小川糸のレビュー一覧
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少女と祖母が大切に温めた卵から孵ったのは一羽のオカメインコはリボンと名付けられ大切に育ていた。しかしある日リボンは飛び立って行ってしまった。その後リボンと出会った人々は生きる力を取り戻していく。
はじまりはリボンが生まれる前の風変わりな祖母と純粋な少女の日常。その後はリボンと思われる黄色い鳥が色々な人の前に現れる短編小説で章ごとに色々な人の視点から物語が進んでいくのはとても新鮮で面白いと思いました。
どの章も好きだけど小鳥がスエヒロと呼ばれている章とラストの再会の章はやっぱり印象的だった。スエヒロと呼ばれていた時の出会いと空気感はとても落ち着いていて人がなくなるのだけど澄んでいる印象があり -
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気軽に読めるエッセイ。小川糸さんの2017年頃の生活を記したエッセイです。今の山での生活を知っていると、ずいぶん短い間に生活が変わったんだなぁなんて他人ですが振り返りの気持ちにさせられました。料理がお得意なので魅力的な料理と丁寧な生活の数々。自分にはおそらく縁がないのに、文章力で魅力的に映り、サクサク読めました。
■お母さんの霊?!
確執があったのに、亡くなってから良い距離感になるというのは、よくあることなのかもしれないと思いました。「母という呪縛 娘という牢獄」でも殺人レベルで確執があったのに、「母の霊を弔いたい」という発言があり本当に驚いたことを思い出したからです。
■ドイツ語教室って -
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ネタバレ小川糸さんの2012年の日記エッセイ。小川さんの大震災から1年後のエッセイに共感。
「悲しみが、ある日消えてなくなることもないだろうし、絶望が、オセロみたいにいきなり希望に変わることも、ありえない。でも、一日中ずっと泣いていた人が、一日の中で少しは笑える時間ができて、誰かと他愛のないおしゃべりができるようになって、そういうことが、本当に少しずつ少しずつ変化をもたらしてくれるんじゃないかと思う。いきなり変わることは、ない。でも逆に言うと、一日、一日、ちょっとずつなら変われるのかもしれない。」
のほほんねーさんの話は痛快だし、石川直樹さんの本を携えての高尾山登山、ベルリンのカフェの話、クラシックコ -
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ネタバレ生きることは食べること
美味しいものは人を幸せにする
小川糸さんの初エッセイ。
この本が出てから十年以上の月日が経過しているから、七尾の醤油店など地震の影響を受けてしまったり、閉店してしまった店もあるだろう。
でも、小川糸さんが訪れた時のあったかい空気感と時間は確かに存在し、色褪せることがない。
蚕の話も天然氷の話も面白い。と同時に時代の流れや地球温暖化の影響を感じざるを得ない。
モンゴルの山羊の解体の話は秀逸だ。肉があまり得意でない糸さんを唸らせたのは、モンゴルの伝統と大地の力か。
「再びベルソーへ」
亡くなったご主人の後を受けてみよこさんが厨房に立っていた。みよこさんの料理にご主人の魂が残 -
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小川洋子の本を買ったつもりで
小川糸を買っていた…。
初小川糸さん作品です。
体が大きくならないという
運命を背負った少年の物語。
両親とも彼を引き取ることなく離婚。
グランマとおじさんのもと育つ。
あるときサーカスのチラシに心奪われ
自分はサーカスで生きていくと決心する。
サーカスに入り、
さまざまな境遇の仲間たちに出会う。
多種多様な仲間と思いの中で
少年は成長していく。
生きるということについて
お説教がましくなく、心に届く
メッセージが散りばめられている。
とくに私は、コックの台詞に惹かれた。
どんな人が読んでも何かしら
心に留まるメッセージが
あるのではないかなと思う。
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この本を読んでいる時、新年度始まったばかりの4月。
とにかく幼稚園に入ったばかりの娘の登園拒否に手を焼いていて、仕事も新しい役割があり、これ以上休みたくないとゆう気持ちともっと娘に寄り添ってあげたいとゆう気持ちで日々葛藤していた。
案の定帯状疱疹の軽いのが背中にできて
かゆみと痛みで皮膚科に駆け込んだ
体は正直だとひしひしと感じた。
糸さんの紡ぐ物語が大好きで手に取った一冊。こんな風に物事を捉えて、執筆されるから、あんなに優しいお話が多いんだろうなと感じた。
最後に来年もここぞ、とゆう時に踏ん張れるよう、ふだんは肩の力をぬいてふにゃふにゃな心と体でいることを心がけよう、とにかく健康がいちばんだ