Posted by ブクログ
2020年08月30日
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「本当はね、みーんな、生まれる時に神様からなんらかの才能をもらっているの。だから、努力すれば全員が天才になれるはずなのよ」
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孤独を抱え、ようやく手にした幸せも離れていき何もかも失った状態で主人公のまりあは、島に来て、人々の心を通わせていく。
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十月十日おなかの子どもを育てていく...続きを読むなかで、まりあ自身が育っていた。島の慣習や、人々の考え方がこれまでの彼女の人生を意味あるものにしていき、暖かさに何度も目頭が熱くなった。
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架空の島であるけれど、実際にそこにあるかのような情景が浮かび、小川糸さんの景色を表現する力に感動した。
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