、脳内では自分も旅をするような気持ちで読みました。
ハイビスカスの天ぷら、食べてみたい。
最初は屍のようだったまりあも、島で過ごし働くうちに生気を取り戻し、自分のこれまでの人生と向き合って行きます。
糸さんは家族との確執がある人間を主人公にすることが多いですが、今回もそうで。
個人的にはもっと各人物を深掘りしてほしかったなあと思います。まりあを捨てた母親は、作中語られた内容だと最低のクズで、どうあがあても擁護できない。と私は思ってしまうのですが、亀子がまりあに母親への感謝を説くシーンはどうしても納得できなかった。ラストシーンも良かったーと思いつつモヤモヤ。夫はなぜ逃げた?と殴ってでも問い詰めたくなりました。
Posted by ブクログ
今まで周りに「育む人」がいたことがないから、生命の誕生にしっかり触れる初めての機会になった気がした。
島の人の心のゆとりとか、考え方の違いは私もとても魅力的に感じることが多かったので、それをうまく表現してくれていて、読んでいて心地よかった。
最後の終わり方はキレイすぎると思いつつも、幸せに包まれる最後だったので、良かった。
Posted by ブクログ
ナツイチフェアで購入。
小川糸さんは「ライオンのおやつ」が良かったので、読んでみようと思った。
主人公は家族の愛情を知ることなく育った女性。夫が姿を消し、1人で訪れた南の島で助産師をする女性と出会う。妊娠もわかり、しばらく滞在したその島で、いろんな人と関わり、人々の愛情に触れ少しずつ心が開放されていく。
マリアに共感はできない。
普段の自分の居場所から離れた場所で自分を取り戻す過程が描かれている。
人の生死を身近に感じるのは大切なこと。