あらすじ
『食堂かたつむり』で「食べること」を通して、『ライオンのおやつ』で「死にむかうこと」を通して「生きること」を描いた小川糸が描き出す、3つめの「生」の物語。愛することは、生きること――苦しい環境にあり、人を信頼することをあきらめ、自分の人生すらもあきらめていた主人公が、かけがえのない人たちと出逢うことで自らの心と体を取り戻していく。勇気を出してお弁当屋さんのドアを開けたことが彼女の人生を変えていく。
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人間を追い詰めるのも、人間を救い出すのも人間。
物語が進むにつれて視界が開けていくような、希望的な物語だった。
小鳥はリムジンと出会えてよかった。
リムジンにとってはどうだったんだろう。
個人的には、最後まで他人を一方的に消費する欲望に陥らず「小鳥欲」「リムジン欲」と表現しているのが腑に落ちて良かった。
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なかなか壮絶な子ども時代を過ごした主人公の人生が、実父かもしれない男性との出会いをきっかけに開けていくお話。
物語の本質そのものではないけれど、ある意味運命的な出会いをする、お弁当屋さんの彼が言った言葉が印象的。
「怒りとか悲しみとか不満とかって、確実に内臓に蓄積されるんだよ。そしていつか、深刻な病となって体に現れるんだ。大抵の人は、そこで初めて自分が我慢していたことに気づいて、食生活を改めたり、考え方を変えたりする。でも、その頃には手遅れになっている場合が結構多いの。だから、そうなる前に、このままだとヤバいなって本能が感じたら、引っ越したり仕事を辞めたり離婚したり、すればいいと思うんだ。人にどう言われようが、人にどう思われようが。そんなの他人の人生には関係ないことなんだから。」
私、今まさにこんな感じ。日本人、忍耐や我慢を美徳と捉えがち。でも、我慢を避けて次のアクションを起こした時に、それもうまくいかなかったら?と考えて今を我慢してしまう。物語のようにはいかないけど、考えるきっかけにさせてくれる。
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本屋大賞にもなった 「ライオンのおやつ」を
思い出しました。
死を迎える人の思い出の「おやつ」
を綴る「ライオンのおやつ」と亡くなって
しまった人や色んな人との思い出を重ねる
理夢人の作るお弁当。
町田その子さんの「空ごはん」にも似てて
こんな風に丁寧に食を感じる生活が出来たら
良いなぁとホンワカ気分になりました。
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小川糸さんのイメージより
少し刺激が強くて、少し重かったけど
でもやっぱり
理夢人と小鳥の2人のシーンは、
小川作品の温かさが滲みでていて、ほっとする。
人の心を生かすも、殺すも人なんだなって感じる作品。
辛い思いをした人の側に
理夢人や、オジバみたいな人がいて
大きい手と美味しいご飯で引っ張りあげてくれるといいな。
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自分が好んで読むミステリとか意外性系統の本と
少し外れてるんだけど、
こういうのもたまに読みたくなる。
これは小説だけど、いろんな生き方があるし
起こった出来事には意味があると思いたい。
リムジンって最初なに?って思ったけど
そうなんだってなった。
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タイトルや表紙の雰囲気と、読み始めてから出てくる「リムジン弁当」というお店の存在で
勝手な想像すぎますが、主人公はここですぐに働くようになって、そこで起きるハートフルストーリー……みたいな話かなと思っていました。
しかし小鳥の重く暗い過去、介護生活などの描写が続き…
子供は大人の都合や欲望を一方的に押し付けられてしまった時、逃れるのが難しい。理不尽さを感じました。
最終的にはパートナーと一緒に幸せな生活を手に入れてよかった。
しかし理夢人と両想いになるのが早すぎでは??とも感じました。運命的に惹かれあったということでしょうか。
理夢人は作中でわかる通り、かなり人格者であるため小鳥が惹かれるのもわかるのですが
理夢人が小鳥に最初に惹かれた要素がわからずピンと来なかったです。
性的欲求は人を傷つけることもある一方、愛を伴って接することで素晴らしい行為にもなる。
また、働くことは相手に喜んでもらうこと、それを広げていくことが幸せにつながる。
他人に愛を持って接していきたいと思わされる作品でした。
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初めての小川糸さん作品。
私にしては、主人公のハードな人生に感情移入せずに読み切ったなぁ。
揺さぶられることなく、ふわふわと文字を追って、少しずつ愛(内容)を心に溜めていく感覚…。
宇宙のことや魂のこと、大自然の中にいることや海の中にいることを想像すると心地よくなれた。
少し宇宙に興味がわいた。
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読んでいてしばらく、読むのがツラいというか…なかなか進まずでした。
小鳥と理夢人には、幸せになって欲しい。
理夢人が作るごはん、どれも 美味しそう。
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極寒の世界からゆっくりと抜け出せていく主人公と一緒に気持ちが優しく溶けていく感覚が心地よい。小川糸さんの料理の表現は、相変わらず美味しさに溢れている。
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主人公の小鳥さんは、過酷な人生を歩んできたことで、「自分が生きることには意味がない」とさえ感じながら生きています。そんな彼女が出会った人たちとの交流を通して、少しずつ心を取り戻していく物語でした。
印象的だったのは、誰かに救われるのではなく、その出会いをきっかけに自分自身で考え、自ら前へ進む道を選んでいくこと。だからこそ、その変化には大きな説得力があるように感じました。
過去に起きた出来事は決して消えないし、なかったことにもできない。それでも過去を抱えながら生きていくことには確かな価値があり、その姿はとても尊いものなのだと感じさせてくれる作品でした。
ちなみにタイトルの意味は物語の比較的序盤で明かされますが「そういうことだったのか」と感じられたのも印象的でした。
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コジマさんとの出会い、リムジンとの出会いで、小鳥の感情が豊かになり、溢れ出す感情のまま人を愛することをできるようになったことに、ホッとした
小鳥の幸せを見届けることができて良かった
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美味しいごはんをその人のためにつくるということは、ちょっと手を伸ばせば手に入る幸せなんだよなぁと改めて思わせてくれるお話だった
コジマさんへのハンドマッサージ、山伏修行に行く理夢人、読んでるだけで涎の垂れそうなごはんの数々。
読んでる自分の感覚が研ぎ澄まされていると、目の前でその様子を見ているみたいにすーっと自分の中に入ってくるのに、心が落ち着かない日はどこか集中できない。そんな風にその日の心を試されているような文章たちだった。
病気と日々向き合う今の自分に必要な一冊だった
プレゼントしてくれた友達の気持ちが温かい。
以下心に残った文章
p187
すごく大きな悲しみとか苦痛とか、そういうものを吸い取ってくれるのは自然しかない気がする。
大自然の中に身を置いて修行してるとみっしりと空間を満たす目に見えないものの存在をありありと感じるし。
p189
とにかく祈って祈って祈りまくるのが山伏の勤め。そういう祈りが確実に世の中を支えている。
祈りって本当にすごいパワーを秘めている。
p259
私の体は常に更新されている。皮膚は毎日再生され、眼の細胞は二日ごと〜骨格細胞は3ヶ月ごとに生まれ変わる。人間の体は37兆もの細胞でできているが、7年ほどで全ての細胞が入れ替わる。
p265
死ぬ瞬間って案外気持ちいいんじゃないかな。
体という檻から解放されて宇宙に素粒子がパーっと広がっていく。
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主人公の小鳥の境遇が過酷すぎて休み休み読んだ。
お弁当屋さんの理夢人と出会って生まれてきて良かったと思えるようになって良かったなあ。
理夢人もなかなかハードな生まれなんだけどそれを感じさせない愛にあふれた人物で素敵だった。
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幼少期に性的な被害や辛い思いをしてきた小鳥が、理夢人に出会い、真実の愛を知る話。
一言で言うとチープになりがちだけど、お互いを慈しみ、欲望をぶつけない二人の恋愛は穏やかで羨ましくなる。
生きていればいつかはいい事があるのかもしれないけど、ずっと耐え忍んできた小鳥はやっぱり強い人間だな。
生まれてきた事に感謝してもらえるよう、私も子供達にご飯を通して愛を届け続けよう。
Posted by ブクログ
小川糸さんの作品は随分前ですが「食堂かたつむり」に続いて2作目。かたつむりを読んだ時も感じましたが独特のテンション感がある気がします。
主人公の生い立ちの割には、リムジンさんに心を開くのが早くないか?と思いましたが、今まで恋をしていなかったらなおさら、おちるように夢中に恋をしてしまうものかもな〜とも。
美船ちゃんやコジマさんとの関係性がよかった。
コジマさんとの始まりはちょっと現実で言ったらありえない気もしましたが、主人公的に結果得られるものが多かったしそのおかげでリムジンさんとも出会えたので。
コジマさんのことを「お父さん」と呼べないことに後悔したり、その前は美船ちゃんに好きと伝えられなくて後悔したり。
一度大きな後悔があってもまた繰り返してしまう感じはリアルだなと思いました。
リムジンさんには伝えられますように。
そしてそういった後悔をできるだけしないように、周りにいる人を大事にしたいと思えました。
正直、独特なテンション感が自分的にはあんまり合わないなと思う作品でした。スピリチュアルっぽさや性の話が少しくどい感じは好みが分かれるかも。
お話としてはおもしろかったです!
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読みやすい
書評も何も耳に入れずに小川糸さんの本だからという理由でこの本を選んだ。
はじめからなかなか嫌な気持ちにさせられた
中学の親友には心開けないまま親友は亡くなってしまう。
リムジンには心が開けて良かったね。
はじめからウマが合う?運命の人はいるんだろうか。
出てくる食べ物が美味しそう
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「生」の物語であり「性」の物語でもある
最初は予想外に重くて
今読む本じゃなかったかもな……
そう思いながらページをめくりました
生を考えることと、愛を考えることに、性を考えないわけにはいかなくて
それぞれは、自分にとってどういうものなのかを考えます
差し出すことも大切だけれど
受け取ることも大切
重荷にならないように、そっと差し出して、できる範囲で最大限受け止めていきたい
美味しいものを食べさせてあげたい
そう思う気持ちは愛だと思うし
それを食べたいと思う気持ちも、きっと愛
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小鳥と理夢人の至上の愛がメインテーマなんだろうが、導入部のコジマさんと介護する小鳥の関係性が印象深い。
理夢人の言う山伏の祈り『天下泰平、国土安穏、風雨順時、五穀豊穣』いい言葉だ。
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小川糸さんでこれだけ性愛テーマというのも珍しい、が、さすがの糸節!
小鳥のお母さんにも、治療という選択肢が
もしかしたらあったのかもしれない
みんなが自分の身体を大事にする教育をちゃんと受けないといけない
その上での素敵な凹凸を
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人はどんなに辛い境遇でも周りにいる人によって救われる事を気づかせてくれる作品。
とにかく理夢人(リムジン)との食べる内容がとても良い。美味しそうだし、会話もポジティブ。
ただその会話も段々読んでいてちょっと引いてしまう内容に。
ストーリー的も後半はちょっと間延びした感じでした。
実の父親のコジマさんも認知もせず連絡も一切なかったのに自分の都合で介護をお願いすると自分勝手な人だと思うがある意味、小鳥の人生を好転させるキッカケを作り、最終的にはいい父親だったのではないでしょうか。
被害者なのに自分が悪いと思い込んでしまう。ここ以外に生きる世界がないので逃げられない。作中、サラッと書いているが少し衝撃的でした。
Posted by ブクログ
一万円選書の一冊。
元々『ライオンのおやつ』も読みたいな〜と思っていたのでちょうど良かった。
小鳥は人生どうでもよい、生まれてくるんじゃなかったと思うほど壮絶な家庭環境で育っており、お母さんの依存症によって夜眠れないような日々が続いていた。学校では居眠りしてしまって先生たちから目を付けられていたり、高校でできた唯一の親友が自殺したり、覚悟を決めて家を出て施設に入るが、酷い目にあったりして人生のドン底にいた。しかしコジマさんという方から1通の手紙が届いて、父親かもしれないということと病気になってしまって残りの人生の介護をしてほしいという依頼を受ける。その依頼を受けてコジマさんの介護を通して心穏やかな日々を過ごすことができる。コジマさん宅から帰る時に通りかかるお弁当屋さんが気になっていたが、なかなか踏み出せておらず、コジマさんが亡くなった日に思い切って入ってみて泣きながら美味しいご飯を食べる。そこで店主の理夢人に出会う。美味しいご飯を食べて本当に心の底から愛せる人と様々な愛の形を学んでいく。
かわいい表紙のくせにかなりダークな内容で前半はかなり戸惑ったが、コジマさんとの日々や理夢人との関わりで人生の意味を見出す主人公はとても強いなと思った。そして最高にしあわせと感じる日々が小鳥にも訪れること何よりもほのぼのと感じた。
三部作なので他の『食堂かたつむり』『ライオンのおやつ』も読みたいなと思った。
星は3.5⭐︎
Posted by ブクログ
壮絶な半生を送ってきた小鳥がまるで理想の人間、リムジンと出会って幸せになる。最後は小鳥が余りにもふわふわしていて…どんでん返しある?かと思うも、そんな事はなく終わる。そんな夢をみていましたとさ、って感じ。
Posted by ブクログ
感想
テーマが重く、序盤は辛い話が続く。
後半はラブストーリー?
あらすじ
ワタシは高校から施設に入った。高校を卒業するにあたって行く当てもないところにコジマさんという男性が実の父親であると名乗り出る。コジマさんは妻と病死で別れ、自分も将来的に死ぬ病気を患っているからワタシに介護をして欲しいと言う。行く当てもないワタシは最初はコジマさんから色々学びながら介護を学ぶ。そのうちコジマさんも寝たきりになり、必死に介護をするうちにコジマさんを看取る。
ワタシは物心ついた頃に母親から小鳥と呼ばれているた。母親は、シングルマザーで会社を経営し、小鳥に不自由させないが、興味は持っていなかった。母親はセックス依存症で知らない男をいつも家にあげていた。小鳥が中学生になると母親の元に来た男が小鳥を襲う未遂もあった。小鳥は中学で美船という子供を産んだ子と親友になる。美船とたくさんの話をして親交を深めるも中学を卒業して美船は自殺する。
小鳥はコジマさんが亡くなってから遺産を相続するも介護施設で働き始める。リムジン弁当を久しぶりに訪れ、リムジンとリムジンを育ててくれたトランスジェンダーのオジバの話をする。小鳥はリムジンとすっかり打ち解ける。自分が家出して児童施設に入るまでのことを思い出していた。
小鳥とリムジンは自然にお互い惹かれあい、お互いの失われた時間を埋めるように愛し合う。