逃亡小説集

逃亡小説集

770円 (税込)

3pt

映画原作『犯罪小説集』とあわせてシリーズ累計20万部突破! 著者のライフワーク第2弾

「もう、逮捕でもなんでもしてくれんね」
高校卒業後、地元の北九州を出て職を転々としてきた福地秀明。特に悪いことをした覚えもないのに不幸続きで、年老いた母親と出口のない日々を送る秀明は、一方通行違反で警察に捕まった時、ついに何かがあふれてしまった。そのまま逃走を始めた秀明は……(「逃げろ九州男児」)。
職を失った男、教師と元教え子、転落した芸能人、失踪した郵便配達員――日常からの逸脱を描く4つの物語。

「小説の最前線に位置する短編集」(解説より) 酒井信(文芸批評家)

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逃亡小説集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    吉田修一の『犯罪小説集』に続く日常からの逸脱をテーマとした連作短編集。本作品集としての特徴は実際に起こった事件を題材にしていることにあるのですが、解説でも触れられていた通り「日常からの逸脱」自体は吉田修一の他の多くの作品にも描かれる重要テーマ。実際の事件を下敷きにしている本作はそうした日常からの逸脱

    0
    2024年05月02日

    Posted by ブクログ

    いろんな状況で「逃亡」する人々の話。
    なんていうか…やりきれなさが拭えない。
    つくづく不公平だよなぁと思う、気づいたらどん詰まり。というか始めっから行き詰まっててどうにもならない。もちろんわかってたけど…何かのきっかけでそのことがもう嫌になって、夢を見ているみたいに、アクセル踏み込んで検問突破したり

    0
    2023年11月22日

    Posted by ブクログ

    『ああ、俺、もしかしたらずっと逃げたかったのかも』
    ヒリヒリした緊迫感の中で逃亡の果てにつぶやいた者の言葉だ。4つの短編のどれもが、ふとしたことがきっかけで逃げなければならなかった者たちの、明日は我が身の物語である。

    どのお話も、つい先日 テレビのニュースで見たようなリアルな現実感がある。逃亡する

    0
    2023年06月05日

    Posted by ブクログ

    いろんなしがらみから逃げたくなる時って度々あるけど、結局踏み留まることが多いワタシ。それが良いのか悪いのか、、、。

    この短編集では、逃げた後、幸せになれるどころか大切な人や無関係な人まで巻き込んで不幸になるだろう未来を予感させる結末。
    辛くなったら逃げれば良い、なんて人には簡単には言えない。
    逃げ

    0
    2022年11月18日

    Posted by ブクログ

    解説を読んで、作者は逃亡劇に対する文学作品を得意とするんだなと納得した。

    最初の逃げろ九州男児は、一通を逆走し警官に止められたとき、ふと何もかもどうでもよくなり犯罪歴のない男性が母親を乗せたまま車での逃亡劇。走馬灯のように過去の思い出が蘇るが、逮捕され冷静になるものの、最後はまた逃走で終わる。

    0
    2025年10月28日

    Posted by ブクログ

    何かのきっかけで突然逃亡することを決めた人達。逃げ出した後はきっと大変だろう。それでも何もかも捨て去りたくなる瞬間。経験はないはずなのに、登場人物達の心情が伝わってきて辛かった。「俺、もしかしたらずっと逃げたかったのかも」本当の気持ちに気づいてしまったとき、私ならどうするだろう。きっと逃げられないだ

    0
    2025年06月08日

    Posted by ブクログ

    2024.05.06
    良いの作品もあったが、なんだろうこれはという浅いものを感じるものもあり、珠玉の作品集とまではいえない。

    0
    2024年05月06日

    Posted by ブクログ

    「逃げる」短編集

    生活保護の申請に市役所に車で行った帰りに
    警官に呼び止められて
    母を後部座席に乗せて逃走する男

    交換日記のやり取りをする男女の逃亡

    昔からの大ファンの女優の夫の俳優が覚醒剤で逮捕される
    女優は逃げる
    ファンの民宿の主人の前に現れた

    離婚した妻の弟が配送の仕事中に逃走
    警察も

    0
    2023年01月24日

    Posted by ブクログ

    職を失った男、教師と教え子、転落した芸能人、失踪した郵便配達員…。日常からの逸脱を描く4つの物語。
    逃亡はその設定だけで物語になる。逃げ切れるのかというスリル、偶然の出会いからの人間ドラマ、過去の後悔と未来への希望。そんな贅沢なストーリーが4編ってのが堪らない。

    0
    2022年11月06日

    Posted by ブクログ

    「パーク・ライフ」以来吉田さんの作品を読んで
    無かったのですが、久々に新刊として、出てたので
    買ってすぐ読みました。本作のテーマは「逃亡」で、人生につまづいたり、何かの拍子に行き止まりにあった人たちの行き場のない逃亡劇が描かれています。本作の兄弟作でもある「犯罪小説集」と、共通しているのが、実在の事

    0
    2022年09月28日

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