ヴィヨンの妻

ヴィヨンの妻

550円 (税込)

2pt

傷つきやすい心をごまかすように、金もないのに飲んだくれる詩人の動静を、妻が奇妙な明るさで語る表題作をはじめ、未完の絶筆「グッド・バイ」のほか「パンドラの匣」「眉山」「トカトントン」の5篇を収録。

※本書は一九九八年に刊行された角川文庫『グッド・バイ』を改題したものが底本です。

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ヴィヨンの妻 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年04月30日

    本当に好きだからこそ、その思いをこっそりと仕舞い込んだりするのでしょう。
    宝箱に仕舞いこむようにそっと、誰にも知られないようにひっそりと。だけどその思いを押し込み過ぎたとき、その好きという感情はどうにも溢れ出てしまうのだと思う。それはあまりにも、儚くて切なくて美しい。

    この一冊を通して、それを学ん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年02月17日

    ”トカトントン”を読みたくて購入。小説でしかなしえない表現、というものについてぼんやりと考えたくなります。

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    Posted by ブクログ 2022年08月07日

    太宰治「人間失格」、「斜陽」に続いてこちらを読みました。「パンドラの匣」は今まで読んだ中で明るくて読みやすかった。死に対する描写が全編にあり、太宰治の死生観が感じ取れるような気がします。

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    Posted by ブクログ 2021年04月10日

    表題作ヴィヨンの妻他四作品!

    伊坂幸太郎のバイバイブラックバードを読み、どうしても本作収録のグッドバイを読みたくなり購入!

    グッドバイを読んで、作者に死んでほしくなかった事と伊坂幸太郎がNICEなが解釈と適度なアレンジでバイバイブラックバードが時空を超えた作品に仕上がっていたと思えた。

    他の作...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月21日

    『パンドラの匣』がすごく面白かったです。病床の物語ということで暗いものを想像していましたが、全然そんなことはなく読みやすかったです。
    『グッド・バイ』は名前と未完であることは知っていましたが、まさかこんな唐突に終わってしまうとは……。

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    Posted by ブクログ 2017年01月07日

    太宰作品は人間失格しか読んだことがなかったので暗いイメージしかなかったんですがこのヴィヨンの妻に収録されている5編ともがなんだか明るく軽快な作品でイメージが変わりました。
    特にグッド・バイの田島とキヌ子のやりとりというか駆け引きが可笑しくて未完なのが残念でなりません。是非とも続きが読んでみたかったで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年07月01日

    「眉山」が良かった。「ヴィヨンの妻」も良かった。
    ユーモアにあふれた太宰が実にいい。私は分かった。
    彼の云う「死」は私の思う「死」とは異質なのだ。太宰の
    「死」は「退屈だな。なにか愉快なことないかな?そうだ
    死んでみるか!どんな気分だろうな?どうであれ、今よりは良かろう」

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    Posted by ブクログ 2014年09月10日

    トカトントンがかなりお気に入り。
    よく太宰の小説は思っていることを代弁してくれている、なんていうけれど、この話はそうだなと思った。
    行動力と勇気、明らかに私に足りないものだな。

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    Posted by ブクログ 2014年08月28日

    パンドラの匣
    トカトントン
    眉山
    グッド•バイ

    パンドラの匣はずばぬけて好きだ。
    トカトントンも、好き。

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    Posted by ブクログ 2012年07月21日

    死や破滅思考・行動に依ってしか生きていけない登場人物たち。
    痛みを感じねば生きている心持も得ない、現実に対してリアリティの欠如に苦しんでいるのだろう。
    実に痛ましい事だ。
    この痛ましさに気付かない理解出来ない人は幸せだ。
    現代だからこそ、より一層太宰作品は愛されると思う。現代病だらけじゃないか!

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