小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本当に大切なことは、自分の胸の中に、ぎゅっと、鍵をかけてきっちりとしまっておこう。誰にも盗まれないように。空気に触れて、色褪せてしまわないように。雨風にさらされ、形が壊れてしまわないように。
倫子
大事なものは、なんでも冷蔵庫の中にしまえばいいのよ。そして、必要な時にレンジでチンすれば大抵のものは平気なの。
ルリコ
作中に出てくる、大事なもの大切なものの解釈。真面目で慎重な娘とマイペースで大雑把な母親、2人の性格が色濃く出ている場面かなと思います。二人の関係が物語の主軸となっていたと感じます。母と娘の絡まった糸がほどけた証に倫子の声が戻る。とても、幸せな気持ちになりました。
私にとって母 -
Posted by ブクログ
『ツバキ文具店シリーズ』が好きで、ちょこちょこと読ませて頂いている小川糸さん。
今回は南の島の助産院を舞台にした、こちらの作品をチョイスしました。
突然夫が失踪してしまい、傷心を抱えて南の島を訪れたまりあ。
そこで偶然出会った〈つるかめ助産院〉の院長・亀子先生から予想外の妊娠を告げられますが・・。
自身の辛い生い立ちから、自己肯定感が低く、孤独や不幸に閉じこもっていたまりあが、島の自然や個性豊かな人たちと関わることで、自分の過去と向き合い、徐々に自立していく展開です。
何といっても、島のあたたかな空気感と住民の方々の丁寧な暮らしぶりがとても素敵ですし、自然の恵みをたっぷり含んだ食材を使っ -
Posted by ブクログ
真っ先に思ったのは、小川糸さんの食べ物の描写が好きだ、ということ。
今回はお弁当屋さんが登場することもあり、随所に美味しそうな食べ物の描写が出てきて、こういうものをこういうふうに食べると、生きる力が出てくるんだろうな、と感じる。
小鳥と理夢人の姿を通して、美味しい食べ物と、心を許し信頼し合える人の存在によって、人は生きていけるものなのだな、とあたたかい気持ちを感じながら読み終えた。
現実は、もしかしたらもっと厳しいんじゃないか、とも思う。でも、きっとこのくらい夢があったほうがいいのだろう。こんなふうに愛し合っていけたらいいよね、という一つの理想の形を見た気がした。