小説 - 角川文庫作品一覧

  • 死者のための音楽
    3.9
    死にそうになるたびに、それが聞えてくるの――。母をとりこにする、美しい音楽とは。表題作「死者のための音楽」ほか、人との絆を描いた怪しくも切ない七篇を収録。怪談作家、山白朝子が描く愛の物語。
  • 闇を引き継ぐ者
    3.3
    人気アナウンサーの誘拐事件が発生した。十津川警部率いる捜査一課が事件を担当するが、送りつけられてきた脅迫状には、十津川が数年前に逮捕し死刑になった連続誘拐殺人犯“ジャッカル”の名前が記されていた!「殺人を楽しむために殺す男」と言われ、日本中の女性をパニックに陥れたジャッカル。死刑執行直前まで、服役中の彼の元に通いつめていた男の存在を知った十津川は、二人の関連性を探り始める。現代社会の病理に蝕まれた猟奇殺人犯の異常心理を克明に描いた長編サスペンス!
  • 北緯四三度からの死の予告
    2.8
    「青柳みゆきが殺される」―――。警視庁総監宛てにKと名乗る男から奇妙な五通の手紙が届いた。四通までは殺人予告の内容だったが、五通目にはそのKと思われる人物が札幌で轢き逃げされた、という新聞の切り抜きが同封されていた。さっそく捜査に乗り出した十津川警部は青柳みゆきの居場所をつきとめるが、殺人予告日の直後、彼女は殺害されてしまう。札幌―東京、二つの事件を結ぶのは何なのか。捜査が難航するさなかに発生した第三の殺人。事態は思わぬ方向へ向かうが!
  • ドールハウス
    3.8
    常軌を逸した強権の父と、身を飾ることを狂気じみて嫌悪する母。一人娘の理加子は29歳になっても「不良になるから」と、髪をのばすことも、気ままに電話することも禁止されている。そんな理加子の前に、仲のよい家族のもとで育った江木という男が現れ、強引に接近してくる。理加子は初めて「男性とつきあう」ということに向かい合うが、毒親の呪縛が立ちはだかる……。初版1992年、「毒親」という言葉がまだなかった時代に、毒親育ちの葛藤を描いた先駆けの小説。
  • 特急「富士」に乗っていた女
    2.7
    十津川の部下・北条早苗は、誰にでも好かれる性格の美人刑事であった。ある日、早苗の婚約者と称する山野辺宏という男が、特急「富士」の車中で殺された。ところが同じ列車に休暇中の早苗が乗り合わせていたのだった……。容疑は早苗に向けられ、窮地に陥った十津川は真犯人をおびき出すために危険な罠を仕掛ける。部下の無実を信じ、マスコミや世間が見つめる疑惑の中で犯人を追う名コンビ十津川と亀井。大好評トラベル・ミステリー!
  • 特急「白山」六時間〇二分
    2.7
    長田は35歳。中央商事でエリートコースを歩いていたが、突然、金沢支店への転勤を命令された。明らかに左遷だ。理由はあった。木元加代子という30歳近い銀座のホステスだ。最初は蜜月時代が続いたが、最近仲がこじれ、いやがらせをするようになった。長田は、飛行機、列車、タクシーを使った大がかりな犯罪計画を考えたが――。連続して起こる殺人事件。だが、容疑者にはいつも鉄壁のアリバイが。小心な犯人達を操る黒い影の大いなる狂気とは何か!? トラベル・ミステリー。
  • 喪失記
    3.6
    五年間、一度も友人と食事をしたことがない。他人と話をするのは、月二度程度という静寂だけの日々。――理津子は男に飢えていた。カトリック神父のもとで育った彼女は、恐ろしいほど規律正しい厳格な生活が、骨の髄まで染みついている。他人に、自分に嘘がつけない。誤ちには厳しい戒めもいとわない。そんな理津子の前に、本能の赴くままに生きる男・大西が現れて……。子供から大人へ――。精神と肉体の変化、個人と社会との関わりを残酷なまでに孤独な女性を通して描ききる。
  • 雀鬼くずれ
    4.0
    「博打うち」とは本当に因果な商売だ。プロである以上勝たねばならないが、勝てば勝つほど、客の足は遠のき、揚句のはては飯の食い上げだ。この難問が解決できない以上、「博打うち」とは、ギャンブルにのめり込んだ多くの男達の永遠の幻想といえるかもしれない。麻雀必殺技、“二の二の天和”に骨身を削るイカサマ師を描く「天和くずれ」。ギャングバー経営の女衒の達、ドサ健と寺の息子との息づまる秘技の応酬を描く「天国と地獄」など11篇を収録。
  • 祝日に殺人の列車が走る
    4.0
    ラジオの深夜放送のリクエスト葉書で「祝日に殺人の列車が走る」という十津川宛の挑戦状が届けられた。そして5月の連休最後の日、特急「有明」の車内で殺人事件がおこった。被害者は千億円近い資産を持ち、2人の息子と5人の女がいた。そして第二の殺人が……。容疑は2人の息子へ。莫大な遺産をめぐり、愛人と息子達の骨肉の争い。土壇場に追いつめられた十津川警部に策はあるのか!? 興奮のトラベルミステリー!!
  • 殺人列車への招待
    3.3
    捜査一課の十津川警部に「殺人ゲームがしたい」と謎の電話が――。その後〈11月7日、16時40分東京発、寝台特急「さくら」の車内で「ア」で始まる女を殺す〉という挑戦状が届けられた。いたずらか、本気か。もし本気なら人が一人殺される。続いて第二の挑戦状が……。犯人は警察に怨みを持つ者か、あるいは殺人狂か?十津川と亀井は窮地に追いこまれた。ベストセラー快進撃の西村京太郎が贈る、長編トラベル・ミステリー。
  • 急行もがみ殺人事件
    2.8
    十津川の部下の清水刑事が見合い結婚した。新婦の征子との新婚旅行は、東北の鳴子温泉から最上川下り、さらに日本海の温泉を回るルートを選んだ。その旅行の途中、同じルートをたどる、もう一組の新婚カップルを見かけた。だが、観光名所、お湯の噴き出る〈かんけつ泉〉では、相手の夫が別の女と一緒にいた。その後、征子は何者かに襲われ、問題の女性も急行「もがみ一号」の車内で殺された!? 清水から報告を受けた十津川警部も捜査に乗り出したが……。トラベルミステリー。
  • 彼女が愛した男
    5.0
    平凡な毎日を送っていた美穂は、社長令嬢の令子に誘われて軽井沢の山荘へと遊びに出かけた。同日、二人の青年が、その山荘近くの別荘に泥棒に入る。留守宅を狙ったはずが運悪く人が残っていたため、彼らは殺人を犯して山荘へ逃げ込んでくる。人質となった美穂と令子、管理人の老夫婦は、恐怖におののいたまま、夜を明かす。突然の異常事態の中で、六人が迎えた思いがけない結末は……!? 息をもつかせぬ迫真のタッチで男女の愛憎を描いた、傑作サスペンス長編!!
  • 雲仙・長崎殺意の旅
    1.5
    雲仙温泉の林の中で、行方不明になっていた泊り客と芸者の死体が発見された。その直後、長崎で豪雨による土砂崩れが発生し、押し流された土砂の中から、生き埋め死体とは別に、男の絞殺体が……。二つの事件の関連を鋭く指摘した十津川警部の推理から、二ヶ月前に東京の国立市で起きた現金強奪事件の犯人達の輪郭が浮かび上がってきた。仲間割れの果ての殺人か、口封じか? 周到に計画を巡らし、冷酷無惨に凶行を繰り返す犯人の真の狙いは何か――。長編トラベルミステリー。
  • EF63形機関車の証言
    2.7
    浅草雷門近くにあるM銀行浅草支店に強盗が入り、一千万円を奪い逃走した。銀行の監視カメラにより、犯人は前科三犯の深見次郎と断定された。だが彼には、事件発生時、『あさま9号』に乗っていたことを示す鉄壁のアリバイ写真があった。十津川警部と亀井刑事は、容疑者の虚構を見抜こうと、『あさま9号』に乗車するが……。大好評の、トレイン・ミステリー傑作集。
  • 愛を乞うひと
    3.7
    複雑な家庭事情により、孤児院に預けられていた照恵は、十歳の時、再び母に引き取られた。だが、いたいけな少女にとってそれはあまりにも苛酷な日々の始まりだった。情容赦のない母の仕打ち。何度も殺されかけた八年間。それでもひたすら母に愛を欲した。だが、祈りは届かなかった……。母への限りない憎しみと愛への渇望。その狭間で何年も彷徨い続けた照恵はいま、親子の絆をさがす旅へと向かう。各界から絶賛を浴びた生命を余すところなく描ききる感動の長編小説。
  • 東京ピーターパン
    3.7
    平凡な営業マン・石井は、仕事の途中で事故を起こしてしまう。パニックになり、伝説のギタリストでホームレスのシンゴ、バンドマンのコジーも巻き込んで逃げた先は、引きこもりの高校生・聖矢の土蔵で……。
  • 毛並みのいい花嫁
    -
    女子大生・亜由美が従兄の結婚式へいくと、花嫁はなんと犬! 周囲の目の気にせず、二人は新婚旅行へ。しかし、その先で花嫁は何者かに誘拐されてしまう。亜由美とドン・ファンの名コンビが事件に挑む。
  • アルバイト・アイ 毒を解け
    4.0
    「最強」の親子探偵、冴木隆と涼介親父が活躍する大人気シリーズ第二弾! 毒を盛られた涼介親父を救うべく、東京を駆ける隆。残された時間は48時間。調毒師はどこだ? 隆は涼介を救えるのか?
  • 寝台特急八分停車
    3.8
    ブルートレインの八分停車を利用して、人が殺される!? 亀井刑事は、腎臓結石で病院にいる時、レントゲン室で男が人を殺してやると言っているのを聞いた。該当するブルートレインは六本。十津川警部と亀井は推理に推理を重ね、問題のブルートレインは「出雲3号」と推測したが……。殺人、そして殺人。スピーディな展開と意外な結末。十津川と亀井の名コンビで贈る、長編トラベル・ミステリー。
  • まざあ・ぐうす
    4.3
    ナンセンス、なぞなぞ、レジスタンス、諷刺などさまざまな要素を軽やかなリズムのうちに包み、英語圏で大切にはぐくまれてきた伝承童謡、まざあ・ぐうす。残忍で陽気で、奔放でとりとめがなく、そのおもしろさは不思議な魅力を秘め、暮らしの中に、文学の世界に深く息づいている。言葉の魔術師白秋が、愛をこめて子供たちのために訳出した幻の名著。
  • 本日もセンチメンタル
    5.0
    成屋詩織は17歳。とってもセンチで感激屋。「死ぬ前に、思いきり甘いものが食べたい」という犯人の引き起こした強盗事件に巻き込まれ、なぜかその妻・啓子と赤ん坊を引きとることに…。ところがその親子が次々に蒸発。なんと啓子は暴力団の娘だった! 成屋一家は親子をかくまっていると誤解され命を狙われるが、そこに花八木というとぼけた刑事があらわれて、もう大混乱! 感激して泣いてばかりはいられない。さあ詩織、この決着どうつける?
  • プロメテウスの乙女
    3.8
    19XX年、日本は急速に右傾化の方向を辿り始めた。武器輸出解禁、秘密警察によるスパイ狩、徴兵制の準備等、声なき声は圧殺され、軍国主義一色となった。さらに時の総理滝の肝入りで、国を愛するうら若き乙女の軍団が組織され、庶民に対する弾圧粛清は厳しいものとなった。戒厳令下、反対勢力は、体内に爆弾を埋めた3人の女性テロリストを滝首相の許へ派遣するが……。来るべき時代の恐怖を描く、近未来サスペンス小説の傑作。
  • 悪妻に捧げるレクイエム
    4.5
    女房の殺し方教えます! 互いに甘い言葉を囁きあい、あんなに愛しあったこともあるのに、今では……。ひとつのペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。4人が選んだ新作のテーマが、よりによって「妻を殺す方法」。常日頃、女房に泣かされ、悩まされている4人の男たちは、アイデアを練るうちに夢と現実がごっちゃになり、事態は思わぬ方向へ進み始めた。赤川次郎が放つ、新感覚ミステリーの傑作。
  • 三毛猫ホームズの〈卒業〉
    3.7
    「やめろ! そいつと結婚しちゃいかん!」かの名画『卒業』のラストシーンそのままに、恋人がヴァージンロードから花嫁を奪い去る。しかし翌日には、純白のドレスを真っ赤に染め上げた死体が発見されて……。ドラマチックな仕掛けに、一筋縄ではいかない男女の情を鮮やかに描きあげて意表をつく表題作ほか、上司と部下・同僚・夫婦など、さまざまな人間関係のもたらす愛憎劇を見事に浮き彫りにする読みきり傑作短編、全五話を収録!
  • ロマンティック
    4.5
    女は傷ついているんだから。ずっと、奥の、目に見えないところが……。そんなの男の人にはわからないんだ。志村奈美。17歳。――お嬢様学校として知られている私立女学院高三年生。親友の爽子と彼女のかつての恋人史雄のよりを戻させようと、男三人、女三人で湖のほとりの避暑地へと出かけるが……。17歳の少女の夏の一週間の休暇。退屈と、混乱と、恥ずかしさと、感激と……。そして大人へ。人気最高潮の赤川次郎が放つ、オリジナル青春ラブ・サスペンス。
  • 三毛猫ホームズの感傷旅行
    3.9
    顔見知りの刑事に頼まれ、片山刑事が、赤いスーツの女を尾行して列車に乗り込むと、そこにはなんと、同窓会で旅行に出た妹の晴美、石津刑事、そして名探偵三毛猫ホームズがいた。尾行中の女が酔っぱらいにからまれたところを助けだし、そのまま一行は、温泉で大宴会。その直後、浴場で殺人事件が発生! おかげでゆっくり湯につかる間もないけれど、お馴染み三人と一匹なら大丈夫!? はじける楽しさ、超人気シリーズ第12弾。
  • 三毛猫ホームズのクリスマス
    3.4
    クリスマスイヴだというのに、全寮制の女子校に用心棒としてやってきた三毛猫ホームズ一行。ここで警備員をやっている、片山刑事の親友久保が一週間ほど旅に出るというので、仕方なく留守を引き受けたのだ。美人女子高生に囲まれて女性恐怖症の片山は緊張ぎみだが、石津刑事はシチューに旺盛な食欲を発揮してご満悦。ところがまたまた事件発生、久保が死体で発見されたのだ。さあ、三人と一匹がクリスマスプレゼントを片手に大活躍、全五編収録、ほんとうに忙しい一行です。
  • クリスマス・イヴ
    5.0
    クリスマス・イヴの夜、恋人たちで賑わうSホテルが企画したイベント〈ミステリー・ナイト〉。ホテルを舞台に推理劇が演じられ、宿泊客がその謎を解いていくというゲームだ。推理劇に出演する俳優、人目を避けてイヴの夜を過ごす大女優、ホテルの従業員、婚約中の恋人たち……。ホテルに集う人々の運命が複雑に絡み合い、ゲームは思わぬ方向へ転がりはじめた! 聖なる夜に繰り広げられる、ロマンチック・サスペンス。
  • こちら、団地探偵局
    5.0
    1~2巻528~550円 (税込)
    毎日が退屈な団地の主婦政子が、高校以来の友人並子に再会したのは団地の公園だった。並子は学生時代、美貌・才知・人柄の三拍子揃った才媛であったが、二歳の男児を持つ現在もちっとも変わらず若々しい。その秘密は、何と内職がわりに私立探偵をやることだった!! 早速、政子は日頃気がかりな事態を相談した。いつのまにやらワトソン役を引き受けさせられた政子と、団地の名探偵並子の活躍ぶりは? 長編ユーモア・ミステリー。
  • さびしがり屋の死体
    3.7
    「あのね、彼……死んだの、車にはねられて」遺書ともいえる言葉を残し、マリは恋人武夫のあとを追い自殺した。可哀相なマリ……。そういえばマリは、彼のいない人生なんて生きる価値がないって、いつも言ってたっけ……。だが、死んだ筈の武夫は生きていた。そして、天国へ行ったマリが一人では寂しいと招きよせるように、武夫のまわりで次々と起こる謎の殺人事件! 表題作「さびしがり屋の死体」ほか、実力派赤川次郎が、趣向をこらしたミステリー四編を収録。
  • 半人前の花嫁
    4.5
    16歳の女子高生・君江が、36歳のサラリーマン・三沢と結婚することになった。式の日取りも決まったが、君江の叔父・戸部がこの結婚に大反対。ところが、仲人をつとめる殿永が刑事だと知った途端、戸部は手のひらをかえしたようにふたりの結婚を祝福する。戸部には何か、よほど警察に知られたくない「秘密」があるらしい……? 年齢差20歳のカップルの行く手をさえぎる数々の障害。それを乗り越え、ふたりは無事ゴールインできるのか? 「花嫁」シリーズ第9弾登場!
  • 危険な相続人 (上)
    5.0
    1~2巻528~550円 (税込)
    21歳の女社長・堂之池桐子登場! どんな男もまいってしまう美貌の持主で、しかも大金持ち。大邸宅に召使いと住んでいる。でも彼女には恋する男を殺したくなるという妙なクセが……。腹黒い中年男、藤田が仕掛けてくるワナに、有能でハンサムな秘書、伊吹君と〈迷〉コンビで対抗したり、自分の会社の社員と夜を過ごす仲になったり。伊吹君は、桐子の家で働く栄子に恋するようになって――桐子と伊吹君のてんてこ舞いは当分続きそう。仕事に恋に、おしゃれなラブ・サスペンス!
  • 決闘
    5.0
    たった一度きりだったのに……。S大学3年の征哉は、後輩の久美から妊娠した、と告げられた。幼ななじみの典子からお金を借りて始末をつけようとしたのだが、ことはそれだけではすまなかった。ちょっと不良っぽい久美の兄から決闘を申し込まれたのだ。おかげでまわりは大あわて。おっとり育った征哉に決闘なんて似合わない。その上不思議な因縁という他ないのだが、久美と征哉の父親どうしも若い頃、ひとりの少女をめぐって決闘した仲だった。この結末は明朝5時の決闘で…?
  • 幻の四重奏
    4.3
    〈ユミ四重奏団〉のメンバーの一人、ヴィオラをひく有沢美沙子が両親宛ての遺書を残して死んだ。だが彼女には、駈け落ちを約束した恋人がいてとても自殺する理由が見当たらなかった。その上、美沙子から自分の告別式の模様を書いた手紙が届くに及んで、弓子ら仲よし三人組は恐慌状態に陥った。《美沙子が天国から私達を呼んでいるのかしら!?》美沙子の死には何かある。三人でそれを探るのだ!! 青春ユーモア・ミステリー。
  • 招かれた女
    4.0
    売春をしていたらしい女子中学生の死体が発見された。ベテラン刑事宮本と若手刑事谷内は、容疑者の三島を逮捕しようとするが、谷内は三島に射殺され、三島も車に轢かれて死亡した。その責任を問われ宮本は退職し、事件は解決したかにみえた。だが、第二、第三の殺人が……。有力画商・中路とその愛人で美貌の画家・昭子、谷内の婚約者爽子と友人の淳子。宮本をとりまく華やかな女性達。果たして真犯人は誰か? 昭子が描いた一枚の肖像画が事件解明の鍵に!
  • 世界は破滅を待っている
    5.0
    月代和也は41歳。平凡な家庭を持つある出版社の雑誌編集者である。編集長の代理で、首相主催のジャーナリストの懇親パーティに出席したことが事件の始まりだ。月代を見た時の首相の驚いた顔。その後、編集長が何者かに殺された。まてよ、あの首相、どっかで前に会ったことが……。あの男に出会ったばっかりに、こんなことになるなんて!? 世界を破滅に導く計画が、いま着々と進行中――。ユーモア&サスペンス。
  • 晴れ、ときどき殺人
    4.5
    若い頃、私は嘘の証言をして、無実の人を死に追いやった。だが最近、ごく身近な人の中に真犯人がいるとわかった……。北里財閥の当主浪子は、19歳の一人娘加奈子に衝撃的な手紙を残して急死した。通夜当日、北里財閥の社長達、婚約者の正彦、かかりつけの医師菊井親子らごく身近な人達が北里邸につめかけた。仮面の下に隠された真犯人の素顔。加奈子を巡る莫大な遺産争い。宏壮な屋敷を舞台に、恐怖の殺人劇の幕が開く!
  • 静かなる良人
    3.0
    夫が自宅で殺された。血まみれで居間に倒れていた夫は、最後にひとこと「ゆきこ」と言い残して息絶えた。平凡で、無口で、退屈だけれども「いい人」。それだけが取り柄だった夫が、何故殺されたのか? 「ゆきこ」とはいったい誰なのか? 夫の生前を探り始めた千草の前に、思いもかけない事実が次々とあらわれて……。夫婦の絆を切なく描く、長編ミステリー。
  • 冬の旅人
    4.0
    汐見は独身の29歳、Nスイミング・クラブの指導員だ。女子大生紀美子の水泳練習のため、人には内緒で、個人的にプールを開放し始めてからもう半月がたつ。だがそこで、奇怪な事件が……。捜査一課の迷刑事片山と名探偵ホームズ、それに『幽霊列車』で鮮烈デビューしたおかしな大学生永井夕子が、豪華競演する『三毛猫ホームズの水泳教室』ほか、3編を収録した傑作短編集。
  • 眠りを殺した少女
    4.0
    大丈夫、誰も追いかけてなんかこない。誰も私がやったことに気づかない。昨日までと変わらずにおなかいっぱい食事もとれるし、夜はぐっすり眠ることができる。大丈夫、私には何も起こらない。ただ、人を殺しただけなのだから……。正当防衛で人を殺してしまった女子高生・智子。誰にも言えずに苦しむ智子のまわりに奇怪な出来事が続発、事件は思わぬ方向へ展開しはじめて……。少女の心理を描く長編サスペンス・ミステリー。
  • 名探偵はひとりぼっち
    3.0
    僕の名は酒井健一。N高校の一年生だ。不治の病の美少女との空想の恋物語を友達に喋ったら、クラス中の評判になり、学校にも行けず、とうとう家出する破目に……。それから僕の大冒険が始まった。現実の美少女と出会い、ニセ札づくりの事件に巻き込まれ、殺人が起こり……。これからぼくはどうなるんだ。美少女と自称美少年のコンビで綴る、青春ラブ・ミステリー。
  • 恋愛届を忘れずに
    4.0
    憧れの課長から昼食に誘われ、「我が社のために重要書類を届けてくれ」と指示された新米女子社員の恭子。ところが細心の注意を払ったはずなのに、その書類を届ける途中で、盗まれてしまったのだから大変だ。偶然知りあった、おかしなアベックと3人でシロウト探偵になって、事件の調査に乗り出すのだが、いきなり死体に出くわして、てんてこ舞い! 若さと大人の陰謀が対決する表題作〈恋愛届けを忘れずに〉など4編を収録。元気いっぱい、大事件続発の青春ミステリー。
  • 三毛猫ホームズの四季
    4.0
    「それで──誰が夏子姉さんを殺すの?」──中華料理店の一室で張り込み中の片山刑事の耳に飛び込んできた、聞き捨てならない言葉。隣の個室では笠倉家の姉妹三人とその夫たちが食事中だった。ただの冗談だろうと気にとめなかった片山だが、数日後、海に落ちた車の中から笠倉夏子の死体が発見された! 裕福で恵まれているはずの笠倉家で、一体何があったのか? ホームズ、片山、晴美、石津、お馴染みの登場人物が勢揃い。超人気シリーズ第18弾!
  • 逃亡小説集
    値引きあり
    3.7
    映画原作『犯罪小説集』とあわせてシリーズ累計20万部突破! 著者のライフワーク第2弾 「もう、逮捕でもなんでもしてくれんね」 高校卒業後、地元の北九州を出て職を転々としてきた福地秀明。特に悪いことをした覚えもないのに不幸続きで、年老いた母親と出口のない日々を送る秀明は、一方通行違反で警察に捕まった時、ついに何かがあふれてしまった。そのまま逃走を始めた秀明は……(「逃げろ九州男児」)。 職を失った男、教師と元教え子、転落した芸能人、失踪した郵便配達員――日常からの逸脱を描く4つの物語。 「小説の最前線に位置する短編集」(解説より)   酒井信(文芸批評家)
  • 雪が降る
    値引きあり
    3.3
    〈母を殺したのは、志村さん、あなたですね〉一通のメールが、男の記憶をよみがえらせる。メールの送り主は、かつて愛した女性の息子だった……(「雪が降る」)。不世出の偉才・藤原伊織による至高の6篇。
  • 変身
    3.8
    平凡なサラリーマンがある朝、巨大な虫けらに変身した状態で目覚める──。不条理文学の旗手か、不器用なサラリーマン作家か。新たなカフカ像にもとづく新訳と訳者解説によって、不朽の名作がよみがえる。
  • 千里眼 The Start
    3.6
    1~16巻550~880円 (税込)
    日本最強のヒロインが活躍する「千里眼」シリーズが、装いも新たに登場! 元航空自衛隊初の女性戦闘機パイロットにして、現在臨床心理士の岬美由紀。胸に大きな悲しみを抱えつつ、事件に立ち向かう等身大の女性の活躍をよりリアルに、より繊細に、そしてよりダイナミックに描く。緻密な伏線と鮮やかなどんでん返しで累計400万部を超える人気シリーズ、伝説の新たな扉を開く!
  • 特等添乗員αの難事件 I
    4.0
    1~6巻550~704円 (税込)
    掟破りの推理法で真相を解明する水平思考──ラテラル・シンキングに天性の才を発揮する浅倉絢奈、22歳。新人ツアーコンダクターとして国内外を飛びまわる彼女は、旅先で発生するトラブルから難事件まで、予想もつかない手段で瞬時に解決する。中卒だった彼女は如何にして閃きの小悪魔と化したのか? 鑑定家の凜田莉子、『週刊角川』の小笠原らとともに挑む知の冒険、ここに開幕。人の死なないミステリ最高峰、αシリーズ第1弾!
  • クリスマス・キャロル
    3.8
    文豪としてのチャールズ・ディケンズの名を世界的なものにならしめた不朽の名作。クリスマスの物語として毎年一篇ずつ書かれたクリスマス・ブックの第一作で、発表後まもなく驚異的な大ベストセラーとなった。 クリスマスの前夜、老守銭奴スクルージのもとに、「過去」、「現在」、「未来」の三幽霊と、昔の相棒マーリーの幽霊が現れ、これまでスクルージが行ってきた冷血非道な行いの数々を見せる。それでも最初は気丈にふるまうスクルージだったが、やがて自分の人生の空虚さに気づき、改心して真人間の生活に立ちかえることを決意する。
  • シャドウゲーム
    3.3
    シンガーソングライター堀河優美の恋人だった国夫は、深夜の高速道路で大型トレーラーに衝突されて亡くなった。事故現場には「シャドウゲーム」と題する楽譜が残されていた。 なぜ、楽器なんてひとつも弾けないはずの国夫が楽譜を? 手がかりを探るため、優美は国夫が事故の2日前に来ていた名古屋を訪れた。 偶然知り合った小説家の胡山の助けを借り、国夫の足取りを辿り始めるが、優美を背後からつけ狙う謎の男が迫る――!
  • 小説ヘッジファンド
    4.0
    世界の市場で巨額の資金を動かし暗躍するヘッジファンドが、次に狙いをつけたのは日本市場だった――。手口は巧妙をきわめ、ボスの動きも闇に包まれている。米国系銀行、証券会社出身の著者が鮮やかに描き出すリアル経済小説。 ※本書は一九九五年九月に講談社より刊行された『回避』を改題したものが底本です。
  • 虚栄の市
    -
    有賀俊介は異常な作品を発表し、無名の学生から一躍流行作家に変身した。週刊誌のコラムニスト天野健は第二の有賀たらんとして意気ごんでいる。ゴシップ狂の学者や殺し屋スタイルの評論家、同性愛の編集者などが虚名を求めてうごめく。マスコミ界の異様な生態を高らかな笑いのうちに描き、現代社会への痛烈な諷刺を放つ快心作。
  • 最後のドン
    -
    鬼頭組はドンと呼ばれる鬼頭竜夫が組長として君臨し、大阪を本拠とする日本最大最強の暴力団である。ある日、鬼頭組若頭である大江常安が交通事故で突然の死を遂げる。衝撃は組全体に走り、裏切り、駆け引き、殺しが横行、抗争にまで発展していくことになる。はたして傘下397団体、構成員1万2000人を呼号する鬼頭組はこのまま分裂してしまうのか、それともドンは義を再興できるのか?塗り変えられる暴力団地図を描き人間心理をえぐる迫真の力作!
  • 天と地の結婚
    -
    舞台は昭和20年代半ば。戦後のどさくさに紛れて隠匿された20万カラットのダイヤを巡り、元日本軍戦闘機パイロット3人と3人を取り巻く女性たちが織りなす、痛快戦後ノスタルジー。元特攻隊隊長とその部下だった弟、民間航空会社でセスナを操縦する兄の生き方が、「極悪人と極善人」「不運と好運」など、2つの対立軸とは何かを浮かび上がらせる。
  • 参加型猫
    3.1
    1巻550円 (税込)
    表参道の街を、段ボール箱を抱えて歩いてくる女の子。勘吉の目がその箱に注がれた瞬間、箱から子猫が数匹落っこちた……。“大変! 捕まえて!”これが、勘吉と沙可奈、ひいては彼女の愛猫チビコちゃんとの、運命的な出会いだった――。居間や寝室、食卓でも積極的にふたりの生活に参加する猫と共に、温かく心地よい場所を探し求めて移動を続ける夫婦を描いた、とびきりキュートな物語。
  • 三銃士 上
    3.8
    時は17世紀のパリ。ルイ13世の治世。花の都で一旗あげようと、意気揚々と希望に燃えて上京してきた青年剣士ダルタニャン。3人の銃士、アトス、ポルトス、アラミスにひょんな行き違いから決闘を申し込まれるが……。固い友情で結ばれた4人の男が、悪玉リシュリユー枢機卿らの企みに挑む! 手に汗握る冒険活劇の名作を、躍動感溢れる名訳で贈る。
  • 宇宙戦争
    3.9
    イギリスの片田舎に隕石らしきものが落下した。地上にあいた巨大な穴の中から現れたのは醜悪な生き物。それが火星人の地球侵略の始まりだった。SF史に燦然とかがやく名作中の名作。
  • フランス橋暮色
    -
    横浜の橋で出逢った彼女は、聖女か悪魔か!? 愛する人を守るため、非情なトリックを次々としかけ、完全犯罪に挑む朱美子。主人公・朱美子は、愛する男のため、手段を選ばず叔父とその妻を殺害する。最初に犯行や、犯人が特定され、鉄壁のアリバイ工作が崩れていく様を描く心うつ叙情ミステリー!
  • 会社葬送 山一證券 最後の株主総会
    4.0
    1997年11月、相次ぐ不祥事から経営が極度に悪化した名門・山一證券は、自主廃業を決定。最後の株主総会での解散決議に向け、残された者たちの誇りと意地を賭けた闘いが幕を開けた。奇しくも創業100周年、「打ち首」にされるのではなく、自らの手で見事に「切腹」するために…。詳細な内部証言と豊富な資料から「山一・最後の200日」を描く、迫真のドキュメント・ノベル! 元山一證券社員による座談会、“その後の山一マン”を収録。
  • 海賊モア船長の憂鬱 上
    4.0
    1~2巻550~594円 (税込)
    悪名高きアドヴェンチャー・ギャレーを率いる隻腕のモア船長。並外れた商才を発揮しマドラス長官にまで上りつめたピット。400カラットのダイヤモンドを手に夫が失踪、真相究明にはるばるマドラスへやってきたフィリップス夫人。社命を受け真実を追うクレイだが、彼を取り巻く人々も一筋縄ではいかないクセ者ばかり……。予想もつかないどんでん返しが待ち受ける衝撃の結末! 『症例A』の著者が描く、大興奮の海洋冒険小説。
  • いつか見た遠い空 武蔵野蹴球団
    -
    まだ少し昔の面影と人情を残す武蔵野のある商店街。杉浦恒平はサッカーだけが取り柄の無職の22歳。先輩の秋山の家に2年前から居候している。友人たちが一生懸命になって探してきてくれる仕事も、長続きしたためしがない。そんな恒平だが、悪質な地上げ屋の嫌がらせに、愛すべき街と友情を守るため、そして想いをよせる朋音のために、ついに立ち上がる!「勝ったほうが街を出て行く」。かくして地上げ屋サッカー・チーム対武蔵野蹴球団の世紀の一戦、キック・オフの笛が鳴る――。
  • 遠野物語殺人紀行
    -
    千歳空港を飛び立った全日航ボーイング727型機が遠野山中で墜落、乗っていた115人全員が死亡した。遠野に取材にきていた東朝新聞記者・結城は、ニュースを知り、現場に一番乗りした。凄惨な墜落現場では、マスコミ各社が取材合戦を展開、遺体収容も順調に進む。だが、異変が起こった。どう数えても2遺体多く収容されているのだ。この謎の解明に結城は、ひとりの男を追いつめていった。遠野から光りきらめく沖縄へと…。遠野物語に隠されている“秘密”がひき起こす連続殺人事件。著者会心の紀行ミステリー。
  • ジンギスカン殺人事件
    -
    モンゴル研究に関する日本での第一人者・砂原教授が、自宅近くの井の頭公園で殺害された。教授が団長を務めるはずだったモンゴル訪問団の5人のメンバーのひとりに推理作家・中小路信が加わった。果てしないモンゴルの大草原をひた走る大陸横断国際列車のなかで、第2の事件が起こった。事件の鍵は、奥州平泉から逃れたといわれる義経北行伝説の真相と、義経ジンギスカン説にあると、中小路は推理したが……。モンゴルを取材旅行した著者が義経伝説の謎に迫る歴史ミステリーの傑作。
  • 大罷業
    -
    大正9年2月、官営八幡製鉄所の一画に突然汽笛の音が鳴り響いた。日本労働運動の戦前の到達点とされる大ストライキを告げる、それが歴史的な闘争の幕開きであった。臨時工から本工になったばかりの20歳の青年・篠原辰吉は、争議の渦中で悩み、疑いながら、闘いに参加する。嫂への思慕と、ときに娼婦への惑溺に揺れつつ、辰吉は自分の生きかたをつきつめてゆく。辰吉の父は戦死し、兄もまた同じ職場で殉職していた。争議の過程で、さまざまな人間関係の軋轢が生じ、一方、警察・暴力団の介入や、朝鮮人臨時工のスト参加など階級関係が明らかにされてゆく。そして辰吉が自らの真実の生きかたを自覚したとき、それは厳寒の洞海湾で「無産者萬歳!」と叫びつつ、生を終える時でもあった。佐木文学の原点ともいうべき、作者24歳の最初の長編力作。戦後労働者文学の感動的な代表作である。
  • 死者の時
    -
    太平洋戦争の敗色濃い日々、特攻基地で出撃を前に、国家を、天皇制を、恋人を、死を考える青年将校たち。部落出身の身を秘し、死者の鎮魂を願って戦死者霊媒を業とする男、夫の出征後その部下との抱擁に孤独と不安を紛らす人妻……戦争、国家、階級など重要主題を追求しつつ“死者の時”を生きる人々の姿を鮮やかに浮彫りした傑作。その他「ガダルカナル戦詩集」を収録。
  • 殺人狂時代ユリエ
    -
    1巻550円 (税込)
    アメリカを放浪するジャズ・ピアニスト阿波地明は、西部の田舎町の留置場にいた。その時突然、近郊のドライブ・インでショット・ガン乱射事件が発生。多数の死傷者の中に、13歳の日本人少女がいた。1年後、帰国し歌手としてデビューした少女ユリエの周辺に、そして、TV視聴者の間に、奇怪な事件が続出する。破滅への序曲か。理由なき大量虐殺と集団自殺が日本列島を蹂躙する。現代の狂気を、鮮烈なイメージと筆力で照射する、戦慄のニュー・オカルト・サスペンス! 第2回横溝正史賞受賞作。
  • 未成年 他六篇
    -
    1巻550円 (税込)
    生計のためいかがわしい下宿人たちに居間を明け渡し、女中部屋と子供部屋に逼塞する一家――旧軍人の老いた父と家政の下手な母親を眺めつつ過す僕の暗い青春の日日と鬱屈した心情を描く「未成年」、知能の遅れた兄を持つ弟の哀しみを精緻に写した、デビュー作「子供部屋」など、透徹した描写に瑞々しい感性をたたえて、文学の香り高い初期作品7篇を収める、著者の第一作品集。
  • 夏休みは命がけ!
    3.9
    バイト先に向かう群馬の高校2年生・瓜生高明は、駅で絶縁状態の幼なじみ・五郎丸とすれ違う。変わり果てたその姿に五郎丸の妹・綾に電話すると、よりによって祖父の猟銃が持ち出され、部屋には遺書が!? 兄を連れ戻して、という美少女の頼みを断りきれず、瓜生は東京行きの電車に飛び乗る。もちろん知る由もなかった――数時間後、五郎丸とともに東京中を犯罪組織に追われる身になろうとは!少年2人が駆け抜ける、夏の1日のせつなく危険なゲーム!
  • ピーターパン・エンドロール
    4.3
    1巻550円 (税込)
    お腹の奥に「何か」がいるような違和感を感じた少女・真央。困惑する彼女の前に現れた不思議な少女”旅人さん”と共に、真央は違和感の正体を探るが──。少女たちの不可思議な日常を描く、香奈菱高校シリーズ第3弾
  • うそつき ~嘘をつくたびに眺めたくなる月~
    3.3
    1巻550円 (税込)
    竹宮輝夜、16歳。「好き」という感情が、わからない彼女は、男をとっかえひっかえしても「愛」という感情を理解できない。そんな輝夜と、彼女を見つめる隣人・沖名くんの素直になれないラブストーリーの顛末は──
  • 仁義なき戦い〈死闘篇〉 美能幸三の手記より
    4.0
    昭和38年4月17日深夜、山村組組員が打越会会員を急襲、一人を射殺した。この一発の銃声が、敵対する両組による“広島ヤクザ戦争”の引き金となった。しかも背後には、力による日本制覇を狙う神戸の山口組、本多会の二大勢力がひかえていたのだ。殺(や)られたら殺(や)りかえせ――ヤクザ同士の血で血をあらうすさまじい抗争は、その一応の終結をむかえるまでに、組員のほか、巻きぞえにされた一般市民を含め、なんと40名を上まわる生命が奪われていった。これは、その渦中にあった美能組元組長・美能幸三の手記をもとに構成した、迫真のドキュメントである。
  • 駐在巡査
    3.5
    四方を山に囲まれた人口600人あまりの絵に描いたような僻地の山谷村にある「駐在所」に猪熊喜三郎巡査が赴任した。その直後、殺人および死体遺棄事件が発生! 平和な村は大騒ぎに。だが、捜査は難航し、解決の糸口は全く見られない。容疑者はもちろん、犯行の動機も、被害者の足取りさえも、いまだ不明のまま。そんな中、猪熊巡査が「原点」に戻って再捜査を開始すると事件は思わぬ展開に……。元警視庁警部補が描く初めての駐在ミステリー!
  • ある流刑地の話
    4.0
    荒涼たる砂漠に組み立てられた奇怪な死刑執行台。無数の歯車と針のついたこの装置でまもなくひとりの男が処刑される。旅人はこの完璧な機械の説明をうけるのだが……。表題作ほか「二つの対話」「観察」「判決」「村の医者」「断食芸人」「ある犬の探究」を収録。ちょっと不気味な傑作短篇集。
  • 法王庁の抜穴
    -
    「ローマ法王が、秘密結社によって誘拐され、地下の回廊をへだてたサン・タンジュの城に監禁された」。奇怪な風評を巡り、男たちが動き出す。法王救出を理由に詐偽を働く百足組のプロトス、多額の遺産を手にしながら意味なき殺人を犯すラフカヂオ、キリスト教に改宗した科学者アンチム、作品の不評に強い不満を持つ作家ジュリユス。人間の行為の底にひそむ偶然と必然の問題が明快に描き出される。フランスのノーベル賞作家アンドレ・ジイド、1914年の作品。
  • 遠き雪嶺(上)
    4.5
    1~2巻550円 (税込)
    世界の屋根たるヒマラヤは東洋の盟主・日本人が征服する――。昭和11年、ヒマラヤ処女峰ナンダ・コート初登頂に夢を賭けた日本遠征隊。立教大学山岳部の堀田弥一隊長率いる総勢5名。だが、遠征準備は苦難に満ちた。資金集め、装備、ベースキャンプへの物資輸送、シェルパの雇用などすべて手探りであった。そして、栄光の頂上を目指し、ヒマラヤの麓へ出発……。日本山岳小説に燦然と輝く、渾身の超大作900枚!
  • 狂桜記 -大正浪漫伝説-
    3.6
    中学生の柏木幹彦が暮らす家は近所から桜屋敷と呼ばれる古い屋敷だった。ある日、幹彦は入ってはいけないと言われている西の土蔵にいとこの聡とともに近づき、得体の知れぬ声を聞いてしまう。そしてその翌日、家にある“中将桜”で首を吊った聡が発見される。さらにいとこのまさ枝も行方が分からなくなってしまう……。桜屋敷に秘められた謎が奇怪な殺人事件を引き起こす。大正時代を舞台に描くゴシック・ミステリ。
  • 猫目石(上)
    5.0
    SF作家にして名探偵の栗本薫クンは逗留先の軽井沢で、女流作家・藤波武子女史からアイドル歌手・朝吹麻衣子を紹介され、すっかり心を奪われてしまう。その夜から藤波女史の別荘に泊ることになった薫クンは、麻衣子の周りで起こる連続殺人事件に巻き込まれてゆく。そして伊集院大介が登場し、独自の調査に乗り出した! 栗本薫との二大名探偵夢の競演!!
  • 絃の聖域(上)
    3.9
    1~2巻550~594円 (税込)
    人間国宝、長唄の安東流家元の邸内で女弟子が殺された。左手には三味線のばちが握られていた――。犯人は内部の者としか考えられなかった。二代にわたって妾を邸内に住まわせているこの家では、夫婦・親子の間で嫉妬や憎悪が渦巻き、誰かが誰かを殺す動機には事欠かないほどだった。しかしなぜ女弟子が? 警察が謎の糸口もつかめないまま、やがて第二の殺人が……。名探偵・伊集院大介が初登場する、本格推理の名作!
  • 龍野武者行列殺人事件
    4.0
    推理作家でニュースキャスターでもある沢木麻沙子は、レギュラーキャスターを務めるテレビ番組「ニュースタイム7」で、小京都といわれる兵庫県龍野市のさくら祭りを取材することになった。取材を進めていくうちに、かつてこの祭りのメインイベントの武者行列で、騎馬武者に扮した若者が3人も死んでいることがわかる。そして今年も、麻沙子たちの目の前で若武者が落馬して死亡した! 事故か? それとも殺人か? 麻沙子の挑戦が始まった。山村美紗未完の遺作を西村京太郎が完結させた、二大巨匠による豪華リレー・ミステリー!
  • 六道ヶ辻 たまゆらの鏡 -大正ヴァンパイア伝説-
    3.7
    大正時代、伊奈新山。因習と伝統に支配される地方都市に、斎門伯爵が現れた。元領主小月家の客人として彼が住み着いてから、伊奈では奇妙な事件が起き始める。血を抜き取られた奇妙な死体が発見されたのだ。そんな最中に小月家の娘、莢子と彼女に付き従う百合は、伯爵に招かれ、彼の家に向かうが……。トランシルヴァニアから日本に渡ったと云われる謎のヴァンパイアと大導寺竜介の戦いを描くゴシック・ロマン・ミステリ!シリーズ第6弾!
  • 皇帝を惑わせた女たち
    -
    「夫を裏切ることはできません」と断りながらプレゼント付きのラブレターに心を揺らす。女心は、本人でもどうにもならないことがあるもの。「ラファエロの描く聖母そのまま」と言われた絶世の美女から、「あの物体は何だ」と言われた醜女まで。純愛を求めたセレブ妻、性欲の虜になった皇后など、男の願望を逆手に取りながら、ひたすら自分の幸せを追求した女性たちの驚きの生涯を紹介し、幸せになる方法を探る。愛と欲望に突き動かされた女たちを通して描くフランス史。
  • そしてベルナは星になった
    4.0
    つらい闘病生活を終え、夫の腕に抱かれて眠ったようなベルナ…。おだやかな早春の光の中、私は盲導犬ベルナと暮らした、もう二度と戻ることのない13年間の日々を思い出すのです。「ベルナのしっぽ」感動の続編。
  • 一歩の距離 小説 予科練
    3.9
    航空隊指令から呼び出しがかかった。「特攻志願する者は一歩前へ」。生死の選択を賭けた練習生の心を通して、戦争の真実を見た、表題作、他一編。
  • 末枯れの花守り
    4.2
    1巻550円 (税込)
    初めて植えた朝顔に、男への想いを託す今日子。だが、最初の一輪が咲いた時に知り合った圭二郎から連絡が絶えてひと月になる。彼女の心が限界に近づいた時、永世姫、常世姫と名のる艶やかな和装姿の女たちが現れた…
  • 内部告発者
    3.6
    ワンマン会長の牛耳る中堅損保「シブカジ」を揺るがす雑誌記事。不正融資の証拠コピーはどこから流出したのか?退けた前副社長が怪しいと睨む会長は、莫大な損害賠償請求を起こすが。損保業界の暗部を抉る傑作
  • 15メートルの通学路
    4.3
    重い心臓病の瀬戸川くん、脳腫瘍の優香ちゃんら、長期入院するこどもたちにとって、「勉強したい」という気持ちは日々を生きることであった。「学ぶこと」「教えること」の真の意味を問う。自身の体験を綴る感動作
  • 百戦百勝 働き一両・考え五両
    4.0
    春山豆二は生まれついての利発さと大きな福耳から得た耳学問から徐々に財をなしてゆく。株世界に規則性を見出し、新情報を得て百戦百勝。”相場の神様”といわれた人物をモデルにした痛快小説。
  • 導かれし者 流浪のストライカー、福田健二の闘い
    3.7
    母が残したたった三行の遺書を支えに、男は海外にこだわり、孤独なストライカーとして人生を賭けて闘ってきた。サッカー福田健二選手と、彼を支えた家族の絆を描いた、壮絶ストーリー。
  • 暗黒流砂
    4.5
    「国土庁長官が国有地に豪邸を建て、愛人を住まわせている」警視庁に届いた一通の密告書。警視庁捜査二課の中津刑事は、この投書で政財界の汚職に気づいた矢先、敵の罠に落ち、無実の強姦罪の汚名を着せられ懲戒免職となった。自分を陥れた巨大な権力への復讐を決意した中津は、孤立無援の闘いに挑む!
  • ぼけナースときどきナミダ編 新米看護婦物語
    -
    ホームレスの患者さんを清潔にしたい! 余命いくばくもない患者さんにステーキを食べさせたい! ナースに憧れる女の子の前では、100パーセントシャキッとしていたい! おっちょこちょいも正義感も病棟一の新米ナースと、個性的な患者さんたちがおりなす病院ドラマ。こんなナースが病院にいたら、退院したくなくなってしまうかもしれません。ナースの経験を持つ作者が愛情こめて、医療現場の生と死と笑いをあますところなく伝えます。人気コミック『おたんこナース』の原案小説化です。
  • 偏狂者の系譜
    4.0
    昭和30年代短編集(3)。学問に打ち込み業績をあげながら、社会的評価を得られない研究者たちの情熱と怨念。「笛壺」「皿倉学説」「粗い網版」「陸行水行」の計4編。「粗い網版」は初文庫化。 ※本書は、昭和30~40年代作品群から、研究者たちの孤独をテーマに4作品を選び、新たなタイトルを付けたオリジナル文庫が底本です。
  • 四人家族
    4.0
    二十年も専業主婦だった妻靖子が、突然、仕事をしたいと言い出した。しかも就職先は京都・山科のデザインルーム。「私、波風を立てたいの、この家に」そう言い残して、妻は軽やかに単身赴任をした。残された夫の信之、娘の友紀、高校生の息子・徹也は混乱し、やがて初めてお互いに向き合い始めるが――。空気のようだった家庭に生じた大きな波紋が四人の家族を急速に変化させていく。東京と京都を行き交いつつ、危うくも力強い家族の絆を育んでいく感動作!
  • 刹那の街角
    4.3
    新宿の裏社会とアジアの地下銀行の取引の陰で、幸薄いひとりの女が命を落とした。表題作「刹那の街角」をはじめ、運命に翻弄され心ならずも犯罪に巻き込まれる人生の悲哀を描いた計七編を収める連作短編集。
  • スノーフレーク
    3.7
    函館に住む高校3年生の桜井真乃。東京の大学に進学が決まった彼女の前に、小学生のときに亡くなり、遺体が見つからないままの幼なじみ、速人によく似た青年が現れた。本当は、速人は生きているのかもしれない。かすかな希望を胸に、速人の死にまつわる事件を調べ始めた真乃だったけれど、彼女のもとに亡くなった彼のノートが届き――!? 美しい冬の函館を舞台に描く、切ない恋愛青春ミステリー。
  • つりわベイビイズ
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 摩訶不思議なキャラクターたちが、思いもよらないひとことで、こころのエクボをくすぐりだす。新感覚のイラスト詩集。
  • ヴィヨンの妻
    3.8
    1巻550円 (税込)
    傷つきやすい心をごまかすように、金もないのに飲んだくれる詩人の動静を、妻が奇妙な明るさで語る表題作をはじめ、未完の絶筆「グッド・バイ」のほか「パンドラの匣」「眉山」「トカトントン」の5篇を収録。 ※本書は一九九八年に刊行された角川文庫『グッド・バイ』を改題したものが底本です。
  • 海潮音・牧羊神
    -
    1巻550円 (税込)
    英・独・仏・伊等の西欧詩を美しい日本語にうつしかえ、その韻律と色彩の薫りをたきこめて、わが国の詩歌にかつてなき荘厳さをもたらした不朽の名著「海潮音」に、劇作詩「牧羊神」を併せ、上田敏詩集に編まれた部分をも含めて完璧なものにした本詩集はその流麗典雅な諧調と新鮮な感覚により強く今日に生きている。
  • 巴里祭
    -
    かの子の特異な学的資質が豊かに開花している「巴里祭」は、抒情風のリズムのうちに芸術家かの子の眼に映ったパリーの姿が、単なる旅行者の観察を越えて内面からとらえられている。「河明かり」はかの子の女性観が表白されている点で最も成功した作であり、「雛妓」は芸術家の誕生を主題とした名品である。
  • 白痴・二流の人
    3.8
    敗戦間近の耐乏生活下、隣人の白痴女と奇妙な交際を続ける独身の映画演出家。極限の虚無と孤独を描き、世人に多大な共感を与えた昭和21年発表の「白痴」。優れた知略を備えながら二流の武将に甘んじた黒田如水の悲劇を浮彫りにする歴史小説「二流の人」。その他、坂口文学の代表作である「木枯の酒倉から」「風博士」「紫大納言」「真珠」「風と光と二十の私と」「青鬼の褌を洗う女」を収録。
  • 薄田泣菫詩集
    -
    藤村・晩翠時代の後を承けて泣菫有明時代を作った詩人泣菫が、日本王朝文化の深い教養と西欧詩人の研究をもとにして織り上げた古典主義的技法は、「若菜集」以来の感動を詩壇に与え、日本近代詩に革命的展開をもたらした。ここに収めた作品は現在の若い読者の理解と鑑賞に堪え得るよう精選したものである。「暮笛集」「ゆく春」「二十五絃」「白羊宮」「十字街頭」を収録。

最近チェックした本