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死にそうになるたびに、それが聞えてくるの――。母をとりこにする、美しい音楽とは。表題作「死者のための音楽」ほか、人との絆を描いた怪しくも切ない七篇を収録。怪談作家、山白朝子が描く愛の物語。
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Posted by ブクログ
面白かった~。さすがです。乙一さんの別名作品です。 でもやっぱり乙一さんの色です。独特の空気感です。どの短編も印象的だけど、一番好きなのは「鳥とファフロッキーズ現象について」かな。恐さと切なさが入り混じった何とも言えないストーリーでした。
どの作品も、風景描写と情景の美しさが際立ちました。 特に「鬼物語」があまりにも美しく、涙が出そうでした。 読み終わった後のあとがきで初めて、ある作家さんの別名義であると知り…考えたけどわからず調べ、なるほど!!と。言われれば納得。 美しさ、儚さ、切なさ、何度でも読みたい作品集です。
短編集。 表題作は肌に合わなかったが、他は全部気に入った。 特に、巨鳥と暮らす少女の話が良かったな。 助けた鳥が、少女を大切に思うあまり、行き過ぎた行動に出ているところは怖くもあり、種族を超えた愛をも感じた。 また、生き物を廃液で黄金に変えてしまう工場の話は、途中まで神秘的な気配を感じていたが、ラ...続きを読むストは欲に塗れた人間の末路という感じで、話の急変ぶりに驚いた。工場が閉鎖する前に大きな黄金を手に入れたいと考えた母親の思考はすぐ読めたものの、彼女を駆り立てた理由には全く気づかず、これもまたびっくりした。憎い相手を消して富も得るとは…人間って強欲だな。 他にも、井戸の中で暮らす女の話や、行ったこともない土地や知らないはずのお経を唱える幼い子の話など、こういうホラーが読みたかった!となる話が多く、また追いたい作家が増えてしまった。
山白朝子=乙一の別名義(ちなみに中田永一も)。名前でジャンルを書き分けていて、山白朝子はホラー寄り。 充実した内容の7篇の短篇集。 けっこうしっかり怖く、けっこうしっかりグロテスクなお話も多かった。中でも「鬼物語」は巨大な鬼が村を壊滅させてゆくのだけど、描写が容赦ない。鬼の話だけど現実で昔起きた三...続きを読む毛別のヒグマの事件を彷彿とさせる。 全体的に「人間の因果」を感じる物語が多かった。実際生きていると、人と人は思いがけないところで繋がっていることに気づくことがある。違和感の正体に気づいたときに、妙に納得することもある。 そういう現実でもあることをホラーの衣で包んで差し出されたような感覚。 オカルト的な意味でぞっとしたあと、そのようなことが起きた意味が分かって別の意味でもう一度ぞっとする。 「鳥とファフロッキーズ現象について」は少し毛色が違って印象的だった。 山間に住む父娘が家の屋根の上で瀕死になっていた黒い大きな鳥を助けて、治療したあと家に置いているうちにいつのまにか飼い鳥になり、という物語なのだけど…ホラー版鶴の恩返しじゃないけど、とある憂き目に遭ってしまった娘に、鳥が思わぬかたちで恩返ししはじめる怖面白いお話。 「井戸を下りる」は井戸に棲みつく女の話でどことなく「番町皿屋敷」や「リング」を思わせるし、内容的には関連性はないのだけど、「ホラーの舞台」としてなじみがあるものはやっぱり薄気味悪いのだと思った。 ホラーは人の本能に訴えかける素材があるからこそ成立するのだと改めて思った。 怖く、切なく、人の業の深さを感じる。さまざまな意味での「ホラー」を楽しめる、シンプルにとても面白い短篇集でした。
ああ巧いなあと胸を打つ怪談集。ホラーと怪談は全く別のものだと思い知らされます。怖いだけではない美しさが哀しさが温かみがそこにあります。名前を使い分け、あらゆるジャンルをものにする作者ならではなのかも。
もの悲しいストーリーですね。「平面いぬ」のブルー等に似ているアニマル系もあったり・・・乙一氏の別バージョン誕生の話もありそこそこ満足。
某作家が別名で書いた短編集。 某作家の以前読んだことのある短編集が良かった。惨いシーンが入ることもあるけど、愛情と切なさが入り混じったストーリーを読みやすい文章で作る。この短編集にはそれが強く出ている。昔話っぽいものもある。「鳥とファフロッキーズ現象について」は何とも言えない複雑な気持ちになり印象的...続きを読む。これからも雑誌の冥の方でも楽しみに読んでいきたい。
せつなさ漂う怪談短編集。 「鳥とファフロッキーズ現象について」と「黄金工場」が面白かった。 というかどれも面白かった、んだけどこれここで終わりかよー!がほとんど。 なんていいとこで了なの。 山白む朝の、幽冥の境界に、それでも人と共にあろうとする愛の物語でした。
ホラー作家乙一のさらなる別名義、山白朝子。乙一とも中田永一とも違う作風。この名義は幻想オカルト用かな。わかる人には名義を伏せていてもわかるタッチではある。少々グロイものあるけれど読みやすくふんわり幻想的。ホラー乙一よりわたしは好き。2013/401
語り口が魅力的で美しい光景が広がる様でした。 桜の下や、井戸の底の部屋や、仄暗い工場なんかが…。 美しさに血の色や昏い切なさみたいな色の紗がかかって綺麗な織物の様です。
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